「おめでとうございます。元気な雛が生まれましたよ。」
「キャッ!ありがとうございますぅ!」
我輩はチョコボである。名前はまだない。
どこで生まれたかと問われればまるで定かではない。
なんども薄暗いザワリザワリとした藁の中でクエックエッと鳴いていたことだけは覚えている。
我輩はそこで初めて人間という種族を見た。
我らより遥かに首が太く長く、手がドルンと長い体系をした者
その姿は(成長した)我らより遥かに小さくズングリと巨大な頭をもった者
頭から耳がとんと飛び出し、しなやかな尻尾をもって夜目がきく者
明らかに肉食獣のそれと思わせる風貌をした者など
いや、これらを人間と呼ぶべきなのかは別として(むしろこれは亜人種と分類されるべきだと思うが)
彼奴らはこれら全てを人間と区分化しているようであるから(存外大雑把な種族である)
我輩は彼奴らを纏めて「人間」と呼ぶことにした。
「うわ!フカフカしてるぅ・・可愛いなぁ・・」
そして今現在、我輩を擦っているのが
我輩の遺伝的情報伝達から知りえている人間と最もと肯定するに
相応しい種族ヒュームと呼ばれる種族である。
そもそも我輩が如何にしてこのような状況になったのか話さねばなるまい。
まず我輩の親権者についてだが
必然どこからこのヴァナディールに来たのかも皆目覚えておらぬが、
さいわい我々チョコボは生来旅人の性で土地柄などをあまり気にしない。
トレント達のように、余所者が根を下ろそうものなら総出になって
これを排斥するというようなことはないので、慎ましやかに暮らしていたのであろう。
だがしかし転機はやってきた。
母親の産毛の中で安穏と放眠していた我輩を余所から何者かがやってきて
我輩の包んだ殻を持ち上げて場所を移動された。
(後で)聞けばヴァナディールの人間達は我々の好むは木の実や野菜などから
雑穀や虫や魚、果てや甲殻類まで食べる雑食性であるらしい。
我輩にとってまずいのはタンパク源となる肉やタマゴを人間達は好んで食べるらしい。
これは生物的見地からいってもこれははなはだ折り合いが悪い。
タマゴの中の我輩ももう駄目だと観念しかけたそのときに天佑が下った。
天佑とは即ち人間である。
「ははは、大切に育ててくださいね。」
「は、はい!私、がんばります!」
何やら勝手なことを言っている。
彼らがどういう用事でここで知り合ったのかその時は知らなかったが、
しばらく話しあった末、今我輩を抱いている者が我輩の世話役を勤めることになったらしい。
かくて我輩は今の主人、リカと出会ったのである。
主人リカが何をしている者なのか、どういう素性のものなのか
我輩には今もってよくわからない。
どこぞの国の偉い騎士であるとか魔賢者であるとか銃士であるとか
それなりの身なりの風体であるから何かしら身分のあるものであるらしいのだが、
イマイチ要領が掴めない。
だがしかし、一つだけわかっていることがある。それは今この目の前にいる者が
一人の可憐な少女であるということである。
ある深夜のことである。
我が主人リカが引き戸を開けて我々の住居に入ってきた。
そしてこの住居の管理人と何やら一言二言交わすとリカは厩舎の戸を開けて
我輩の番号がふってある個室まで歩みを進める。
少し話が逸れるが我らがチョコボ(それも仔チョコボ)の寝床は全て個室である。
これは人間達が我輩達を繊細な生き物であると認識しているが故の処置であるらしいのだが
我輩にとっては他の仲間とコミュニケーションが出来ないのが不満である。
だがしかし、居心地はいいので気にはいっている。そしてそのその中にリカが入ってきた。
「ねぇ・・君?おきてる?」
我輩の住居におずぞずと入ってきたリカは我輩の現在状況を確かめようと声色を使って話かけた。
その時は存外夜であったので大分眠かったのだが仮にも目の前にいる者は主人であるので
無視する訳にもいかぬ。肯定を込めた意味でキュエッと鳴いてやると彼女は嬉しそうに頬を綻ばせた。
