前半:ヒュム♂×お団子タル♀ ちょっぴり陵辱
後半:ヒュム♂×お団子タル♀ 本番なしの微エロ
※タル以外はフェイス設定ありません。お団子タルの髪色とあわせて脳内設定でお楽しみください。
夏真っ盛りのウィンダス森の区、今年も姿を現したイベントモーグリーに
左右で高く結い上げたお団子を振り乱して詰め寄っているタルタル娘がいた。
「ちょっと!何でHQでもタルだけこんな半端なデザインなの?!」
彼女がモーグリーに突きつけている赤い布は今年のイベントの目玉商品である水着だ。
「ボクたちにが作った訳じゃないから知らないクポッ!」
「何よ!タルには色気なんて要らないってわけね!」
「誰もそんなことは言ってないクポッ!」
タルタル娘と一緒にイベントに参加していたミスラの暗黒騎士はいつもの事だと黙って見ていたが
モーグリーが怒鳴りだしてしまっては放っておく訳にもいかない。
「イベントモグちゃんは忙しいんだニャ。赤タルちゃんのわがままに付き合ってられないニャ」
「こんな種族差別が許されてもいいっていうの!?」
やれやれと溜息をつくと暗猫は尚も熱弁を振るうタルタル娘を小脇に抱えあげ
お騒がせしましたニャー!、と一言謝ってその場から逃げ出した。
「おろして!おろしてよ!この馬鹿猫!!!」
めちゃくちゃに手と足を動かしてミスラの腕から逃れようとタルタル娘はもがいた。
鍛え上げられた身体は赤タルの力ぐらいではびくともしなかったが暗猫は暴れる相棒を地面におろす。
「アタシは確かに脳筋だけど馬鹿はひどいニャ」
いつもピンピンと元気な耳と尻尾がシュンと垂れている。
ちょっと言い過ぎたかなと赤タルも思ったが
引き締まった身体によく似合うパレオと水着が目に映った途端、謝る気は吹っ飛んでしまう。
「私が人形を2つとも見つけたからHQ水着もらえたんじゃない、馬鹿に馬鹿って言って何が悪いのっ」
2つと言ったが正確には赤タルは自分の分と合わせて4つ見つけたのだ。
「探し物は苦手ニャ」
「お、それHQ水着か?短時間でよく取れたな」
裁縫ギルドの方から歩いてきたヒュームの忍者が2人の娘に声をかけてきた。
「赤タルちゃんのおかげニャ。それはそうと忍人くんの用事は終わったのかニャ」
「もう少しかかりそうだけど出発には間に合うよ。ん?赤タルは水着きないのか?」
「タルタル用のデザインが気に入らないとかい…」
「うるさい馬鹿猫!余計なこと言わないで!!!」
驚いたようにこちらを見詰める暗猫と忍人の視線が赤タルには痛い。
「プルゴノルゴ島行きは中止するか?」
遅くなったけどサマーヴァケーションと洒落込もうと言い出したのは忍人だった。
「予定通り行くわよ。じゃあ後でね」
赤タルはぼそりとつぶやき返事を待たず歩き出してしまう。
「なんか機嫌悪いな」
「赤タルちゃんはフクザツなのニャ」
「あいつは頭はいいけど物事を複雑に考え過ぎなんだよ」
肩をすくめてお手上げという仕草をする忍人に、女心の分からないヤツだニャ〜と思う暗猫だった。
どうして私はタルなの!
涙を堪えて歩きながら赤タルは心の中で叫んでいた。
何も考えず3人で馬鹿みたいに無茶なことができた頃が懐かしい。
彼に特別な想いを抱きはじめてから、赤タルは他種族の女性に対してコンプレックスの塊になってしまった。
2人が並んで立つ姿はバランスが取れていて似合いのカップルのようで
そんな妄想で親友に辛く当たってしまう自分が情けない。
「はぁ」
溜息をついて立ち止まる赤タルの目に仲むつまじいカップルの姿が映る。
ありえない!ありえない!絶対ありえない!!!
