夕闇の中、息を切らせながらひとつの人影が走っている。場所は西ロンフォール北西部、オークの前線基地ゲルスバ砦の目と鼻の間である。
「ここまで来れば大丈夫かな・・・。」どれくらい走ったであろうか人影は立ち止まりその場にへたり込んだ、よほど必死だったのか全身から汗が吹き出し肩が激しく上下している。
頭の上には猫のような大きな耳、お尻には細長い尻尾、ローブ姿に腰には木製の杖をぶら下げたその姿からミスラの魔道師のようである、手には渦巻き模様が描かれた片手斧が握られている。
(まさか応援が現れるとは思わなかったわ・・・でも目的の斧は手に入ったし後はこれをガードに届ければ冒険者として少しは評価してもらえるはずよね・・・。)
だいぶ呼吸が整ったミスラは立ち上がり辺りを見渡した、もうすっかり暗くなり夜の冷たい空気が流れはじめていた、(魔力も空っぽだし今オークに見つかったりしたら逃げ切る自信もないし・・・
帰るにしろ野営するにしろ少し休んでからにしようかな。)そう思いつつ脱力した体でのろのろと移動しだした、すぐ近くに大木と大きな岩で身を隠せそうな場所があったのでそこで休息することにする。
薪を集め暖を取り、岩にもたれかかる、緊張から開放された彼女はいつしか知らぬ間に小さな寝息をたてていた・・・。
日が沈んで間もない西ロンフォールの森の中を1体のオークが足早に歩いている。辺りは夜の闇につつまれているというのに目はギラギラと輝き何かを探しているように輝き、
時折立ち止まり鼻をひくひくさせてはまた移動するといった感じである・・・。
「ニオウゾ、チカイナ・・。」しばらく歩いたところでオークが呟き、さらに何かを探す眼光が鋭くなる、そして、「ミツケタゾ・・。」その視線の先には大木と大きな岩の隙間から漏れる灯りがあった・・・。
ミスラが知らずに寝入ってから一刻も経たないうちに、その追跡者は現れた。
「・・・ネテルノカ・・・?」オークの問いかけに、もちろん返事はない。
(ヨクミレバ、マダ、カケダシカ、ドレイトシテ、ツレテカエルカ・・・。)オークはそう考えミスラを担ぎ上げた。
仲間の遺品であるオーキシュアクスも回収し自分の尻尾の荷物袋に突っ込むとと、ゲルスバ砦へ向かって歩き出した。
異変に気づいてミスラが目を覚ましたのは、オークが歩き出してからすぐだった。
「え!?ちょっ・・・なに!?」今の状況が理解できずに混乱しているようである。
「オマエハ、オレタチノ、ドレイニ、ナルンダ、シバラク、オトナシクシテロ。」オークが片言な人語で、そう言い放つ。
「ど・・奴隷って・・嘘でしょ!?ねぇ ちょっとぉ!」ミスラはオークに担がれたまま手足をバタバタさせて暴れた・・・
だが非力な魔道師が獣人の力にかなうはずもなく、
オークの機嫌を損なうだけの結果となった。
「ジタバタスルナ!オトナシクシテナイト、イタイメ、ミセルゾ!」オークがミスラの下から怒鳴りたてる。
「!!」オークに凄まれミスラは暴れるのを止めおとなしくなる。
(でも、このままじゃ・・・なんとかして逃げ出さないと・・・。)ミスラは必死に打開策を検討する・・・幸い手足は自由に動く、
魔力は・・・少ない時間ではあるが休息を取ったおかげで1度くらいなら魔法は使えそうだ、(魔法で怯ませて一気に逃げるしか・・・。)
ミスラは意を決して魔法を使うため精神集中を始める、両手の間に魔力が凝縮していくのが感じられる。
「オマエナニヲ!?」オークが獲物であるはずの相手からただならぬ気配を感じ、ミスラを投げ捨てるが、既に魔法の詠唱は完了したところであった。
