何とも唐突な自己紹介で申し訳ありませんが、俺の名は新城和也。常日頃から、
メガネをかけたおっぱいの大きなお姉さま系の先生が担任になったり、突然、
血の繋がりの無い妹が十二人くらい現れないかな、などと思っている至極健全な
十六歳の高校二年生である。しかし、現実とは酷薄なもので、メガネをかけた
お姉さま先生が担任になる事も無ければ、十二人の妹も俺にはいない。どころか、
クラスの担任といえば、ボディビルが趣味の『超兄貴』って感じのおっさんで
あり、俺は一人っ子なので兄を慕う妹の存在も皆無。にんべんに夢と書いて儚い
とは良く出来た言葉だな、などと思いつつ、俺は日々過ごしているのだ。空しい。
だが、俺は学業に勤しむ学生であり、通っている『市立乳輪高等学校空手部』の
主将でもあるので、落ち込んでばかりもいられないのです、ハイ。

と、言う訳で、学校へ向かう。『市立乳輪高校』は閑静な住宅街の一角にあるが、
学生達の通学時には、まるでサバンナの如き様相を見せる。朝飯を食いながら
歩いている奴や、漫画を読みながら歩いている奴はまだカワイイもので、中には
一台の自転車に五人乗りをしている奴らや、三十人三十一脚で登校してくるクラス、
果てはパトカーに追われている奴ですら、珍しくは無い。

この一角は元々が造成地で、『乳輪高校』は次々と立ち並ぶ住宅に住む人たちの
要望で作られた新設校なのだが、近隣の住民達はさぞかしそれを後悔していると
思われる。まあ、俺にはどうでもいい事ではあるが・・・そんな事を考えつつ
歩を進めていると、俺の脇を掠めるように黒塗りの高級車が走り抜けた。
「危ねえ!」
叫びつつ、ひらりと身をかわしたつもりだったが、運悪く真横には側溝がある。
俺はバランスを崩すと、もんどりうって側溝へダイブ。そこには当然の如く水が
張られており、哀れ、俺は朝っぱらから初秋の冷水を浴びる羽目になった。
ちめたい!
「馬鹿やろう!どこ見て運転してやがる!」
すっかりずぶ濡れになった俺は、掠めていった高級車に向かって怒鳴りつける。
すると、高級車は路肩に止まり、後部座席から見覚えのある顔が現れた。
「おほほほほ!新城和也じゃないの。ご機嫌麗しゅう!」
そう言って高笑いをしたのは、俺と同じクラスの幡随院麗美。言葉遣いからご
察しの通り、お金持ちで鼻持ちならないお嬢様である。
「麗美!わざとだな!お前ってやつは、いつもいつも・・・へっくしょい!」
「おほほほほ!新城和也ってば、水に浸かってばっちり男前が上がりましてよ。
おほほほほほほ!おーッほッほッほッ・・・」
俺と麗美とは小学校からの腐れ縁ではあるが、まるでネコとネズミがいがみ合う、
某米国アニメのような間柄。故に、このような争いが日常的に繰り返されているのだ。

「なんてひどい奴だ、この冷血女!」
「なんですって?もう一度言ってみなさい、このチンカス!」
俺が毒づくと、麗美はお譲様にあるまじき言葉で返してきた。ちなみに、チン
カスとは『しんじょう』のしん、と『かずや』のかずが縮まって、『しんかず』
と呼ばれるようになり、更にそれがなまったものである。
「何度でも言ってやる!この、くされマXコ!」
「キーッ!言ったわね、このチンカス!チンカス!」
二人の間で、世界でもトップクラスに挙げられそうな、くだらない喧嘩が始ま
った。道行く生徒達はにやにやと笑って見ているだけで、全く止めに入る様子
はない。我が校では、喧嘩は行き着くところまでやったほうがいい、という
雰囲気があり、誰もがそれをイベントのひとつと見ているのだ。
「麗美のアホ!」
「和也のバカ!変態!痴漢!覗き魔!スケベ!エロ帝王!」
俺は一言述べただけなのに、麗美はその数倍のカウンターを返してきた。まあ、
男と女の口げんかといえばそんなものではあるが、どうにも遣る瀬が無い。
「ぢぐじょ〜!」
口げんかで女に勝てる訳などないので、俺は拳を握り締めた。しかし、麗美は
少しもひるまず、
「女を殴る気?はん、出来るものならやってみなさいよ!あんた自慢の空手で!
さあ!」
と、腕を組み、俺を見下ろすように叫んだ。こうなると、俺の負けである。
「ふん!俺は女を殴るような拳を持っちゃいないぜ!もっとも、俺の空手チョップ
が炸裂したら、牛丼片手にダンシング・ロックンロールだけどな!あばよ!」
俺は、敬愛する屁のツッパリがいらない人のセリフを拝借し、その場を後にした。

俺が背中を向けたので、麗美はそれ以上何も言わなかったが、きっと鼻持ちなら
ない笑顔で俺を見ているはず・・・悔しかった・・・と、この時は気づかなかっ
たが、麗美の奴が
「あっ・・・和也」
と、どこか寂しい呟きを漏らしていた事を、通りすがったどこかのおっさんが
聞いていた。無論、俺達の間柄には何の関係もないただのおっさんだが、まあ
彼女の秘めたる思いを表す脇役として、特に記す。

放課後になり、俺が空手部に向かおうとしていた時、麗美が二、三人の女子と
共にトイレへ入っていったのを見た。なんか、重々しい雰囲気で、麗美は明ら
かに怯えているような感じである。これは、もしや・・・
(まさか、集団脱糞?)
ボケている場合ではない。麗美を囲んでいた女子は学校きってのワルと評判に
なっている奴らだ。これは、なにかある。
「ほっとけないな・・・」
かくして俺は彼女達の後をこっそりつける事にした。場所が場所なだけに、慎重
な行動が必要とされる場面だ。俺は意味も無く猫足立ちで女子トイレに迫る。

「お前、生意気なんだよ!」
「お嬢様だからって、チャラチャラしやがって!」
トイレに近づくと、中からそんな声が聞こえる。これは、ワルどもの声。
「あら、あたくしはチャラチャラなどしておりません事よ、ふん!」
これは麗美の声だ。奴は日頃から人付き合いが苦手で、他人を見下したような
言動をとっているがため、こういった軋轢に巻き込まれやすい。しかし、麗美
の声にいつもの、というか、俺を罵る時の様な威勢が無い。怯えているのだ。
「ああ、そうかい。構わないから、服、剥いちまいな。マッパにして、外に
放り出してやるよ。お前のその高飛車な態度、改めさせてやる!」
ワルの一人がそう言った瞬間、びりりと衣を裂くような音が聞こえる。と、
同時に、
「やめなさい!やめて!」
と、いう麗美の悲鳴が続いた。まずいぞ、こりゃ。
「ふん、さすがはお嬢様。高そうな下着つけてるじゃねえか」
「いやあ!助けて!」
ワルと麗美の間で交わされる遣り取りを聞いた時、俺は反射的にトイレの中へ
飛び込んでいた。麗美を助けなければ!
「やめろ!」
叫びつつ、身構える俺。こうみえても空手初段。喧嘩には自信がある。さあ、
来い!不良女ども!と、意気込んだはいいが・・・・・

「ギャー!新城和也だ!」
「なに?一メートル以内に近づいた全ての女を、無条件に妊娠させてしまうと
言われている、あの新城和也?」
「いやあん!赤ちゃんが出来ちゃう!逃げよう!」
学校きってのワルと言われている女たちは、俺を見るなり口々に侮言をつき、
風の如く逃げ去って行った。ワルたちの口さがない態度にちょっぴり傷ついた
ものの、一応は麗美を助ける事が出来たので、まあ良しとしよう。
「麗美・・・大丈夫か?」
「ふ、ふん!何でもないわ、これしきの事・・・」
俺が問いかけると、麗美は精一杯強がって見せる。が、声は震えていた。やはり
怖かったのであろう、表情もぎこちない。
「制服、破れてるな。俺の学ラン、貸してやるよ。ちょっと、臭いかもしれない
けれど、文句は無しな」
「ふん!借りてあげるわ。でも、恩着せがましく思わない事よ」
見れば、麗美の制服は胸元から完全に破かれ、意外にも豊満な乳房を包むブラ
ジャーが見えてしまっている。このまま、奴を帰すわけにはいかない、と思った
俺は、自分の学生服を脱いでうやうやしく差し出してやった。
「立てるか?立てなきゃ、おぶってやってもいいんだぜ」
「馬鹿にしないで!自分の足で立てるわ!」
麗美の強気な性格を古くから知る俺は、わざとぶっきらぼうに問う。ここで、
やさしくしてしまうと、奴のプライドを傷つけてしまう事になるからだ。

