何かに耐えるように両眼を閉じるが、そんな理性を嘲笑うかのように祥子の色香が祐麒の嗅覚を刺激する。
祐麒は全てを忘れ、紅薔薇さまの名前さながらに芳しくただよう薫りに酔いしれたくなった。
それは祥子が使用する高級な香水ではなく、祥子自身が発する、強引に祐麒の下腹部を捕らえる髪の薫りであった。

それと同時に、胸元やうなじに珠光る汗の滴が祥子の肌を流れて甘い香りを発していた。
思わずセーラー服のタイの結び目あたりに祐麒の目が行くと、
艶光る一筋の汗が、糸を引いて優にDカップは超えると思われる胸の谷間へ伝い落ちるのを目撃し、
思わず背伸びしてその奥を覗き込みたくなった。
染み一つない真っ白い肌と豊かに張り詰めたあの美乳が初心な少年を誘うようにたぷたぷと揺れていたさまや、
その先端で上品に尖っていたくせに唇はおろか指でさえ触れることを許されなかった桜色のつぼみを思い出して、
祐麒の下腹部には更に血液が集まる。

「祐巳を悲しませたくはないでしょう。」

祥子は気づかないふりをして、祐麒が本能に任せて胸の谷間を覗くに任せてやった。
しかも、自慢の黒髪を手の甲で払いのけてシャンプーの薫りを届けてやるのも忘れない。
それと同時に黒髪で隠れていた首筋を露にさせ、うなじのその透き通った白い肌で祐麒の視線を釘付けにする。
言葉と視覚だけで苛められている祐麒の敏感な反応に、祥子は喜びを隠すことなく微笑んだ。

−−−

祐麒の脳裏に、蓉子のなすがままにされる自分の惨めな姿がよぎる。
あの祥子をも上回る強引さに、なす術なく翻弄される惨めな姿が。

「胸が、きついわ。」

左の肩から二の腕に、柔らかい感触が押し付けられる。
夏服の薄い生地越しから、祥子のあの豊かな双胸をも上回るボリュームが伝わった。
蓉子はその胸をぷるん、と揺らしてみせる。
制服の上からでもはっきりと分かる膨らみは、鎖骨のすぐ下から柔らかく盛り上がり、
呼吸のたびにタイやその奥にある両胸が上下して、祐麒の視線を釘付けにした。
ただでさえ、お嬢さま御用達の野暮なセーラー服には不似合いな露骨な膨らみ。
しかも明らかに服のサイズが小さいせいで、いっそう蓉子のバストが強調されている。

「昔の制服、きつくて苦しいわ。胸が大きくなったのかしら。」

豊か過ぎる両胸の間、ちょうどタイの結び目が祐麒の二の腕に当たっている。
祐麒の左の肩から肘までは、蓉子の制服を通して胸の谷間に埋め挟まれている。
蓉子が身動きするたび、蓉子に覆われた祐麒の左上腕部がぷるぷるとした感触に覆われ、
甘く薫る肌をすり寄せられ、おかげで祐麒はスラックスの前をぱんぱんに張り詰めさせた。

−−−

「祐麒は、暑くない。」
フランス人形の名に相応しい端正な顔立ち。
それでいてわずかに垂れ下がった二つの大きな瞳が優しい雰囲気を醸し出している。
志摩子から目が離せず、祐麒はその瞳の虜になってしまう。
志摩子は笑ってみせる。きっと、また祐麒を弄ぶ悪だくみを思いついたのだ。
しかし祐麒は、次の志摩子のいやらしい仕種に期待して頬を染めた。

制服から送られる風が祐麒の肌をくすぐり、それに合わせて制服の衣擦れの音が届くと、
見てはいけないと思うのに覗き込んでしまう。

「暑いわ、祐麒。」

志摩子は制服のタイに自分で手をかけると、胸の谷間へ風を送り込むようにぱたぱたと扇いだのだ。
薄緑色の夏服が前後上下に揺れて、その奥の秘肌がすき間から見え、祐麒の視線は釘付けになった。
柔らかく吸い付くあの柔肌の感触が脳裏に蘇る。
セーラー服の奥に隠された、祥子ほど大きくはないけれどツンと上を向いて祐麒を喜ばせ苦しめた桜色の蕾を思い出して、
薄緑色の制服の生地と青白い生肌の境目から目が離せない。