長い銀髪を束ねたエルヴァーンが気遣うように背を丸めて話し掛けている相手は緑の髪のタルタルだ。
自分が種族差で気も狂わんばかりになっているっていうのになんなのよーーーーーーー!
カップルに向かって見当違いの怒りをぶつけそうになる自分がほとほとイヤになった彼女だったが
ふとツインテールの娘を裁縫ギルドで見かけたことを思い出した。
舌ったらずののんびり屋だが裁縫の技術はギルドマスターも認める天才らしい。
これだわ!
赤タルは目の前のカップルに駆け寄ると何事かを熱心に頼み込んだ。
プルゴノルゴ島に到着した赤タルは上機嫌だった。
シーズンも終わりに近いとはいえ砂浜には潮干狩りを楽しんでいる人の姿があり
赤タルを見るとほぉとかへぇという顔をした。
彼女が誇らしげに身に付けている水着は仕立て直してもらった特別製で
他種族の女性と同じデザインだがパレオがない分、露出度が高くなっている。
生地が足りないからとパレオは使われてしまったのだ。
「素敵ニャ!可愛いニャ!」
「ありがとう」
暗猫の賛辞も今なら素直に受けとれる。
だけど一番褒めて欲しかった人は、眉をしかめて海に入るなよと言ったきりだった。
ちょっとがっかりしたものの、泳げないので海に入るつもりがまったく無い赤タルは
同じく水の苦手な暗猫と砂浜の掘れそうなポイントを探し回った。
少しむすっとして見えた忍人もバケツの底が抜けるぐらい夢中で掘っている。
3人で同じポイントを奪い合ったりもした。
他愛のないことに熱くなって笑いあうのは気持ちがよかった。
やがて砂浜だけでは飽き足らなくなった赤タルと暗猫が波打ち際のポイントを掘っていると
一際大きな波が寄せて、忍人があっ!と叫んだ時には2人とも波に飲まれていた。
もみくちゃにされ砂浜に打ち上げられた2人に駆け寄った忍人が硬直する。
「ペッペッ!砂だらけニャァ」
文句を言いながら身体を起こした暗猫も異変に気がつく。
ずぶ濡れのミスラの視線をたどった赤タルは青ざめ
うつむいたまま連続魔を発動するとインビジを詠唱して姿を消した。
人気のない岩場の影に駆け込んだ赤タルはまぬけで哀れな自分の姿を眺める。
膨らみのない胸を滑ってトップスは乳首の上まで捲くれ上がり、
濡れた重みでずり落ちたボトムスは申し訳程度に下半身を隠しているだけ。
べっとりと肌に張り付いた生地は身体のラインを余すことなく描き出して
裸でいるより性質の悪い格好になっている。
出来上がった水着を渡しながら裁縫士の娘が、
濡れちゃだめですぅとか、タルには無理なデザインなんですよぉとか、
何やら必死になって説明していたことを理解できたがもう遅い。
浮かれてよく考えようとしなかった自分が悪いのだから。
この格好ではデジョンで帰ることも出来ない。
乱れた水着を直そうとしてみるがトップスはつるぺたの胸を上滑りするだけだし、
ボトムスは何度引っ張りあげてもまるいお腹をずるずる落ちていく。
乾くまで隠れているしかなさそうだった。
膝を抱えて岩の上に座っていた赤タルは不意に身体を持ち上げられて海へと放り込まれた。
