(ツライなぁ…なんで僕ばっかりこんな目にあうんだろ?はぁぁ…学校なんか辞めちゃおうかな)

 金曜日の夕方、学校帰りの橋の上、健児はため息を吐く。

(ここから飛び降りたら忘れられるのかなぁ…)

 橋の上から川を覗き込む。その背中には靴の跡がついている。

「こらっ、そこの青年!橋の下を覗き込んで…何してんのよ!」

 落ち込んでいる健児の背中を、バシンッ!と誰かが力強く叩く。
その勢いで橋の欄干から落ちそうになる健児。

「ふぉぉ!落ちる落ちる!な、何するんですか!怒りますよ、リツコさん!」

 慌てて欄干にしがみ付く健児。さっきまで飛び降りようかと悩んでいたとは思えない反応だ。
命からがら欄干にしがみ付いた健児が向けた抗議の視線の先には、スーツ姿の女性が立っていた。

「アハハハハ!な〜に必死になってんのよ。相変わらず可愛いねぇ」

 リツコと呼ばれた女性が健児の頭を胸に抱き抱え、いい子いい子と撫で回す。
歳は20代半ば、そのスーツからはみ出んばかりの胸が目立っている。
健児はその胸に捕まり、埋もれている。

「何するんですか、リツコさん!…お酒臭いですよ?こんな時間から飲んでたんですか?」
「こんな時間?バカ言ってんじゃないっての!昨日の夜からだってんだい!」

 どんなもんだい!と胸を張るリツコ。そんなリツコに健児はため息を吐く。

「はぁぁ…よかったですねぇ。じゃ、僕帰りますんで」

 スチャッ!と手をあげ立ち去ろうとする健児。その顔は、関わりたくないといった表情だ。
そうはさせじと腕を組むリツコ。しかしその足元は覚束ない。

「なによぉ、冷たいんじゃないの?久しぶりなんだから家まで送ってよぉ。じゃないと…ここで吐くわよ」

 キッとした表情で中指を口に入れようとするリツコ。
見た目は完全なキャリアウーマンですが、残念な事に完全なる酔っ払いです。

「はぁぁぁ…分かりましたよ!連れてきゃいいんでしょ!連れてきゃ!」

 フラフラのリツコに肩を貸す健児。リツコはよくここまで帰ってこれたなと感心するほどの千鳥足だ。


「クールでカッコイイ男より、やっぱり男は優しいほうがいいよねぇ。
ケンちゃんみたいに優しい男にしときゃよかったなぁ。はぁぁ…我ながら目が腐ってたわね」

 リツコの目にはうっすらと光る涙が。

「リツコさん…やっぱりフラレたんですか?」

 無言で健児の耳に噛み付くリツコ。額には青筋立ってます。

「イ、イテテテテ!す、すみません、僕もフラレたばかりだったんで、つい…」

 フラレたのを思い出したのか落ち込む健児。

「そっかぁ…ケンちゃんも惨めにフラレたのかぁ」
「み、惨めになんかフラレてません!潔くフラレたんです!」
「潔くってなによ?ならなんで背中に靴の跡がついてんの?どうせしつこく迫って蹴られたんでしょ?なっさけな〜い!」
「こ、これはあれですよ!あの…う、うぅぅ、ひっく」

