未来新世紀、人類は新たな危機に直面した。

超不妊・・・。

世界中の女性が、急激に妊娠しにくくなってしまったのだ。


このままでは人類の未来が危ない。

これを危惧した世界保険庁は、不妊に悩む女性を救うための組織を発足させた。


それが『HR(はらませ)フォース』である。




巨大な基地、荘厳なBGMで登場。
カメラは基地の外観、あおりから急速に上昇し、最上階の司令室へ。

司令室。
そこは、HRフォース隊員たち、及び彼らをまとめる隊長が常に控えているスペースなのだ。

そして今日も、そこに悩みを抱える女性が訪ねてきた。






「どうしても、主人の精子では、妊娠できなくて・・・」

その女性は、グラマラスなボディでありながらも、やや幼さの残る童顔の美女であった。
彼女は、今年で二十四になる。五年前に結婚しているが、未だに妊娠しないという。

「隊長! 俺にやらしてください!!」

名乗り出た青年は、HRフォースの新人、期待のルーキーである。
彼の持つ、熱く燃えるHR魂は、ほかの先輩たちでさえも一目置いているのだ。

「俺、巨乳でロリっぽい女って、超好みなんです!」

彼の熱意に、隊長も深く頷いた。
この男ならやれる、任せても大丈夫だ、と隊長も彼を信頼しているのだ。


「HRフォース、出場!」

隊長が、胸元においた指先を、力強く前に差し出した。
出場せよ、の号令に、ルーキーが敬礼で答える。

主題歌のインストゥルメンタルが鳴り響き、出場する隊員の士気を鼓舞する。

ルーキーは、九段の女性をお姫様だっこで抱え上げ、司令室からコクピット(受精室)へと続くシューターに滑り込む。





大きなベッドがしつらえられたコクピット(受精室)に降下したルーキーは、早速抱えていた女性をベッドにエスコートする。

「マックス脱衣!」

独特の構えと宣言でもあるかけ声をあげて、ルーキーは脱衣した。
マックス脱衣とは、高速で服を脱ぎ、その際にすでに勃起をしているという、すぐにでも行為可能な戦闘スタイルだ。
この時代の男性は勃起率も悪く、性交に至るまでに長い時間をかけねば勃起しない。
それに比べてこのルーキーは、いつでも性交可能な、若く逞しい勃起をもつ、世界でも珍しい、HRのために生まれた男なのだ!

ルーキーが立ち向かう相手、それは、女性を苦しめる超不妊である。
手強い敵を前にして、熱く燃えるHR魂が高ぶっていく。
すぐにでも挿入可能だ!!

「ああっ、主人よりも大きいっ!!」
「固い、固いのが、子宮をズンズン突いてくるっ!!」
「すてきっ、あの人のなんて、もういらない〜っ!!」

HRのためには、女性を感じさせなければいけない。
女が、女としての喜びを感じたときにのみ子宮口は開き、受精のための動きを行うのだ!!

「隊長! 彼女の子宮が下がってきました、ファイナルHRのチャンスです、承認を!!」




ファイナルHR,言うなれば射精である。
だが、ただの射精ではない。

「この一発にかける!!」

いちどの射精にすべてを出し尽くし、強烈な勢いで卵子を揺さぶり着床を果たす、とどめの一撃なのだ!!

「ファイナルHR承認、爆裂的に着床せよ!!」

隊長の承認を得て、ルーキーの越塚委が勢いを増した。

そして、主題歌が流れる。
疾走するビート!
魂を揺さぶる熱いメロディ!!

主題歌がサビに入り、いよいよルーキーのファイナルHR(いわゆる射精)が炸裂するときが来た。

「ファイナルHR!! バーニングザーメン、発射!!」
「イク!イクゥーーーーーーッッ!!!」

ブシュウッ!! ブシュウウウウーーーーーーッッ!!!

恐ろしい勢いで射精されたバーニングザーメンは、ペニス先端から直接子宮に流れ込み、その勢いを持って彼女の子宮内部をかき回す。
そして狙い違わず、彼女の卵子へと、猛烈に突撃するのだ!!






すべてが終わったコクピット(受精室)では、壮絶なアクメに見舞われて気絶してしまった女性がベッドに横たわっていた。
そして、すべてを終えて荒い息を吐くルーキー。

「爆床、完了!!」

爆裂的に着床する、略して爆床だ。
彼は力強く、そう宣言した。

彼の、雄としての本能が、その雌を妊娠させたことを確信させるのだ!!




十月十日後、その女性は無事出産した。
こうして、HRフォースの活躍により、人類の危機は少しずつ回避されたのだ。(一組の夫婦は離婚してしまったが)


がんばれ!HRフォース!!
人類の未来のために!!



次回最終回、「きみがあしたのHRフォースだ!」も、見てくれよな!