「ウォータ!!」魔法により現れた水が無数の針のようにオークを襲う。
「ウグゥ・・!」オークが片ひざをつきうずくまる。
ミスラは魔法の詠唱が終わると同時にオークに投げ飛ばされたため、受身も取れずに地面に激突し、苦痛にうめく(今のうちに逃げないと・・・。)だが衝撃が思いのほか強かったらしく身体が思うように動かない。
魔法の発動からオークの動きは止まったままだが、今のミスラにこれ以上戦う力は残されていない・・・(捕まれば奴隷よ!!)自分の置かれている状況を自身に最認知させることで身体を鞭打った、
よろよろと立ち上がり、なんとかその場から離れようとするが・・・その肩を何者かに捕まれ引き倒された。
「ヤッテクレタナ・・。」魔法の衝撃から回復したオークが上から見下ろしている。
ミスラは目にいっぱいの涙をためて、非力な自分を呪った(うう・・神様・・・助けて・・・。)
そんなミスラの気など知らずオークは「テイコウ、シナイヨウ、スコシ、イタブッテカラ、ツレテイクカ。」
にやりと笑い、ミスラの襟元を両手でつかむと力任せにローブを引き裂いた。
白い下着に包まれた胸が露になる。
「あ・・いやぁ!!」思わずミスラは悲鳴を上げ、胸の部分を両手で隠す。
続いてオークはミスラのスロップスを引きちぎる。
(いたぶるって・・・まさか・・・。)これから自分の身に起こるであろうことを理解し、ミスラの顔から血の気が引いて真っ青になっていく。
オークはグヒヒっと笑い、自らの下半身を纏う防具を外した、人のものより一回りも二回りもありそうな凶器がいきり立った状態で姿を現す。
「うう・・・。」ミスラは涙を流しながら必死に身体を動かし、這ってでも逃げようとした。
だが、「ニゲテモ、ムダダ、オトナシクシテロ。」やすやすとオークに尻尾を掴まれ、背中の上から地面に押さえつけられた。
「お願い!他の事だったらなんでもするからそれだけは止めて!!」ミスラは泣きながら懇願した。
オークは聞く耳持たずといった感じで、ミスラを押さえつけたまま、まだ残ったスロップスのお尻の部分の布をむしりとっていく、そしてついに最後に残ったロインクロスに手をかけ、一気に引きずり下ろした。
「いやぁ!お願い!やめてぇ〜!!」ミスラが泣き叫ぶ。
ミスラはロインクロスを膝の辺りまでずり下げられ、オークに後ろからがっしりと腰を掴まれ、お尻を上げさせられた状態で、それでもなんとか逃れようと、上半身だけで必死にもがいていた。
しかしそんなミスラにも、ついに最悪の時が訪れた・・・鼻息を荒くしたオークが無言でミスラの堅く口を閉ざした縦筋に自身を押し当てた。
「ひ・・・いや・・やめて!お願い!!やめてぇ〜〜!!!」
ずぶり・・っとオークのものがミスラの奥まで突きこまれた。
「いやああぁぁぁぁぁ!!!」ミスラが狂ったように泣き叫んだ。
「グフ、キツスギル・・・。」オークは苦悶とも快楽ともとれる声をあげると、そのまま腰を前後に振り出した。
「痛いぃ!いやぁ!やめてぇ!抜いてぇ!!」前戯もなしでの無理矢理な抽送はミスラにとって苦痛でしかなかった。
オークは自身の欲望を吐き出すためだけに淡々と腰を動かす。
「ソロソロ、デルゾ・・・。」オークがうめくように口をひらいた。
痛みで意識が飛びそうになっていたミスラだが、それを聞いて一気に現実へ引き戻された。
「だめぇ!外に!お願い!外に出してぇ!!」
「デルゾ!」オークのものがミスラの最奥でビクビクを脈打つと同時に欲望の塊が大量に吐き出された。
「あぁぁ・・・・なぜ・・・こんなことに・・・・。」ミスラはオークに刺し貫かれたままその場に泣き崩れた。