私立桜華学園
最近まで女子校だったが一昨年から男女共学になった。
スポーツが盛んで全国大会の常連校でもある。
体育館では今日も生徒達が汗を流していた。
その中で一際注目を浴びていたのがバスケ部三年の八神さくらである。
身長178という恵まれた体格に抜群のバネを持ちダンクまでかます…バスケをやるために産まれてきたような娘なのだ。
また性格の方も面倒見がよく明るいため後輩にも慕われている。

「よし!男子諸君、試合しよ?試合♪」
ポニーテルを弾ませながら男子部長にさくらが問掛ける。
男子部長松山隆(通称たかさん)がムスッとこたえる。
「…悪いがこっちも県大会に向けて色々忙しいんだ‥また今度にしてくれ。」
その190に届かんとする巨体の正面にまわり
「…怖いんだ?まぁしょうがないよね、全国クラスのうちと違って、男子は県大会突破が目標だし…調整頑張ってね♪」
ときびすをかえす。
その時ガシッと肩をつかまれる。
(きた、きた♪)
「去年までのうちと一緒にするな。」
プルプルと拳を震わせ言った。
「今年はいい一年も入ったし…いい機会だ‥やるか?」
本当にこの人は扱いやすいなとほくそえみながら
「OK♪」と台本どおり(?)に試合が始まったのである。

さくらが勝負を挑んだのには訳がある。
1つはあたりの強い男子相手に実戦する事によってチーム状態を把握する事。
そしてもう1つは期待の新人桜庭巧人(たくと)と対峙したかったのだ。
巧人は背は160と小柄だがシュート精度に優れており驚異的な決定力をもっている。
また頭もよく周りの状況を一瞬で判断し的確な行動を起こす。
彼の加入で県大会突破が目標ってのはつくづくたかさんは志がひくいなぁとさくらが思うほどの選手だ。
余談になるが巧人はファンクラブができる程の人気でありなかなかかわいい系の顔なのだ。
本人はあまり口数は少なくどちらかといえばクールな感じをあたえる。
…実はさくらも隠れファンだったりするのだが

そして試合のホイッスルが体育館になり響いた。

試合は一進一退の好勝負となった。
さくらを中心にし、チームワークを活かして確実に点を重ねる女子に対し、たかさんの強引な突破と堅実な守備、隙をついての巧人のスリーポイント…隣のコートで練習していたバレー部も思わず手を止めて観戦していた。
最後の最後で巧人のスリーポイントシュートが決まり男子の勝利で終わった。
「いやぁ〜まいったわ‥完敗完敗♪」
散々走り回ったのに息も切らさずさくらがたかさんに駆け寄った。
「…お前は、バケモンか?」率直な感想をもらす。
「うら若き乙女になんてひどい事を言うのよ!そんなんだから彼女のひとりもできないのよ‥ねぇ巧人君?」
部長の横で座って汗を拭いていた巧人に話題を振った。
「…でも凄いですよ先輩‥あんだけ動きまわったのに‥僕もまだまだですね。」
プレー中とは違う柔らかい表情で巧人が言った。
やった巧人君に誉められた!
この日試合に負けたわりには女子部長はニコニコ笑顔がたえなかったのでした。

県大会を目前に迎えた日曜日
巧人は朝のロードワークに励んでいた。
早朝のすみきった空気この雰囲気が巧人は好きだった。
前から散歩中のお婆さんが歩いてくる。
軽く会釈を交して走り続ける。
すると前方から大型のトラックが蛇行しながら走ってきた。
危ないな…少し苛立ちながら横を過ぎようとしたその時‥巧人は自分の目を疑った。
トラックの運転手…あきらかに寝ていたのだ。
後ろを振り返る
そこには青信号で横断歩道を渡ろうとしているお婆さん。
考えている暇はなかった。
そのまま走りだした。

