・登場人物
バロン(♂F6-A)
ティルル(♀F4-A)

 戦場において、男は必ずしも紳士ではいられない。
時には、たまってしまった性欲を解消するために、パーティーを組んだ女性を襲う、もしくは頼み込んでさせてもらうか、女性の側の事情次第では「抜いて」もらうことさえ珍しくはない。
実際ぼくだって、抜いてもらったことはあるのだから。

 ―しかし、女性の側から、「抱いて」と頼まれたのは、初めてのことだった…。

 目の前には、その「抱いて」と言ってきた張本人、タルタルの黒魔道士、ティルルの一糸まとわぬ姿があった。
パーティー中から、ぼくが話しかけるとなぜかひどく赤面してたり、今思えばおかしな点はたくさんあったのだ。
でも、それに気づかないふりをしていたのはぼく、そして、知らず知らずのうちに、彼女をソノ気にさせてしまったのも、言うまでもなくぼくなのだろう。
―責任は、とらなくちゃ。

 カンテラの明かりだけが灯る薄暗いテントの中でもそれと分かるくらい、ティルルは顔を赤らめていた。
責任感だけで抱くにしては、確かに彼女はかわいい、魅力的な女性だった。
―どんな声を出すのだろう?どんなヨガリ方をするのだろう?
そんな好奇心と、この魅力的な女性を抱きたいという男としての本能が、責任感という名のわずかな理性を焼き尽くしていった。

 そっとティルルに近づいて、左手で優しく彼女のほほを支えると、それだけでますます顔を赤くし、うるんだ目でこちらを見つめてきた。
まずは気づかないふりをして、右手でゆっくりと金の前髪をかきあげ、抱き寄せる。目を閉じ、唇で軽く彼女の額に触れた。不思議な熱を持っているように感じられた。
唇を離したとき、ティルルと目があった。やっぱりうるんでいて、今度は快感にわずかに目を細めていた。
そのまま顔を下げ、タルタル特有の長い耳に唇をはわせる。タルタルの耳はとても大きいと共に敏感なのだ。
「はっ…ん…。」
 ティルルの口から、あえぎ声まじりの吐息がもれる。
い、色っぽい…。
そのままほほにもちゅっと口づけ、ついに唇をとらえる。
そっと触れただけでも、彼女の体の熱が一気に上がったのが感じられた。
その熱をもっと感じたくて、最初はついばむように、そしてだんだん貪るように舌をからませ、蹂躙した。
ちゅくちゅくという水音がひびくと、それだけでも感じているのだろう。ティルルの目が細く流れ、切なげに眉根をよせていた。
「ん…んっ……んふぅっ…。」
 大きな頭を包むように抱きしめていた手を、そっと肩まで下げ、ゆっくりとアースマントの上にティルルを押し倒した。
そのまま手を胸に回し、ゆっくりと胸全体をこねたり、敏感な突起を指先でつまんでくにくにしてやったりすると、びくびくと身体を震わせ、かわいい声がもれはじめた。
「あっ…ぅん…っくぅん……。」
「ふふ。敏感なんだね。」
 赤くなった耳元でそうささやくと、さらに真っ赤になり、腰を切なげによじり始めた。
ぼくの声で感じるティルルの姿は、本当に色っぽくて、かわいくて…。うるんだ目を見つめながらもう一度唇を奪い、うなじと胸元にもやさしく口づけていった。
そして、桜色の乳首にそっと舌をはわせ、手で胸全体をこねながら、ちゅっちゅっと何度も吸ってやる。
「んゃっ…はぁん…っ…言わない…でぇっ……余計に…はあぁっ!…ん……感じ…ちゃう…。」
「かわいいよ、ティルル。」
 心からそうささやくと、左手でさらに胸をもみしだき、唇と舌で存分にこねまわす。
その間、右手はそーっとティルルの下半身に伸び、内腿の辺りを優しくなでまわし始めた。
彼女の腰がびくびくとはね、切なげな嬌声が発せられた。
「んあぁん…はぁ…っ…あ、早く…はや…く…いじって…。」

