好きな人は冒険者。
俺の妹の仲間で、同い年の彼女。

妹がたびたび冒険で得た荷物を実家に預けに来るので、
その時に偶然妹と一緒だったのが出会いのきっかけ。

いわゆる一目惚れというやつだ。

それからは、同い年であるのと、
幸いにも俺が彼女が今はじめようとしている彫金の師範であったのも相成って、教えるうちに仲良くなれたわけだけど。

ま…それ以上の進展も発展もナシなわけで。

彼女には忘れられない人がいるのだと、妹が何気なく言っていた。
はっきりいって、聞かなきゃ良かったと後悔しない日はありません。

今日も今日とて、空しく『イイトモダチ』をしています。

>> 兄さん、今日時間ある〜?
ふと、妹からTellが入った。

<< どうした?
>> 彫金の合成の依頼をお願いしたいんだけど。大丈夫かなって。
<< 素材を渡してくれれば、あとは物しだいだな。
>> 兄さん、いつもありがとうねw。じゃあtell行くからあとはよろしく!
<< 我がままな妹を持つと兄は苦労するw
>> 仕事を斡旋している良い妹だとおもうけど?w

冒険者ではない俺ら職人が行うのは手作業だ。
クリスタル合成とは違って時間はかかるが、その分『ロスト』という事は無い。
製作の依頼は募る事はないのだが、身内の依頼であれば趣味の範囲で受ける事にはしている。
(それにロストしたくない装備にかぎって、高級な材料が多いので
 俺としてもそのような素材に触れられる事は願っても無い事だ)


>> やっほー、先生!
<< え?
彼女からだ。
(同い年である俺を先生と呼ぶのは彫金師範という皮肉と冗談を込めて)
<< 依頼ってお前かよ!w
>> うんw素材はあるから、宅配のほうが良い?
<< 宅配中に傷つけられたらかなわん。素材も生きているんだって教えただろうが。
>> そう言うと思って、ちゃんとバスに来てますよーだw。持って行くね!
<< はいはい。待ってますよお弟子さん。
と言いつつ、
やばい、顔にやけてるだろうな。

しばらくすると、コンコンとドアを叩く音が聞こえた。

ガチャとドアをあけると、目の前に彼女が荷物を抱えてやってきた。
「お荷物お届けにあがりました♪」
「早かったな」
「マズルカなめるなw」
ぐいっと素材のはいった荷物を俺に押し付ける。
まあ、入ってと促す。
「妹から聞いてるぞ。相変わらずパーティで暴れてるんだって?」
「元気って言って欲しいんですけど!」
「よくそんな性格で、彫金という繊細な事を始めようとしたなあ」
「新しい事にはチャレンジしなくちゃね」
「人はそれを無謀といいますw」
「うっさいなー!良いよって言って教えてくれてるのはどこのどいつよ!w」
俺が教えてる理由は、もっと違う所にあるんだけどね。
…言えないけど。

「で、依頼というのは?これ?」
うん、と彼女が頷く。シュルと紐をほどき箱を開ける。
中にはルビーとサファイア、金糸にビロードに金板そして、…素晴らしい光沢のカシミヤ織物。
「…もしかして、シャイルマンティル?」
「うん、あったり♪。先生お願いできる?」
ちょっと不安そうな顔。
お願いって…そんな可愛い顔してあのエロい装備をキミが着るの?
…やばい、妹、俺とかわれ!!

とりあえず今は邪念を押し殺して、布を広げながら作業手順を考える。
「そうだな、ざっと一ヶ月かな」
「お願いしていいの?」
「あたりまえだろ?職人としても、この布には触ってみたいしな」
やったあと彼女が喜ぶ。
「えっと、お礼は100万で足りる?」
「30でいいよ。半分勉強みたいなものだし」
え?いいの?と彼女が訪ねる。うんと俺は頷く。
本当は喜んでもらえるだけで十分だけど。
「さあ、ほら。サイズを計るから立って」
「え?」
「サイズだよ。キミのサイズに合わせて作るのだから、分らないとできないだろ?」
彼女の顔が赤くなってる。
俺も仕事だからと言い聞かせてはいるが…内心はガッツポーズです。