 リツコの言葉にフラレたのを思い出したのか、泣きだす健児。

「ゴメンゴメン、冗談よ冗談、そんな泣かないでよ。じゃないと…アタシも泣きたくなっちゃうじゃないの」

 グッと唇を噛み、俯くリツコ。しかし次の瞬間には顔を上げ、明るく話し掛ける。

「ねぇケンちゃん、今日はフラレたもの同士、残念会でも開こっか?」
「残念会ですか?…いいですね、パァーっとしましょうか!」

 涙を拭き明るく話す健児。もちろん空元気なのは言うまでもない。

「そうと決まればアタシの部屋に出発よ!」

 フラフラしながらも健児を引っ張るリツコ。リツコの元気さに呆れながらついていく健児。
二人は仲良く手をつなぎ、はたから見ればまるで恋人同士のようだ。



「バッカヤロ〜!あの祖チン野郎め…てめえなんかこっちから願い下げだい!
…ほら、ケンちゃんも飲みなさいよ。せっかくの残念会なんだから、じゃんっじゃん飲もうよ!」

 部屋に着くなり自分をフッタ男を罵り、缶ビールを飲みだすリツコ。まるでアル中です。

「よくそんなに飲めますねぇ。一晩中飲んでたんでしょ?まるで酒ダルみたいですね」
「だぁれが酒ダルだ!ま、アタシの胸は樽並みにおっきいけどねぇ〜」

 健児の言葉に文句を言いながらも二の腕で胸を寄せ、健児に見せ付けるリツコ。

「ねぇ、吸いたい?またおっぱい吸いたい?昔はケンちゃんによく揉まれ、吸われたもんね〜」
「な、なな、あれは小さい頃の話でしょ!」
「アハハハハ!真っ赤な顔してカワイイねぇ。…そうよねぇ、あれからもう8年もたってるんだもんね」

 昔を懐かしんでいるのかウンウン頷くリツコ。

「おばさんが夜勤の時、よく泊まりに来てたよね。一緒にお風呂に入ってさ、お互いを洗いっこしてね。
アハハ、そうだそうだ、思い出した!ケンちゃんに初キス奪われたんだった!」
「そ、そうでしたっけ?リツコさんが無理矢理してきたんじゃないんですか?」
「ひっど〜い!人の美しい思い出を貶すなんて…
ケンちゃん昔『おっきくなったらリツコ姉ちゃんのお嫁さんになる〜』って言ってたのにな。
お姉さん悲しいわ。ケンちゃんがお嫁さんになってくれるの楽しみだったのに…」

 リツコの言葉に真っ赤になる健児。それを見て満足気に微笑むリツコ。

「アッハハハ!ケンちゃんカワイイ!も〜食べちゃうわよ?…チュッ」

 不意を突いての頬へのキス。

「な、何するんですか!この酔っ払い!」

 不意をつかれた健児は驚き、真っ赤な顔でリツコを突き飛ばした。
むにゅ…リツコを突き飛ばしたその手には、柔らかくも懐かしい感触が。

「あん!…もう、ケンちゃんのセクハラ〜。そんな乱暴に扱わないでよね」
「い、いやこれはそのワザとじゃないんです!偶然です!けっして触りたくて触ったとかじゃなく…」
「女の子は乱暴に扱っちゃダメなのよ?だからフラレたんじゃないの?
女の子を扱う時は、もっと優しく、ゆっくりと丁寧にするのよ?…こんな風にね」

 健児の両手を手に取り、右手は胸へ、左手は自分の下半身へと導くリツコ。
健児は訳が分からずリツコの導くがままに手を持っていく。

「さ、これからが残念会本番だよ?たっくさん本番しようね?」

 唇を軽く舐め、火照った顔で健児を見つめるリツコ。
健児は今、自分がどういう状況なのかをまったく把握できていないようだ。


「待ってください!何でなんですか?訳が分かりません!」

 しばらくの間、リツコの胸と下半身に手を這わしていた健児は我に返る。

「なぁによ、たっぷり5分近くおさわりしといて今さら待てって…そりゃないでしょうが」

 文句を言いながら服を脱ぎだすリツコ。
健児は目の前で行われてるストリップに目が釘付けだ。 

「実はさ…結構本気だったんだよね。それがさ、あっさりフラレちゃったもんだからさ!
アハハハ…すっごく辛いんだよね。…ねぇケンちゃん、お互いフラレたばっかりだしさ、傷、舐め合おうよ」

