意外に思うかもしれないが
人間の都市を襲撃した魔物が最も欲しがるのは人間の男である。
用途に合わせて肉体を最適化して生まれてくる彼らはその場限りのスペシャリスト集団であり、
さまざまな作業をソコソコこなせる人間は労働力としての需要が非常に高いのだ。
街を落とした魔物はまず男たちを労働力として奪い、
その上で、子を産ませたり、慰み者とする女を連れてゆく。
では、余った女たちをどうするのかと言うと、これがなかなかユニークである。
彼らは、自らを脅かす存在…
つまり、人間の戦士に対するトラップとして、この女たちを使うのである。


俺がその町に到着したのは午後3時ごろのことだ。
地図を眺め、そろそろかと思いながら歩いていると、晴れていたはずの空に突然霧が出てきた。
不思議がる間もなく到着したこの町は、外からは確かに普通に見えたのだが…
今晩の宿を取ろうと入り口をくぐったとき、俺は信じられないものを見た。

「あら、旅の方?」
「ええ、まあ…えッ!?」

半裸の女が声をかけてきたのだ。

「どうかしました?」

いや、どうかしてるのはアンタでしょうがよ。
綺麗というよりは可愛らしい顔の下に、靴と股布だけを身に着けた裸体がはっきり見える。
霧の中に浮かび上がる肢体は健康的なピンクに色づいていて、えぇと目の毒だ。

「うふ、今日はお泊り?ここで宿をとる方、結構多いんですよ」

たしかに、港町から都まで、野宿なしで最短ルートを通ろうとすると、ここらで一泊しなければならない。
彼女の言葉に偽りはないだろう。
しかし…

「あの…そ、そんなにくっつかないでもらえるかな…?」
「あら、どうして?」

娼婦にしては地味なその女は、そこらの娼婦よりよほど大胆に迫ってきた。
霧に包まれた艶やかな肌がしっとりと湿り気を帯び、その、なんだ…色っぽい。

「どうしてって…そりゃ、その…分かるだろ?」
「ヤリたくなっちゃう?」

ええ、おっしゃるとおり。
魔物狩りと船旅で、ここ2週間ほど女とまともに口をきいていない。
しかも目の前に居る女はどう見ても誘ってるとしか思えない態度なわけでだな…

「じゃあ、問題ないわ。」
「いや、問題大有りで…」
「あたし、最初からそのつもりだもの。」

女の手に掴まれた指先がカサリと音を立て、股布の中に滑り込んだ


……
………
…………
……………

「いやぁぁぁっ!もうだめ!もう許してぇ!」
「今さら心にもないこと言うな!この変態女!」

結局欲望に負けた俺は、やけに弾んだ声で俺を拒絶する−フリだろコレは、どう見ても−女を草むらに組み敷き、期待通りの締め付けを楽しんでいた。
久しぶりに味わう女の感触にはりきって腰を使い、控えめなふくらみに歯を立てる。

「ひぁ!あ、跡…ついちゃ…っ」
「ふん、ふん、ふん、ふん!く…」

俺に犯されるため、M字に開かれた脚の間、隠された結合部から激しい水音が響く。
いい事を思いついた俺は、愛液でベタベタなった股布をむしり取り、染みて黒ずんだ部分を女の顔の前に突き出した。

「ほら、大事な服がこんなになっちまったぞ。」
「あぁん、はずかしい…」

返す手で太ももを撫で回し、ふくらはぎをくすぐり、やがて踝に到達した。
やや大きめの革靴に指をかけ、最後の砦…足先を露出させる。
男の手で己の全てをさらけ出されたことに興奮したのか。
深々と逸物をくわえ込んだまま膣がブルリと振るえた。

「あ!あ!あ!あ!あ!で…出そう、なの?」

しかしやはり、ブランクが大きすぎる。
瑞々しい身体をゆっくり味わうまもなく、早くも限界に達した俺のモノがビクビクと震え…

「まって!」
「なっ…お、おい!?」

さすがに中はまずいか、と最後の理性で女から出ようとした瞬間、
たった今裸に剥いてやったばかりの脚が素早く俺の腰に組み付き、そのまま射精に導いてしまった。
思った以上に溜まっていた俺の精液が、一滴残らず彼女の奥に吸い込まれていく…

「くぅぁぁっ…!」
「あは、あったかい…」



非常に気まずい思いをしつつ女と別れ、俺は宿屋を探した。
というか、せめて拭けよ。

「…なんだ、この町?」

すっぱり忘れていた警戒心がようやく戻ってくると、この町の異様さが目に付いた。
とにかく人通りが少ないのだ。
たまにちらりと見かける人影は妙に肌色の面積が多く、気のせいか女ばかりだ。
雑踏もない。
聞こえる音といえば、水音と肉のぶつかる音、あえぎ声に甘ったるい叫び…つまるところ情事の音ばかり。