−−−

このまま、三人がかりでイカせて下さったらどれ程良いだろう。
制服越しに乙女の柔肌を押し付けられ、芳しい吐息でいやらしい言葉を散々囁かれ、
胸の谷間と髪の毛から漂う薫りに男心をくすぐられ、
顔中にキスの雨を降らされながら、巧みな指遣いの前に為す術なく達してしまえたら。


168 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/04/26(月) 00:53 ID:i4WUxYUB
先生、しーぽんのキャラが違いすぎですw

>>168

 「祐麒。知ってる? 志摩子のこと、ノーブラっていうのよ。」
 「やだ、紅薔薇さまってば。」

 ノーブラと囁いた祥子の言葉が、祐麒の妄想を駆り立てた。
 それと共にわずかに頬を赤らめる志摩子の表情に羞恥心を感じ取り、祐麒はその乙女の面影に心を惹かれた。

 「違いますわ。スカートの下だって、何も。」

 そして、祐麒は愕然とした。
 志摩子が赤くなったのは、ノーブラを指摘された恥ずかしさではなく、
 スカートの下に何も穿いていないことを忘れられて憤慨しているのだ。
 そう、やはり志摩子は、能天気な福沢姉弟が思うようなただの可憐なお嬢さまではなく、
 祐麒を苦しめ弄ぶ淫らなお姉さまであった。

169 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/04/26(月) 10:36 ID:yE8pdtFq
マリみて?無論よし。このスレ的には祐麒キュンしか該当しなさそうですが…。
個人的には先の白薔薇様(紅でも○)のセクハラに耐える祐麒キュンきぼん。

>>169

「祐麒ったら、上手だわ。この続きは。」

 今すぐ達してもおかしくないほどに、祐麒は限界を越えている。
 それでも幸か不幸か最後の一線を越えずにいるのは、
 偏に三人が祐麒自身に直接刺激を与えていないからだった。
 高みの一歩手前まで追い上げられたまま、決してとどめの一撃は与えて下さらない。

 祐麒は、手の動きを止められない。
 それ程に蓉子の胸は大きく柔らかくて、おまけに今にも制服からこぼれ落ちそうに、自在に形を変えるのだ。
 青白い血管さえ透き通らせた肌と、祐麒の劣情を一層駆り立てる黒のレースブラが目の前で揺れて、
 視覚だけで祐麒を苦しめる。

 「バスルームで祐麒を洗ってあげる、なんてのはどうかしら。」

 その瞬間、不覚にも祐麒は先走りの液を漏らした。
 想像しただけで、言葉だけで、危うく桃源郷へ旅立つ所であった。

189 名前:レーザースライサー[sage] 投稿日:04/05/28(金) 00:09 ID:ZSOCxZ3V
春レボさんの続きキボンヌ。


>>189

「お仕置きが必要ね」

 おそらくは、あらかじめ用意されていた祥子のお仕置き。
 しかし、不用意に祥子に口実を与えてしまったことで、祥子の一言は一層重みを増した。

「は、はい」

 祐麒は、震える言葉の奥に期待を隠して小さく頷きつつ、祥子が身を包むコスチュームに目を奪われていた。
 祥子が身にまとっているのは、一見露出度の低い、リリアン女学園の夏服。
 しかし祐麒の視線は、スカートから覗く両脚に釘付けだった。
 膝下数十センチの学校指定のスカートから、なぜか膝から先がまるで露出しているのだ。
 形良くそして脂ののったふくらはぎから、くるぶしの白い三つ折りソックスとの境目までの滑らかなラインに、祐麒は目が離せない。
 祥子のスカートの布地は、膝から上を完全に覆い隠している。
 膝上二十センチの女子高生くらい街中で幾らでも見かけるのに、祐麒は生足のふくらはぎの曲線を見せ付けられただけで、やがて現実になるであろう被虐的な妄想を駆り立てていた。
 祥子は、心の中で悪魔の微笑みを漏らした。
 祐麒が、膝から下の露出した肌に夢中で見入っている。
 祥子が思っていた以上の効果だ。
 それに今日の制服には、他にも色々な仕掛けが施してある。
 祐麒はまだ気づいていないようだが、これから一晩かけて誘惑し、弄びつつ焦らし抜いたら、祐麒はどれほど歓喜の涙を流すだろう。