ぺたん、とトイレの床にへたり込んでいた麗美が、よろよろと立ち上がり俺を
睨み付ける。多分、こんな惨めな姿を見られたくなかったのだろう、悔しさと
か羞恥といった感情が、ないまぜになった顔をしていた。が、しかし、
「あっ・・・」
麗美は小さく叫んだかと思うと、俺の方へよろけてきた。まだ、膝が震えている
らしい。これじゃあ、ちゃんと帰宅できるか心配だ。
「やっぱり、おぶってやる」
俺は麗美を抱きかかえると、くるりと体をひねって奴をおぶった。その途端、
「バ、バカ!一人で歩けるわ!下ろしなさい!和也」
そう言いながら、ポカポカと俺の頭を叩く麗美。しかし、拳には力がこもって
いなかった。

俺と麗美は女子トイレを後にし、部活で賑わう放課後のグラウンドを横切り
校門へ向かう。その間、奴も俺も無言だった。お互いに、言葉が見つからない、
そんな雰囲気だった。
「お嬢様、どうなさいました?」
校門へ着くと、幡随院家お抱えの運転手が麗美を迎えに来ており、大いに驚く。
しかし、麗美は、
「何でもないわ・・・パーカー、車を出しなさい・・・」
そう言って、俺の背中を滑り下り、そそくさとお迎えの車に乗り込んで行った。
麗美の事も気になるが、パーカーと呼ばれた運転手のぎこちない動きが、俺的
にはとても気になった。なんか、カクカクしてるし・・・。もしかして、あいつの
家、地球とか守ってるんじゃないだろうな・・・。物理法則を無視したような造型
の飛行機やロケットなんかで・・・・・。

その晩、夕食を済ませた俺が自室でまどろんでいると、母ちゃんが、
「和也、お客さんが来てるわよ。麗美ちゃん。むふふ」
と、嫌な笑いで呼ぶ。何だよ、むふふって!
「さあ、麗美ちゃん、上がってちょうだい。もし、和也が変な事をしようと
したら、大声で叫びなさい。すぐ飛んで行くから。むふふ」
「・・・はい。お邪魔します」
母ちゃんは何故か嬉しそうに麗美を家の中へ招くと、再びむふふと微笑む。
嫌な笑いだ。
「何か用か?」
母ちゃんの手前、麗美を自室に迎えた俺はなるべく感情を抑えた声で聞く。
何故かというと、十中八九の確率で母ちゃんが聞き耳を立てているからだ。
俺と麗美についての、何かこう・・・ドラマチックな展開を期待しているの
だと思うが、プライバシーの侵害だと思う。
「これ・・・返しに来た」
そう言って麗美は綺麗にたたまれた俺の学ランを差し出す。見ると、きちん
とクリーニングされたのか、パリッと香ばしい感じだ。高校入学以来、ろく
に洗った事のない俺の学ランだが、男前が上がったように見える。
「学校で返してくれれば、良かったのに。案外、義理堅いな、お前」
「ふん!幡随院家の息女として、あなたに借りを作りたくないのよ!小汚い
制服を綺麗にしてあげたんだから、お礼を言って欲しいぐらいだわ!」
ああ言えば、こう言う。予定調和とは言えど、俺とこいつの間柄はいつも
なじり合いから始まる。しかし、それが後を引かないのが不思議だ。
「ねえ、和也。お客様にお茶くらい出したら?気が利かないわね」
「プラッシーでいいか?俺の家は米屋だから、お客様にはこれをお出しする
のが決まりなんだが」
我が家は代々、米穀店を生業としており、当然の如くお客様に出す飲み物と
いえばプラッシーの事である。

とは言うものの、自らお客様なんだから、と威張り散らす麗美の態度は、らしい
と言えばらしいが、何だか腹立たしい。
「まあ、それでいいわ。早く持ってきなさい、和也」
「へいへい」
言われるがままに、俺がプラッシーを取りに行こうと自室から出ると、廊下で
ドタバタと誰かが走り去る音がした・・・。やっぱり聞き耳立ててたな!母ちゃん!

俺がプラッシーと、お茶請けの菓子としてうみゃい棒を持って部屋へ戻ると、
麗美の奴は何かの本を読んでいた。更に、俺の存在に気がつくなり、はっと
顔を引きつらせ、狼狽する。そして、間髪入れずに、
「和也・・・あなた、こんな低俗な雑誌を見てるのね。呆れたわ」
そう言い放ち、口元を歪ませた。な、なんと!奴が読んでいるのは俺のエロ本
コレクション・ナンバー27、『恥ずかしいお姉さんと一緒!』ではないか!
「勝手に人の本を見るなよ!」
「あら、和也・・・ここのページが引っ付いちゃってるわ・・・まったく、何を
してるんだか・・・所々、パリパリしているのも気になるわね」
麗美は俺の恥ずかしい弱みを見つけ、気勢に乗る。
「何が『恥ずかしいお姉さん』よ。こういう気品のない女が巷に溢れるから、
男上位の世論が蔓延るんだわ。生理学的に見ても、男は女の亜流で女より秀でた
部分など無いというのに。本当に浅ましいわね」
本のページをめくりつつ、麗美は言いたい事を言う。俺としては、男が上だとか
女が上だとかはどうでもいい。ただ、『恥ずかしいお姉さん』を侮辱された事が
どうにも遣る瀬無かった。俺は、恥ずかしいお姉さんが大好きだからだ。

そこで、俺は反撃に出る。このままでは、引き下がれない!
「まあ、まだお子ちゃまの麗美には、大人の世界が理解出来ないんだろうな。
見ろよ、このお姉さん。おっぱいがHカップだぞ。それに、素晴らしい脚線美。
芋畑から引っこ抜かれたばかりの、さつま芋みたいなお前の足では到底及ぶ事
のない色気だよ。ふん、やだやだ・・・理論ばかりで実戦経験の無い奴は、頭
でっかちで、言葉に重みが無いな、うん」
これだけ言うと、麗美はカーッと顔を赤らめた。凄い憤怒の表情。お子ちゃま
扱いが、相当頭に来た模様。これで、俺が一矢報いた事になる。
「なんですって!あたしが、お子ちゃま?もう一度言ってみなさい!」
俺の反撃に、当然の如く麗美が食いついてきた。こうでなくては、面白くない。
「ああ、何度でも言ってやる!お子ちゃま!お子ちゃま!」
「キーッ!許さない!許しません事よ!」
朝に続き、再びくだらない言い争いが始まった。すると、麗美は癇癪を起こし
ながらすっくと立ち上がり、バサバサと衣服を脱ぎ始める。あれれ?何か変だぞ・・・
「な、何のつもりだ?麗美」
奴が下着姿になった所で俺は慌てて問う。てっきり、つかみ合いにでもなるかと
思っていたので、麗美が取った行動が理解出来なかったからだ。
「何って、その低俗な本に出ている女の体と、あたくしの体を比較させてあげる
のよ!その上で、あなたがいかに無知で卑俗な人間か思い知らせてあげるわ!
さあ、良く見なさい!」
「や、やめろよ・・・っていうか、やめて下さい。麗美ちゃん・・・」
ぷりぷりと膨れっ面を見せる麗美を、何とかなだめようと下手に出る俺。

「ふん!言うだけ言っておいて、いざとなったら逃げ腰になる・・・それでも
男なの?乳輪高校空手部主将の名が泣くわよ!」
「はい・・・まったく仰せの通りで・・・」
麗美に気圧されるまま、俺はへこへこと頭を下げた。この時、俺は男と女の間
には、超える事の出来ない壁があるな、と思った。それと同時に、これじゃあ、
喧嘩にならないとも思う。だって、麗美のおっぱい、案外大きいんだもの・・・
「ま、まあ・・・とにかくだ、服を着てくれ。今回は、俺の負けにしとくから・・・」
豪奢な刺繍があしらわれた麗美の下着。ブラジャーのカップからは、柔らかそう
なお肉が零れ落ちそうだし、なにより張りがある。パンティもVラインを緩く
なぞった形で、思春期を迎えた俺には何ともまばゆい物だった。だから、今回は
俺の負け。だって、チンポコ勃っちゃってるし・・・
「おーッほッほッほッほッ!和也ってば、とうとうあたくしにひれ伏しまして?
よくよく、自分の身分の程を弁えて、これからは相応の態度を取る事ね!おー
ほッほッほッほッほッほッほッ・・・・・」
お嬢様のプライド、完全復活。ちと悔しいが、止むを得ない。
「じゃ、じゃあ・・・服を着てくれないかな?いや、お召しになって・・・」
心持ち前屈みになり、麗美を促す俺。前屈みになっているのは、言わずもがな
勃起しているからである。
「・・・・・」
しかし、麗美は高笑いを止め、黙りこくってしまう。更には俯いて、
「ごめんなさい・・・」
と、ぽつり呟く。