「これは、野宿で済ませるべきか?」

さすがに不安になる。
だが、外が安全である保障などどこにもなく、
むしろ、こういったケースでは、不用意に開けた場所に出るほうが危険だと身に染みていた。
それに、万が一何かあっても相手は素人、魔物を始末して日々の糧を得る俺たち殺し屋の敵じゃない。

「ごめんください。ちょっと今日の宿を取りたいんですがね。」
「はい、いらっしゃい。」

ああ、やっぱりな。
それが最初の感想だった。
どうせこんなことだろうと思ってはいたが、やはり宿の女将は裸だった。
抜けるように白い肌をさらし、さも当然のようにカウンターに座る姿は一種倒錯的な光景だ。

「一命様ですね?それじゃ、ここに名前を書いてくださるかしら。」
「え、ええ…」

平常心だ平常心!
かなり俺好みの顔とか、でかい胸とか、脂の乗った太ももとか、見てる場合じゃないんだよ!

「それじゃ、お部屋にご案内します。」

旅人が多いという割には小さな宿だった。
従業員も少ないらしく、女将が受付と案内を兼ねている。
ということはやはり、この美女が部屋の中まで一緒に来るわけで…
俺は、さっきのような展開にならないよう心の準備をしていた。

「いかがですか、このベッド?うちの自慢なんですよ。」

しかし、まさかいきなりベッドの上に引き倒されるとまでは思っていなかった。
果実は腐りかけが一番旨い、などと聞いたことがあるが、それはこういう意味だろうか。
垂れ始めの肉はトロトロと柔らかく、不可抗力で触れてしまった手に吸い付いてくる。
香油でも塗っているのか、妖しい光沢を帯び、仄かに甘いにおいを漂わせる塾れた女の身体に、
俺の煩悩はあっけなく再燃し…
導かれるままに、熱く潤んだ粘膜に身を沈めてしまった。


……
………
…………
……………

「おぉぁぁあああッ!」

こうして抱き比べてみると違いがはっきり分かる。
町の入り口にいた女がプリプリした膣肉で抱きつくように締め上げてくるのに対し、
この女将はベットリと爛れた粘膜で貪欲にしゃぶりついて来る。

「はがッ!あおおっ!おおッ!おおおぉーッ♪」
「ふぅぅ…もう…で、出そうだ…」

あの上品な表情はどこへやら、
蕩けるような身体の一切を俺にゆだね
、一突きごとにケダモノのように吠える姿に、俺の征服欲はムクムクと膨れ上がる。

「ぅぅぅッ!な、中に出すからな!妊娠しろッ!おらっ!おらっ!」
「あ゛ぃぃぃぃ…ふぁ、ふぁぁいぃ…孕みますぅ!絶対にぃ、孕みますからぁ!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!」

まだまだ満足できない、絶頂の余韻に浸る女将の体を起こし、片足を抱きかかえて横から繋がる

「深いッ!深いィーーーーッ!!ふがあああああ!子宮がぁぁぁーーー!」
「ふ、むぅ…今度は直に注いでやるからな!全部奥で受け止めろよ!」
「ぐひぃぃぃぃ…あ、あぐ…全部、子袋で、受け止めますッ!孕みますぅ!!!」

一体何が俺にここまでさせたのか、ついつい3発も中出しして、そのまま眠ってしまった。



自覚はあったが、やはり疲れていたのだろう。
目を覚ましたときにはすでに日が昇っていた。
遅めの朝食をとり、あらあらと微笑む女将と食後の運動に興じた後、俺は町の調査を始めた。

「やはり、怪しいのはこの霧か…」

すぐに発って応援を呼ぶのが賢い手なんだろうが、それでは時間がかかりすぎる。
もう手遅れかもしれないが、このままあと10日も放っておけば、町中の女が身ごもってしまうだろう。
俺のような無責任な旅人を相手に。

「ふむ、コレは夢魔の仕業だな。」

夢魔、サキュバスやインキュバスと呼ばれる、物質的存在が希薄な魔物。
普段は人の夢に現れて、主に性衝動などの情動を食べる無害な生き物だが…
時として、夢を介して人の無意識に入り込み、潜在意識レベルでの洗脳までこなす変異体が現れるのだ。

「くくく、歩く魔物図鑑と呼ばれる俺を侮ったな。貴様らの対処法なんぞとっくに研究済みだぜ。」

変異体とはいえ、多大な魔力を消費して無理やり物質世界に存在している事に変わりはない。
対魔術士用に魔力殺しの法印を刻んだ俺の剣なら、
かすっただけで連中の擬似的な物質構造をほころばせ、
こちらの世界に干渉する能力を奪うことが出来るのだ。

