魔女F4a

コンシュタット高地には古くから魔女が住むと言われてきた、
それは何も子供を怖がらせるためのおとぎ話ではない。
クォン大陸の覇権を争う二国、すなわちバストゥークとサンドリアの慢性的な国境争いにより
伝統的にコンシュタット高地の領有権は曖昧であり、従って明確な法の統治が届かない地であるが故、
夜盗や禁術に魅せられた魔導師、教会の教えに逆らう異端者等が細々と生活していたのだ。
近年において有名な魔女は、バストゥークの錬金術師アズィマが錬金術ギルドに召し抱えられる以前に
“コンシュタットの魔女”の名で旅人に畏れられていた。もっともアズィマがそうであったように
魔女といっても特別周囲に害を及ぼすような存在ではない、また魔女達は特別組織された存在でもなく、
歴々の魔女達にも別段のつながりは少ない。
            ―冒険者向けの旅行書Life in Vana’dielより


場所はサンドリア、時は天晶歴882年、ジュノ大公の提案でコンクェスト政策が始まる僅か1年前の話。
クリスタル大戦後、暫定的にコンシュタット高地の領有権を得ていた(バストゥークに言わせれば全く逆だが)
サンドリアだったが、その高地に新しい魔女が現れたという知らせが王立騎士団の元に入った。
時を同じくしてコンシュタットにて旅人や行商、国境警備の任についた兵士まで怪死や行方知らずになる事件が相継ぎ、
王国騎士団は魔女と一連の事件の関係性を調べるべく先遣隊を派遣することに決めたのだった。

遠慮はるばる行軍し、ようやくコンシュタットに差し掛かろうかという頃。
「なに、魔女なんて大仰な名前がついてるもんだが、代々の魔女なんてのは実際は大人しいもんよ。
今回の事件は大方、最近勢力を盛り返してきたクゥダフ共なり、
大戦以降乱れた統治の下でお盛んな夜盗共が犯人だろうよぉ。」
この男、この度の先遣隊の隊員の一人でザルクヘイム南部に小さな荘園を持つ在郷騎士である。
本国から派遣された王立騎士団員の案内を命じられたのだった。

「しかし、中には禁術の実験を目的に人さらいをするような魔術師がいたという記録もあります。油断すべきではないでしょう。」
まだあどけない声を精一杯凛々しく張り上げるようにしゃべる少年従者、歳は13だがなかなかの
名門の出自で兄弟が多いため、騎士団とのパイプを強くしたい親の政治的配慮で将来は騎士団入りが確実である。
まだ丸みのとれていない顔は凛々しい青年への過渡期といった顔立ちで美少年であった、ただ生真面目な性格が、
豪放な王国騎士団向きではなくどちらかといえば神殿騎士向けといったおもむきだ。
「やや、何とも頼もしいことよ。」
少年の発言に他の隊員が答えてガハハと笑う、
「いやいやまったく、将来は私どもの上官になるかもしれん器です。今からゴマでも擦りますかな?」
また別の剣士が続けた。彼らには悪気が全くないが、こういった開けっ広げな気風に慣れない少年には
茶化されたような感じがして面白くなかった。


コンシュタットに入り調査を開始した彼らだったが、別段目立った手がかりは無し。
とにもかくにもということで国境警備の任についている兵達に話を聞くと確かに、野生のモンスターの仕業とは
考えにくい事件が起きているようだった。
しかし、獣人の仕業と考えればそれほどおかしくもなく、また警備隊も最近勢力を盛り返して来ている
獣人軍に掛かりっきりで魔女など気にとめている暇もないとのことだった。
「闇の王復活との噂もありまさぁ、まあ大方クゥダフの仕業ですねえ。
ただ辺境住まいの自分と違って本国騎士の皆様は、手ぶらじゃあ帰りにくいでしょう。
魔女を捜しつつクゥダフなり山賊なり、尻尾を捕まえるとしましょうや。」
在郷騎士の言うことはもっともに聞こえ、他の隊員ももっぱら獣人の調査にあたるように活動した。
ただそれが少年には面白くなかった、我々に与えられた命令は魔女の調査である、
しかれば魔女の捜索とその活動の調査が今回の派遣の本道であり獣人の活動調査に時間を割きすぎるのは
いかがなものかと考えていたからだ。