「へ?」
これは俺のリアクション。麗美とは長い付き合いだが、ごめんなさい、などという
言葉が奴の口から出た事は、只の一度も無い。それだけに、我が耳を疑いさえした。
「・・・昼間、学校で助けて貰っておきながら、お礼も言わず・・・挙句、こんな
意地悪をして・・・本当に低俗なのは、あたしだわ・・・」
そう言って、手で顔を隠した麗美。続いて、すすり上げるような泣き声が聞こえた。
「どうしたんだよ、麗美・・・?」
恐る恐る奴の顔を覗き込む俺。すると、確かに泣いている。でも、どうして?
「和也は、あたしの事をどう思ってる・・・?」
「え?何だよ、突然・・・どう思うって聞かれてもなあ・・・」
突然の問い掛けに混乱した俺は、お茶請けとして持ってきたうみゃい棒の袋を
破り、貪り食う。登場以来、一本十円というリーズナブルなお値段を頑なに守って
きたこの国民食は、偶然にも日本人男性の平均チン長(チンポの長さ)である
約十三センチという、女性にも嬉しい食べ切りサイズ。何を言ってるのか、俺は・・・
「和也!」
「は、はい?」
精神が半分暴走しかけた時、麗美は突然叫び、俺に抱きついた。無論、奴は下着
姿のままなので、柔らかなおっぱいも太腿も滑らかに密着する。イヤン!勃起が
ばれてしまうではないか!
「あたし、もう・・・自分を偽るのはイヤ!和也・・・大好き・・・」
ぐわ〜ん!な、なんという事だ!まさか、知り合ってすでに幾年月の麗美から、
こんな愛の告白を受けてしまうとは!

「あたしは、お嬢様なんて言われたくないの・・・わざと不遜な態度を取って、
友達も作らずに過ごす学生生活なんて・・・嫌だった。でも、周りがあたしを
そんな目で見るから・・・」
とつとつと語り出す麗美。彼女なりに、様々な苦労があったのだろう。それを
察した俺は強く抱きしめる。
「でもね・・・和也だけは違ってた。あなただけは、いつも本心で接してくれたわ。
嬉しかった・・・本当に・・・」
俺は元々、人によって態度を変えるという芸当が出来ないタイプである。しかし、
麗美にとっては、それが珍しい事だったのかもしれない。
「ああ、俺だって麗美の事が・・・」
好きだ、と言おうとした瞬間、奴の手が俺の股間にあてがわれた。イヤン!
「和也のココ・・・すっごく固くなってる」
「さ、触っちゃあ、駄目だ・・・麗美」
実の所、俺は女性と付き合った事が無い。だから、そこをやんわりと揉まれると
まいっちんぐなのです、ハイ。
「これで・・・あたしを大人の女にしてくれる?」
「へ?」
「もう、お嬢様気取りはイヤなの・・・まだ、処女だけど・・・か、和也になら、
・・・あげてもいいから・・・」
そう聞いた途端、俺の中に凄まじいラブ・バイブレーションが通り抜けた。いつも
自慰に狂う時などは、恥ずかしいお姉さんをとんでもなく辱める妄想をする俺に
しては、謙虚な衝動だ。ああ、ダンシング・ウィズ・マイ・セルフ・・・

見つめあい、唇などを重ねつつ俺と麗美は裸になり、ベッドへもつれ込む。
その途端、ぎしっ・・・と軋む安物の寝具。
「随分、長い付き合いなのに・・・こうなってみると、気恥ずかしいね、和也。」
「ああ、全くだ。でも、悪い気分じゃないな。ははは」
「そうね、うふふ・・・」
そう言って、不思議なくらい笑い続ける二人。どうも、お互いが照れくさくて
仕方がない、そんな感じです、ハイ。
「と・・・ところで、どこに入れればいいのかな?麗美。俺、よく分からない
んだけど・・・」
「あ・・・あたしも・・・初めてだし・・・」
処女と童貞ゆえに、作法を存じ得ない俺たち。妄想自慰においては、自由自在
にチンポを操り、多種多様な体位をまるでアクロバットの如くこなす俺も、実践
においてはからっきしであった。あれほど、自慰によるシミュレーションを重ね
たというのに、現実とは無情である。
「和也・・・おちんちんをココに当てて。後は、腰を前に出してみて。ゆっくりだよ」
「う、うん」
麗美にいざなわれ、俺のポコチン君が肉で出来たケーブの中へ滑り込む。すると、
「あッ・・・何か・・・入ってきた・・ううッ・・・」
俺の腹の下で今まさに純潔を失おうとしている乙女が、艶っぽい声を上げ・・・

「いったーい!イテテのテ!ちょっと、待った!和也、タイム!」
艶っぽい声を上げ・・・る筈が、上記の如く悲鳴を上げた。
「れ、麗美・・・大丈夫か?」
俺のポコチン君は、先っぽだけが彼女の大事な場所に入っている。しかし、
俺とてポコチン君の裏筋が引きつれるような感じで、およそ快楽とは程遠い
感覚と戦っていた。これは、後で知る事となるのだが、どうやら合体時に
必要なおしめりが足らなかったらしく、高くなった摩擦係数が俺のポコチン
君と麗美のチビまる子さんが互いをせめぎ合わせ・・・要するに、前戯をしな
かったので、おつゆ類が少なかったのです。
「ちっとも、大丈夫じゃないわよ・・・あたた・・・女ばっかり痛いなんて、
ずるいわ・・・ちくしょ〜・・・和也、あなたのおちんちん、太いんじゃないの?
文字通りふてえ野郎だわ。あたた・・・」
「れ、麗美・・・そりゃないよ・・・」
この時、涙目になって俺を責める麗美の身を案じ、つい前のめりになってしまった
のだが、その瞬間、重心が移動した事でポコチン君が前進してしまう。
「うひィーッ!くわーッ!」
何か、ついたてを蹴り破った様な感覚を経て、ポコチン君は茎の部分まで無事
麗美の中へ収められていった。ちなみに、その瞬間麗美は背を海老反らせ、上記
の如く悲鳴を上げました、ハイ。

目に涙をいっぱい溜め、俺を睨む麗美。唇がぷるぷると震え、言葉も無いといった
ご様子。一方、俺の方はポコチン君から出たカウパー君が滑りを良くした為か、
案外気持ちよくなってきている。そこで、
「麗美・・・腰・・・動かしていいか?」
と、お伺いを立ててみた。すると、
「・・・・・動いたら・・・殺す」
麗美さんはドスの効いた声で、静かに呟いた。目には殺気がこもり、シーツの端
を握り締めている拳にも力が入っている。・・・本気だ、と思う俺。
「でも、動かなきゃ・・・終わらないぞ。射精しなけりゃ、チンポも抜けない」
「・・・・・動かずに、出せ」
最早、美しい処女喪失の瞬間とは程遠い物となった今、とりあえずは射精して
一応の決着をつけねばならない。しかし、無理言うなあ・・・
「動かなきゃ、出せないよ。なあ、麗美、五センチだけ動かしちゃ駄目?」
「・・・・・却下」
「じゃあ、二センチ」
「・・・・・ふざけるな」
「じゃあ、五ミリ」
「・・・・・五ミリ・・・それ以上動いたら、グーパンチだから・・・」
ようやく妥協案が通り、俺はポコチン君をそうっと動かそうとする。が、

「いったあーい!動いた!今、動いた!二ミリ以上動いた!おしまい!もう、
おしまい!」
まだ動いてもいないのに、麗美はそう言って俺の胸板を押し、自分の大事な所に
入っているポコチン君を無理やり抜こうとした。
「う、動いてないって!気のせいだよ、麗美!」
「動いたよ!だって、あそこがズキンって・・・イテテ」
この遣り取りの時、麗美はぽろぽろと涙を零す。その様を見て、女って損だなあ
なんて思ったが、こうなっては俺も引き下がれない。
「ごめん、麗美」
このままではいつまでも果てる事の無い、いがみ合いを続ける事になる。そう
思った俺は、奴の腰骨を掴み、勝手にポコチン君を動かし始めた。
「わひーッ!あたたたたたたたたたたたたたたたたた!あたッ!」
麗美は胸に七つの傷を持つ男のように叫び、グーパンチを俺に向かって連打。
「れ、麗美・・・殴るなって!いてて!」
「バカッ!和也の嘘つき!嫌いよ、ああ・・・あたたたたたたたたたたたッ!」
奴に叩かれ、抓られながらも俺は腰を動かし続ける。正直な所、気持ちいいと
いうよりは、これを早く終わらせたいと思う一心で腰を動かしているので、
切ない。敢えて問うが、世の女性方もこんな風に処女を失ったんでしょうか?
有識者の意見求ム!