ドォォン‥ガードレールととめてあった車にぶつかりトラックは止まった。
横断歩道には座り込むお婆さん…巧人はそこから5メートルは離れた路上に倒れていた。
路上が赤く染まっていた

翌日、校内は巧人の事故の話で大騒動だった。
ファンクラブの子達は泣きじゃくり、応援団は意気消沈、男子バスケ部も意気消…こちらはたかさんの喝により混乱は免れたのだが。
女子バスケ部、なかには動揺している者もいたが、とりあえず試合に向けて練習をしている。
「先輩、パス!」
さくらに絶好のパスが渡る。
「OK、シュート!」
さくらの強烈なミドルシュートが体育館の壁にぶつかる。
「‥あいつはいつからサッカー部になったんだ?」
たかさんがぼやく。
そう、一番動揺していたのは女子キャプテンだった。

学校側の配慮により代表で男子バスケの部長と副部長がお見舞いに行く事になった。
「正志、明日何時に行く?」
副部長柏木正志が答える。
「1時に病院前でいいんじゃない?」
「あぁわかった、遅れんなよ!」
苦笑いしながら答える。
「たく、人を遅刻の常習犯みたいにいうなよ。」
「すまんすまん、じゃ明日な」
軽く手をあげるとたかさんは原付で去って行った。
と同時に
「マーシー、マーシー!」
中輪場の陰からさくらが手招きしている。
「ん?どうした?」

病院前
「あっ、たかちゃんこっちこっち♪」
隆の姿を見付けさくらがブンブンと手を振る。
「103号室だよね?なんか緊張するね。」
先陣を切っていそいそと歩きだす。
その後ろを歩きながら
「…なんでお前がここにいるんだ?」
「マーシーがなんか急用らしくってさぁ、かわりにいってくれないか?って、頼まれちゃって、まいったまいった♪」
全然まいってなさそうにさくらが言った。
「そうかすまなかったなぁ…で正志にはなにを掴ませたんだ?」
「RIZEのライブチケッ…な、なに言って別になにもしてないよ?」
とか言ってる内に病室の前についた。
コンコン‥
「は〜い」
声がしてドアがひらく。
歳の頃は30なかば位の可愛らしい女の人が立っていた。
「あ、あの私達桜華の代表で巧人君のお見舞いに…」
「あ、どうぞ」
笑顔でなかに招きいれる。
「‥先輩、わざわざすいません」
恥ずかしそうに巧人が言った。
彼の話によるとこの女の人は母親で涼子さんというらしい。
さくらはホッとしている…どう思っていたのだろう。
容態は左足が麻痺しているようで今リハビリ中らしい、思っていたより落ち込んでいる様子はなく時折笑顔もみせていた。

しばらく雑談を楽しみそろそろ引き上げようとその時
「先輩、試合頑張ってくださいね」
と巧人がたかさんに笑顔で言った。
さくらにはなんだかその笑顔が凄く悲しそうに見えた。
病室をでた。
「‥無理してたな」
隆も同じ事を思っていたらしい
「負けらんないね?」
「当たり前だ、あいつが戻ってくるのにふさわしい場所を用意しておかないとな」
「おぉ、優勝宣言?」
さくらが茶化すように言った。
たかさんはなにも言わずに微笑むだけだった。

県大会
女子は下馬評通り圧勝で全国に歩を進めた。
男子もチーム一丸となりなんとか優勝した。
翌日チームのみんなで巧人君の所に報告に行った。
少し目の下にくまっぽいのができてたが巧人君は凄く喜んでくれていた…少なくともその時は喜んでるように見えた。
「早く治して戻ってこいよ?全国制覇すんぞ!」
「そうそうリハビリ調子どうよ?」
「あのシュートで流れが変わったなぁ」
「余裕だったな」
皆楽しそうに話ている。
それをニコニコしながら黙って聞いている巧人君…私達は優勝して少し舞い上がっていたのかもしれない。
その場に立てなかった彼の気持ちに気付いていなかった。