シャイル依頼をうけ3週間。ほぼ形は完成した。
あとは試着させてのサイズ調整のみ。
その事を彼女につたえ、着てもらうために家によんだ。


「着替えた?ピンで止めてあるから、気を付けてね」
はーい、とトビラ越しで彼女の声がする。
着替えたーと彼女がでてきた。
黒い布に、彼女の白い肌の色が、緩やかな腰のラインとか、胸元とか、綺麗に映えて。
そういう所にしか目が行かない自分が正直だと思いつつアホだと思う。
「キ、きつくない?」
俺、声うわずってるし。
「きつくはないけど、少し緩めかなあ」
「そっか、じゃあ動かないでね。サイズ調整する」
彼女の後ろにまわって、背中にある服をとめてあるピンを減らしたり増やしたり。
仕事だ!と言い聞かせてるけど、やはり目がいってしまうのは、そういう所で。

「キツかったら言いなよ」
「大丈夫ー。でもこの格好、やっぱちょっと恥ずかしいね」
キミが笑うと柔らかい栗色のポニテがゆれて、良い香りがする。
「動かない」
「はーい」
俺の手の甲が彼女の肌に触れて、ちょっとだけキミがビクっとなるのを感じるだけで
気持ちを押さえないと、ポーンと俺の中の何かが簡単にはずれてしまいそうだった。


…。今までで、一番やばい依頼かもしれない…。

最後のピンを止めていると、ふいに彼女が
「先生?」
「ん?」
「本当に30万でいいの?」
「いいよ」
「でも、一ヶ月で30万って安くない?悪いよ」
「勉強を兼ねてやってるし」
「でも…」
キミからギルを貰っても、ちっとも嬉しくないよ。
コトンとピンがはいった箱を置く。
「じゃあ、少しだけ」
「少しだけ?」
「我慢してて」
「我慢?」

後ろから手をまわすと、すっぽりと簡単に彼女がおさまった。
頭ではこんな事すると彼女に嫌われると分っているんだけど、もういう事ききません。
長い事ためてきたものが爆発すると手におえないというのはホントかも。

「ちょ、ちょっと!先生!!くすぐったいって!」
いきなり後ろから抱き締められ、ジタバタする彼女。
ウナジに俺の髪があたってくすぐったいらしい。
……。
…いや、いいんだけどさ。

彼女の鎖骨をなで、肌を舐めるように手をさげ、シャイルのインナーの中に手を入れる。
「ひゃっ!、〜〜ちょ、先生こら!!」
柔らかい彼女の胸。片手に余る、という表現があるけど。キミの場合は…
「片手が余る」
「!! 絶対泣かす!!!」
胸の感触、手で押し返すその度に反応する彼女がたまらなくて。
「ていうか、ちょっと、先生って!!まじで殴るよ?!」
「終わったあとなら、いくらでも殴っていいよ」
「ちょっと…っあっ…!」
ぷくっとった胸の先端を指の腹で刺激する。
「初めてあったときから好きなんだ。だから、ごめん。俺は止めない」
「そんなこと…っ!」
「うん。だから、我慢して」
インナーをたくしあげ、さらけ出した彼女の胸が後ろからでも見える。
綺麗で柔らかくて、それを包み揉んでいる俺の手とまったく違う。
簡単に力をいれると形を変えるぐらい柔らかいのに、同じ人間なんだよな。

もっと良く見たくて後ろ向きだった彼女を自分の方に向かせた。
「うひゃっ、ちょ…っ」
いきなり俺の方に向かせられ、困惑と羞恥とも取れる声を出す彼女。
顔真っ赤にして可愛いなあ。
頬にキスをして、首筋にキスをして、キスだけじゃ足りなくて、舌はわせて。
その度にキミの体が強ばるのが分る。
ぬるっとした舌が胸の先端を刺激すると、たまらず彼女は声をあげる。
滑らかな柔らかい肌を嘗めるだけでも気持ちよくて
彼女のその声もやっぱり俺には可愛いわけで。
もっと感じたくて、執拗にそこを虐めてしまう。