「うわーん!うわーん!和也、やめてよう・・・もう、いやあ・・・ぐすん」
「麗美、もうちょっと・・・もうちょっとだから・・・うッ!」
俺は、泣き喚く麗美をなだめすかしつつ、何とか射精の瞬間を迎えそうに
なっていた。が、しかし、
「ちっくしょ〜・・・負けるか!」
本来、負けず嫌いの麗美はそう言って俺の背中に爪を立てる。これにて、射精
が一時中断されてしまった。あ、あのなあ!
「いてて!麗美、やめろって!」
「やめるのは、和也の方よ!この、ケダモノ!」
ぎりぎりぎり・・・と麗美は俺の背中に容赦なく爪を立てる。その力のこもり
ようは尋常ではなく、彼女の心情を深く表していた。いってえなあ、もう!
「あたたたたたたたたたたたたたたたた!」
「いてててててててててててててててて!」
まるで、北斗対南斗の戦い。もし、見るものが見ればこの死闘が歴史に残る珍事
として、高名な歴史家の手で文献に記されるだろうと俺は思う。
「麗美・・・出すよ」
「うう・・・早く終わって・・・」
いい加減力尽きたのか、麗美がおとなしくなった頃を見計らって、ついに俺は
射精の瞬間を間近に控えた。い、いくぞう!が、その時、
「和也、バタバタと何をやってるいの?下まで響いてる・・・ギャー!」
なんと、俺と麗美がつがっている最中、母ちゃんが部屋を覗きにやってきたので
ある。どうやら安物のベッドが軋み、更には安普請の家屋が俺たちの交尾(敢え
て、こう表現する)中の振動を、階下へ伝えていたらしい。
「か、母ちゃん!うッ!」
ここで俺は射精。初体験においてその行為を見られ、射精の瞬間を母親の驚く
表情で果たしてしまった人間は、世界でもそうはいないであろう。
もう、ダメダメ・・・

「何が、うッ!だあ!この、アホ息子が!よくも、人様のお嬢さんを!」
母ちゃんはそう言うと、素っ裸の俺を強引に担ぎ上げ、アルゼンチン・バック
ブリーカーに決めた。実は母ちゃん、現役こそ退いてはいるが、かつて『キュー
ティクル・山岡(旧姓)』などと名乗り、リングに上がっていた、元女子プロ
レスラーである。どうやら母ちゃんは、俺が麗美を無理やり犯しているように
見えたみたいだ。無理も無い。麗美は泣きじゃくってるし、俺は射精してるし・・・。
「死ねえッ!和也!死んで詫びろおおおおおおおおおおッ!」
「ぐわあああああああああああッ!」
母ちゃんのアルゼンチン・バックブリーカーは一度決められると、脱出は不可能
である。いくら空手をやっていても、組まれればおしまいだ。俺は、実の母親から
死んで詫びろとまで言われて、情けない最後を遂げるんだなあなどと考えつつ、
気が遠くなっていくのを感じている。ただ、唯一の救いは、麗美の純潔を頂けた
事だけ・・・ああ、麗美が何か言ってる・・・
「おばさま、違うんです!和也を放して!」
「何も違わああああああああああああああああんッ!ふうんッ!」
そんな母ちゃんの叫びが、俺の耳届いた最後の言葉・・・・・

に、なるかと思ったが、気を失いこそすれ、俺は生きていた。どうも、麗美の
奴が身を挺して母ちゃんを諌めたらしい。麗美は、俺が目覚める前に帰って
いったそうだが、
「おばさま、あたし・・・和也と結婚しますから」
と、言い残していったそうな。だから、母ちゃんもそれ以上は俺を責めなかった。

そして、翌朝、俺はいつもの通り学び舎へ向かう。相変わらず、通学路では
『乳輪高校』の生徒たちが野獣の如く闊歩しているが、その中に心持ちがに股
で歩く一人の女生徒がいる事に気がついた。麗美である。
「麗美!」
「あっ・・・和也」
奴は声をかけた俺を見るなり、頬を赤く染めうつむいてしまった。がに股でわき
わきと歩いているのは、言わずもがな昨晩純潔を失ったからだろう。その張本人
は自分なので、なんだか俺も照れくさい。
「歩きなんて珍しいな、麗美。送り迎えをしてくれる車はどうした?」
俺はいつも車で通学している麗美が歩いているのが不思議で、聞いてみる。すると、
「やめたの。車で学校にくるのは、もうやめちゃった」
奴はにこやかにそう答える。

「どうして?」
と、俺が更に問うと、麗美は優しく口元を緩めて、
「だって、和也と一緒に歩きたいんだもん・・・」
などと言いながら、俺の腕を取った。腕を組もう、そう言っているのだ。
「お、おい。みんな見てるぜ」
「いいじゃないの」
道行く生徒たちが俺たちを見て、にやついている。ある者は指を差してほくそ
笑み、またある者は意味も無く組み体操を始めたりと対応は様々。これが、
我が『乳輪高校』の持ち味である。
「ねえ、和也・・・」
「なんだよ」
麗美は体を寄せ、俺に語りかける。すっかり奴のペースだ。
「あたし、まだ・・・あそこに物が入ってる感じなんだよ。うふっ」
「あ、ああ・・・そう。ご、ごめんな」
そう言われて俺は狼狽する。奴の言葉の裏に、この責任を取りやがれ、と
いう含みを見透かしたからだ。そして、
「それに・・・あたし、もうお嬢様じゃないわ。一人の・・・」
「一人の?」
麗美が頬を更に染めていく。俺は、次の言葉を聞きたい、そう思った。すると・・・
「あなたの愛に応える女よ」
この台詞を聞いた瞬間、俺は心臓を鷲づかみにされたような衝動に駆られる。
全く以って、心を全て麗美に持っていかれてしまった。こいつめ!
「おめでとう!」
と、この時見も知らないおっさんが俺と麗美の前に現れ、祝福してくれた。
ありがとう!っていうか、誰なんだよ、おっさん!

二人が『乳輪高校』へと続く坂道に差し掛かると、キーン、コーン、カーン、
コーン・・・と、予鈴が鳴った。しかし、俺と麗美にとっては、それが福音に
しか聞こえない。最早、ラブラブ状態なのである。
「走る?和也」
麗美がそう言って、俺を見る。目が恋する乙女の様。ギャル系アドベンチャー
ゲームでいうと、エンディング一歩手前って所だ。
「いいや、歩いていこう。ずっと・・・一緒にな」
ここで決め台詞。イカス!俺!なんて思うものの、態度はクールに行こう。
「・・・和也。うん、よろしくね・・・いつまでも、どこまでも」
麗美はこれ以上無い、って感じの笑顔を見せた。俺も、この笑顔を見るためで
あれば、どんな事でもやってあげたいと思う。そして、俺たちは互いの人生を
捧げ合い、愛を紡ぐ事を決めたのであったとさ。めでたし、めでたし・・・・・
のはずが、最後に麗美はしっかりと俺に釘を刺した。
「でも、和也は婿養子になってね。幡随院家は、あたししか跡取りがいないん
だから・・・うふふ、決まりね」
ぐわーん!ちゃっかりしてるなあ・・・・・おちまい。




秋が深まり、そろそろ街にクリスマスのイルミネーションなどが飾られる頃、
我が乳輪高校では、文化祭の準備に入る。毎年、この時期は生徒の誰もが心
ときめかせ、クラス、部活問わずに活気づく。それぞれが工夫を凝らし、模
擬店をやるクラスもあれば、吹奏楽部によるバンド活動もあり、更には風俗
研究会女子部員有志による『うふん、おさわりは無しよキャバクラ』など、
ちょっとばかり羽目を外した出し物もあって、おおいに盛り上がるのだ。
「楽しそうだな」
俺はぽつりとつぶやきながら、準備でにぎわう放課後の校内をうろついている。
文化祭の準備期間は部活もないので、ふらふらと彷徨っているのだ。その時、
「おい、新城」
と、きりりと凛々しいお声が俺にかかる。声の方向を見ると、そこには我が空手
部の顧問であるジル先生が、眉をしかめて俺を見ていた。
「ジル先生。オス!」
榊原ジル。当年とって二十七歳、独身。米国人のお父さんと、日本人の母親を
持つハーフの美人体育教師である。とは言え、我が乳輪高校空手部を束ねるお人、
マーシャルアーツを始め、米国の誇る特殊部隊が学ぶ戦闘訓練も受けている
ので、並みの男などひとひねりに出来るほど腕っ節が強い。
「なんかイカ臭いと思ったら、やっぱりお前か。一日に何回センズリこいて
るんだ?その内、ただでさえ小さい包茎チンポが、すり減っちまうぞ」
ジル先生はそう言って、にやにやと俺の股間を見た。先生は、その美貌にも
関わらず下ネタが大好きで、いつもこうやって男子生徒たちを煙に巻く。
しかし、あけすけな性格が幸いしてか、生徒たちからはおおむね好感を持た
れており、洋風の顔立ちも相まって『淫語リッシュ・ティーチャー』と慕わ
れていた。
「俺のセンズリの事はともかく、先生は何やってるんです?」
「ん?あたしか?ああ、文化祭の準備で各クラスを見回ってるんだ。時々、
羽目をはずし過ぎて、とんでもない出し物をやるバカもいるからな。まあ、
お目付け役って所だ」
俺の問いに、先生は澱みなく答える。ちなみに、俺はこの時先生のたっぷり
とお肉が詰まってそうなGカップ(推定)のおっぱいを凝視していた。この
母性に恵まれた二つの山は、全男子生徒(同性愛者を除く)の憧れであり、
誰もが、
「俺の死に場所はあそこだ!」
と、思っている。そんな俺と先生のウィットに富んだ艶話の最中、
ドカーン!
という轟音と共に、科学室の方から煙が上がった。びっくりしたなあ、もう!
「なんだあ?」
地響きが足元を通過すると、ジル先生が険しい表情をして、
「トラブルだ。新城、お前もついて来い」
そう言うや否や、煙の立ち上がる科学室の方へ走り出していく。無論、俺も
続いたが、視線はぶるんぶるんと揺れるジル先生のおっぱいに突き刺さって
いるままだ。だって、ぶるんぶるんですよ!ぶるんぶるん!これぞ、
二万ポリゴンの衝撃!何を言っているのか、俺は・・・・・