面会時間も終わり皆で引き上げた。
家に帰って来て気付く
「あぁ!シューズ忘れた…明日練習どうしょう。‥時間遅いしなぁ…よし、行くか」
誰かに借りればすむのだがまた巧人に会えるという特典がついている…迷う余地はなかった。
夜中の病院は静かで怖かったが巧人に会う為だ…いつの間にか目的がすりかわっているのだが気にしない。
寝てるかもしれないのでソーっとドアを開ける。
様子を伺う‥蛍光灯がついており巧人は起きていた。
ベットの上でかた膝をついて顔を伏せている。
さくらが声をかけようとしたその時、巧人が声をあげた…いや正確には声ではなかった。
泣いていた。

(…今日は帰ろう)
と思った時ガタッと音がした。
ゴミ箱が倒れた‥こんなときに発動しろ!私の運動神経!自分にクレームづいてると
「…誰か‥いるんですか?」
巧人が不安そうに言う
「ニャア〜ォ」
よし、バッチリ猫そっくりだ!
変な自信は儚く崩れた。
「…八神先輩‥どうしたんですか?」
涙をばれないように拭いながら巧人が話しかけてきた。
気まずそうに出ていき
「いゃあ、バッシュを忘れてね‥ごめんねこんな時間に」
浮かれ気分は抜けていた。

巧人があの悲しそうな笑顔をつくりながら言う。
「そうですか‥よくはいれましたね」
「これくらいサクッといけちゃうよ♪」
さくらがおどけて言うとクスクスと笑う。
しかし一度沸き上がった感情はすぐにはおさまらないようだ。
巧人の頬にはまた涙が流れ出していた。
「‥あ、あれ…すいません、なんか‥ゴミかな?」
必死で感情を抑えようとしている。
「…両方同時にゴミなんかはいるわけないじゃん」
巧人が壊れそうにみえて思わずギュッと抱き締めた。
「…先輩?」
いつもと違う雰囲気のさくらに巧人が戸惑う。
「あのね、なんにも見なかった事にしてあげる…だから泣いてもいいんだよ。」
その言葉は巧人に優しく響いた。
そして声をだして泣いた。


数十分後
巧人がゆっくり口を開いた。
「…すいません‥なんか最近リハビリがうまくいかなくて、このままずっと動かないんじゃとか‥今日も皆が来てくれたのに‥優勝が嬉しいはずなのに…全然喜べなくて‥」
自分の無神経さに嫌気がさす、この子はそんな気持ちでいながらずっと笑顔でいて…
「ごめんね…巧人君の気持ちもしらずにはしゃぎ過ぎだったね私達」
さくらの目から悔し涙が溢れる。

突然泣き出したさくらをみて巧人が慌てて声をかける。
「すいません‥先輩達は悪くないです…僕がひねくれてるだけですから‥」
‥この子はすぐ自分を犠牲にする。
優しすぎるのだろう、そして私はそこに惚れたんだ。
「ひねくれてないよ?凄く真っ直ぐだよ…ただ自分を犠牲にしすぎかな、嫌だったら嫌っていってもいいと思うよ。」
「…ありがとうございます」
少し顔を赤らめて巧人が言う。
その顔が可愛いくて可愛いくて我慢できずに思わず口づける。
優しく抱き寄せながら
口をはなす…真っ赤になりながら巧人が言う
「先輩?‥あの…僕なんかで良かったんですか?」
優しく髪を撫でる。
「巧人君じゃないといやだった。」
「…嬉しいです。」
顔をトマトみたいにさせ巧人君が言った。
そして
「…あの‥もう一回キスしてもいいですか?」
よほど恥ずかしかったのだろう顔を伏せる。
もう止められなかった
アゴに手を添えると上にむかせる、と同時にキスをする…さっきとは違う深くて淫らな口づけを。
実際自分もした事はなかった…もちろん男性経験もだ。
雑誌で見た知識を総動員している。
よく解ったのはキスだけでも凄く感じるという事だった。