立ち見のための鏡がアトリエにあり、それが彼女をうつしているのだけど、
シャイル効果か、好きな子効果か。やばい、まじやばい。ホント俺余裕なさすぎです。

滑らかなお腹を撫で回したあと(くすぐったい!と怒られ)
作業台に彼女の背中をあずけ中心へと手をのばす。
小さい悲鳴をあげ、彼女はその侵入をこばむが、
仮止めであるシャイルの腰帯びに侵入することは雑作も無かった。

くちゅ…。

すっごい、濡れてる。
「感じやすいんだね」
「普通だよ…っ!…っやだ、ああんっ」
濡れてるおかげで、するっと簡単に俺の指が入った。
指でかき回すとその度に彼女は喘ぐ。
くちゅくちゅと粘り気のある水音がよけいにいやらしい。
「あんっ…あ……だめっ、そんな風にしたら…っ!」
ビクンとキミは感じて、その度に白い胸がフルンとして、肌はピンクにほてって
いつもの憎まれ口をたたくキミじゃない。
早くいれたい。でも喘ぐキミをもっと見ていたい。
「もっと喘いで。可愛いよ」
「ばかあっ…!」
手全体をつかって、中をかきまわし、芽を弾く。
ふるふると震える胸の先端を舐め含み、汚していく。

「やあっ…あ、来ちゃう…っ!だめ…っ!だめっ…先生…〜〜〜〜っ!!」
彼女がビクンと弓なりになったと同時に、中の指がギュウと締め付けられた。


痙攣が落ち着くと同時に、彼女は涙目ではあはあと息をする。
少し罪悪感。
頬にキスをし、スルっと腰帯びをほどいて脱がす。
「ぅ、え…っ?!」
異変に気付き、彼女が俺を見る。
「もう少し、我慢できるよな…?」
トロトロになった彼女の中心に、いまかいまかと待ち望んでいる俺自身をあてがう。
「え、あ、ちょっ…やああああっ!」
「うお…!きっつ…っ」
中はぎゅうぎゅうとして、熱くて、絡み付いて、やばい、すっげ気持ち良い…っ!
「はあっ あんっ そんなに入れな…っ」
「だめ、止まらん」
ぐっ、ぐっと腰を落としていく。
「んっ はあっ ああっ…!あっつい…っ!」
異物の圧迫感で、せつなそうな声を彼女はあげる。
それだけで俺の理性も吹っ飛んでしまいそうだ。
「くっ、…動くよ…?」
「えっ…!〜〜っあああっ」

「やあ…っ、せんせ…!おか…っ、おかしくなっちゃうう…!」
「俺もやばい…、すごい…っきもちいいよ…っ!」
打ち付ける度にビクンと彼女がはね、ギュウギュウと締め付けてくる。
制御がきかないという言葉の通り、本当にこれは制御がきかない。
キミが泣いて止めてといっても、止められないとおもう。

「ああっ!…んあっ!〜〜先生っ 先生ぇ…っ!!」
ボロボロと涙をながしながら喘ぐ姿も、普段気が強いキミからは想像つかない。
なんかもう、俺の中の感情はすでに可愛いを思いっきり通り越しているし。

「んっ はあっ…!だめっ…!っ…また…、またイっちゃ…〜〜っ!」
「俺も…!…っ、もう…っ!」
強く深くうちつける
「!やっ!ん〜〜〜〜〜っ!!」
ぎゅっと俺にしがみついて、声を殺して彼女は達した。
俺も慌てて彼女の中からぬき、外に精を放った。


はあはあとお互いの息が整ってきた頃。
「………」
「………」
「シャイルのサイズ、計り直しかな…」
「だね…」
「………」
「もう、襲ったりしないって。仕事としてちゃんと計るから」
「……。シャイル、戦闘以外に着ない方がいい?」
「だね。それエロい…あ、いや。これは俺の個人的意見だけど」
「…バカだ」
「バカっていう方がバカだ」
「………」
「………」
「シね」
「…ハイ」

シャイルが出来た後も、
相変わらず彼女は俺を彫金の先生として勉強しにくるし。
相変わらず俺はキミが好きなわけで。

嬉しいような悲しいような、どっちつかずの日々。

-糸冬-