「いってきます」
初秋の秋空が高い9月のある朝、河内一樹は元気良く家を飛び出した。
一樹は地元の公立高校に通う17歳のどこにでもいる活発な少年である。学校では
美術部に所属し、少々線は細いが愛らしい顔立ちが誰からも好まれ、充実した学生
生活を送っていた。平凡ではあるが頼れる父と、優しい母、そして生真面目な姉に
囲まれた河内家の長男坊である。
そんな一樹を、思いつめた視線で見つめる妙齢の美女がいた。
「一樹君・・・」
美女の名は大槻初美。河内家の隣に住む若い夫婦の人妻だった。二十六歳の美人妻
は一年前に引っ越してきてから、この愛少年の事が気になっていた。
(童貞だろうなあ、いや、そうに決まってるわ!ああ、何とか連れ込めないかしら)
初美は、そんな人妻にあるまじき淫靡に満ちた妄想をかきたてていた。今、彼女はべ
ランダから一樹を見つめている。そして、つとめてさりげなく声をかけた。
「おはよう、一樹君!今日も元気ね」
「あっ、初美さん。おはようございます」
大槻家の前を通りかかった瞬間に、声をかける初美。それには訳があった。河内、大
槻、両家は一軒家が立ち並ぶ集合住宅の中にある。そして自宅の正面からはベランダ
が見て取れるのだ。初美はその視点を計算していて、今、一樹が立っている所からは
、自分のスカートの中身が見えるはず・・・・・。そんな思惑があった。

(ああ、ちゃんと見えてるかしら。あたしのパンティ・・・)
初美は見られる事を前提として、わざと明るい白色の下着を穿いている。そして
黒いひざ上二十センチのミニスカートをさらにずり上げて、一樹がいる場所から
確認できるようにしながら、ベランダで洗濯物を干している。時折、大きめに歩
をとり、あからさまに太腿の内側を晒しては、少年の心をかき乱そうとするので
あった。しかし、初美がちらりと一樹を見ると、屈託の無い笑顔で手なんかを振
っている。
(おかしいなあ、パンティ見えてるはずなのに・・・興味ないのかしら?)
美人妻の誘惑に反応を示さない一樹。初美はそんな愛少年が小憎らしくも、可愛
くて仕方が無い。
(もう!あたしのパンティ、ちゃんと見てるの?)
そう、聞いてみたら一樹はどんな顔をするだろう・・・初美はそんな衝動にから
れながらも、笑顔で手を振り返した。
「じゃあ、僕、学校行ってきまーす!」
「あ、ああ、いってらっしゃい。気をつけてね」
そう言って踵を返した一樹に、初美の心は『行かないで!うちへいらっしゃいよ』
と、叫びそうだった。しかし、わずかな理性がそれをとどめて、少年の背中を見
送る。(あーあ、行っちゃうのか・・・)そう思った瞬間、一樹がくるりと振り向
いて、こう言った。
「初美さん!パンツ見えてるよ!あはは」
「!!!」
愛少年が放った照れ交じりの言葉に、初美は体の芯がかぁっと熱くなるのを感じた。
思わず、ひざが震える。
(やっぱり、見えてたんじゃない!もう、一樹君ったら!)
顔を赤らめた美人妻は、手早く洗濯物を干すと、夫婦の寝室にかけこんだ。

(見られた、うふふ。一樹君にパンティ見られちゃった)
初美は、大きめのダブルベッドに身を投げると下半身に指を這わせてみる。下着越し
の秘裂は、しっとりと潤み恥ずかしげも無く、開き始めていた。
「初美さん、パンツ見えてるよ!あはは」
(ああ、一樹君・・・あたしの事、変態お姉さんかと思ったかしら・・。)
見せ付けたのは自分だが、改めて下着が見えると指摘された人妻は、その淪落感に心
酔した。17歳の少年の気を引きたいが為に、下着を晒す女。まるで自分は痴女では
ないかと自身を責めた。しかし、そんな気持ちとは反対に女芯がしくしくと濡れてい
くのがはっきりとわかる。そして、秘裂へ這わせていた指を、下着の横からそっと侵
入させて女唇を優しく慰めた。
(一樹君のバカッ!あたしをこんなに焦らしちゃって・・・責任とってよね!)
初美は罪の無い少年を、妄想で責める。
(お姉さんが・・・お姉さんがしてあげるから・・そこ、そこを!ああ、上手よ!一
樹君!)
初美は秘裂へ指を割って入らせ、半剥けの肉芽を摘み、しごき上げた。
(うわあッ!そ、それはやりすぎよ!お姉さん、壊れちゃうッ!)
あまりにもはしたない一人芝居ではあるが、美人妻は髪を振り乱し、愛少年に激しく
犯される自分を想像して低いため息をもらす。妄想の中で初美は大きな尻を乱暴に掴
まれ、一樹の若茎を受けれていた。牡馬が牝馬に乗りかかるように交わる一樹と初美。
容赦の無い責めに、初美の女が愉悦の悲鳴を上げる。
「ああッ、一樹君!あたし壊れそうよ、もっと優しくして!」
「何言ってんだよ、パンツ見せたがる変態のくせに!いいから、腰触れよ!」
「ああ、そんな・・・ひどいわ、一樹君・・・」
いくぶん自虐的な淫妻の妄想は、激しく指を躍らせながらアクメに向かって猛進してい
くのであった。