 ―ずきゅんっ…

 ティルルのその声は、ぼくの下半身を直撃するに十分なものだった。
服をぬいで向かい合ったときからすでに半立ちだったぼくのモノは、いつの間にかギンギンに起ち上がっていた。
すぐに胸から手を離して両足をつかみ、M字に開いた。
ティルルのソコは、これからの快感への期待なのか、もう泉のように愛液があふれ出し、ぬらぬらと淫らに濡れ光っていた。
「すごいね、ティルル。さわる前からこんなに濡れてる。…あ、またあふれてきたよ。」
 すぐにでもかきまぜてやりたいのをぐっとこらえ、なめまわすような視線でからみつくように見つめ続ける。
本当に、見つめている間にもびくびくと腰が震え、どくん、どくん、と新しい愛液があふれ出てくるのが見えるのだ。
「んあぁ…っ、バロンに…見られて、さわって…もらえるって……ぁっ…思った、だけ、で…もぅ…。」
 もう、ぼくの視線や声、指や唇や舌だけでなく、自分自身の声でも感じてしまってるのが分かった。
もうその姿がひたすらいやらしくて、もっともっと鳴かせてみたくて…ぼくももう、頭がぽーっとしてきていた。
「ふふ、もっと気持ちよくしてあげるよ。」
 吸い寄せられるかのように指をソコに近づけ、ぬちゅりと音を立てて、濡れそぼつ秘所に突っ込むと、ソコはすぐにぼくの指を飲み込んだ。
すっかり気をよくしたぼくは、くちゃくちゃと音をたてて、ソコを激しくかきまぜ始めた。
ティルルは甘く激しく鳴き、もっともっととばかりに貪欲に腰を振って快感を求めていた。
「…んっ…ぁはぁあん!…やぁん…ぁっ…んぁはっ…やん…気持ちいいよ…もっと、もっとぉ…!」
「ティルル…そんなに腰をくねらせて、すごくいやらしいね…。もっと感じていいよ…ほら…。」
 もっと気持ちよくなってほしい、もっと甘い鳴き声を聞かせてほしい、もっと腰をくねらせてヨガッてほしい…。
ぼくは、すっかりティルルに夢中になっているぼく自身に気づいていた。ティルルと一緒に、イキたい…。
ぼくのモノからは、いつのまにか先走りがあふれ始めていた。
こっちもそろそろヤバイな…。ぼくは息を荒げながら、ティルルの最も敏感な肉芽をくりくりとこねてやった。

 ―コレがホントの「クリ」ティカルヒット!とでも言うべき、すさまじい快感の波が、ティルルの中を走り抜けた。

「んやぁっ…ぁだめイクッ…―――――っ!!!」
 びくんびくんと全身を痙攣させ、腰を激しくはねさせて、ティルルはイッてしまった。そのままくたりとしてしまう。どうやら気を失ったらしい。
この間に、ぼくは自分のカバンから、いつも常備している袋状の避妊具を取り出し、丁寧に装着した。
いくら合意の上でやっているとはいえ、はらませてしまっては元も子もない。お互いの冒険者生命にもかかわる。なので、ずっと欠かさず持ち歩いているのだ。
 装着を終え、つけ具合を確認し終わったころ、ティルルは意識を取り戻した。
気だるげに上半身を起こした彼女は、ギンギンに起ち上がったぼくのモノを見て、大きく目を見開いていた。
「ティルル…も、もう、ガマン…できないんだ…。入れて、いい?」
 ティルルはこっくりとうなずき、快感への期待なのか、かすれた声で、ぼくを求めた。
「き、き…て…。」
 ぼくはすぐにティルルの脚をM字に開き、再び愛液を泉のようにたたえている秘所に自分のモノをあてがった。
2、3度ぷちゅぷちゅと先端部分でかきまぜて十分に愛液をまとわせると、両腕でティルルの脚を支えて一気に貫いた。
ぬとぬとの粘膜が熱くからみついてぎゅうぎゅうと締め付け、ただ入れているだけでもものすごく気持ちいい。