「新城、消火器を持って来い」
科学室の周辺は煙が凄く立ち込めていて、うかつには近づけない。そんな中
でも、ジル先生は冷静である。さすがは、我が空手部顧問。惚れ直すぜ!
「むほッ・・・むほッ・・・し、新城・・・と、ジル先生?」
その時、科学室の中から俺と先生の名を呼ぶ奴が現れる。見ると、同じクラス
の悪友である山本紀夫であった。
「山本、大丈夫か?何事だこれは・・・」
先生が問うと、山本は頭を掻きながら
「いや、ちょっと実験をしてまして・・・それが失敗しちゃった、というか」
そう言って、てへっとお愛想をして見せた。が、ちっとも可愛くない。
「・・・何の実験だよ」
俺がぶっきらぼうに聞くと、山本は再び頭を掻いて、
「いや・・・ちょっと、『プチ』クローン人間を作ろうと思って・・・」
と、ほざきやがった。実はこの山本という男、生来の実験好きで将来の日本を
背負って立ちそうな程のマッド・サイエンティスト。つい先日も、『プチ・
核実験』と銘打って、ガシャポンサイズの核爆弾を製造し、校舎裏の山の地下
五十メートル付近で実験を敢行したあげく、見事炸裂させたのだ。その後、
それを知った先生たちが慌てて防護服を着用して、ヨウ素を撒きに言ったのだ
が、今もってあたり一帯は草木も生えぬ荒野となっている。

「大バカ野郎!」
日頃から『プチ』さえつければ、何でも可愛く許される世間の風潮を苦々しく
思っている俺は、山本に一喝!何が『プチ・クローン人間』だ!
「それで、科学室には誰かいるのか?怪我人は?」
ジル先生が山本を抱きすくめながら、そう問いかける。あッ!山本の奴、先生
のおっぱいに顔をうずめてやがる!いいなあ・・・
「怪我人はいませんが・・・その・・・」
山本は何故か口ごもり、視線を泳がせつつ答えた。怪しい。何か隠しているな。
「その・・・ってなんだよ。はっきり言え!」
先生のおっぱいを独占された悔しさから、俺は山本を厳しく問い詰める。いさ
さか狭量ではあるが、ジル先生のおっぱいとは千金の値に等しい人類の至宝。
それが目の前でかっさらわれては、憤懣遣る瀬無いのも道理なのだ。
「クローン君がですね・・・いたりする訳で・・・」
山本はそう言って、また視線を泳がせる。その瞬間、ひゅんっと何かが空を
切る音が俺たちの周りで起こり、それと同時にジル先生の体が宙に浮いた。
「キャーッ!」
まだ煙が辺りを包む中、先生は地面から二メートルほどの上空まで浮かび上
がる。その時に上げた悲鳴が、意外にも女っぽいので、萌えてしまう俺。
「先生!」
俺は先生の真下へ行き、事の成り行きを判断しようとした。決して、タイト
なジル先生のスカートの中身を見ようとか、むっちりと色っぽい太ももなぞ
を脳裏に刻もうなどという、不謹慎な気持ちからではない。・・・と思う。

「ああ!クローン君、おいたはやめなさい!」
山本がへこへこと地べたを這いずりながら、そう叫んだ。何?クローン君?
「グルルルル・・・」
良く見ると、ジル先生は宙に浮かび上がったのではなく、何者かに体を掴まれ
ているらしい。その何者かは低くうなり、煙の向こうから俺たちを威嚇している。
「は、離せ!ああッ!」
ジル先生がもがきつつ、喘ぐ。うーむ、色っぽい。ではなく、目を凝らして見
ると、先生の体には無数の触手・・・というか、タコの足に似た物が絡み付いて
おり、それらがきりきりと麗しい女体を締め上げているのだ。これはたまらん!
「し、新城・・・助けて・・・」
ジル先生が俺に救いを求める声を上げた。萌えている場合ではない。先生を助け
なければ!が、しかし、俺は煙の向こうにいる先生の体を引き絞っている奴の
姿を見て、立ちすくむ。
「何だ、ありゃ?」
なんと、先生を助けるべく足を一歩踏み出した俺の目前には、身の丈二メートル
はあろうかという大きなタコの姿があった。いや、タコと言うよりは人間の上半身
にタコの下半身がくっついたような、珍妙な生き物。なんか、RPGなんかに
出てくるキメラ種のモンスターみたいな風貌である。
「先生を放すんだ、クローン君。いや、新城2号!」
山本が大タコに向かって、諭した・・・のだが、何だよ、新城2号って!俺は山本の胸倉
を掴み、奴が作ったと思しき珍獣を指指し、
「あれの説明をしろ!それと、新城2号という名前の由来もな!」
と、問いただす。こいつは、学内一のマッドサイ・エンティストだ。きっと、
ろくでもない企みから、このような事態になったに疑いは無い。

「じ、実は・・・」
山本が俺の問いに答えようとした瞬間、
「ああッ!・・・何を・・・する・・」
と、言うジル先生の悲鳴が辺りの空気を切り裂く。その声が何だか破廉恥な行為に
対する乙女の喘ぎと判断した俺と山本は、慌てて先生の方を見る。すると・・・
「グルル・・・オッパイ・・・オッパイ・・・」
な、なんと!タコはそう言いながら、下半身から生えた無数の触手で先生の胸を
まさぐっているではないか。しかも、乳房を丁寧になぞり、たぷんとたゆむ二つの
丘を絞っている。まさに、一番絞り!
「ああ・・・」
ぎりぎりと引き絞られる先生のGカップ(推定)。しかも、大タコ君は触手を器用
に使い先生のブラウスのボタンを外していく。ええがな!じゃ、なくて・・・
「新城・・・助け・・・て・・・」
はあはあと息を荒げ、先生が俺を呼ぶ。ええい!山本を問い詰めるのは後だ!
「せええいッ!」
俺は三間の間合いを一瞬で詰め、大タコの下半身へ突きを放つ。が、しかし
タコの下半身は弾力性に富み、俺の必殺拳を易々と跳ね返した。
「オラッ!オラッ!オララララララララララララッ!」
間断無く正拳突きを叩き込むが、大タコにダメージは無い様子。ち、畜生!
この時、俺は悔し紛れに奴の上半身を見て驚愕する。何故かと言うと、大タコ
の上半身は見るからにスケベそうで、腕力ばかり強そうなおバカさん、すなわち
俺にそっくりな・・・と言うか、俺そのものであったからだ。

「なぜ、俺が・・・?うわッ!」
驚きのあまり呆然と立ち尽くす俺に向かって、大タコの触手が振り下ろされる。
その途端、俺の体は五メートルほど横っ飛びして、科学室の扉に叩きつけられた。
「新城!」X2(かける、に)
山本と先生が度肝を抜かれたような声で同時に叫ぶ。大タコの膂力に心底驚いた
様子だ。
「俺なら大丈夫・・・いてて」
これでも乳輪高校空手部の主将。半端な鍛え方はしていない・・・と、言いたかった
が、俺の膝は震えている。ダメージが深い証拠だ。一応、大丈夫とは言ったが、
正直この大タコに勝てる自信は皆無である。
「先生・・・今・・助けるから・・・」
よろよろと立ち上がり、再び大タコに向かう俺。もちろん、勝つ手立てなど無いが、
先生を見捨てる訳にもいかないので、俺は八層に構えた。奴の攻撃を誘い、万が一
の勝利を掴もうとする迎撃の構えである。
「あたしの事は、もういいから!逃げろ、新城!」
先生が叫びながら俺を見た。泣いてる。心底、俺の事を案じてくれているようだ。
ならば、余計に逃げられない。
「俺なら大丈夫。なあに、乳輪高校空手部の気概というものを、この大タコに見せ
てやりますよ。」
タコの上半身は俺のクローンなのであろう。そう言えば、今年の夏、プール開きの
際、ふざけてみんなでチン毛を剃った事があった。なんちゃってエステ、とか言い
ながら・・・。その時、山本が俺のチン毛をせっせと集めていた様な気がする。
クローンはそんな過程で作られたのだろう・・・殴ってやろうか、山本!