初美は特に夫婦生活に不満があったわけでは無かった。三歳年上の夫は、真面目で思い
やりのある人物だし、性生活もそれなりにある。しかし、美人妻の性癖はそれに留まる
事が出来なかった。
(年下の美形少年を飼ってみたい)
初美がそんな倒錯した考えを捨てることが出来ないでいるのは、一樹の存在、ただそれ
だけであった。そして淫妻は、ある決意をする。
(力ずくにでも頂いちゃおう!)
週末に、美人妻から仕掛けられる罠の存在を、愛少年、一樹は知る由も無かった。

その週の土曜日、初美は河内家の様子を伺っていた。
「お父さんは朝、ゴルフバックを持って出掛けたからゴルフね、お母さんはお友達と旅
行に行くと聞いていたわ・・・お姉ちゃんは・・・あっ、今出かける所だ!」
一樹の姉である知美が、車に乗り込んで出て行った事を確認すると、初美はいよいよ行
動に出た。
(一樹君、お姉さんが・・・男にしてあげるからね!待ってて!)
淫妻の身勝手な妄想が牙を剥いて、少年に襲い掛かろうとしている。官能を秘めた期待
感で、初美の女芯はもはや媚臭を放ちながら、少年の昂ぶりを待ち受ける準備をしてい
た。初美はそっと秘裂に指を這わせ、心に言い聞かせる。
(もうすぐ、もうすぐよ・・・)
美人妻は、はやる淫心を抑えながら、河内家の門を勢い良くくぐった。

家族が出かけた後、一樹は居間でテレビを見ていた。部屋に差し込む朝日に目を細め、
どこか物憂げである。
(友達の所にでも行こうかな)
そう思っていた所で不意に玄関の呼び鈴が鳴った。来訪者は隣家の美人妻、初美。
「やあ、一樹君。お母さんいるかしら?」
「あ、お母さん、旅行に行きました。明日まで帰ってこないんです」
(ふふふ、知ってるわよ!可愛いわね、全く)
初美は、心の中で淫靡な笑い声を上げている。しかし、つとめて冷静に振舞う。
「あら、そうなの?美味しい紅茶が送られてきたんで、お母さんをお誘いしようと思
ったんだけど・・・」
さも残念そうな顔をする初美。ここが勝負どころだ。
「一樹君、一人でお留守番なの?」
「ええ、そうです」
「じゃあ、一樹君おいでよ。お菓子もあるわよ」
初美は、お菓子につられる高校生などいないのは承知の上で、あえてそう言った。子
供扱いすることで、己の淫らな私心を隠すつもりだった。
(さりげなく誘惑して、一樹のほうから自分を襲わせる)
隣人妻の淫罠は、人生経験の少ない一樹少年ではとても見切れまい、そんな目論見が
あった。子供扱いされた少年は、複雑な表情を見せるが初美の誘いを、むげには断れ
ない。
「うん。じゃあ、ごちそうになります」
(やった!この童貞少年め!ふふふ、どう、料理してやろうか・・・)
初美は一樹の手を取り、「おいで」と促した。半ば強引に引っ張られて行く一樹。
一樹少年は家の戸締りが気になったが、(まあ、隣だし・・・姉ちゃんもすぐ帰って
くるしな・・・)そう思いながら、人妻の淫靡なお茶会に誘われていったのであった。

「クッキーは好きかしら?神戸の有名なお菓子屋さんのなんだけど」
「うん。大好きです」
(ふふふ、今に『初美さん、大好き』と言わせてみせるわよ!)
心の中での言葉遊びに興奮する初美。彼女の妄想では、すでに一樹が己の物になって
いて、愛少年を胸中に収めているシーンが浮かんでいた。じんわりと女芯が潤む。
「そこのソファーに座ってて」
初美が指定したのは二人がけのラブ・ソファーだった。恋人同士が、必要以上に寄り
添うための小さなソファー。しかし、性に不慣れな少年はなんの疑いも持たずに、腰
かける。軽い傾斜がついていてお尻の収まりがいい。少年はくつろぎながら、美人妻
の登場を待った。
「お待たせ」
そう言って現れた人妻は、ティー・ポットを右手に持ち、左手にはお菓子が盛られた
バスケットを持っている。慣れた手つきで紅茶を淹れると、うやうやしく一樹に差し
出した。
「どうぞ」
「いただきます」
初美は、品良く紅茶を頂く少年を見ながら、妄想をかきたてている。
(あたしのあそこは、下品に頂いちゃっていいわよ、ふふふ)
そんな下心はおくびにも見せず、初美は一樹の隣にさり気無く腰掛けた。