「よかった・・起きてたんだね・・ねぇ少しだけここにいてもいい?」
我輩は鳥目なのでよく表情はわからないが声の調子から考えて何か心配事でもあるのだろう。
また一つ肯定を示す意味でクーと鳴いてやると
「ありがとう、じゃぁちょっとだけ私の話に付き合ってもらえるかな?」
彼女は嬉しそうに我輩の籠の横に腰掛けた。
やはり何やら悩みがあるらしい。
話だけなら聞いてやらんこともないのでまたクゥ〜と鳴いてやる。
「あ、ありがとう・・実は・・私ね。」
人の中には追い詰められると、我々のような獣を相手にしたがる者がいる。
人界の事情に囚われぬ我々に、安らぎのようなものを見出すのであろう。
しかし獣界には獣界の事情があるのであって、勝手に安らぎを見出されても当惑するのだが、
事ここに至ってそんな冷たいことを言うほど吾輩も軽薄ではない。
「それでそいつが酷い男でね・・私精一杯頑張ったのに・・」
話を聞いてみるとどうやら色恋沙汰であるらしい。
なるほど。どこの種族にも生殖期には活動をせねばいけないという事実は変わらんということか。
「私・・それでね・・言ってやったのもうあんたとはやっていけないって・・」
彼女の震える手が我輩を包みこむ。
気づくと我輩はリカに持ちあげられて額を頬に押し付けられていた。
額には汗とは違う湿り気のある水がポタポタと振ってくる。
「振ってやったのに・・なんでこんなに悲しいんだろうね・・」
そう言うとリカは我輩を豊満な胸に押し付けてワンワンと鳴き始めた。
先ほどまでにポロポロと落ちてきた水がタラリタラリと我輩に落ちてくる。
そこからはもう止まらない。リカは肩を震わせてワンワンと鳴き始めた。
ここが防音であるからこそ良いようなものの洩れれば係り人が血相変えて戻ってくるであろう。
それにその胸に押し当てられて我輩も少し呼吸が苦しくなってきたところだ。
この状況は我輩には歓迎しづらい。
だがしかしながら、今の彼女をほおっておく訳にもいかぬ。
「ひっく・・・うぇ・・ひぃ・・ん?キャっ!」
我輩が舌を出してリカの胸を舐めるとリカは体を震わせて驚いた。
その後も舌の先で乳房をチョンチョンと突付いたり舐めたりしてみる。
「え・・ちょっ・・やめ・・やめて・・ぁ」
まずは泣き止ませることに成功したようである。
引き続き舌で乳房を刺激してみる。
幸いにも我輩は舌の根が長いので対象が大きなものであっても問題はない。
ベロリベロリと範囲を広げて乳房を愛撫していく。
「あ!はぁ・・ん・・・ふぅ・・ん・・」
いつしかリカの声は涙声から喘声に変わりつつあった。
頬はほんのりと朱に染まり豊満な乳房はピクピクと痙攣しそれはなんとも淫猥であった。
こうなってくると異種族とは言え我輩も多少は嬉しい。
ペロリと舌を乳首に回し、まわりをゆっくりと時間をかけて舐めてやると
リカは嬉しそうに喘声を漏らした。
充分に溝口を舐めると今度はプックルと勃った乳首に嘴をつけて軽く噛んでやる。
「あ・・!はぁ!!ぁぁぁあああああ!!」
背筋をビクビクと震わせてリカは声を漏らした。
どうも彼女は性の愛撫に対して他の者より感受性が強いらしい。
嘴の間で乳首を軽く挟み、中から伸びた舌で乳首の先をチョンチョンと軽く触ってやると
あっけないほど簡単に昇天してしまった。
「はぁ・・はぁ・・ぁ・・はぁ・・」
肩を震わせて荒い息を吐くリカを見ながら
我輩はチョコチョコと彼女の頬まで移動し、気付変わりに頬も軽くペチャペチャと舐めてやった。
ほどなくリカは起きた。
「ぁ・・はぁ・・はぁ・・お前・・慰めてくれたの?」
厳密的に言うとそうではないのだが結果的にそうらしいので、
クエっと軽く鳴いてみると彼女はそれを肯定と受け取ったらしい。
「あ、ありがとう・・ちょっと乱暴だと思っただけど嬉しかったよ・・君優しいのね・・」
そういって彼女は我輩の額をなでてくる。
先ほどまで感じていた震えはもうない。どうやら安心してよいようである。