「ああ・・・いや・・・だ」
色々な思いを巡らせている内に、大タコの下半身が先生の全身を包み始めた。幾本
もの触手が、柔らかそうな乳房や大事な所にまで及び、先生は切ない声を上げる。
「この・・・化け物・・い、いやッ!」
まるで北斎漫画を思わせる官能的な陵辱シーン。ぬめる触手は俺の大好きなおっぱい
を集中的に苛み、流石は俺のクローンだな、なんて関心する。が、そんな事を言って
いる場合では無い。
「ううッ・・・うッ・・・うッ・・やだ・・もう、やだ・・」
先生が泣いている。女泣きをしているのではなくて、本心から嫌がっているのだ。
「イヤガッテイルワリニハ、ヌラシテヤガルゼ・・・コノ、アマ」
嫌がる先生を見下ろしながら、大タコがさも愉快そうに言い放つ。確かに、先生の
大事な所からはきらきらと光るおつゆが垂れてはいるが、それは女性器が本能的に
デリケートな部分を守るために、粘液を分泌しているにすぎない。巷には、女は
やっているうちに濡れるとか言う輩もいるが、それは大間違い。女性というものは、
男に比べて何倍も繊細なのであります。ハイ。
「先生・・・今、助けるからね・・・」
「もう、いいから・・・逃げろ。新城・・お前に・・こんな姿を・・見られたくない・・」
先生は、俺の問いかけにそう答えると、瞳を閉じ口元をきゅっと引きつらせた。
気丈に振舞ってはいるが、まなじりからぽろぽろと涙を流している。女として、
教師として、恥辱に身を裂かれるような思いである事は、容易に想像できた。

「おい、新城」
不意に、この騒ぎの張本人である山本が俺を呼ぶ。
「何だ?」
「お前、棒術は使えるか?」
「ああ・・・だけど、何故?」
「だったら、これを使え」
そう言って、山本は先の丸まった物干し竿の様な物を俺に向かって投げ、更に
「原理は割愛するが、一秒間に十万回以上の振動をするロッドだ。その先端に
触れた物は、何もかも粉砕される。理論上では、ダイヤモンドすらも粉々に出
来る筈だ。くれぐれも、先生には当てるなよ」
と、のたまった。本当かよ?しかし、今のところこれ以外に先生を助けられる
術は無い。
「ふんッ!」
俺はロッドを一振りして、大タコを睨み付ける。秒間十万回もしていると言う
割には、俺の手にはそんな感触は無いのだが、何か得たいの知れない力がこも
っている様な気はする。何より、今はこれにすがるより他無い。
「ウジムシメ・・・コロシテヤル」
俺の殺気に気付いたのか、大タコがそう言って、こちらに向かって来た。こう
なれば、勝負は一瞬で決まる。俺はロッドを真っ直ぐに構えた。乳輪高校空手部
主将として、真正面からやりあうつもりだ。
「いやあッ!新城、逃げなさい!」
俺と大タコとの緊迫した状況に気付いた先生が、半狂乱になって叫ぶ。この時、
何故か自分の周りだけ時間が、ゆっくりと流れていく様な感覚に見舞われる俺。
その間、先生この間に逃げてね、とか、ここで死んだら母ちゃんもびっくりする
だろうな、とか、押入れにしまってあるエロ本コレクションは、誰が処分して
くれるのだろうなどと、様々な事が頭の中を駆け巡った。そして、なにより
(麗美は俺のために泣いてくれるかな?)
と、先日処女を頂いたガールフレンドの事が気になった。

俺と大タコの間合いが詰まった瞬間、ひゅんっと奴の触手と思しき物が頬を掠める。
すでに俺は捨て身なので、攻撃を避けるつもりなど毛頭無い。相打ち上等!そんな
気持ちなのだ。
「ガアアッ!」
大タコが叫びながら、次々に触手を繰り出してくる。が、僥倖と言うべきか、俺は
数多の攻撃をすり抜けて、奴をロッドで捕らえる事が出来た。食らえ!
「グワアアアアアッ!」
ロッドが奴の体を突いた途端、俺の手に凄まじい手応えが走る。そして、大タコは
上記の如く断末魔の悲鳴を上げ、哀れにも霧散した。粉微塵って感じ。
「ふう・・・はあ・・・ふう〜ッ・・」
俺は奴が絶息したのを確認すると、息吹(空手の呼吸法)で殺気を削いだ。そこに、
「新城!」
と、叫びながら、おっぱいは丸出し、パンティは半脱ぎという艶姿のジル先生が
駆け寄ってきた。ああ、その御姿・・・俺のツボです、先生・・・。
「えへへ・・・先生、大丈夫?」
「バカ!あれほど、逃げろって言っただろう!」
「いや、先生のおっぱいを助けなければ、と・・・おっぱいが危機に瀕しているのに、
俺だけ逃げられませんよ。おっぱい救出作戦、名づけてオペレーション・パイオツ・
ハザードって所ですか」
「バカ・・・バカ・・あたしは、お前が殺されるんじゃないかって、気が気じゃなかった
んだぞ!ううッ・・・うッ」
先生は相変わらず泣いてはいたが、その涙は何か子供を案じる母親の様な感じが
する。若しくは、バカな生徒を思いやる教師の優しさだろうか。
「無茶しやがって・・・ああ、こんなに怪我して・・」
ぽろぽろぽろぽろと、先生は涙を零しながら、俺の頭をくしゃくしゃと手で掻く。
何か照れ臭いが、心地よい。しかも、先生のおっぱいが動きに合わせてぷるぷる
ぷるぷると揺れているのが、俺的にはとても悩ましかった。

「新城、保健室に行くぞ。傷の手当てをしないと」
先生は心配そうな顔をして、そう言った。言われてみれば、体のあちこちが傷だらけ
だ。どうやら、大タコの攻撃が幾つか当たっていたらしい。制服もズタボロである。
「いや、別にいいんですけど。これくらいの怪我には慣れてるし・・・」
「バカ!これ以上、あたしに心配させる気か?山本、お前は化け物の後始末をして
おけよ。さあ、行くぞ」
お断りを申し上げた俺を、先生は戒める。更に、
「おぶってやる。さあ、背中に乗れ」
先生はそう言って、俺の前にしゃがみこんだ。
「い、いいですよ!歩けるから!先生におぶって貰うわけには・・・」
「遠慮するな。お前くらい担ぐの、わけないよ」
「いや、いいです!」
ありがたい先生の申し出ではあったが、俺は固辞した。何故ならばポコチン君が勃起
しているから。大タコとの戦闘で本能が昂ぶったのか、先生の半裸姿に萌えてしまっ
たのかは知らないが、俺のポコチン君は先ほどからいきりっぱなしなのだ。しかも、
パンツの中がぬるぬるとしている。カウパー君も大活躍の模様だ。
「男のくせに、つべこべ言うな!」
戸惑う俺に業を煮やした先生は、半ば強引に俺を背中で担ぎ上げた。力強い!さすが
は、我が乳輪高校空手部顧問。し、しかし・・・
「ん?」
先生は自分の背中に、ぐにょりと押し付けられた俺のポコチン君の存在に気がついた
らしく、疑問符調の声を上げる。漫画的表現をすると、頭の上にはてなマークが出て
いる状況。これは、マズイ!ぶっ飛ばされるかも!だが、先生は、
「これって・・・もしや・・アレ?い、いやね・・・新城ったら・・・」
と、恥ずかしくて仕方がない、と言った表情を見せてくれた。それは日頃、空手部で
部員に稽古をつける、凛々しい先生の姿とは全く別の、何か乙女チックな対応である。

「い、行こうか・・・」
「は、はい。宜しくお願い致します・・・」
先生は顔を赤くしつつ、俺を背負って歩き出した。その姿を、マッド・サイエンティ
スト山本が寂しげに見送っているのだが、何かあいつ、俺のケツをやたら真剣に見て
いる様な気がする。そう言えば、クラスの誰かがあいつのカバンにホモ雑誌が入って
いた、と噂していたな。大タコの『新城2号』っていう名前も気になるし・・・。
山本の奴、怖いな・・・色んな意味で。

保健室に着くと、先生は俺をベッドに座らせ、
「服を脱ぎなさい」
と、囁く。先生は相変わらず半裸なので、先生は服を着たほうが良い、などと言う
べきではあろうが、死んでも言わない。だって、おっぱいがそこにあるんだもの・・・。
「あ、はい」
俺は言われるがまま、学ランを脱ぐ。二年にわたり、俺とともに学園生活を歩んで
きた学ランではあるが、今日の戦いで往生されてしまった。少し、悲しい。
「ああ・・・傷だらけだ・・・新城、痛むか?」
俺の体に出来た傷を見て、先生がまた涙ぐむ。自分を助けるために傷ついたのだ、と
己を責めているみたいな表情。これも、悲しい。
「屁のつっぱりはいらんですよ」
俺は敬愛する額に『肉』と書かれたヒーローの言葉を拝借し、先生を安心させるべく
のたまう。と、いうか、いつもお下品であけすけな先生の笑顔が曇るのを、見たくは
なかったのだ。もし、許されるのであれば、俺はここで『牛丼音頭』を踊ってもいい、
とさえ思う。