二人がけのラブ・ソファーはいかにも恋人向けに作られていて、密接度が高い。今日
の初美は白いタンクトップに、同じく白いタイトのミニスカートという出で立ちだっ
た。下着は、わざと透けるように色の濃い黒のブラジャーを着けている。ルーズな生
地を使ったタンクトップの胸元や脇から、時折淫靡な黒のレースが確認できた。
「おいしい?一樹君」
「うん、おいしいよ。初美さん」
自分の問いに笑顔で答える少年が、心から愛しくて仕方が無い初美。一樹の視点から
は、脂の乗った自分の太腿が見えているはず、そして、そのちょっと上には女園が入
り口を開いて少年の入門を待っている。
(そろそろ、仕掛けるか・・・)
少年をうまく誘い込んだ淫妻は、次のステップへ移行すべく、悪意を持って一樹の優
しい心に滑り込んだ。
「一樹君。ちょっと手伝って欲しい事があるんだけど・・・」
「なんですか?」
「うん、そろそろ秋物の服を出そうと思ってるんだけど、チェストが重くてあたしじ
ゃ持ち上がらないの、旦那は出かけちゃったし・・・」
初美はそう言って、「心底、困った」という表情をした。隣妻の懇願に優しい一樹は
快く返事をする。
「お安い御用ですよ。僕、手伝います」
「わあ、ありがとう。助かるわ」
初美はことさら無邪気に振舞って、ごく自然に一樹の手を取った。少年は一瞬、はっ
と驚いた表情を見せる。いかに無垢な一樹とはいえ、二十六歳の女性に手を取られれ
ば、異性を感じざるを得ない。まして、相手は妖しい色香を放つ人妻。一樹の心は大
きく揺さぶられた。
「じゃあ、お茶を続けましょ。一樹君」
そんな一樹の心中を知ってか知らずか、淫妻は笑顔を少年に向けた。今や、主導権は
完全に初美にあると言えた。

お茶を終えた二人が向かったのは、二階にある小さな納戸であった。そこには、初美が
言っていた例のチェストが鎮座している。なるほど、高さが二メートル近くあって、と
ても一人では運べそうに無い。一樹はチェストに近付くと、扉を開いて中を確かめた。
「わあ、すごいや」
チェストの中には、男物、女物を問わず、様々なスーツやドレスの類が入っている。少
年の感嘆に、初美は主婦としての怠惰を指摘されたような気がして恥ずかしい。
「これは、決してめんどくさがってるんじゃ無くってね、効率良く収納してるの!」
そんな言い訳をしながら、初美は照れ隠しに一樹のお尻をポンッと叩いた。引き締まっ
た青い少年のヒップはまろやかで、淫妻の情欲を誘う。
(可愛いお尻ね・・・ここもいじめてあげるわよ、たっぷりと・・・)
「じゃあ、運ぼうか。初美さん」
「はーい。あ・な・た」
一樹の呼びかけに初美がおどける。純情な少年は不意の呼びかけに、頬を紅く染めた。
「な、何なの?あなたって」
初美がいたずらな微笑を浮かべながら言う。
「あら、今の一樹君頼りになっていい感じよ。まるであたしの旦那様って感じ。ふふっ
、ずいぶん可愛い旦那様だけどね」
百戦錬磨の恋を重ねてきた人妻の前に、一樹の純情は翻弄される。少年が経験した恋は
ほんの青いものでしかなく、初美とは比較にならない。
「僕が初美さんの旦那さんなの?」
「ええ、お嫌かしら?」
「ううん、むしろ光栄だよ。じゃあチェストを運ぶよ、初美」
「まあ、一樹君ったら、いいえ、一樹って呼ぶわ。ふふ、いいわね?」
そんな恋人気取りの二人は、秋物の入ったチェストを息の合ったリズムで、夫婦の寝室
へ運び込んだ。

「ありがとう、ここでいいわ」
寝室に運び込まれたチェストを置いて、初美は少年に優しく微笑む。美人妻の手伝いを
上手くこなせた一樹は、満足げに微笑み返すと初美に言った。
「じゃあ、僕、帰ります」
一樹は、すでにいつもの礼儀正しい少年に戻っている。しかし初美は「可愛い旦那様」
をこのまま帰す気など、毛頭無い。邪念を隠して、懸命に引きとめた。
「えっ?もう帰っちゃうの?お昼も近いし一緒に食事しましょうよ。チェスト運んでも
らったお礼もしてないし」
「でも・・・家、開けっ放しだし、お姉ちゃんも帰ってくるし・・・」
「あら、一樹君はお姉ちゃん子なのね。うふふ、もしかしてお姉ちゃんの事が好きなの
かな?」
「いや・・・そういう訳じゃ・・」
「じゃあ、いいじゃないの。それともあたしの事が嫌い?」
巧みに少年の心に滑り込む淫妻。一樹は初美の仕掛けた罠に易々と捕えられていく。
「そんなこと無いよ!初美さん」
「あら、急に他人行儀ね。さっきは初美って呼び捨てにしたくせに」
「そ、それは・・・」
先ほど交わされた、ささいな言葉遊びを責められる少年。優しかった隣妻が放つ辛辣
な言葉に、一樹はうなだれるばかりであった。そして、追い討ちをかけるように初美
が言葉を繋いだ。
「いいのよ、旦那様としての義務を果たしてくれればね」
「旦那様の義務?」
少年が聞き返すと淫妻は少年の足元にひざまずき、ズボンのジッパーに手をかけた。
「わあ、何するの?初美さん!」
突然の淫行に身を竦める一樹。思わず腰を引いたが、初美はすでにベルトに手を伸ば
し、手早くズボンをひざまで下ろしてしまう。
「旦那様の義務って言ったらこれしかないでしょ。いいからじっとしてなさい」
一樹はされるがままに、華奢な体を人妻に委ねている。初美が近付くと、ふわり、と
熟した女の媚臭が立ち上った。その瞬間、一樹の男が大きく反応する。ぴくんっと波
打つと、初美の前に晒されているトランクスの前面を、隆々と持ち上げた。
「きゃあっ!」
顔の前に突き出された若い肉茎に、さしもの淫女も驚きの声を上げざるを得なかった。