そんな考えをよそに、先遣隊の調査活動もある程度有意義なものとなってきた。
クゥダフもそうだが、ことコンシュタットにおいての治安の悪化は大戦以前まではある程度人間と共生していた
ゴブリン族の大規模な夜盗化に原因があることがわかってきたのだ。
瓢箪から駒とでも言うべきか調査に思わぬ成果を上げた先遣隊は、調査を切り上げいったん本国に帰り
本隊と共にゴブリン討伐に中るべきという意見でまとまりつつあった。
魔女のことを気にかけている人間など少年ぐらいのものである。ある夜、彼らのキャンプで今後の予定を話し合っていた。
「確かに今回の調査でゴブリンの活動について有意義な情報を得れました。
しかし、同時に物取りや単純な襲撃とは考えにくい怪死、行方不明のケースも少数ながら見受けられました。
やはり元の命令通り魔女捜索も行うべきかと。」
そんな少年の発言だが、他の隊員達はすぐ首を横に振って、
「あいやたしかに。しかし怪死などはあくまで少数事例、それよりも急速に組織化が始まっているゴブリンの討伐を優先すべきだろう。」
そういった論調が大勢を占め、明日からでも帰国の準備を始めるという話にすぐ落ち着いてしまった。

ミーティングが予定より随分早く終わってしまい、見張りについていないもの達は暇を持て余して火を囲んでいた。
そんな中にゆらりと近づいて来る人影が一つ。曇って月の明かりすら差さない漆黒の斜面を人影がヨタヨタと降りてくる、
あまり力強いとは言いにくい足取り、時折腕を開いたり振ったりして転ばないようにバランスをとる仕草などから
どうも女性であることが伺える。虫の声とたき火のはぜる音位しかない空間に突如現れた闖入者に一同緊張が走る。
火が人影をしっかり照らす程度まで近づいてくる来ると、その人影が妙齢のヒュームの女であることがわかった。
アゴほどの長さで切り揃えた癖のないまっすぐな黒髪を左から右に流して分けていて、真っ白な顔がハッキリとのぞいている。
整って端正な顔立ち、真っ黒で艶のある髪、可愛いと言うよりは美人である。歳のほどは20をすぎたくらいか。

「もし・・そこな御歴々は誉国サンドリアの騎士様方であらせられますか。」
少し眠そうな瞳にうっすら笑みを造り、女が喋りかけてきた。黒い大きなマントに身を包み、首から上だけを出しているため、黒髪とマントが闇に紛れ白い顔だけが浮かび上がっているようで、少年はぞっとした。
ヒュームの女性にはなじみがないためだろうか、美人ではあるがどこか違和感があるように感じられ、
この世の者とは思えない気がする。
「まっ!魔女!?」
少年が思わず声を上げるが、ヒュームはそれを聞いて驚いた表情をしてからコロコロと笑った。
「これは失敬ご婦人、この従者、コンシュタットの魔女にすっかり入れ込んでいるようでしてな。
女性を見れば誰にでも魔女かと発してしまう。失礼ですが今宵はいかようなご用件で。」
先遣隊隊長がその場を取り繕うように話を進める。すると女はマントから右腕だけをするりと覗かせた。
衣はなくやはり真っ白だ。右腕を少し開くと、マントの隙間から、中の体が少し覗けて見える。
足はサンダル、膝から上はホーズをはいている、エルヴァーンの淑女ように腰より高くはくのではなく、
腰骨の辺りではき、股上が浅い。上半身は・・何も着ていない?