「ぷっ・・・くすくす。お前って奴は・・・」
先生が笑った。俺の好きな表情だ。その刹那、肩の揺れに合わせておっぱいも揺れ
る。この時、俺はこれを脳裏に刻んで、恥ずかしい自慰の糧にしようと目論む。
「これくらいの怪我、別段何ともありませんよ。先生の指導の賜物です」
俺は、先生を更に安心させようと持ち上げる。すると先生は、
「うん。だけど、お前の突き、あの化け物には効いてはいなかったな。修練が足り
ないぞ、新城」
そう言って、微笑んだ。それは、責めてる訳では無い事が一目で分かる最上の笑顔。
「はい。もっと、先生に稽古をつけてもらわないと」
「そうだな」
そんな師弟の間に交わされる会話が心地いい。などと思った瞬間、
「・・・じゃあ、今から『突き』の練習をしようか・・・」
と、先生が言いながら、瞳を潤ませた。更に、
「突きの要は、腰・・・だからな。新城、ズボンを脱いで・・・」
そう言うや否や、俺のズボンのベルトに先生の手が伸びた。イヤン!エッチ!
「あっ・・・先生・・何を」
するんですか、と尋ねようとした俺の口を、先生の唇が塞いだ。と、同時に
「特別稽古つけてやる・・・あたし流『突き』の稽古をな・・・」
などという囁きが俺の耳に届いた。あっ!先生の手が、俺のポコチン君を握ってる!
すごい早業!

「はふん・・うん・・・」
先生は自分の唇で俺の唇を甘く噛み、舌を差し込んで来た。絡み合わせよう、そう
言っているのだ。
「ふふ、いい物を持っているじゃないの、新城・・・」
「恐縮です・・・」
舌を絡み合わせつつ、唾液を交換しながら、先生の手が俺のポコチン君を撫で回す。
ちゅっ、ちゅっ・・・と、唇同士が睦みあう音は何ともいやらしく、キスってこんなに
エッチなものなのか、と心悩ます俺。だって、まだまだ経験不足、ポコチン君の先っちょ
も、ピンクのままなのだ。
「新城は、あたしの胸がお気に入りなんだよな?いつも、見てる」
「す、すいません!頭では、いけないと思っているんですが・・・」
先生に言われ、図星とばかりに詫びる俺。先生と三十分会っていれば、まず二十九分は
胸を見ている俺故に、この指摘は非常に的を得ていた。
「ふふふ、頭では分かっている、か・・・じゃあ、分かってないのは、このボウヤかしらね?」
言いながら、ぎゅうっと先生の手がポコチン君を引き絞る。ぐはあ!一番絞り!
「ご、ごめん・・先生・・・」
先生の指先が、ポコチン君のカリを挟んだ。いや、挟みつつしごくという、高度な
二段コンボ!某アニメーション系格闘ゲームであれば、『デストロイ』の書き文字が
出て、瞬殺されている所だ。
「聞き分けの無いボウヤには、おしおきしてあげなくちゃ・・・ね」
先生はそう言いながら、俺のポコチン君を自分の胸の谷間へ持っていく。こ、これは、
もしや!
「あたしの胸で、おしおきしてあげるわよ、ボウヤ・・・」
なんと、先生は世界の至宝と名高いおっぱいで、パイズリをしてくれると言うのだ!
全人類、人種を問わず、全ての男の夢であるパイズリ!
「ああ・・・先生・・」
「うふふ・・・胸で遊んであげるけど、おつゆはこぼしちゃ駄目よ、新城。ううん、
和也ちゃん。辛抱出来るかしら?」

正直、パイズリなぞをされれば、俺のポコチン君は一分と持たずに、暴発してしまう
であろう。しかし、ここは男気を見せる所!
「は、はい。辛抱します・・・」
「それでこそ男よ・・・和也」
何か、言葉使いまで色っぽくなっている先生は、両手で乳房を下から持ち上げ、俺の
ポコチン君を優しく包んだ。ああ・・・おっぱいって、なんて柔らかいんだろう・・・
「和也のボウヤ・・・吸ってあげるけど、お漏らししたら許さないわよ。まだ、『突き』
の稽古が待ってるんだから、おつゆは先生の・・・中で出すのよ、うふふ・・・」
そんな猥語を聞いた後、ぺろりと先生の舌がポコチン君を撫でる。いや、撫でるなどと
いう生易しいものではない。ちゅっと吸い上げられたかと思うと、窄められた唇がカリ首
君を締め上げ、甘く噛まれていく。ぐはあ!たまらん!
「先生・・・俺、辛抱出来ないかも・・」
「あら、もう?うふふ・・・そういえば和也のボウヤちゃん、ピクピクしてお漏らししそう
って、泣いてるわね。ほら、涙がこんなに溢れてるもの」
つつっと先生の舌が尿道口に滑り、そこから溢れるカウパー君を舐め取った。むはあ!
悶え死ぬぞ、コレ!しかし、大人の女性の妙技はこれに止まらない。先生は、俺の悶する
姿を見て愉しむと、今度は玉に指を這わせ、
「うふん・・・お玉にはミルクが一杯入ってそうね。いいわ、一回くらいお漏らししても。
どこで出したいの?和也。胸?それとも、飲んであげようか?」
などと、おっしゃった・・・。せ、先生が俺の汚らしい精液を・・・胸で受け止めてくれる
と・・・飲んでくれると・・・俺はこの時、感動の嵐で体が吹き飛びそうな感覚を得る。
「和也が決めないのなら、あたしが決めるわ。うふふ、ミルクはおっぱいでしごいて
飲んであげる。こってりしたやつを、ちょうだいね・・・」
先生はおっぱいでポコチン君をしごきつつ、ぱっくりと唇で咥え込む。更には、ちゅちゅっと
吸い上げたあああああああああああああッ!ああ、春の嵐・・・・・


先生の絶技に悶した俺のポコチン君が、子種を出したいと叫んでいる。何か、
玉袋の中で小人たちが踊っているような、そんな感じ。ああ、カーニバル・
チート・・・
「ところで、和也」
ポコチン君を咥えていた先生が急におフェラを中断し、指で亀頭部分をくり
くりと弄びながら、言う。イヤン!寸止めですか?
「この聞かん坊は、今までに他の女の子の中に、こんにちはしちゃった事が、
あるのかしらね?正直に答えてね」
くりくりくり、と先生の指技による、ポコチン君をいたぶりながらの尋問。
これは、たまらん!
「は、はい・・・あります・・」
「そう。相手は誰?」
「そ、それは・・・」
「答えないと、やめちゃうよ?うふふ、怒らないから言ってごらん」
先生は悪戯な目つきで、俺に詰問する。しかも、指先でポコチン君をあらゆる
方向からいたぶりながら。それがどうにも絶妙な間の取り方で、射精出来そう
で出来ない、という男に取ってみれば、最も切ない状態に俺を追い詰めている
のだ。これでは、いくら乳輪高校空手部の猛者といえども、適わない。

「麗美です・・・幡随院麗美・・」
俺はとうとう先生の尋問に、いや、指先の淫技に屈した。情けない、とは思う
ものの、この遣る瀬無い気持ちから早く脱出させて欲しかったのだ。その、主
導権は先生が握っている。ポコチン君も。
「そう、相手は幡随院さんなの・・・なかなかすみに置けないわね、和也」
一瞬、怒ったような表情になった先生が、俺をベッドへ押し倒しつつ、覆い被
さって来た。更に、
「悔しいわ。あたしは、和也がまっさらだと思ってたから」
と、言うや否や先生は俺の上に跨り、ポコチン君を逆手に握る。そして・・・
「でも、仕方がないか。出会いなんて、タイミングでしかないからね。あたしは
和也の二号さんでいいわ」
ベッドに戒められ、身を竦める俺の頬に先生は両手を当て、自分の目を見ろ、
と言っている。そして、視線を外さないままに、俺たちは唇を重ねた。ついで、
先生の腰がゆっくりと沈む。すると、俺のポコチン君は果報にも、憧れのジル
先生の女性の中へ、招き入れて貰えたのだ・・・