少年の欲望の象徴を目の当たりにした初美。そのあまりの雄々しさに息を呑む。
(お、大きい!なんて大きいの!一樹君・・・)
一樹の男茎は、愛少年に似合わないおおぶりな逸物であった。それはトランクス越し
にもはっきりと確認でき、媚妻を困惑させる。おそるおそるトランクスを下ろすと、
ブルンッ、と強力にわなないた若茎が男の雄たけびを上げた。初美は怯える。
(ふッ、太い!なんてすごいモノを持っているの!一樹君!)
初美は愛少年のアンバランスな肉塊から目が離せない。それなりに男性経験のある初
美ではあったが、これほどの物には出会った事が無かった。
「す、すごいね、一樹君」
「恥ずかしいよ・・・初美さん・・・許してよ・・・」
「は、恥ずかしがる事は無いわ、すごく立派よ!ああ、あたし・・・これを・・・」
女芯に受ける事が出来るのか?初美はそう思った。長さは軽く二十センチを超えてい
る。茎周りも図太く、荒々しく脈打ちながら男を誇っていた。さらに先端の肉傘が大
きく開き、それ一つがまるで別の生き物の様に見えた。稀代の逸物といえる。
「あのね、一樹君。この際だから告白しちゃうけど・・・あたし一樹君の事が好きな
のよね」
「!!!」
隣妻の告白に驚愕する一樹。上目使いに見上げる人妻の瞳に嘘は無いように思えた。
「去年、初めて一樹君を見てから・・・好きになっちゃったのよ。それでわざとパン
ティが見えるようにしたり・・・気が付いてたでしょ?」
一樹は思い当たる事があったが、淫妻の誘いとは夢にも思っていなかった。ただの偶
然、そう思っていた。
「この前、パンツが見えるって言ってくれたよね、あの時・・・あたし興奮して、二
回もオナニーしたんだよ」
「・・・・・」
一樹は黙っている。美妻の口から、「オナニー」という言葉が出た事に、少なからず
興奮していた。
「だからね・・・今日は一樹君にその責任を取ってもらいます。いいよね?」
少年がこくり、とうなずくと初美は立ち上がり、小さく震える少年と唇を重ねた。

少年は人妻の妖しいぬめりが唇に触れると、甘く切ない香りを鼻に感じた。媚臭に苛ま
れ、股間の肉茎が反り上がり、初美の柔らかな秘部に食いついてしまう。それを恥じる
ように腰をくねらせては美妻の劣情を揺さぶった。
「あん、一樹君。当たってるわよ!あたしのあそこに。ふふふ」
「ご、ごめんなさい!」
「いいのよ。うふっ、それにしても大きいわ」
初美はうっとりと目を細めながら、一樹の男茎に指を添えた。若さに溢れ、初めて知る
官能への期待感に満ちた少年の青臭い男臭。何もかもが淫妻を狂わせる極上の媚薬であ
った。
「あっ!初美さん!」
「ふふふ、いやらしいわ、一樹君のここ。先っぽから糸引いてるわよ」
指で一樹の肉茎をいたぶる初美。嗜虐に満ちた笑顔が、愛少年への詰問に変わる。
「正直に答えてね。一樹君は、女の子と付き合ったことがあるかしら?」
「・・・ううん、無いよ」
「童貞なのね?」
「うん、そう」
「良かった!じゃあ、あたしが一樹君の最初の女になるわけね。うふっ、嬉しい!」
無印の少年を人妻である自分の手で男にする。その背徳感が初美の心を躍らせた。
すぐにでも一樹を男にしたい!媚妻はおもむろに服を脱ぎ始め、さらなる興奮に身を
任せることにした。タンクトップを脱いで、黒いブラジャーが現れると少年の視線が
華麗な刺繍に注がれる。Dカップはあろうかという、豊かな人妻の乳房はたわわに実
り、豊熟の果実といったものであった。そして初美はもう一度少年の前に近付くと、
先走りでテカテカと光る男茎に、唇を寄せていった。