 そう言ってブラを外したリツコ。ブルン!と見事な張りのある胸が飛び出してきた。
その圧倒的な光景に、健児は生唾を飲むしか出来ない。

「一緒にお風呂入ろ?…ケンちゃんとお風呂入るのってアタシが15歳でケンちゃんが8歳の時以来だね」

 呆然としてる健児を立ち上がらせ、お風呂場へと連れて行く。

「ケンちゃんも男の子の体になったんだね。…クンクン、男の匂いだ。ペロッ…ふふふ、ケンちゃんの味」

 上着を脱がせ、上半身裸にして健児の胸に舌を這わす。

「こっちはどうなのかなぁ?……う〜ん、立派になったねぇ」

 ベルトを外し、ズボンをおろす。テントを張っているパンツに顔をすり寄せて匂いを嗅ぐ。

「…オスの匂いがするね。もうケンちゃんも立派なオスになったんだね。…えい!」

 一気にパンツをおろし、健児のモノを手に取り先を丁寧に撫で回す。

「あんなに可愛かったのに…時の流れは残酷だねぇ。こんなにエグくなって」

 ちゅっ…いきり立ったモノにキスするリツコ。健児はその衝撃でやっと正気に戻った。  

「ちょ…ちょっとリツコさん!なんでこんなことを…うぅ、だ、ダメですってば!」

 リツコは健児の文句を無視して、口にくわえ込む。
ジュプジュプと味わうように数回頭を動かし、口を離す。

「そっかぁ、ダメなのかぁ…今ならお姉さんが優しく教えてあげるんだけどなぁ〜。…どうする?」

 リツコは健児のモノから口を離し、最後に残っていたショーツを脱ぎ去る。
そして健児の目の前で自分の胸を舐め、下半身をクチュクチュと弄る。
健児は目の前で行われている光景を見て頷く事しかできなかった。


「気持ちい…あぁ、リツコさん、もうダメです…あ、出る、ううう!」

 健児は頭からは熱いシャワーを浴び、下半身はリツコに咥えられている。
唇で締め付け、柔らかな舌で丁寧に舐め、喉の奥でも締め付ける。
健児はリツコの口の感触に我慢できずに出してしまう。

「んんん〜!っんく、んっく、ゴクン。っぷはぁ!はぁはぁ…んっふっふ、若いエキスはええのう〜」

 口の中に大量に出された精液を嫌な顔もせず、ゴクゴクと飲み干したリツコ。
健児は初めて他人の手で(正確には口で)達してしまい、腰砕けになり、風呂のふちに座り込んでしまう。