少年は目を疑った、マントのはだけたところからは少ししか見えないが乳房の下部分あたりまでは確認できる、
確かに裸、女性にふさわしい格好とはとても考えられない、気が動転してきた。
「バストゥークの者です・・このようにコンシュタットからグスタベルグに抜ける街道で商をしております。」
周囲の隊員達の一部は事態を承知したようで緊張は解けていた、お互いなにやら目配せなどしたりしている。
少年には何がなにやらだ、商い?行商?こんな夜中に?女性一人ではあまりに危険ではあるまいか。
少年を筆頭にまだ事態を把握していない隊員の気持ちを察してか、在郷騎士が説明を加える。
「あー、皆さんともなりますとヒュームの女性はあまり馴染みがないのでしょうなあ。
私ともなれば何分住処がバストゥークに近いですからこのような手合いも、まあ、なんというか、ねえ、
馴染みといいますか。これがなかなか悪くなくてですな、今日の夕食でありました羊肉に例えれば、
肉質が柔らかく、脂身がやや多いのがバストゥーク産の“羊”、とでも申しましょうか・・
ロンフォール産とはまた違った趣向でさぁ。」
この極めて回りくどい説明に、少年を除いた全員が成る程という顔をしている。
なおも訝しげな顔をしている少年に、ヒュームはにっこりと微笑みかけた。
「よし大将、流石だねえ、あのご婦人お前を最初にする気のようだぜ。そろそろここらで一つ、
男になっておいたらどうだ?本国じゃあお堅いのばっかりでこう早くは経験できねえぜ。」

少年の隣に座っていた隊員の耳打ちでようやく事態を把握した少年は、ヒュームから顔をそらし固まってしまった。
「おいおいもったいねえよ、なかなか上玉じゃねえか。まあそれなら不肖私が一番槍と洒落込んで良いですかねえ?」
好き者で通っている中年の副隊長が名乗りを上げる、隊長はやれやれ勝手にどうぞといった面持ちでテントに戻っていった。
戦地で野営地を娼婦が回ることなど茶飯事だったので、大戦を生き抜いた隊長には部下の息抜きなど心得たものだった。
副隊長は女を連れて少し離れた岩陰に移動した。マントを外し敷物代わりにした女の裸を見て、副隊長は大いに興奮した、
真っ白な肌に形も大きさも程よい乳房、細身の体にうっすらと脂がのっており実に健康的だ。
「これはご婦人、遠征の度に各地を歩いた私ですら、かように美しい女性はいやはやなかなかお会いしたことはありません。
実に幸運の至りです。」
「お上手ですこと・・」
女の話を遮るように、副隊長が唇を奪った。女の吐息が、口移しで入ってくる、肺を焼かれる灼熱の吐息だった。

野営ではすっかり隊員達が気を抜いていた、だれもかれもヒュームの話で持ちきりだ。
あれなら是非に一回相手をしておきたいだとか、副隊長の後では病気が移るだとか、
捕虜のヒュームを嬲ったことがあるだとか下品な話に少年はついていけなかった。
騎士団とはこうも粗野な所なのか、馴染めるんだろうかなどと考えていたが、
一番頭を支配していたのは先ほどの女性の裸の映像だった。
本当に少ししか見えなかったが、スッと伸びた臍だとか健康的な腰回りだとか、なにより乳房の下部分が、
頭に焼き付いて離れない、見えた部分から残った部分を想像してしまう。
ダメだ、もう寝てしまおう、そう思ってテントにいこうかと思ったが、股間が膨らみきってしまっており、
それが目立つのを気にして立ち上がれない。そんなおり地面を足を引きずって歩く音がした。
「あれ、副隊長、早過ぎやしませんか?」
隊員が不思議そうな声を上げる、咳き込みながら副隊長が戻ってきているのだが様子がおかしい。
咳き込むたびに火の粉が口から舞っているように見える、何事か?一同不思議に思った矢先、
一際大きい咳の弾みに口、鼻、目、耳から火を噴いて瞬く間に上半身が燃え上がった。

あまりの事態に誰もが唖然とする、ヒュームの娼婦が倒れ込んだ副隊長の背中を踏みにじって戻ってきた、
マントを着直しながら、眠そうな瞳に微笑を浮かべて。
「魔女!や、やっぱり・・」
少年が叫んで剣を抜いた、あわてて隊員達も剣を抜き、女に斬りかかる。あまりに唐突な出来事に、
精強の騎士団が統率を欠いた。相手が若い小娘の姿なのも冷静な判断をさせなかったのだろうか、
各個に切り込んだのが彼らの敗因であった。
魔女はめんどくさそうなため息をついた、ため息は瞬く間に炎と化し正面から切り込んだ騎士を火だるまにする。
断末魔の叫びをあげながら剣を振り回す隊員を尻目に魔女はすたすたと間合いを詰めてくる。
上段から剣を振り下ろそうとした隊員に魔女がスッと手を伸ばす、手先には人のものとは
とうてい思えない長い爪が伸びており隊員の首をあっさり掻ききった。
流石に女であろうと、剣を振り上げ踏み込んで振り下ろす動作より手を振り上げるだけの動作の方が速い。
しかし攻撃は正確だ、驚異的に伸びた爪にあの動作、相手がひとかどの
魔導師ではないことは少年にもわかった。