その頃、隣家の河内家では一樹の姉、知美が用事を済ませて帰宅していた。
「ただいまー。一樹、ケーキ買ってきたわよ。一緒に食べよう」
河内家の長女である知美は、三歳違いの弟を常日頃から可愛がっていた。多少、線が
細いが愛らしい顔、そして姉である自分の言い付けを良く聞いて美しい笑顔を向ける
弟、一樹を心から愛していた。今もご機嫌取りのお土産を手にしている。一樹の好物
である有名店の美味しいケーキであった。これを買ってくると一樹は自分に抱きつい
て、決まってこう言う。
「お姉ちゃん、大好き!」
知美はその瞬間が嬉しくてたまらない。愛弟とのスキンシップは、彼女にとって欠か
せないものであり、密やかな愉悦でもあった。
(いないのかな?でも玄関の鍵もかけてないし・・・コンビニにでもいったかな?)
知美はお土産のケーキを冷蔵庫にしまうと、自室に向かいながら呟く。
「今日はお昼から一樹を連れて、お買い物にでも行こうかな。あの子、ゲーム欲しが
ってたなあ・・・。よし、買ってあげるか」
一人よがりな姉の計画は、愛弟の都合など考えることも無く立てられていった。
(あたしは一樹のことなら何でも分かるわ、だって姉弟ですもの)
そううそぶいて自室に入ると、知美は着替えを始めた。オフ・ホワイトのワンピース
を脱ぐと、愛らしい白のブラジャーとパンティが現れる。上下お揃いの下着は、知美
の清純さを表す質素なものであった。染み一つ無い美しい肌に、柔らかそうな双乳が
緩やかな曲線を描き、決して大きいものではないが、それなりに豊な母性を漂わせて
いた。と、その時、知美は隣家に接する窓のカーテンが閉まってない事に気付いた。

河内、大槻両家は、集合型住宅にありがちな建坪を目一杯とった家屋であった。当然
隣家とは近接しており、手を伸ばせば隣家の窓に手が届くほどである。知美の部屋の
隣がちょうど夫婦の寝室になっているらしく、時々、窓を閉め忘れた大槻家の若夫婦
の営みが聞こえてくることがあった。ゆえに、知美は普段から窓とカーテンをしっか
り閉めている。たまたま今日は初秋の風が心地良く、部屋の空気を入れ替えて出かけ
たので、カーテンを閉め忘れていたのだ。
「やだ、あたしったら」
下着姿のまま、窓に近寄る知美。カーテンに手を伸ばした所で隣家の窓も、カーテン
が閉まってないことに気が付いた。そして、知美が見たものは。
「か、一樹!」
あろうことか愛弟の一樹が、半裸になった隣の若妻に己の男茎を舐めしゃぶられてい
る光景であった。
「い、いやあーっ!一樹!何をしてるの!」
知美が思わず上げた大声に、窓の向こうで淫姿を晒している二人も、その存在にに気
が付いた。肉塊を弄ばれている一樹が上ずった声を上げ、驚く姉に視線を向けた。
「お、お姉ちゃん!」
恥態を目撃された人妻は、忌々しげに舌打ちする。
(あと、ちょっとの所で・・・)
「一樹!やめなさい、こっちにおいで!帰ってきなさい!こないと・・・酷いわよ!」
そう言って半狂乱になりながら、窓を叩く姉。すると一樹の男がみるみる萎えていく。
「ああ、お姉ちゃんが怒ってる。僕、帰ります!」
「あん、ちょっと・・・」
追いすがる初美を振り切るようにして、部屋を出て行く一樹。その後姿を見送ると、窓
の向こうで下着姿のまま、初美をにらみつけている知美に向き直った。
隣家の美人妻は、窓を静かに開けると豊潤な色香を漂わせながら、知美に話し掛けた。
「こんにちは、知美ちゃん」
拍子抜けするほど落ち着いた挨拶に、知美は肩を震わせながら叫んだ。
「こんにちは、じゃ、ありません!あたしの弟になんて事をするんですか!」
怒りに我を忘れる知美は、思わず「あたしの」と言ってしまう。弟を愛している証と言えた。
「そんなに大きな声を出さないでよ、近所に聞こえるじゃないの。うふふ、まずいところを
見られちゃったわね」
どこか余裕げな人妻に、知美はさらに怒りをぶつける。
「初美さん!あなたは・・・人妻の身でありながら・・・なぜ、あんな事をするんですか!」
「うふふっ、だって、一樹君可愛いんですもの・・・ちょっとした悪戯よ。そんなに怒らな
いで、弟思いのお姉さん」
からかい混じりな初美の言葉に、知美の怒りはついに爆発した。
「悪戯じゃあ済みません!旦那さんに言いつけますよ!」
知美の通告にも初美はうろたえる事無く、さらりと言い返した。
「別にいいわよ。あたしは離婚すればそれで終わりだけれど、一樹君はどうするの?近所の人
達に噂されたりしたら傷つくんじゃないかしら?」
「えっ!それは・・・」
知美の歯切れが悪くなる。確かにそうなれば優しい一樹を傷つける事にもなりかねない。線の
細い愛弟の笑顔が曇ることは避けたかった。
「まあ、これも人生勉強のひとつだから、お姉さんは黙ってて欲しいのよね。あたしが
一樹君を立派な男にしてあげるから、もう一度こっちにくるように言ってよ」
まるで反省の無い隣家の人妻。知美はそんな淫婦に精一杯毒付いた。
「あ、あなたにそんな事して欲しくありません!もう、一樹には近付かないで!」
そう言って、窓をぴしゃりと閉めた。そして、隣り合う一樹の部屋に人の気配を感じる。
「帰ってきたわね!一樹ってば・・・」
下着姿のまま、弟の部屋に向かう知美。ノックも無しに、愛弟の部屋へ勢い良く飛び込んだ。
「一樹!」
部屋に入るや否や、知美が叫ぶとそこにはバツの悪そうな顔をした一樹がいた。怯えるように
美姉を見つめている。そして美しいまなじりから、大粒の涙が流れた。
「ごめんなさい、お姉ちゃん・・・ごめんなさい」
泣いて詫びる愛弟の姿を見た知美は、怒りも忘れて一樹を優しく抱きしめた。