このあたりは砂浜とは違って水深があるからタルタルでは背が立たない。
泳げない赤タルは完全にパニックを起こしていた。
ただただ空気を求めてもがき回り差し伸べられた誰とも分からない手にすがり付く。
「タルタルちゃんが釣れた〜っと」
「あ、ありがとうって、あなたが私を落とし…」
ごぼっ
口に海水が流れ込んでくる。男が手を離したのだ。
「そんな格好して男を釣りたかったんでしょ?」
「な、な、な、なん…」
どぼんっ
「本命は一緒にいたヒュムだったみたいだけど、釣りっていうのは外道も釣れるんだよ、俺みたいな」
「馬鹿なこといっ…」
ぶくぶく…
赤タルが早口で抗議しようとすると男は手を緩めて何度も赤タルを海に沈める。
体力も気力もすっかり削がれてしまった赤タルは見知らぬ男が望んでいる一言を口にした。
「た、たすけ…て…」
にたりと下卑た笑いを浮かべて男は彼女を抱き上げても
肺に空気を送るだけで精一杯の赤タルはぐったりと男の胸にもたれ掛かったまま何の抵抗もしなかった。
「はぁはぁってまるで喘いでいるみたい。どうせなら本当に鳴いてもらおうかな」
彼女がその言葉の意味を理解するよりも早く
ボトムスはむしり取られ、あらわになった薄桃色のスリットを太い指が押し開こうとしていた。
「いやっ!やめっ…」
「まだ抵抗するんだ、しょうがないな」
男は赤タルの脇を抱えて海面高く差し上げるとそのまま手を離した。
ばちゃんっと水飛沫をあげて海に落ちた彼女は、必死に水を掻いたが疲労し切った身体は鉛のように重い。
そんな彼女を掬い上げるように男は下から手を伸ばし、
恥丘を割って秘所を探り当てると彼女を海上へと突き上げた。
「ごほっ…い、いったぁいぃぃ!!!!!」
腹から胃まで槍で貫かれたような激痛が赤タルを襲う。
肉を貪る触手のように男の指は彼女の未開発の器官を探るように動き回わっている。
己の体重で深々と男の指に刺し貫かれたソコから海水に混ざって赤い筋がいくつも流れ落ちた。
「さすが初物、狭いな。これはちゃんと拡張しないと」
すでに赤タルの耳に男の言葉は届いていないが、本能的に逃れようともがく。
「え、なに?もっとやって欲しいの?よかった、タルタルちゃんがその気になってくれて。」
嬉しそうに目を細めると男は空いた手で赤タルを抱き寄せ手頃な岩に腰かけた。
ちょうど男の胸のあたり、抱きかかえられている赤タルの顔が出るぐらいで波が揺れる。
「ちゃんと捉まってないと溺れるよ」
言うなり男は秘所を嬲ったまま彼女を支えていた手を引き抜いた。
ずぼっと海中に身体が沈む。
先ほどの恐怖が一瞬にして蘇り、赤タルは夢中で男の首にしがみ付いた。
「よくできました。ご褒美をあげよう」
男の指が遠慮なく赤タルの敏感な突起を摘み上げ皮を剥き擦る。
浮力のついた身体はふわふわゆらゆら、指の動きと波に合わせてゆるく揺れて不思議な感覚だった。
下半身からじわりじわりと熱い塊が湧き上がって声が漏れた。
「…っんぅ」
「感じてる?もっと鳴いていいんだよ」
泣いて…?
泣いていい…?
私は何をやってるの?
