「退屈だなあ・・・孝治の家にでも行こうかな」
せっかくの休日なのに、外は雨。それでも、浅利紀之は出かける事にした。行き先は、
同じ町に住む幼なじみの島田孝治の家である。共に幼稚園から中学一年生になった
今日まで、ずっと付き合ってきた親友同士なので、遊びに行くのも遠慮は要らない。
紀之はさっそく、お出かけの用意を始める事にした。

「このゲームを持っていこう。アイツ、これをやりたがっていたからな」
ナップサックにゲームとお菓子を詰めて、紀之は自宅を出た。孝治の家までは自転車
で約十分の距離。行くと決めれば大した道のりでも無く、紀之は早々に目的地へ到着
した。

「孝治くーん」
新しい集合住宅の一角に、島田家はある。二階の左側が孝治の部屋だ。紀之は大きな
声で友達を呼んだが、家の中からは何の反応もない。
「出かけてるのかな」
駐車場を見ると、孝治の自転車が無かった。やはり、出かけているのかもしれない。紀
之は事前に電話しなかった事を悔やんだ。そして、自転車のハンドルの向きを自宅へ
と変えたとき・・・
「紀之じゃないの」
島田家の玄関が開き、麗しい女性の声が聞こえてきたのである。

「あっ、孝治のお姉さん」
声の主は島田保奈美。紀之たちより五つ年上の高校三年生である。孝治の姉だが、面
識がある紀之は昔から呼び捨てにされている。小倅と馬鹿にするのではなく、親しみを
込めての事なので、紀之は保奈美に呼びつけにされるのが、何となく嬉しい。

「孝治なら居ないよ。部活の対抗試合があって、今朝早くに出かけた」
「そうだったんだ。知らなかった」
「父さんや母さんも出かけててさ、あたし一人なんだ。ちょうど退屈してたとこ」
保奈美が門扉を開けて手招きする。入って来いというサインだ。
「え・・・僕に何か用?」
「背中のナップサックが気になってさ。どうせ、マンガかゲームでも入ってるんだろう?上
がんなよ。お茶くらいは出すからさ」
保奈美が紀之の手を掴んだ。どうやら暇を持て余していたのは、彼女も同じらしい。

「で、でも」
「さっさと入る。ホラ、おいで」
紀之を自転車ごと家の敷地に引き入れ、保奈美は門扉を閉めた。友人の居ない家で、そ
の姉と二人きり。紀之は照れくさいような恥ずかしいような、何とも表現しがたい気持ちに
なっていた。

「足元に気を付けて。うちの階段、結構急だから」
とんとんと軽妙なリズムで保奈美が上がると、紀之もそれに続いた。そして、ふと階上
にある明り取りに目を向けたのだが・・・
「あっ!」
まずい、と思わず顔を伏せる。そう、先に上がった保奈美はミニスカートを穿いていた。
それも裾が膨らんだフレアタイプで、すぐ後ろについている紀之には、スカートの中味
が丸見えになっている。形の良いヒップを包むのは、やけにフリルが多い白のショーツ
だった。

「ん?何か言った?」
「い、いえ。何も」
まさか下着が見えてましたとも言えず、紀之は耳まで赤くして下を向いた。実を言えば、
母親以外の女性の生下着を見るのはこれが初めてである。その姿を見て、保奈美が
何か意を得たように笑った。
「もしかして、パンツ見えてたかな?」
「い、いえ、滅相も無い!」
「その慌てぶり。やっぱり見てたな」
まだ階段を上りきってない保奈美は、わざと大げさにスカートの裾を手で押さえた。で
も、怒った素振りは見せていない。むしろ、下着を見られた事が嬉しいようにさえ思える
微笑をしていた。

「あたしのパンツ見て、チンチン硬くなった?」
「ううん!なってない!なってない!」
「ホント?ちょっと、見せてごらん」
階段を上りきった所で保奈美が攻勢に出た。からかってやる程度のつもりだったが、紀
之のむずがる仕草がおかしくて、つい調子に乗ってしまう。

「つかまえた!」
「わあ!やめて!」
二階の廊下で紀之は保奈美に抱きすくめられてしまった。年齢的な事もあって、保奈美
は紀之よりも頭ひとつ抜けている。いかに男の子とはいえ、華奢な中学生の動きを止め
る事など容易い。しかも、彼女の手は早々とズボンのベルトに迫っていた。