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
知美は、自分の胸の中で許しを乞う愛弟が愛しくてたまらなかった。すでに怒りは消え、
全てを許している。
「もう泣かないの・・・お姉ちゃん、怒ってないから」
無言でうなずく弟を、姉は静かにベッドに座らせると自らも並んで座り、身を寄せた。
「どうせあの人が無理に一樹を誘ったんでしょ?ほんとに、いやらしい人!」
ことさら隣家の人妻をなじる知美。そして一樹を優しく慰める。
「一樹はいい子だからお姉ちゃんの言う事、聞いてくれるよね?もう、あの女に誘われ
てもついて行っちゃ駄目よ。一樹を悪い道に誘おうとしてるのよ、あの女」
「う、うん」
「お姉ちゃんはね、一樹には素敵な恋愛をして欲しいな。可愛い同い年くらいの女の子
とカワイイ恋を・・・ちょっと一樹聞いてるの?」
「うん?う、うん。き、聞いてるよ」
弟の返事が怪しい。このままではあの女の誘いを、断りきれるだろうか?人一倍優しい
一樹は、毒婦の巧妙な罠に抗いきれるのかと、知美は気が気では無かった。そして美姉
はある決心をする。
「わかったわ。じゃあ、お姉ちゃんが一樹の・・・お相手をしてあげます」
「ええっ!」
一樹は驚きながら美姉を見つめる。姉の言葉が信じられないようだった。
「変な声を出さないで!一樹の・・・たっ、タマタマの・・・ミルクを・・ね、お、お
姉ちゃんが搾り取ってあげれば・・あの女の誘惑にも負けないんじゃないかって・・思
うのよ」
羞恥に頬を赤らめる美姉はさらに続ける。
「そのかわり、手よ!手で・・・一樹の・・お、おちん・・ちんを気持ち良くしてあげ
る!ああ、もうこんな恥ずかしい事を・・・言わせないで!」
知美は思わず一樹から顔を背けた。耳の裏側まで真っ赤になった姉を、一樹は興奮した
面持ちで見つめ続けていた。

「お姉ちゃん、本気なの・・・?」
不安が混じった一樹を見て、姉はあえて強がって見せる。
「ええ、本気よ。そのかわり、あの女の誘惑に乗っちゃ駄目よ」
淫らな決心をした姉が力強く立ち上がると、一樹の視線は下着姿も美しい姉の体に注
がれていく。愛弟の絡みつく視線を感じた美姉は、あらためて自分が下着姿である事
に気が付いた。
(あ、あたし・・・こんな格好で、一樹の前に・・・・・)
途端に羞恥がこみ上げてくる。しかし、気丈に振る舞い、一樹を促した。
「一樹、お姉ちゃんの部屋においで」
「どうして?」
「いいから!あっ、服は脱いで来なさい。パンツ一枚で来るのよ、いいわね!」
そう、念を押して自室に帰る知美。弟に出した指示は、彼女なりに考えがあっての事
であった。
(あの女に見せ付けてやるんだ!あたし達の絆を!)
部屋に帰ると、隣家と接した窓を見る。居た!知美は窓越しに隣家の人妻を確認した。
先ほどと変わらず、ブラジャーに包まれた豊かな乳房を隠しもせずに、まどろんでいる
様であった。そんな媚妻が知美に気が付くと、他愛の無い笑顔を浮かべ、手なんかを振
っている。知美の心に淫心が沸き起こる。
(これからどんな光景を見るかも知らないで、見てなさいよ!)
そして、少し遅れてパンツ姿の一樹が現れると、知美は妖しく微笑みながら愛弟に近付
いていった。

下着姿で現れた河内家の若い姉と弟を、初美は食い入るように見ていた。
(何をする気だろう・・・)
隣妻は少し不安な面持ちになる。そんな隣人に、ことさら見せ付けるように知美は一樹に
抱きついて、言う。
「パンツも脱ぎなさい、一樹」
「うん・・・・・」
おずおずとトランクスを脱いでいく一樹。窓越しにそれを見た初美の心にある予感が走る。
(ま、まさか!)
弟思いの美姉は、自分の目の前でひとつになるつもりでは・・・初美は淫の邪心を、清楚
な知美の中にも見たような気がした。彼女もやはり、一人の女。
「や、やめなさい!あなた達!姉弟なのよ」
隣家の淫妻、初美は窓を叩いて二人の行いを諌めようとした。彼女も自分の女に一樹を迎
えたい一匹の牝である。物音に気付いた一樹が怯えながら、姉にしがみつく。
「お、お姉ちゃん!初美さんが、見てる!」
「よしよし、大丈夫よ。お姉ちゃんが守ってあげるわ、一樹」
優しい姉はそう言って愛弟を抱き寄せると、怯え、うなだれた若茎に指を添える。
「あっ!」
「女の子みたいな声を出さないの!こんな立派な物を持ってるのに・・・もっと堂々とし
なさい。一樹」
巧みな指使いで一樹の男茎に力を取り戻させる美姉。そしてそれは、若さを漲らせながら
艶やかな張りを取り戻していた。姉は満足げに囁く。
「うん、元気になったね、一樹。うふっ、しかし大きいわ・・・」
「初美さんもそう言って驚いてた。お姉ちゃんは驚かないの?」
「あんな女とは、付き合いの長さが違うわよ。お姉ちゃんは甘えん坊の一樹を、毎日お風
呂に入れてあげてたのよ。ここの皮を剥いてあげたのもお姉ちゃんなんだからね!」
知美は一樹の男茎を弄びながら、思い切って淫心を告げる。