恥を晒して恋も友情も無くして、その上見ず知らずの男に弄ばれて。
こんな男の言いなりになって必死にすがって。
馬鹿みたい、もう生きている意味も無いのに。
今度生まれてくる時はタルタル以外がいいな…
赤タルは男の首に絡めた手を解き、胸を突き飛ばして反動をつけると波に身を任せる。
慌てて彼女を捕まえようとする男の後ろに愛しい人と親友の姿が見えたような気がしたが
限界を超えた肺が最後に残った空気をこぽんと吐き出すと視界は急に暗くなった。
小さな泡をひとつ残して赤タルの身体は海底へ沈んでいく。
「ギニャーーーー!赤タルちゃん死んじゃだめニャ!今行くニャ!!!」
飛び込もうとする暗猫を忍人が押し留める。
「お前まで溺れるだろ!俺が行く、その馬鹿と遊んでろ、ただし殺すなよ!」
「わ、分かったニャ!出来るだけ殺さないようにするニャ、出来るだけ…ニャ」
スリプルで眠っている男を睨んだ暗猫の目は怒りで血走っている。
いつものほ〜んとしたこのミスラのどこがダークなんだと赤タルはよくからかったものだが、
今その身を焼き焦がさんばかりに燃え上がるどす黒い業が見えるようだった。
武器は持ってきてないし引っ掻くか殴るだけだろうがあの殺気だとやばいかもなと、
ちらっと物騒なことを思った忍人だがヤツの命などどうでもいい。
赤タルが沈んでいったあたりに検討をつけて、岩から飛び込む。
こんなことで失ってたまるか。
眠るように海底に横たわっていた赤タルを抱えて忍人が海から上がってきた時、
涙と鼻水と血を流して許しを乞う男の喉にナイフを突きつけている暗猫の姿があった。
風に翻ったパレオの下にホルダー付きのガーターベルトがちらりと見えた。
「あ、あ、赤タルちゃん!お前うるさいニャ!」
泣き喚く男の鳩尾に一発打ち込んで黙らせるとホルダーにナイフを収め
駆け寄りながら腰のパラオを解いて岩の上に寝かされた赤タルにそっと掛けた。
「大丈夫ニャ?生きてるニャ?レイズナー探すニャ?」
「そんなもん要らない、俺が蘇生させる」
忍人は彼女の首の下に手を入れて気道を確保し、口をこじ開けて息を吹き込む。
数秒待って、繰り返す。
やがて胸が微かに上下しはじめる、自発呼吸が戻ったのだ。
頬に赤みが差してくる。
「ふぅ、これでひと安心だ」
「よかったニャー!赤タルちゃーん!」
赤タルに抱きつこうとする暗猫の鼻を任人は指でピンと弾いて止めた。
「なななななにするニャー!」
涙目で鼻を押えている、急所だから相当痛いはずだ。
「俺が先」
「…!じゃあ、忍人くんに任せたニャ、アタシはこの馬鹿の始末をつけるニャ」
何もかも心得たという顔で頷く暗猫。
「始末って、ヤバイことするなよ、お前が犯罪者になったら赤タルが悲しむ」
「心配無用ニャ、ただこういうヤツを野放しにしておくと同じ目に会う子が出ちゃうニャ」
「そうか、頼む」
「ニャ!」
短く返事をすると強力伝よろしく、
暗猫はヒュームの男をずるずる引き摺って島の中心部へと消えていった。
暗猫を見送ると忍人は彼女をパレオで包んで膝の上に抱き上げた。
ゆっくり目を開けた赤タルは自分の顔を覗き込んでいる忍人を不思議そうに見詰める。
「ここは天国…かな、それとも夢?忍人に抱かれてるなんて幸せだな…」
夢なら醒めないでとばかりに再び目を閉じようとする彼女の唇に忍人は優しくキスを落とす。
「ほら、夢じゃないぞ」
「ありえない…やっぱり夢よ」
どこまでも素直になれないこのタルタル娘を忍人はぎゅっと抱き締めた。
「お前は難しく考え過ぎなんだよ」
「だって私はタルだから」
「種族なんて関係ないだろ。俺はお前が好きなんだ」
赤タルの中でドロドロになって渦巻いていたコンプレックスが氷のように溶けて消えていく。
「私が思い違いしてたんだね・・・」
自信がない言い訳を種族の所為にしていただけだったのだとようやく赤タルは気がついた。