在郷騎士が背後から斬りかかる、
「婦人を背後から切り捨てるとあっては騎士の名折れであるがッ!」
女の肩口に剣が当たるが激しい金属音と共に弾かれる、しかしマントの下は裸である。
信じられないといった表情で距離をとる騎士に、魔女はくるりと振り返り騎士を見つめる。
相手の視線を確かめようとする剣士の習性が仇になった、魔女の瞳に吸い込まれ、
体が凍えるようにピクリとも動かなくなる。
瞳術の一種のようだが、モンスターでもない人間にそのような技は不可能だ。
「こやつは人外の者か、人間ではあるまい!」
そう叫んだ在郷騎士の胸に、足下に転がっていた先ほど殺した騎士の剣突き立てて魔女が言う。
「いえ、私は人間にございます。ただ少々魂に変質をきたしていますが。」
あっという間に先遣隊が全滅した。
テントから隊長が飛び出してきた、あるいはもう少し速く異変に気がついていれば隊の統制をとれたかもしれないが、
既に生き残りは少年従者のみ。少年に逃げろと吼え、魔女に向かって走る。
が、魔女に届く前に、吐血と共に倒れ込んだ、劇毒を吸い込んだのだ。
「坊や、今はこの辺りに来ない方が良いわ。ウラグナイトの毒は強力なの・・」

そう言うと、魔女の方から少年に近寄ってくる。少年は手から剣を落とし、恐怖で闘争心など消え失せていた。
ずるずると後ずさりするが背中が樹木にぶつかる、ひっ!っと叫び固まってしまった少年を魔女が追いつめる。
「可愛い坊や、私は生き物を殺すのが好きなわけではないの、ただ私の魔術の完成のために様々な魂を集めているだけ。」
少年の顔をのぞき込んでなおも続ける、
「青魔法というの、変わった術でしょう。あなたの魂はまだ透き通っていてとてもきれい、食べてしまいたいわ。」
吐息が感じられる距離で魔女がささやき、優しく微笑みか、突然少年に口づけをする。
激しく舌を絡め犯され、急激に何かが吸い取られていくような感覚に襲われる。
どっと疲労感がわいてくる、肉体的には何ら損傷はない、精神をすわれているようだ。
少年は初めての接吻と疲労感に酔いしれ次第に正常な思考が薄れていく。
「やはり、すごくきれいな魂をしているのね。殺して食べてしまうのはもったいないかしら・・
直接触れ合えば魂も直に感じることが出来るの。貴方にもわかるでしょう」

そう言いながら魔女は少年のブレーに手を差し入れ、彼の男性器に手をかけ状態を確かめる。
そして嬉しそうに笑うとブレーを下ろした。
「貴方の魂にもっとよく触れたいの。」
男性器を握られもう少年は何をして良いのかわからなくなっていた、頭が真っ白だ。
こういった経験は全くないし、この先何をすればいいのかも全く知らない。
そういった情報とはほとんど触れないところで生きてきたのだ、女性の体の中に入る
行為だと悪友から知ったくらいの知識だ。隊を全滅させた魔女に反撃する気など微塵も起きない、
男の本能と恐怖がそれを完全に押さえ込んでいるのだ。魔女がしゃがみ込み少年の男性器を口に含む、
「えっ!?・・うぁぁ・・、ダメです、女性がそんなことを、ウウ!」
まさかの行為に唖然とする、まさかそんなところをくわえるなんて、汚いのに、しかしこの快感は・・。
魔女の舌が、少年にからみつきはいずり回る。少年は樹木に完全に寄りかかり、何かがこみ上げてくるのを感じた、
膝がおかしい、何かが苦しい、体が言うことを聞かない。
ふっと魔女がくわえるのをやめ、体を離した。
ビュク、ビュルル、人生初の射精、凄まじい絶頂感が少年を襲う。口をぱくぱくさせ、のけぞり、目が回る。
少年が転んでしまわないように、魔女が優しく支えた。
少し落ち着くととたんに趣致心がこみ上げてきた、女性の目の前でこんな情けない醜態をさらしてしまった。