「うふふ、お姉ちゃんは一樹のおちんちんを毎日楽しく洗っていたの、キスもしたわよ。
覚えてない?」
「ごめん、覚えてないよ・・・」
「実はお姉ちゃん、一樹のおちんちんにキスしながら指で自分のアソコを弄ってたの、す
ごく興奮したわよ、ふふっ」
「そ、それって・・・」
思いがけない姉の告白に驚愕する一樹。
「そうやってここの皮も剥いてあげたのよ。だからこんなに大きくなっちゃったのかしらね」
知美はついに一樹の肉塊を握り締め、淫靡にしごき始めた。
「お姉ちゃん・・・僕・・」
一樹の美しい顔が上気しながら、媚姉を求めている。
「気持ち良くなってきたのね?いいわ、ベッドに座って」
二人はベッドに並んで座ると、自然に唇を重ねた。そして知美は横目で燐妻を見る。
(あの女、あんなに驚いた顔をしちゃって・・・くすっ、いい気味よ!)
姉弟の淫行を窓越しに見せつけられた初美は、狂わんばかりの形相で窓を叩く。しかし、ぴし
ゃりと閉められた窓の向こうはすでに別世界。勝ち誇った媚姉は、さらに淫事を求めた。
「一樹・・・お姉ちゃんのも触って・・・」
知美は一樹にそう促すと、白いブラジャーのホックを外し、美乳を晒す。隣家の淫妻ほどの艶
やかさは無いにしても、媚臭が漂う極上の双丘であった。愛弟は、鳥かごを求める小鳥の様に
姉の体に引き寄せられると、真っ白な乳房にそっと顔をうずめ、優しく先端の苺蕾を吸い始めた。
「はうっ!」
一樹の愛撫を待ち焦がれていた知美は、歓喜のあまり軽く達してしまう。体が弓なりになって
、危うく気を失いそうになった。そんな姉を見て、心配そうに尋ねる一樹。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「だ、大丈夫よ。あんまり気持ちいいんで、ちょっといっちゃったのよ・・続けて、お願い」
媚姉は、その間にも愛弟の男茎を握り締めて離さなかった。すでに男茎は先走り液でぬめり、
妖しい光沢を放っている。二人とも昂ぶりが近くなっていた。

「一樹、あそこも触って。指で弄るのよ。今、パンティ脱ぐから・・・」
知美は立ち上がり、白いパンティのサイドに指を掛けると躊躇い無く引き下ろした。
己の裸身から目の離せない愛弟に、媚姉はモデルさながらにポーズを取り、問う。
「どう?お姉ちゃんの体は」
「綺麗だよ。お姉ちゃん」
「あの女よりも?」
そう言って窓を指差す知美。彼女は、完全な勝利を確認したかった。
「うん、お姉ちゃん」
ぞくぞくっと、知美の体に淪落の愉悦が走った。愛弟に言わせた睦言がこれほどまで
に快楽を得るとは、知美も思っていなかった。女芯は潤み、立っていると淫液が滴り
落ちそうになる。秘唇ははっきりと開き、男茎を欲して蠢く生き物の様だった。
(一樹、あたしの可愛い弟。そうよ、お姉ちゃんがあなたの恋人よ・・・)
淫姉は、ちらり、と一樹の若い隆起を見る。どこに出しても恥ずかしくない逸物、股
間から大きく張り出して、並みの女なら気後れする代物だ。しかし、媚姉は思う。
(あたしなら・・・姉であるあたしなら、受け止めてあげられるかも!)
何の裏付けもない自信であったが、心優しい姉は愛弟の剛直を女芯に受けたいと思う
様になっていた。いや、すでに一人の女として、あの若茎を己のものにしたいと思っ
ていた。それは、窓向こうの燐妻への意地もあった。
(見てなさいよ!淫売女!)
自らも淫婦と化した媚姉は、おおよそ狂気じみた言葉を発した。
「一樹。お姉ちゃんとセックスしようか」