ちっぽけなプライドのために暗猫に当り散らしてしまった。
「暗猫は…?」
きょろきょろと親友の姿を探す。
「あいつはちょっと、な。」
下手なことを言ってあの男のことを思い出させたくは無かった。
「でもな、お前を見つけたのは暗猫だぞ。」
「そうなの?うん、そうだよね、暗猫って私を見つけるのだけは上手で…」
知らずに涙がぽろぽろと零れ落ちる。
「馬鹿は私だ、謝らなきゃ」
「あいつは俺たちよりずっと大人だ、ちゃんと分かってるさ」
涙で濡れた顔を彼の胸に押し付けてうんうんと赤タルは頷いた。
その格好では歩けないだろうと忍人に抱えられたまま
島の桟橋近くにある“海の家”と呼ばれるコテージに戻った。
本日の宿泊客は彼らだけで貸切みたいなものだから誰に見られることもなく
部屋の前に辿り着いたのはいいのだが。
「あの、私の部屋は隣なんだけど」
ベッドに降ろされた赤タルはドギマギしながら指摘してみる。
「お前ひとりにしたら暗猫が帰ってくるまでシャワーも浴びずに待ってるだろ」
「うっ」
痛いところを突かれて赤タルは言葉に詰まる。
「ということで、ほら入るぞ」
「一緒に?!」
「恋人同士なのに何か問題でもあるのか?」
「あるわよ!え?恋人?!………ありません…」
真っ赤になってオロオロする赤タルに彼は優しく笑い掛けた。
赤タルはバスチェアにちょこんと座らされている。
「子供じゃないんだから自分で洗えるってば」
彼女の抗議を物ともせず、忍人は頭からシャワーの湯を掛けて髪についた砂をきれいに洗い流す。
「ちょっと、聞いてる?」
「お前さ、団子にしてるから子供っぽく見えるのな。髪降ろしてるとそうでもないのに」
よいしょっと忍人はゆでだこみたいに赤く染まる彼女の前にしゃがみこみ、
たっぷり石鹸をつけて泡立てたスポンジで彼女の身体を洗いだす。
もう何も言わずにされるがままの赤タルだったが、
首筋から胸へ腕からわきへとスポンジが滑ってくるとくすぐったそうに身じろぎした。
彼女の小さな桜色の実が少ずつ硬くなってスポンジを押し返す感触を楽しみながら
構わずに何度もゆっくり円を描くように手を動かしていると
あはっ、うふっ、とくすぐったいのを堪える吐息に微かに甘い響きが交じり始めるが
そのまま同じようにぽこんとしたお腹も擦り、抱きしめるように手を回して背中も洗った。
背中を洗い終わるころには、身体の力も抜けて忍人の肩に頭を乗せてふにゃっとなっていた。
とろんとした彼女の顔にどきどきするものの、
忍人はまるで職人のようにつま先から太腿まで丹念に磨き上げる。
スポンジが敏感な部分の側を通る度にびくっと彼女の身体が震え、
吐息が切なく熱く忍人の首筋を撫でる。
昂ぶる気持ちを押えて忍人がそろそろと恥丘の裂け目に指を滑らせた瞬間、
「いたっ」
赤タルが眉をしかめ、うめいた。
この反応の仕方はおかしい。
そこから素早く手を引っ込めた忍人はシャワーを引っ掴んで全身の泡を洗い流し
やだっ!やめてっ!と本気で抵抗する彼女を床に押えてつけて脚を広げると
彼女に似合った慎ましくも可愛らしいはずのソコは大きく縦に裂けて赤い血の色を滲ませていた。
「あ!…いやっ!見ないでっ」
このままだと赤タルがレイプされそうになった自分を責め出しかねない。
「おい、なんでケアルしないんだ、放っておくと化膿して酷いことになるぞ」
「ケ、ケアル?」
意表を突かれた彼女は戸惑っている。
「そうだよ、傷の具合いが分からないならこうすりゃいいんじゃないか」
忍人は赤タルの右手を取って宛がうと自分の手を重ねた。
「掌が当たってる部分を癒すイメージでやってみるんだ」
「う、うん」
彼女がケアルを唱えると淡い光の粒が指の間から漏れて消えていった。
「治ったか確かめないとな」
当然だとばかりに重ねた手をどけて忍人は彼女の股間に顔を近づけた。