「今なら、謝れば許してやるぞ?ネタは上がってるんだ、この町に男がひとりもいないのがその証…」

「はっ、はっ、はっ、はっ…」
「あぁん…ぁん、ぁ…ぁ…」

いや、居た。
ずいぶんと可愛らしいが、確かに男だ。
初潮を迎えているかどうかも怪しい幼女と抱き合い、繋がっている。

「あ、あれ?」

おかしい、夢魔の仕業ならこういう少年は真っ先に青田刈りされるんだが…

「ん…?ねぇ、あれ…」

幼女が俺のほうを指差すと、少年が声をかけてきた。

「兄ちゃんも混ざる?」

いや、君ね。
尻の穴拡げながらそういう事言うのはやめようぜ。

「ああ、いやその…ほら、なぁ?」
「大丈夫、いつ人が来るか分からないから、毎日綺麗にしてるんだ。」

何が大丈夫なのか分からない。
分からないが、好奇心に負けた俺はふらふらと少年に歩み寄り、うっかり貫いてしまった。


……
………
…………
……………

「ぁぅぅぅぅ〜〜〜!」

結論から言うと凄かった。
ただでさえ体格差があるのに、括約筋の抵抗まで加わったギチギチの穴は痛いくらいだ。

「おぉぅ、コレは…ぐぐ…」
「ひぅ、う、ごいて…?」

少年よ、その掠れたボーイソプラノは反則だ。
妙に色っぽいその声を聞きたくて、俺はゆさゆさと腰を振る。

「…ぁ…ぁ…ぁ…ぁ…ぁ」
「あ、いい!これ、いいよぉ!」

で、俺が腰を振ると少年の体が揺さぶられ、
当然少年から生えた年の割にはご立派なモノも不規則に動くわけだな。
下になっている幼女はそれが大層お気に召したらしく、無邪気によがり声を上げている。

「ふぬっ!」
「ぃ…〜〜〜〜ッ…」
「んああああー♪」

少年が射精するのもお構いなしに突きまくり、背中から抱きすくめる。
腕に感じる筋張った感触が、俺が抱いている相手が女ではないことを如実に物語っていた。

「ふぅ…」
「気持ちよかった…?」
「あ〜、うん。かなり…」
「へへ、喜んでもらえてよかったね、お兄ちゃん!」

少年の下から這い出てきた幼女見てギョッとした。
初潮が来ているのかも怪しいと言ったが、確かに、彼女はとっくに初潮を迎えている。
そうでなければ、ポッコリと膨れた腹の説明がつかないからな。
精根尽き果てた少年に代わり、幼い妊婦の口で後始末をしてもらった俺は…えーとホラ、健康な男だし?
物足りなそうにヒクつく穴を気絶するまで可愛がってやった後、町の広場へと向かった。


やべぇ
俺は完全に読み違いをしていた。
まあ、イレギュラーな要素はあったが、大方敵はちょっと恵まれて生まれてきて天狗になった、バカな夢魔だろうと踏んでいた。
そうではなかったのだ。

「ちッ」
「フッ!」

悪魔、羊のような巻き角、蝙蝠のような羽、とがった尻尾…
薄紫色の肌をしたその少女は、能力のバリエーションとして夢魔に近いものを選択した悪魔族だったのだ。
不用意に近づいた俺は、先制の一撃はさけたものの、敵に気づかれてしまった。

「このッ!」
「ノロマ…」

非常にまずい。
物理的接触が不可能な夢魔が相手だと思って、防具一式は宿に置いてきてしまった。
高速で跳ね回り、呪弾の牽制と鋭い格闘術を使い分けるコイツが相手では、
剣のリーチと言うアドバンテージを勘定に入れても五分にはならない。
せめて盾があれば…

「ハン!」
「くぅ…」

やはり不利だ。
魔力殺しの刃で炎の呪弾を減衰させ、爆風で視界を奪われることだけは何とか避けるが…
再び構えるまでのわずかな間に、相手は間合いを詰め、拳を振り上げ、突き出す動作まで済ませている。
左手をそえた剣の腹でなんとか攻撃を受けるが、
この動きでまたこっちの攻撃が遅れ、敵は再び俺のリーチの外へ…
持久戦になれば、負担が魔力と体力に分散している敵のほうが断然有利だ。

「ええぃ!コレでも食らえッ!」

一か八か、普通なら退くべきタイミングで奴の胸に滑り込んだ切っ先は見事にかわされ、
踊るような動きで剣の腹に叩きつけられた裏拳が、俺の獲物を弾き飛ばしてしまった。

「OK、落ち着いて話し合おうじゃないか。俺たちは分かり合えるはず…」
「ィヤッ!」

うわ速ッ!踏み込み速ッ!
もう打つ手がない俺は仕方なく、見よう見まねのクロスカウンターなる技を叩き込み…

「ギャッ!?」
「ふぇっ?」

なんか、勝っちゃった。

要するに、こいつは全力を出したくても出せない状況にあったのだ。
夢魔に近い能力といっても、所詮は物質世界の住人。
精神世界に位置する『心』に干渉するにはそれなりの労力が必要なわけで、そのための媒介があの霧だったのだ。