巧人も感じているのだろう。
初めは驚いたようだが今はさくらの舌にも答えてくれる。
フゥ…口をはなす。
巧人は涙目になっておりジッとさくらを見つめている。
「…あのね‥私今から巧人君に凄くエッチな事すると思うんだ…でね‥今ならまだ間に合うから、嫌だったら言って?」
…多分嫌と言われても我慢できたのかは自信がないが
「…‥‥嫌‥じゃない‥です。」
「ありがと♪」
そして今日三度目のキスを交す。
キスをしながら巧人の体を撫でまわす。
アァ‥巧人が甘い声をだす。
Tシャツの上から胸を刺激する、撫でまわし揉みそしてころがす。
その全てに巧人は反応してくれる。
耳元で囁く
「可愛いよ♪」
息がくすぐったかったのかビクッと体を震わせ
「…はぁ‥んっ!‥そんな事言わないで…ください。」
クスっと笑いながら私は巧人の下腹部に手を伸ばす。
そこはもう一目で解る程膨らんでいた。
その膨らみを指が這いまわる。
「‐ー!はぅっ‥先輩‥や‥だぁ…くふぅ!ふぁ‥」
いきなりの強烈な快感に巧人がやらしく声をあげる。
あまりにもその様子が可愛いので私はそこを重点的に優しく嫌らしくいじめてあげた。

巧人の体が跳ねる
それが凄く愛らしくて私はキスを交し片手で胸をもう片方の手で下腹部を犯す。
「くぅっ!‥んっ‥やっ‥やらぁ‥なっ!−‐!ふぁ‥先輩‥」
私の下で悶えている巧人君をみて私ってSだったのかなぁ?なんて考えていると
「…先輩‥あっ‥僕‥もういっちゃいそうです‥」
虚ろな目で巧人君が言った。
「そっか‥汚しちゃまずいから、とりあえず脱ごうか?」
そう言って脱がしにかかる。
さすが男の子だ、身長は小さいが凄く引き締まっていて綺麗だった。
「…あの‥あまり見ないでください‥」
私の舐める様な視線に耐えかねたのか巧人君が恥ずかしそうに言った。
「ごめんね、あまりにも綺麗だったもんで」
素直な感想を言うとこっちを向いて
「あの、先輩は…脱がないんですか?」
と今にも消えそうな声で聞いた。
「…ほら、私は‥その、恥ずかしいから♪」
ズルイと言いかけるその口をキスで塞ぎ、今度は巧人君の肌を直接堪能する。
その滑らかな肌を撫でまわしそそり立つ性器にくちづける。
ビクッと巧人君の体が震える。
それを確認すると私はそこをゆっくりと舐めはじめた。

「くぅん!…先輩そんな…ひゃ!あぅ‥うぁ…そこは…きたなっっ!‥やぁぁ」
…可愛い‥この姿をファンクラブの皆にも見せてあげたい♪
「やっ!やぁぁ…先輩‥イクッ!‥クゥッ!」
と同時に白い液がほとばしる。
‥ン…ゴクッ‥
その大量の液をのみほす。
「ごちそうさま♪」
そう言ってニッコリ笑い巧人君を見つめる。
「…………」
無言で見つめかえす。
ふと見るとまだ巧人君のアレはそそり立っている。
よしっ!と覚悟を決める。
「巧人君…今度は私の中にいれてあげるね?」
「…はい‥」
私を見つめる巧人君に微笑みかけると服を脱ぐ。
スッ‥スルッ
病室に服の擦れる音が響く。
全部脱ぎ終る…我ながらいいガタイをしてるなぁとため息をつくと
「…あの‥その、綺麗ですよ?」
巧人君がフォローしてくれる。
「‥ごめんね?なんか筋肉質で‥」
わざと泣きそうな顔で言ってみると
「そんな事ないです!ホントに綺麗ですよ。」
必死で否定してくれる。
私は微笑みゆっくり巧人君に体を預ける。
ギュッと抱き締めてくれた。
凄く暖かかった。
私はキスをすると今度は彼の体の至るところにキスの雨を降らせる。