「気持ちがよかったでしょう?ああやって子種を蒔くの、女の子の体内に巧く蒔けるように、
男性は硬くて長いものを刺すの。次は私を刺して、実際に貴方の魂を次の世代に残す方法を教えてあげる。」
魔女が優しく語りかけ頭をなでる。直接頭の中に響くかのような声に聞こえ、恐怖や羞恥心、
欲望といった彼の心をかき乱す部分に魔女がしみこんでくる。
魔女の指先から銀に輝く煙のようなものが伸び出す。よく見ると糸だ、銀糸のような輝きでもっと微細、
これは絹だ。止めどなくあふれる糸が二人を包み、樹木にくくりつけていく、まるで昆虫が造る繭だ。
繭が完成するまでのしばらくの間で魔女はお互いを裸にした。
「コクーンといってね、私はこれを特に気に入っているの。」
二人ともすっかり繭に包まれた、中は狭いため密着した姿勢になっている。少年の手足は末端が繭に埋没し、
身動きがとれないが、彼女の体を押しつけられ男性器は再び硬さを取り戻していた。
魔女は足を開き少年にまたがると少しずつ自分自身に少年を差し込んでいく。
魔女の吐息が荒くなる、完全に包み込むと恍惚の表情を浮かべ少年の口に吸い付いた。
肉付きの良い尻を揺さぶり少年の男性器をねぶるように味わう、女性の体液だけではない
粘液が繭の内側と二人の体を覆っていった。

「ああ!ああ!とても良いわ、もっと、もっと!」
繭の中で魔女の声がこだまする、声は外に漏れない、逆に外からは誰も邪魔できない。
二人がなんの気兼ねもなく性交を進めることが出来る場所。魔女はここに入るといつも心のタガがはずれるのを感じた。
彼女の腰が複雑に運動し、少年はまた何かがこみ上げてくるのを感じた。粘液で包まれた魔女が柔らかい体を、
胸を、少年に押しつけてみだらに動き、体内は暖かく、複雑にからみついてくる。あがらうことなどできない、
少年はまた激しい射精感に見舞われた。
「うわぁ!くっ・・止めて下さい、止めて・・ああ、うっ・・」
射精で敏感になったモノをなおも激しく攻め立てる。彼の男性器は硬さを失わずに蹂躙されていた。
先ほどの口づけ同様、自分の男性器から魔女の体内へ何かが吸い出されていくような感覚に襲われる。
「アッアッアッ・・ァ良いでしょ?男は出しているときが一番気持ちが良いんでしょ?
魂を出している感じはどうかしら、また格別でしょうゥア!アア!・・・アハァ!」
魔女の体が大きく波打ち、仰け反った後、くたりと少年の体に倒れ込んできた。なんて柔らかいんだろう、
そう思っていると今までとは逆に彼女の肌から何かが流れ込んで来るのを感じる。

自分の体に力が戻り、また十分硬さがみなぎる、自分の体に寄りかかっている魔女に腰を振り上げ、突き始めた。
「そうよ・・、いいわ、上手よォ、ハッ、男の子は、アッ、そうやって、女の子をォ、アッアッ・・」
自分で腰を振り立て、自分で射精まで行き着くと少年は気絶してしまった。

繭がゆがみ、粘液に覆われた女性の背中が繭を突き破って出てきた。まるで蝶が初めて羽を広げるように、
魔女は繭から現れ、また何処かへ消えてしまった。
少年は酷く衰弱した状態でコンシュタット高地の国境警備隊まであらわれ、急ぎ本国へ送還された。

その後1年が過ぎ、突き抜けるような夜空、満月の明かりの下、少年はコンシュタットへと帰ってきた。
同行していた国境警備隊の補充要因を切り伏せた少年に魔女はコロコロ笑って言った。
「おかえりなさい。人の世の愚かしいこと、ヴァナディール全ての領域で領土争いが始まるの。
統治が不安定な世なら魔女にとっては住良いわ、かつてのコンシュタットのように。
二人で冒険者を名乗りましょう、あまねく場所で魂をかり集めるために。」