傷ひとつないピンク色の魅惑的な裂け目が彼を誘うかのようにヒクヒク動いているのが見える。
彼女が悪い思考パターンに陥るのを逸らそうと咄嗟にとった行動が
こんなおいしいシチュエーションになるとは忍人も意外だった。
ここは遠慮なく目の前のご馳走をいただくしかないと、忍人は縮こまっている豆粒を舌で突付く。
「ひゃ?!」
「染みない?」
卑怯かなと思いつつ、彼女自身にもこうなった言い訳を作ってあげる。
「だ、だ、大丈夫だ…けど」
「OK。じゃあ次っと」
ぱくりと小さな豆粒を口に含んで舐めたり転がしたりして存分に味わう。
何か言いた気だった赤タルの口から次第に甘い吐息が漏れだし
身体を震わせて彼の愛撫を受け入れていた。
ぷっくり膨れた豆粒をちゅぱっと吸い上げ、そのまま襞にそって舌を這わせる。
じわりじわりと蜜が溢れる泉に口をつけて啜り上げては、ゆっくり花びらをなぞっていく。
「……んぁ…はぁ……」
狭いバスルームに喘ぎ声が反響して忍人を煽る。
暴走する前に収めてしまうしかない。
先ほどの痛々しい有り様を脳裏に呼び戻して己の欲望のまま突っ走りそうになるのを耐えた。
蜜の滴る秘所から顔を上げると、彼女に覆い被さりピタリと太腿を閉じ合わせる。
どうしたの?というように身体を起こしかけた赤タルは彼の下半身でいきり立つ欲望を見てしまった。
惚けていた眼に恐怖の色が浮かぶ。
「脚に力入れて閉じててくれればいいから」
太腿と恥丘が形作る僅かな隙間に硬く猛ったモノを捻じ込み腰をグラインドさせた。
柔らかくむっちりした太腿と濡れて吸い付くような襞が予想以上に気持ちいい。
一気に達してしまおうと忍人は激しく腰を打ちつける。
「…やぁ…ぁあっ……ぁぁあっ…」
敏感な部分を強く擦られて赤タルも焼けるように熱い波に飲まれようとしていた。
無意識に腰を振ってより刺激を得ようとする。
「くっ…!」
「……あっ、あっ、ああぁっ!…」
バスルームいっぱいに喘ぎ声がこだまする中で2人は喜びに果てた。
もう1度シャワーを浴び直して2人は互いの温もりを感じながら眠りについた。
幸せな時間にすっかり暗猫のことを忘れていたのだが、
翌朝2人が並んで部屋から出てきても目を細めて嬉しそうに笑っただけだった。
「その水着とてもよく似合ってるニャ」
赤タルが着ている水着はホルダーネックのワンピースタイプで
パレオの代わりにウエストでフリルをたっぷり取ったスカートに切り替わる
タルタルの丸い体型をカバーしつつ可愛らしさを引き出したデザインだった。
「忍人くんの用事ってこれだったのかニャ」
「俺もイベントのタル用水着はどうかと思ってたんで」
忍人は裁縫ギルドに所属していてかなりの腕を持っているのだ。
水着をプレゼントして告白するつもりだったなら最初からそう言ってくれれば
赤タルちゃんもヘンなトラブルに巻き込まれなかったのにと思う暗猫だったが
終わりよければ全てよし、だ。
「休みは今日1日あるニャ。いっぱい掘るニャ」
夏はもう終わってしまうけれど、2人の恋は始まったばかりで
この先もまだまだ目が離せない暗猫なのだった。
「そういや、あの馬鹿どうしたんだ?」
赤タルが少し離れたポイントへと走っていった隙に忍人は暗猫に尋ねた。
「裸に剥いて島の中央に縛り付けて置いたニャ」
「へ?!」
「ご自由にお持ち下さい、って張り紙しておいたから大丈夫ニャ」
何が大丈夫なのか忍人には分からなかったが、
ニターっと自信満々に暗猫が笑う時は深く追求しない方が身のためだと聞かなかったことにした。
その後、潮干狩りシーズンも終わり静けさを取り戻した島で
海賊ミスラに飼われているヒュームの男を見たという噂が
ウィンダスの猟師ギルドのあたりで囁かれたが、
3人の耳に入ることも無いまますぐに忘れられてしまった。
【了】