彼が声をあげる
耳にくちづけるそして耳をしゃぶる。
首筋に舌を這わす
ハァ‥フッ‥彼の荒い息が心地よい♪
胸を舌で転がす
優しく噛みつく
そして吸い付く
その度に彼が切なそうに声をもらす。
下の方に舌を這わす
巧人君のチンチンがピクっと揺れる
サオの先を舌でつつく
口に含む
ゆっくりとねぶる
飴玉をなめるようにネットリと口のなかでころがす。
「うぅん!…なっ…−―!?ひゃぁ…ダメ‥もう、おかしくっ!やぁぁ‥ハァ‥」
考えられる快楽の全てを彼の体に刻み込む。
切なそうに私の名前を呼ぶその表情を見るたびに私の意識が飛びそうになる。
そして私は彼自身を受け入れる。
ズリュ‥クチュ
嫌らしい音をたてて巧人君が入ってくる。
不思議と痛さは無く快感だけが私を貫く。
「ふぁぁ‥巧人…君‥気持ち‥いっ!うんっ‥ハァ…くっ‥」
自分が自分でなくなりそうな快楽に襲われる
いつの間にか涙が溢れだす。
するとその涙を下から伸びてきた手が優しく拭う。
「…先輩?」
泣きそうな顔で私を見上げる。
「…ごめん‥なんか変だね‥らしくないな」
照れ笑いを見せると巧人君も微笑み返す。
その笑顔で私の心は満たされる。

「…巧人君‥動くね?」
私の問いに頷く
「…ん‥くっ」
彼のペニスが先端まで戻され、そして一気に根元まで沈む。
「…っ‥」
その一突きで快楽に支配されそうになる。
ゆっくりとその動きを繰り返す。
「‥んっ…ハァ…巧人君‥気持ち‥いい?‥」
私の下で唇を噛み締め必死に声を押し殺している彼に問いかける。
「…っ‥はい‥気持ちいい…です」
絞るように声を紡ぎだす。
私の中で巧人君を擦りあげる。
彼の体が跳ねる。
それは必然的に私を突き上げる格好になり私の奥まで刺激する。
「!‥くっ…ひゃぁ………凄っ‥いっ」
その快感は私を支配し次の快楽へと私はピストンの動きをはやめる。
巧人君の口からは抑えていた感情がこぼれだす。
「…ふぁ…せ‥せんぱい‥んっ…気持ちいい‥ですっ!‥ハァ‥……やぁぁ……はぅっ‥」
私はペースをあげ腰を打ちつける。
「くっ!…っ‥あっ」
その一突きごとに彼が鳴く。
歯をくいしばりシーツをギュッとつかんで快感に耐えている。
それは私の中のもう一人の自分を挑発する。
彼の体を抱き上げる。もうその体には全然力がはいらないようで、私の首に両手をまわしてきた。
今日7度目のキスをする

お互いに舌を絡ませる
そして私は彼の首筋に印をつける‥もう誰にも渡さない。
巧人君が私の胸に触れる。
まるで割れ物を扱うかの様に慎重に。
なんだかそれがとてもおかしくて思わず笑ってしまう。
「…?…」
彼が私を見つめる。
「ううん…何でもないよ。いいよ、もっと触って♪」
いいよと言われると触り辛かったのか一瞬躊躇したが、またそのたどたどしい手つきで私の胸を揉みはじめる。
「…んっ‥……ハァ‥もっと強くしてもいいよ?‥あっ‥」
私が反応するのが嬉しいのか、感じるような愛撫を彼が学習していく。
ゆっくりとまわりから揉みだんだんと中心に指をはわせる。
その愛撫に私の心は溶かされていく。
すると
彼が私の胸の先にキスをした。
「‐―!?ふぁぁ!」
私が嫌がってないか確認すると私の胸を堪能する。
先端を舌で転がし…つつく…私が彼にしてあげた事を忠実に再現する。
甘噛みされたときには軽くイキそうになった。
…男の子って怖い