「ええっ!」
一樹の驚きはもっともな事であった。これまでの淫事ですら、背徳感に身をやつす物で
あったのに、完全な男女の営みに踏み出そうとする姉の言葉が信じられなかった。
「お姉ちゃん!それは、駄目だよ」
「あら、一樹はお姉ちゃんの事、嫌い?」
「そうじゃないけど・・・でも、僕達、姉弟なんだよ」
最後まで冷静さを保っていたのは、この愛少年だったのかも知れない。しかし、媚姉は
尋常ではない興奮に我を忘れている。
「良く聞いてね、一樹。お姉ちゃんはあなたの事を愛してるのよ。誰にも負けないくら
いにね。一樹はどう?お姉ちゃんの事を愛してる?」
「・・・・・」
少年は黙っている。返事に困っている様だった。美しく優しい姉、それは儚い憧憬をさ
かのぼり少年を苛む。
(僕はどうすればいいんだろう・・・お姉ちゃんの事は好きだけれど・・・愛って何?)
思い悩む愛弟に、媚姉は確信犯的な誘導をした。
「一樹。じゃあ、お姉ちゃんの事は好きかな?」
「うん、大好き!」
知美はこれ以上無いといった笑顔で一樹を見ると、
「その言葉を待ってたのよ」
そう言って愛弟をベッドに押し倒した。しかし、知美は隣妻の姿がいつの間にか、窓の
中から消えている事に気が付いてはいなかった。

姉弟はベッドの上でもつれ合いながら、互いを確かめる様に見詰め合った。
「ごめんね、お姉ちゃん一樹を誰にも取られたくないのよ」
「お姉ちゃん・・・」
「一樹を頂戴。いいでしょ?」
「・・・・・うん」
美姉のいざないに身を預けた愛弟は、剛直を知美の前に晒し姉の女芯を待つ。
一樹の上にまたがった知美は、その若茎を逆手に握り締めると、秘唇にあてがいゆっく
りと腰を落としていこうとした。と、その時、
「待ちなさい!」
二人の背中に、大きな声が浴びせ掛けられた。姉弟は一斉に声のする方向へ視線を向け
る。するとそこには、あろうことか隣家の人妻が、怒りも露わに仁王立ちしているでは
無いか!どうやら初美は一メートルにも満たぬ、隣接した窓をまたいで知美の部屋へ、
侵入してきたらしい。そして、二人に近付いて罵声を浴びせかけた。
「あ、あなた達は姉弟でしょ!それなのに・・・こんな、け、けだものよ!」
美妻の勢いに押されること無く、愛少年にまたがったままの知美は言ってのける。
「ご心配無く。あたし達は愛し合ってますから。他人様の出る幕じゃありませんよ」
年長者の初美をことさら煽るように言い返した知美。隣妻の顔が明らかに怒色を携え、
知美に向く。そして無言でにらみ合う二人。その形相は気色ばみ、今にも飛び掛らん
ばかりであった。

「もう、やめてよ・・・お姉ちゃん、初美さん」
二人の鬼女に気圧された愛少年が、小さく訴えた。
「けんかはやめてよ・・・お願いだよう・・・二人とも・・」
一樹の頬を、一筋の美しい涙が流れた。それを見た鬼女二人も冷静さを取り戻していく。
「一樹・・・」
「一樹君・・・」
お互いに責めるのをやめ、媚姉と媚妻は顔を向き合わせ頷き合う。争いはやめよう、とい
う無言の関係修復であった。そして姉は愛弟に詫びる。
「ごめんね、一樹。お姉ちゃんが悪かったわ・・・許して」
隣妻、初美も続く。
「ううん、あたしも悪いの。一樹君ほんとにごめんね」
二人の淫婦はそう言いながら、愛少年の両サイドに座り、慰めた。
「もう、けんかしないよね?お姉ちゃんも初美さんも」
『ええ』
一樹の問いかけに、知美と初美の声が同時に発せられ、奇妙なユニゾンとなった。
それに気を良くした一樹が笑い出す。
「あはは、可笑しい。お姉ちゃんも、初美さんも」
「そうね」
「ほんと」
つられて笑い出す媚姉と媚妻。ふたりはもういつもの優しい姉と、隣人に戻っている。
そんな三人の笑い声は、かわいた初秋の高い空に響き渡るのであった。

エピローグ。
宵も深まった頃、知美の部屋で三匹の獣がひとつに絡み合い、複雑なたぎりを見せ
ながら、淪落の肉交に耽っていた。もちろん一樹を中心とした、知美と初美の三人
である。媚姉と媚妻が一本の業物、一樹の男茎に口淫奉仕を行っているところだった。
「ああ、お姉ちゃん、初美さん気持ちいいよ」
「ふふっ、一樹。お姉ちゃんと初美さんどっちがいい?」
「ちょっと知美ちゃん、抜け駆けは無しよ!」
二人の美女が若茎にむしゃぶりつく姿は、淫靡の極みといえた。しかし少年の若茎
はそんな責めにもよく堪え、精を零すことなく雄大さを誇っている。若茎の先端を
舐めていた姉が聞く。
「ねえ、初美さん。一樹の童貞どうしよう?いつ貰っちゃおうか?」
茎の根元をすすっている隣妻は答えた。
「うふふ。そんなの、いつだっていいじゃないの。もう、このおちんちんはあたし
達のものなんだから」
「それもそうね、うふっ」
「ああ、いっちゃうよ。お姉ちゃん!初美さん!」
その刹那、一樹の肉茎から精の飛沫がほとばしる。そして、肉茎から飛び散る男液
に我先にと群がる媚女ふたりは、さらなる淪落を求めて果てしない官能の予感を女
芯に呼び起こすのであった。