「ほら、ベルトもらった!」
「お姉さん、やめて!洒落になんない!」
相手が女性なので、暴れる訳にもいかない。紀之は廊下に蹲り、ズボンを抑えるのが精々
だった。男根は硬くなっていないが、見られてはかなわない。紀之は泣きそうだった。
「見せなさいよ」
「やだ!」
「あたしのも見せてあげるから」
「へ?」
股間をしっかりと手で押さえ、抗う紀之を見た保奈美は、戦略を変える事にした。押さば引
け。引かば押せ。何事にも、柔軟さが必要。保奈美はそれをよく心得ている。

「あたしも脱ぐから、紀之も脱ぎな」
「えっ・・・そ、そんな」
「じゃあ、あたしから脱ぐよ」
家人が留守とはいえ、保奈美は何の躊躇いも見せずにスカートのホックを外した。ウエ
ストが細いせいもあって、スカートは衣擦れの音も無く床に落ちる。

「あっ!」
「ほら、紀之も脱ぐのよ」
突然の事で目を丸くしている紀之をよそに、保奈美は着ているドレスシャツに手をかけた。
ボタンを指で弾き、前合わせを開ければもう、素肌に下着姿となる。それを見て紀之は一
層、目を丸くした。

「お姉さん・・・僕、困る」
「何が困るのよ。脱がすわよ」
傅いた保奈美がズボンに手をかけても、今度は紀之も抗わなかった。ただ、恥ずかしそう
にうつむいて、気をつけの姿勢を保っている。保奈美はかまわず、ズボンをパンツごとずり
さげた。
「わあ!すごい・・・ビンビンじゃないの」
「ああ・・・」
まだ幼さが残るものの、紀之の男根はしっかりと股間に根を張り、立派に育っていた。惜し
むらくは包皮が半剥けで、陰毛が生えていないことだろう。しかし、保奈美は満足そうに目
を細めている。

「皮が余ってる。ちょっと臭いわ」
保奈美がそう言うと、紀之は悲しそうに顔を歪めた。恥ずかしいのだろう。
「でも、いい臭いよ。あたし、この臭い好きなの」
いきり勃った男根を、保奈美の手が包んだ。軟らかで冷たい手だった。

「ああ・・・」
「毛が生えてないオチンチンっていいわね。毛って、舐めるときに案外邪魔なのよ」
保奈美が男根に顔を近づけ、唇を寄せた。厚ぼったい唇から舌が出て、それが男根の
先端部分を襲うと紀之の悲鳴が上がる。
「ひッ!」
「ごめん。感じすぎちゃうんだね。まず、皮を剥こうか」
舌先は男根の先端から外周に移動した。保奈美は余った皮に包まれた男根につばを
垂らし、優しく手で剥きにかかる。細い指を駆使して、皮を丁寧に剥くつもりなのだ。

「・・・お姉さん。僕、恥ずかしいよ」
「我慢して。そうだ、あたしのおっぱい触る?柔らかくて気持ち良いよ」
立ち上がった保奈美がぐんと胸を反らす。ブラジャーのカップに包まれた乳肉のボリュ
ームが見事で、紀之の視線を奪った。
「揉むの?揉んでいいの?でも、やり方分かんない」
「優しく揉んでくれればいいわ。あたし、その間にオチンチンの皮、剥いてあげる」
左手で男根を撫でつけながら、保奈美はブラジャーのホックを外した。カップが左右に
割れると、張りのある乳房がぶるんと揺れる。

「僕、女の人の裸、初めて見る・・・きれいだ」
「あら、急にお口がうまくなったじゃないの」
そう言って、男根を握った手に力を込める保奈美。親指でしごくように皮を剥くと、まだ
ピンクの本身が顔を覗かせた。色は美しいが、中々に剛物である。

「おっぱい触って。乳首もいじるのよ」
「うん・・・」
紀之の両手が白い乳房に伸びた。最初は壊れ物でも抱くように指を開き、乳肉をそっと
包み込む。そうして乳首を指の間に挟むと、静かに力を込めてたわわに実った母性の
象徴の感触を味わった。
「や、柔らかい」
「でしょう?紀之のココと違って」
保奈美の手の中にある男根は熱く、今にも爆発しかねないほど膨張している。少し手を
ひねれば、容易く達してしまいそうなほどの勢いだ。若さの賜物であろう。

「ねえ、紀之。あたしとやりたい?」
男根を弄りながら保奈美は言った。その言葉は、彼女自身が己に問い掛けているような
物だった。見知った弟の友人の無垢を奪ってやりたいという気持ちが芽生えている。

「やりたいって・・・セックスの事?でも、僕やった事無いし・・・」
「だったら、なおさらやっておけば?クラスで自慢できるわよ」
保奈美の手は男根から出る先走りでぬめっていた。これならば前戯などなくても、すぐ
に受け止めてやれる。そう思った時、紀之の腰が引けた。