「んっやあぁっ!…ぁん…バロン…おっきい…よ…。」
 ぼくのモノを受け入れ、切なげに眉をよせて甘い鳴き声を上げるティルルが愛しい。
もっと近くでその顔を見ていたい…。
ぼくはつながっているティルルの腰を抱き、自分の腿の上に抱え上げて座らせた。
お互いの感じている表情も、吐息すらも感じられてしまう距離にいることに気づき、
「ぁ…あ…は、恥ずかしいよ…ん…っ。」
 ティルルの顔は耳の先まで真っ赤に染まった。
しかし、決して嫌がってるわけではないことは、ぼくのモノに根元から貫かれてひくひくと震えながら愛液でどろどろになっている秘所や、びくびくと快感に震える腰が何よりも雄弁に物語っていた。
「…ティルルがぼくのでイクのを見ながら、イッちゃだめかな?」
 うるんでとろけた目をまっすぐに見つめながら、ぼくは甘くささやいた。
ティルルの中に撃ち込まれたぼくのモノは、興奮のあまりさらにふくらみはじめている。
ぼくの言葉と共に、それがどうしようもなく彼女を感じさせ、高らかな甘い鳴き声を響かせるのだった。
「はあっ…ぁはああぁん!!一緒にイッて!私で感じて一緒にイッてぇ!!」
「うん…じゃ、いくよ?」
 ここから先はもう、無我夢中だった。ティルルの腰を抱きしめ、ぼくは快感のままに、ただひたすら彼女の中をこすり上げ、突き上げまくった。
ティルルの方も、自慢の金髪のおさげをバサバサと振り乱し、淫らに鳴きながら激しく腰を振ってぼくのモノをしぼりあげてくる。
「っく、ぅ…ティルル、感じてる顔、すごい、かわいい…よ…。」
「んぁあっ…んぁはっ…ぃやん!…バロン…すご…とけちゃいそう、キモチイイ…よぉ…!」
 吐息の間にとぎれとぎれに出る言葉にすら感じ、さらに激しくぼく達は乱れた。
恍惚として、とろけた瞳でぼくを見つめながら甘くあえぐティルルの表情は、ぼくをどうしようもなく根元からしめつけ、それに興奮したぼくのモノは、どうしようもなく膨張して彼女の中をかきまぜ、こすり上げた。

 快感の連鎖は次々と重なり、そしてついに――。

「んぁはぅっ…バロン…ぁイクっ!―――――っ!!!」
「…ぅあぼくも、で、出る…あぁ…ティルルっ!!」

 喜びの涙を流しながら絶頂に達したティルルの中で、ぼくは避妊具の中に白濁した欲望を大量に吐き出した…。

 不規則に何度も締め付けてくるティルルの中で、ぼくは最後まで吐き出し、先に絶頂に達してぐったりしているティルルの身体を支えているのが精一杯だった。
でも何とか、快感の余韻にひくひくしているソコから、ズリュッと音を立ててモノを引き抜き、放出した液体で真っ白に染まった避妊具の後処理をすませた。
カバンに入れてあった手ぬぐいで粘液を拭いていると、
「…バ、バロン…?」
 絶頂を抜けたのか、ティルルが気だるげにぼくに話しかけてきた。まだぼくの身体にぐったりとしなだれかかったまま。
「大丈夫か?…すごく、よかったよ。」
 まだ汗の玉がのこる額を前髪と一緒にかき上げ、優しく口づけた。ティルルはぽーっと赤くなり、
なぜかちょっともじもじしている。
どうしたのかと思って顔をのぞきこむと、彼女は覚悟を決めたかのように、言った。
「…あ、あの、1回だけでいいから、私から、させて?」
「え?」
 意味をとりかねて聞き返すと、ティルルはさらに顔を真っ赤にして、蚊の鳴くような声で言った。
「1回だけでいいから、私から、バロンに、…キス、させて…?」
「…え?ちょ…!」
 ティルルはぼくが止める間もなく、ぼくの首に手を回して抱きついてきた。…ぼく自身のことなのに、
ぼくはすっかり忘れていたのだ。ぼくの方から「する」のは大の得意なんだけど、
逆に「される」のにはやたらめったらヨワイのだということに…。
ティルルはすっかり真っ赤に染まっているだろうぼくの長い耳に舌をはわせ、吐息まじりに甘くささやいてきた。
「バロン…さっきよりも、すごく赤くなってる…かわいい…。」
「…あ、ぅ…。」
 ――情けない。さっきまでは自分が彼女を抱き、感じさせていたのに、今は彼女にただ抱きつかれるだけで硬直してしまってる。
言葉すらまともにつむぐことができなくなっていた。
すっかり熱を持ったほほに、やわらかくてちょっと冷たい彼女のほほが触れ、甘い吐息と共にささやかれた。
「バロン、大好き…。」
 ティルルはぼくのほほにちゅっと口づけ、まだ顔を赤らめたまま「おやすみ」とぼくに微笑みかけて、
そのままマントを着て寝てしまった。
その後もしばらくの間、ぼくは頭から蒸気を吹き出して硬直していたのは、いうまでもない…。