「あ、あのね・・じゃぁもう一度だけいいかな?」
「く〜?」
不覚にもとんと理解できない。我輩をリカは再び手にとって胸に押し付けてきた。
そして我輩の額に一つ接吻をすると
「あ、あのね・・私の大事ナ・・ココ・・君に慰めてもらいたいの・・」
そう言って我輩が導かれたのはリカの精器であった。
そこは先ほどまで我輩が愛撫していた為かジンワリと濡れており、
我輩がリカと同じ種族であれば正気を失いかねない淫猥な光景であった。
「あの・・君お願い・・あれだけやられて私・・もう我慢できないの・・」
リカの潤んだ声と熱っぽい視線が同時に我輩を捕らえる。
我輩としてもここで止めるのはいささか問題である。
ここは大人しく彼女の言い分を聞いておいたほうがいいような気がする。
我輩がソロソロと舌をだして秘所を愛撫するとリカは盛大に嗚咽をもらした。
「そ・・そう・・ソコ・・ひゃぁぁあああ!?」
秘所の中は思った以上にじんわりと濡れていて、我輩の幼稚な舌であっても
すんなりと奥にまで進むことができる。
我輩の舌がリカの膣の内側の肉をクルリと撫でたとき一層大きくリカは喘声をあげた。
「あ!だめ・・そこ・・は! だ・・めぇl!」
舌に絡みつく濃密な性の味と鼻先に篭る異臭に多少頭がクラクラとしたが
それほど問題はなく我輩は舌を秘所にさし進める。
ほどなく時間がたつと秘所は我輩の小さな肢体を濡らすには充分なほどの
愛液を垂らし、秘所の上にはプックラとした陰茎ができていた。
その陰茎を秘所から出し抜いた舌でチョロと舐めてやる。
「ひゃ・!ら・・らめ・・お・・お豆は・・だめぇぇ!!」
リカの口からさらに大きな喘声が洩れる。
存外、精器というのはオスもメスも関係なく陰茎が性感帯であるから、
おそらくここがリカの最も弱点とするところであるのだろう。
舌でゆっくりと上に下に陰茎を弄びつつ、嘴の先でチョンチョンと突付くと
嬉しそうにリカは悲鳴をあげた。
「ああああ・・・!らめえええ!そ・・そんなことしたら・・らめぇぇ!」
ここが防音であって本当に良かった。
我輩は心底感嘆しながら、最後に仕上げにかかる。
先ほど乳首でやったように陰茎を嘴の先でゆっくりと摘み舌の腹でチョンチョンとつついてやると
リカは盛大に突っ伏した。
「あああああああ・・・!らめぇぇ!本当にらめぇ!イッひゃうぅ!」
最後の仕上げに嘴を思い切り秘所の中にねじり込んでグリグリとねじ込んでやると
「らめえぇええ!気持ち・・イッヒャ・・!アアアアアアアアアアア!」
リカは一際大きな喘声をあげて昇天した。
・数日後
「リカさんそろそろチョコボの名前を決めて頂かないと困りますよ。」
「ああ・・ご、ごめんなさい。なかなか決まらなくて・・」
あれからすっかり色恋沙汰を吹っ切れたのかリカは元気に我輩の世話をするようになった。
最も時々世話と称して夜間に忍び寄り何やらよからぬことを我輩にさせるのは
本意ではないのだが・・・そこを抜かしてもいい主人であると思う。
「とりあえず今日は期限なんですからしっかり選んでくださいね。」
「えーー・・そんなぁ・・どうしよう」
かくして我輩の名付けを今悩んでいる彼女がいる訳だ。
「名前の変更はできませんから、ちゃんとしたの決めてくださいね。」
「う、うーーん・・うーーーん」
どうも人間というのは種と個の固定の為に名付けをする習慣があるらしい。
まぁそれはそれで構わないのだが我輩としては是非大いに悩んで
それらしい修習な名をつけてくれたいと思う。
「あ・・!決まりました!今お渡ししますね!」
「はい、わかりました・・え、えーとこれでいいんですが?」
「はい!これでいいです^^v」
どうやら我輩の名が決まったようである。
何やら管理人の目が不安の色に染まっているような気がしないでもないが
そこは我が主人がつけてくれた名である。有難く受け入れてやるとしよう。
「よろしくね♪ 鳥男(とりお)!!」
我輩はチョコボである。名前はまだ無い。