「あっ!な、なんか出る!お姉さん、やめて!」
「えっ?なんか出るって・・・紀之まさか、射精も知らないの?」
「あっ!やだ!なんか出るよ!ああっ!」
紀之が手で顔を隠した瞬間、男根から大量の子種が噴出した。その濃さ、量ともに凄まじ
く、手で受け止めた保奈美を驚かすほどだった。

「うわあ!チンチンがビクビクって・・・怖いよ、お姉さん!」
「大丈夫。おしっこみたいなもんだから、安心して出すのよ。お尻の穴に力入れて」
「あうう・・・」
紀之は初射精だった──その事が、保奈美を喜ばせた。夢精くらいはしたかもしれないが、
自らの意思ですら子種を放った事が無い。それを、この手で果たしてやった。保奈美の嬉
しさは尋常な物ではなかった。

「セックスの意味は分かるのに、射精もした事がないなんて変よ、紀之」
「ああ・・・オチンチンの先が痛い。お姉さんのバカ・・」
「でも、気持ち良かったでしょ?」
「・・・ウン」
放たれた子種は下着姿の保奈美の下半身を汚していた。もしこれが胎内で爆ぜていた
らどうなっていただろう。ねっとりとからみつく粘液を見て、保奈美は身震いした。

「ねえ、紀之。せっかくだから、体験しちゃいなよ、セックス」
「え?でも・・・」
「男は早い方がいいよ。ね、あたしの部屋に行こう」
キュンと甘い疼きが、保奈美の股間を引き絞る。今、手にしている太くて逞しいモノが欲し
いのだ。これで女の中をかき回されたら、どれだけ愉しいだろう。これを出し入れされ、熱
い子種で膣内を満たされたらたまらないはずだ。保奈美の期待感は高まる一方だった。

「ああん、精液のいい香りが・・・ねえ、ベッドへ行こう」
「う、うん」
男根を引き綱代わりにして、保奈美は紀之を自室へと誘う。固いスプリングのベッドで
少年の無垢を奪うのだ。そう思った時、階下で物音がした。

「おーい!紀之、来てるのか?」
その声は孝治の物だった。どうやら部活を終え、帰って来たらしい。紀之はここで我に
返った。そうなると、いきり勃った男根を剥き出しにした今の格好は、とてつもなくまずい。
半裸で精液まみれの保奈美はもっといけない。
「ど、どうしよう、お姉さん?」
「とりあえず、服を着ましょう」
保奈美はまず、脱いだブラウスで床に散った子種を拭き取った。青臭さは消えないが、
やむを得ない。

「二階か?姉ちゃんもいるのか?」
階段を上ってくる音がした。紀之はズボンの中に無理矢理男根をしまい、保奈美は服だけ
持って自室へ逃げていく。
「や、やあ、孝治。お姉さんに上がらせてもらったんだ」
「そっか。でも、いじめられなかったか?姉ちゃん、昔からお前の事をすぐにかまうから」
鋭い。弟の言葉を、保奈美は服を着ながら聞いていた。

「そんで、姉ちゃんは?」
「自分の部屋に行った」
「ふーん」
孝治は何の疑いも持っていないようだった。とりあえずは安心と、紀之が胸をなでおろした
その時──

「ん?何か踏んだぞ」
孝治がそう言って足元を見ると、何やら粘っこい液体が。言うまでも無く、これは紀之
の子種である。きちんと拭き取ったつもりが、まだ残っていたのだ。
「なんだ、この白いの」
「そ・・・それは」
紀之の心は暴発寸前だった。もうだめだ、と頭を抱えそうになった時、孝治が呆れた
ように言った。

「また姉ちゃん、カルピスこぼしたな」
そうして孝治は、自室のドアを開けた。当たらずも遠からずと言った所である。しかし、
この勘違いに紀之と保奈美は救われた。
「何してんだ。早く入れよ」
「う、うん。あっ、そうだ。お前がやりたがってたゲーム持って来たぞ」
「ワーイ!さっそくやろう」
このやりとりを聞いて、保奈美は肩を落とした。無垢な紀之を男にしてやる機会を逃し
てしまったのだ。期待が高まっていた分、落ち込みも激しい。

「もうちょっとだったのに!」
こんな事ならもったいつけず、さっさとやらせてやればよかった。保奈美はそんな風に
考えながら、ベッドに置いてあるぬいぐるみに八つ当たりするのであった。

おしまい