「どう?ケンちゃん、気持ちよかった?」

 息荒く、無言で頷く健児。その様子に満足げに微笑むリツコ。

「そう、よかったぁ〜。…でもケンちゃんだけズルイよね?お姉さんも気持ちよくなりたいなぁ?」

 健児の手を自身の下半身に持っていくリツコ。

「ん、そこに…んん!そ、それ、その小さいの…それ弄って。すごく敏感だから優しくね?」 
 
 リツコの言うとおりに指を動かす健児。
指先には小さな突起が当たり、リツコはそこに触れるたびに、胸を揺らしながら喘いでいる。 

「ん、あぁ、スゴ…ケンちゃんに…あ、犯されて…んあ!感じてるんだ…はぁん!」

 喘ぎながらも健児の顔を抱きしめて胸に埋める。

「はぁはぁ、ケンちゃん…咥えるの。ん、指だけじゃダメよ、口でも気持ちよくさせ…ひぃ!か、噛んじゃダメェ!」

 健児に胸を噛まれ、指で犯され喘ぐリツコ。
しかしリツコの手は、一度出して小さくなっている健児を刺激し、大きくさせていた。

「リツコさん、僕もう、我慢できません!…いいですか?入れて…入れていいですか!」

 リツコはその言葉を待っていたかのように頷き、風呂の淵に手をかけお尻を突き出した。

「ケンちゃん…いっぱい出してね?今日は大丈夫な日だから。…ここよ、ここに入れるの。
こっちはまた今度教えてあげるね?」 

 四つんばいになり、自らの手で広げて健児を迎え入れようとするリツコ。
健児はゴクリと唾を飲み込み、リツコの細い腰に手を添えた。

「はぁはぁはぁ…い、いきます!リツコさん、入れます!」

 ズブ、ズブズブ、ズブズブ!
 自分をリツコにあてがい、徐々に貫いていく健児。
リツコが健児の全てを受け入れた瞬間、健児はリツコに2度目の爆発をした。 



「わわ!ウソだろ?ちょっと待っ…ぐぅぅ!っあ!…はぁはぁはぁはぁ、出ちゃったよ」

 全部入ったと思った瞬間に暴発してしまった健児。
一度も動くことなく果ててしまったため、二人の間には微妙な空気が流れている。

「…ま、誰でも初めてはこんなモンよ。別にケンちゃんだけが早いんじゃないから気にしない気にしない!」

 明るく健児を気遣うリツコの優しさが、余計に健児を傷つける。

「……ゴメンなさい。僕ばっかりこんなに早くイッちゃって…リツコさん気持ちよくなかったですよね?」
「ん〜?そうでもないよ。だってケンちゃんの初めての相手になれたんだからね。光栄だよ」
「リ、リツコさん…僕もリツコさんが初めてを貰ってくれて嬉しいです。
初恋の人とこんな事出来るなんて…夢のようです!」
「…君、何気に今、凄い事言ったね。ふふふ、すっごく嬉しいよ、アリガト。
ねぇ、そのまま抜かないで抱きしめるようにして胸を揉んでくれないかな?」

 そう、健児はまだリツコの中に入ったままで抜いていなかったのだ。
健児のは短時間の間に2度出しているため、入れたままでも小さくなっている。
健児はリツコの言うとおりに後ろから入れたまま抱きしめて胸を揉みだした。

「ん、んん!そう、気持ちいいよ。そ、先をギュッと…んん!ケンちゃん上手いよ。背中も舐めて…」

 後ろからはめながら胸を揉みくだし、白く滑らかな背中に舌を這わす。
しばらくするとリツコの中でムクムクと大きくなってきた。

「リツコさん、動きます!次こそは満足させますから…いきます!」

 復活した健児は、細い腰を掴み後ろから力任せに腰を打ちつける。
腰を打ち付けるたびに風呂場には『パン!』という音とリツコの喘ぎ声が響く。

「あ、あ、ああ!いい!凄くいい!ケンちゃん、もっと激しく…もっと犯して!」 
 
 パン!パン!パン!と打ち付けるたびに揺れるリツコの胸。
風呂場の壁にある鏡越しにそれを見て、ますます打ち付ける速度を速める。

「リ、リツコさん、僕、もう…出ます!」
「あ、ああ、ああ!い、いい!出して!いっぱい…アタシをいっぱいにしてぇ〜!」

 リツコこの言葉にぶつけるように腰を動かす健児。
最後の力を振り絞った一刺しが、リツコの一番奥で爆発した。

「す、好きです、リツコさ…ううう、ぐう!」
「ヒィ!あぁぁぁ〜〜!…スゴ…お腹いっぱいに…あはぁぁ」

 ドクドクと流し込まれる健児の精液。
リツコは自分に流し込まれる精液の熱さを感じながら、膝から崩れ落ちた。


「リツコさん…ありがとうございます。僕、今日という日を一生忘れません」

 ベッドの中で自分の腕を枕代わりにしているリツコに話しかける。

「ん〜、6回も出したら忘れられないわよねぇ〜。ケンちゃんのケ・ダ・モ・ノ!」

 チュッとキスをして微笑むリツコ。
そう、健児は風呂場で3回出した後、ベッドでも3回、戦ったのだ。 

「違いますよ、数とかじゃなくてですね…」
「分かってるわよ、童貞卒業だもんね。たいへん美味しく頂きました、ごちそうさまでした」

 ペコリと頭を下げるリツコ。つられて健児も頭を下げる。

「いえいえお粗末さまで…って、そうじゃないです!…リツコさん、好きになっちゃいました!愛してます!」

 リツコの肩を抱き、突然の告白をする。顔は真剣そのものだ。

「…ゴメンなさい。ケンちゃんってあんまりタイプじゃないのよね〜。それにお金無いでしょ?」

 1日で二度も砕け散った健児。肩を震わせ涙を流してます。

「あっはっは!ケンちゃんって惚れっぽかったんだね!またフラレちゃったね!あっはっはっは!」

 お腹を抱え、大声で笑うリツコ。健児は溢れる涙を隠そうともしない。

「あ〜。面白かった!…じゃあさ、せっかくフラレたんだし、本日2度目の残念会、やっちゃう?」
 
 自分の中からあふれ出てきた健児の精液をすくい取り、見せ付けるように舐めとる。
健児はゴクリと唾を飲み込み、頷くことしか出来なかった。

 二人の残念会はこれからも度々開かれるであろう。