散々私の胸をもて遊んで彼は私で楽しんでいる。
…気持ちはいいのだがなんだか悔しい。
ふと気付くとベッドの枕元にバンダナが落ちていた。
その時彼は私の不適な笑みに気付いてなかった

そっとバンダナをたぐりよせると彼にキスをする
さすがにキスの最中も胸をいじろうとはせず私とのキスに集中してくれた
まだまだ甘いな♪
一瞬で彼の両腕はバンダナで拘束される。
「忍法くも糸しばり♪」
はしゃぐ私を巧人君が不安そうに見つめる。
「…さっきはよくも私をもて遊んでくれたわね?」
その怪しい笑みに怯みながら彼が口を開く。
「でも!…気持ちよくなかったですか?」
泣きそうな顔で問いかける。
「うっ…そりゃ…‥気持ちよくなくもなかったけど…」
どもりながら答えると巧人君は嬉しそうに微笑む…私は多分一生この笑顔にはかなわないんだろうなぁと思った。
「…まぁ、ともかくたっぷりお返しはさせてもらうからね?」
両手をワサワサと動かしながら言うと
「…はい」
と笑顔で返す。
…この子は狙ってやってるのか?
とその殺人的な笑顔にやや後ろめたさを感じながら私は腰の動きを再開させる。
再びはじまった快感に巧人が顔をしかめる。
クチュ…ヌチャ淫らな音が響きわたる。
互いに抱きあった状態なので巧人の鼓動がつたわる。
二人の動きがはやまる。
と同時に鼓動も加速していく。
無言の会話が続く。

私の胸に顔をうずめながら巧人が腰を打ちつける
私もそれにあわせて腰を振る。
彼の切なそうな顔‥声全てが私をゾクゾクさせる
「…先輩‥僕‥もう、」
涙目で彼が囁く
私にも終わりが近づいていた。
「…んっ‥いいよ‥中に‥一緒にいこ?」
動きが激しさを増す。
「っ!…ハァッ…くっ‥やぁ、ア‥んっ!?ハァ、ハァいい‥いいよ…イク!クッ…ふぁぁぁ!」
彼の精液が私の中にほとばしる。
熱くてなんだか不思議な感覚だった。
ギュッと抱きあったままキスをする。
そのまま…ずっと永遠の一瞬を過ごす。

「…じゃ‥帰るね?」
名残惜しそうにさくらが言うと
「…あの……ありがとうございました。」
何に対してのありがとうなのかわからないが巧人らしい。
軽く手を振って病室を後にする。
今冷静になってみると凄く恥ずかしい…ヤバいなぁ、Hな女だって思われたかな。
さくらはその日一睡もできなかった。

「…?……先輩‥バッシュ忘れてる」
巧人がその忘れさられた忘れ物を見付けたのは昼食の時だった。
さくらが気付くのは今から部活が始まる直前なのだった…。

…結論から言うと全国大会には巧人は間に合わなかった。
女子はさくらの活躍で優勝し男子はベスト8にとどまった。
男子の全国制覇は次の世代に託された。

【二年後】
同じく全国の舞台
決勝の桜華対玉蘭
この試合は歴史に残る名勝負となった。
桜華の初の全国制覇
そしてこの試合を終えたらバスケの本場NBA行きの決まっている、キャプテン 桜庭巧人
後々まで語られる伝説はここから始まった。

彼の伝説にはいつもひとりの女性が登場する。

桜庭さくら

二本のさくらはアメリカで華麗に咲き続ける。