「お座りなさい」

 はい、と小さく答えて、祐麒は床にぺたんと座り込む。
 祥子の隣へベッドに腰掛けるなど、今更聞くまでもなく許されていない。
 それ程に、祥子に、いや蓉子と志摩子を含めた三人に調教されている祐麒である。
 足首を立てた格好で正座すると、祐麒の目線は祥子の太腿よりも若干高くに位置した。
 なぜか膝丈までのスカートから、膝頭と向こう脛がのぞいている。
 そこは光り輝くように透明な青白い肌で、産毛の一本すらないほどに手入れされていた。
 祥子が、ベッドから投げ出された脚を伸ばしてみせる。
 膝から爪先が一直線になり、ふくらはぎが収縮する。
 それはまるで快感が頂点に達した瞬間を思わせ、その御足に魅入っていた祐麒はごくり、と唾液を飲み込んだ。




蓉子と志摩子が、まるで今朝の電車の続きのように左右から祐麒をサンドイッチして、祐麒は無様な声を漏らした。
志摩子がウェーブがかった栗髪の芳しい薫りで祐麒を陶酔させれば、蓉子はそのFカップの胸の谷間から放つ甘酸っぱい汗の匂いで誘惑する。
蓉子が耳元に甘い言葉を囁きつつ耳朶の内側や外側に舌を這わせれば、志摩子はその淫らな台詞と唾液の絡む水音で祐麒の性感を煽った。
「ふあ」
左耳を蓉子の唇に犯され、祐麒は少女の吐息を漏らした。
耳朶を唇で挟んで甘噛みしつつ、舌で丹念にくすぐる。
耳孔の入口まで舐め上げてその水音で祐麒を煽り、耳朶の厚みに沿って舌先が一周する。
かと思えば耳の外側、付け根の部分に唾液の十分に乗った舌をべっとりと重ね、ナメクジがゆるゆると這うような感触でくすぐる。
そして一息つく暇も与えずにその無防備な首筋へふうっと吐息を投げかけ、祐麒に切ない吐息を漏らさせた。
「お仕置きで感じるなんて、いけない子ね。食べてしまおうかしら」
「い、嫌…。ひゃうっ」
蓉子の唇が左の頚動脈に重ねられた瞬間、祐麒はまるでドラキュラに生き血を捧げる処女のように全身を硬直させた。
蓉子が頚動脈を唇で横咥えにしつつ、舌先で祐麒の首肌に円を描いたり前歯で甘噛みしたりすると、わずかな恐怖とそれを遥かに上回る快感に、祐麒は泣き叫びそうになった。
同じことが、右耳でも行われていた。
「祐麒」一片の曇りも無いソプラノの声で志摩子に囁かれ、祐麒は蓉子の責めに息絶え絶えになりつつも、かろうじて掠れた声で返事をする。
しかし、もちろん志摩子は容赦しない。
その舌が耳朶の内側を一舐めしたかと思うと、細く尖った舌先が突然、祐麒の耳孔へと差し込まれたのだ。
「だ、駄目っ」
「どうして。志摩子のこと、嫌いなの?」
祐麒を泣かせるそのテクニックからは考えられないほどに初心な乙女の台詞で、志摩子は祐麒を困らせる。
瞳に涙を浮かべていやいやをする祐麒の耳孔が、唾液に糸引くピンク色の舌に犯されていく。
「ん、ふあぁ」
ぴちゃ、ぷちゅ。
志摩子の舌に蹂躙された耳孔に響く水音が、祐麒の脳天を直撃した。