遠いグラウンドに黄金色の雲が落ちていくのが、保健室の窓からも見えている。
だが、いい加減暗くなった室内で、俺と先生は交わり続けていた。

「ああんッ!あんッ!か、和也・・・」
ポコチン君に真下から貫かれながら、先生は甘いため息を漏らしている。俺が
腰を突き上げる度に、しなやかな女体ががくんがくんと揺れ、蠢く。すっかり
暗くなった保健室で、俺は尊敬を持って接していた先生にしがみつき、呆けた
様に腰を振り続けている。闇が熱い。
「先生・・・先生!」
俺は目の前にある乳房にむしゃぶりついた。何も考えられない、そんな気持ちで。
「ううッ!和也、もっと激しくしてもいいわ。壊すくらいの勢いで・・・」
先生はそう言って、のけぞった。肌がすっかり上気し、見た目にも興奮状態が
極まっているという感じ。それと見た俺は、少し引けた先生の腰をぐっと掴み、
膝立ちになってポコチン君を、更に奥へとねじ込んでいく。
「うああーッ!と、届く!和也のバカァ・・・」
大人の女性との情交というのは、なんとエロチックなのだろう。先生のアソコ
は生肉が蜜にぬめる、という様な音を立てて俺のポコチン君を飲み込んでくれ
ており、それでいて優しく包み込む寛容力がある。正直言って、俺はこの快楽
に溺れていた。
「先生・・・俺、もう・・・」
再び、俺の玉袋でカーニバル・チートが沸き起こっている。今度こそは、子種
を発射したいと気勢を上げ、踊り狂っているのだ。
「出したいのね?いいわ、出しても・・・あたしの中で、おもいっきり・・・」
先生はそう言って、俺の肩に両手を掛け、身を預けた。ポコチン君から放出される
子種を、膣内で受けてくれると言っている。おっぱいの大きな憧れの女教師に、
中出し!そんな最高のシチュエーションに、俺は萌えに萌えた。
「いきます!」
「ああ!あたしも・・・来てるウッ!」
俺が言うなり、先生もうわずった声を上げ腰を戦慄かせる。その瞬間、ポコチン
君の中を大量の子種たちが通り抜けていく感触を得た。頑張れ!

「あうんッ!いやあ・・・入ってきちゃったあ・・・」
どくんどくんと波打つポコチン君の律動に合わせ、先生が膣口をきゅっきゅっと
開けたり閉めたり・・・そんな感じがする。同時に、俺の子種たちは先生の奥に
向かって注がれていった。
「先生・・・」
俺は、いななくポコチン君に、少々気恥ずかしさを覚えながらも、先生にしがみ
つく。厳しくも優しい、我が乳輪高校空手部顧問であるジル先生の体は柔らかく、
とてもいい匂いがした・・・・・
「ふう・・・和也、またえらく出したわね。うふふ、妊娠しちゃいそう」
「す、すいません」
先生の言葉に恐縮する俺。それほど、大量の子種を先生の中に出していた。
そんな俺の態度に先生は、
「バカね、謝らなくてもいいの。男の子は、これくらいの元気があってちょうど
いいのよ」
と、優しい目で俺を見遣った。そして、自分の女を貫いてるポコチン君を引き
抜くと、アソコから垂れ落ちる俺の子種を指で救い、
「すごく濃い・・・うふふ、和也ったら・・」
などと言いつつ、ねっとりと糸を引く俺の精液をぺろりと舐め取った。萌え。
「先生、そんなものを舐めたら・・・」
腹を壊すんじゃないか、と心配する俺。もし、自分だったら、絶対に精液なんか
舐めたくないもの・・・だが、先生は、
「大丈夫よ、美味しいわ。和也の子種だもの」
と言いながら、またぺろり。うーん、気恥ずかしいな。

セックスを終えた俺と先生は、保健室のベッドで睦みあいながら、色々な話を
した。学校の事や部活の事、果ては先生の男性体験などと、校内に人影が無く
なるまで、二人はお喋りを楽しんだのであった・・・・・

翌朝。俺はいつもの通り、乳輪高校の通学路を歩いている。そこに、
「おはよう、和也」
と、麗美の奴が声をかけてきた。昨日、ジル先生といかがわしい行為に及んだ
身なので、なんだか後ろめたい。そこに、
「昨日、科学室で爆発騒ぎがあったって、知ってる?和也」
麗美がいきなりそんな話題を振って来た。どきん、と心臓が止まりそうになる
俺。科学室での闘いと、その後に結んだジル先生との情交のシーンも、まざまざ
と思い返されてきて、ポコチン君までもいきり立ち始める。こ、この聞かん坊め!
「あ、ああ・・・知ってる・・」
話を合わせようと、俺はなるべく自然に相槌を打った。女の勘は鋭いので、俺が
なにか不自然な仕草を見せれば、麗美の奴は何か勘繰ってくるに違いない。が、
その時、ザザザザザッ・・・という、何者かの足音が、俺と麗美の真横を通り過ぎ、
続いて、
「待ってくれ!新城3号!」
と、叫びながら走ってくる山本の姿が見えた。なに!新城3号?
「な、なに?アレ!」
麗美が俺たちの横を通り過ぎた『何か』を指差しながら、慄いた。指の先には、
なんと上半身が俺、下半身がイカという化け物が・・・や〜ま〜も〜と〜!
「待ってくれよ、新城3号!昨夜は、あんなに愛し合ったじゃないか!」
山本のバカは昨日の事に懲りず、またもや『プチ・クローン人間』を製作した
らしい。しかも、愛し合ったとか言ってる!
「山本!」
走ってきた奴の前に立ちはだかり、身構える俺。すると山本は、
「あっ・・・新城・・」
と言ったかと思うと、ぽっと頬を染めた。何か怪しい。

「説明しろ!事と次第によっちゃあ、ただじゃおかんぞ!」
俺が山本に詰め寄ると、奴は事もあろうか、
「いやあ・・・何というか・・その、あれは・・・俺の愛玩用のクローンっていうか」
などとのたまった。なんだよ、愛玩用って!この時、新城3号と呼ばれた珍獣が、
「モウ、ホモハイヤダ!」
と、叫んだ。な、なに?ホモ?どうやら、愛玩用のクローン君は、山本のおホモ
達として作られた、俺の分身らしい・・・
「山本、貴様!」
俺は拳を握って、山本を血の海に沈めるべく構えた。奴がホモだとかはどうでも
いいが、それを俺のクローンでいかがわしい行為で愉しんでいる、という事実が
どうにも許せなかったからだ。だが、奴は
「だって、好きなんだもん・・・お前の事が・・・」
そう呟いて、お愛想を見せた。まるで、反省の色が無い。前にも言ったが、ちっとも
可愛くないんだよ!すると、その時、
「キャーッ!何をするの?やめて!」
という麗美の叫び声が俺の耳に届いた。慌てて声の方を見ると、新城3号が麗美の体
を持ち上げ、おっぱいやらお尻やらをぬめぬめした触手で触っているではないか!
「ヤッパリ、オンナノホウガ、イイ」
「イヤーッ!何よ、この変な生き物!む、胸を触らないで!ああ・・・」
新城3号が麗美のおっぱいを集中的に嬲っている。さすがは俺のクローン、萌えの
ツボが同じ・・・なんて言ってる場合か!

「麗美を放せ!」
俺は麗美を救うべく、新城3号に接近する。しかし、昨日の闘いを思い起こせば、
素手ではかないそうに無い。
「和也、助けて!」
触手がパンツの中へ入ってきたらしく、麗美はきゃあきゃあと泣き喚きながら、
俺に助けを求めた。しかし、武器がない。そうだ、山本は?俺はマッドサイエン
ティストが何か武器を持ってないか尋ねようとした。が、
「やれ、新城3号!その女を亡き者にしろ!」
山本のバカたれは、襲われている麗美の傍でクローン君にそんな命令を下して
いる・・・あ、あほか!
「なんだ、なんだ?」
そうこうしている内に、乳輪高校の生徒達が次々に集まり、ちょっとした騒ぎに
なり始めた。誰もがクローン君を見ると、
「あれ、新城じゃないか?」
「やだ!新城君が幡随院さんを、襲ってる!」
などなど、憶測を交えた会話をする。また俺の妙な噂が立つなあ・・・
「これは何の騒ぎ?」
この時、生徒達の輪の向こうから、麗しきジル先生が現れた。昨日、交わった
時に見せたエッチな先生では無く、凛々しいいつもの先生の御姿。萌え。

「あッ!先生・・・あれを、見て下さい・・・」
生徒の誰かが新城3号と、それに襲われている麗美、更には傍らで煽る山本の
ご一行を指差した。すると先生は、
「あれは、幡随院さん?と、化け物か。いいぞ、化け物!その女、やっちゃえ!」
と、言い放つ。そう言えば、先生は昨日俺が麗美と付き合ってるって聞いて、
少し怒ったような顔をしたっけ。そのせいかは知らないが、先生は自分が襲われた
事も忘れ、楽しそうに化け物を応援し始めた。麗美を亡き者にしたい、という気概
がひしひしと伝わって来るようだ。げに恐ろしきは、女の嫉妬って所か。
「かーずーやー!たーすーけーてー!」
麗美が俺を呼ぶ。勝算など無いが、助けに行かねばならない。この、阿鼻叫喚の
地獄絵図に飛び込んでいけば、命の保障などないので、今回はここで失礼致します。
いざ!さらば・・・・・

おちまい。