「郊外の錬金術師の館を調査?」
ギルドの受付で頬づえをつく女、アリナが怪訝そうに言った。
「ええ、最近水音が館の周りに響き渡っているそうです」
受付の向こう側で姿勢を正している女、ミーナが答えた。
「そんなもん、その錬金術師とやらに文句言えばいいだろ」
やれやれ、といった動作でアリナが首を振る。
彼女のDカップが胸当てと共に揺れる。
「・・・前に問題を起こした事があるので、住民は怖がっています」
内心で己のAを悔やみながら、ミーナがジト目でDカップを見つめる。
「何やらかしたんだよ・・・」
腰から膝まで伸びた腰布をいじくりながら、アリナは答えた。
「前に館で爆発が起きた時には、2mのマグロの腹に
男の下半身が付いた魔物が見境なく男を襲っていたそうです」
ミーナが人差し指を立て、得意げになって説明を続ける
「被害者は15名。全員お尻の初めてを失い、村にゲイバーが流行ったそうです」
説明が終わると共に、アリナが眉間をつまむ。
「何でその時にそいつを拘束しなかったんだよ・・・んで、館の状況は?」
「内部の状況はわかりません、前回は立ち入りを拒否したので。
ただし、今回は強制執行ということなので、立ち入りに問題はありません」
そっけなくミーナが答えたが、思いついたように指を指す。
「水音ということは水分を好む魔物ではないでしょうか?この子みたいに」
「ああ、この子ね・・・ってアレ?いない」
カウンターの奥の定位置にいるはずの"それ"はなかった。
「まさか・・・」
飽きれたようにアリナはミーナの腹へ目を向けると、彼女の指もそこを指していた。
「この子が好む場所なら、水音がしてもおかしくありませんね」
そう言ってミーナは、彼女の不自然に数cm膨らんだ腹を撫でた。

モンスター解説:スライム

皆大好きのスライム
弾力性に富んでおり、この世界の理想的な若い女性の肌は、スライムの肌と呼ばれる
流動性が低く、スライムを入れた容器を傾けても流れ出さない
この性質とおとなしさから人と共存しており、一部は魔石を埋め込んで飼われている
移動する時は芋虫のように這う
繁殖には、水分を富み、空気の循環しない、コケ等のわずかな栄養源がある環境が必要
人間の女性がお腹の中に入れて、避妊手段として使う事もある

「お腹にスライム・・・増やすなら他にも方法があるだろうに」
アリナがぼやくと、ミーナが少し上気した顔で答える。
「だって、スライムをお腹に入れると気持ちいいんですよ・・あっ、動いた!」
母親のような台詞を聞いて呆れたアリナは、受付に背を向けて歩き出す。
「アリナちゃん、気をつけてくださいね」
ミーナが見送りの言葉を掛けると、アリナは背中越しに手を振った。

ギルドから出て街道を見渡すと、膨らみの大小の違いはあれど
ほとんどの女性の腹部が膨らみ、綺麗な曲線を描いていた。
「この腹の9割スライムだってんだからなぁ・・・普通の赤ん坊は1割ってか」
アリナは少し歩を進め、路地裏へと突き進む。
「残りのごく少数はっと・・・」
アリナが路地裏を覗き込むと、臨月程のお腹を抱えた女が悶えていた。
「あっ・・・んっ・・・そんなに動かないでぇ」
股間から大量の愛液が溢れ出し、太ももを伝わず直接床にたれ落ちる。
「んんうっ!・・・奥から出てくるぅ」
女は小さく叫ぶと、壁に寄りかかって尻を突き出す。
すると、割れ目を瞼のように開いて茶色の硬質な触手が二本出てきた。
「あはぁっ!そんなにぶんぶん動かないでぇ!」
触手は出てきた事に歓喜するかのように、上下に撓っていたが
動きを止めると、女の異常に肥大した乳房に近づいていく。
「吸われちゃう・・・そう思うと胸がぁ!」
女が叫ぶと同時に乳首から母乳が壊れた水道管のように噴出す。
「ああ、立ってられないぃ・・・」
自らの母乳溜まりに腰を落とし壁に背を預けると、触手が胸に狙いを定める。
そして・・・勢い良く乳首に突き刺した。
「ああっ!入ってくるぅうううううう!」
叫んだ女の胸はミミズが何匹も入ってるかのように腫れ上がった。
「あはぁ・・・気持ちいい」
女が放心状態になった所でアリナはその場を離れた。
「モンスターとヤってもできないのに・・・なんだろうねぇ」
アリナは首を傾げながら、これから行方不明になるであろう女について考えた


後編