「くぁ…ぁぁ…ぁ」

一晩過ごした俺が無事だった事を考えると、効力が出るまでにかなり時間がかかる代物らしい。
そんな面倒な呪いを寝て起きるたびにかけ直していたんでは話にならないので、何らかの措置で無意識に魔力をそっちに供給していたんだろう。
結果、肉体強化に回せる力が減り、こいつは一般人よりはちょっと迅い程度の雑魚に成り下がったのだ。

「まあ、とりあえず、と。」

俺は、生け捕りにしようと悪魔娘にかがみこみ

「ゲホォ!ゴホッゴホッ!」

奴が咳き込んだ拍子に吐き出した呪いの霧を直に吸い込んでしまった。


……
………
…………
……………

「ふぅっ!ふぅっ!ふぅおおおおおおッ!」

止まらない。
俺に押さえつけられ、泣き叫ぶ悪魔娘…その泣き顔がまた興奮をあおる。

「おら、おら、おら、おらッ!」
「ああああッ!やめて!痛いの!痛い!抜いてぇぇ!」

必死に暴れるが、いかんせん呪いの霧にオートで魔力を吸われているコイツは、もうただの小柄な少女でしかない。
両手を束ねて掴み、荒々しく乳房を揉む。

「うぅぅ…い、痛いぃ…もう嫌、嫌ぁ…」
「ふぅぅ…お前、しおらしくしてると結構かわいいな。」

ポロポロと泣き出した悪魔娘に嗜虐心をそそられ、俺は意地悪く囁く。
おそらく性感帯なのだろう、角をガシガシと擦ってやると、不本意そうなうめき声とともに目がトロンとして来た。

「そろそろ出すぞ?おまえの子供作るところに、たっぷりとな!」
「ひっ!?」

さっきまでとは別人のような恐怖の表情を浮かべる悪魔娘。

「くぅぅ…人間様の種付けだぞ!ありがたく孕めッ!」
「アアアアッ!妊娠イヤッ!イヤアアアアア!!!!」

思いのほか具合のいい肉壷を俺の子種で満たしてやったとき
彼女の目から光が消えた


実を言うと、新米〜中堅戦士の殉職者の大半はこの手のトラップによるものである。
魔物にとって、このようにして人間を捕らえるのは日常的なことであり、獲物の回収はもっぱら下級魔族の役目だ。
つまり、こういった光景を見て頭を抱えるのが、下積み時代の主な仕事だといえる。

「ねェ、もっと乱暴にしてよぉ…」
「ははは、ずいぶん可愛いこと言うじゃないか。ほらほら、コレがいいのか!!」
「あぁぁん…グリグリ…気持ちいい…」

種族の誇りである角を掴まれ、地面に押し倒されて、腰を叩きつけられる悪魔娘。
しかし彼女は嫌がるどころか、両手と自慢の翼まで使って男を抱きしめ、甘えている。

「えへへっ♪あたし、強いヒトだぁぃすき…」

極めつけはその尻尾だ。
普段めったな事では触らせないその器官は今、男の肛門に入り込み、前立腺を刺激している。

「く…!出すぞ!ちゃんと孕めよ!」
「やぁん…もうとっくにデキてるってばぁ♪」

彼女自身が強烈に促した射精は、その秘裂に突き立てられた肉棒から噴き出し、子宮を白く満たす。
悪魔が人間を孕ませるのと同じくらい容易く、ヒトも悪魔を孕ませることが出来るのだ。
地面に立てたつま先を支点に、彼女は腰をくねらせ、陵辱者の男根に奉仕し続けた。

「あっあっあっあっ赤ちゃんおぼれちゃうぅ…」

「…はぁ〜………」
やれやれまたか、いい加減にしてくれよ…
今期に入ってもう3件目だ。
口ぶりからして妊娠までさせたれたらしい管理官どのには、
とりあえず魔王上までお帰りいただき、カウンセリングでも受けてもらうとして…だ。
この男はどうしたものか。
中級魔族に位置する管理官どののお気に入りを勝手に収容所送りになどしたら、後の仕返しが怖い。
かといって、こうもあからさまな摘み食い−いや、コレはもはや立派な横領だ−を見過ごしていいものか…
部下と上司の板ばさみもつらいだろうが、上司と上司の板ばさみはもっとつらい。
まったく少しはこっちの都合も考えろ…