←ミスラもにゃんこしたい
あたしと隊長の夜の関係はそれからも密かに、しかし深く続いていた。
昼間の厳格な彼女からは考えられないような彼女の夜の顔。
まぁ、昼間は昼間で隊長の背後から不意打ち&騙しうち入れるのが少し快感だったり♪
とにかくあたし達はハッピーだった。
あの女が来るまでは・・・
あたし達の部隊は基本的に傭兵のあつまりだった。
まぁ、隊長は違うけどね。
出身も種族もばらばら。
もちろん一緒に部隊を組むうちに仲間意識はできるけれど、
入れ替わりも激しい。もちろん不慮の事故での交代もありうる。
ウインダス出身のヒュームの白魔道士が実家に帰ることになったのは農作物の刈り入れ時期だった。
農家の次男である彼の除隊理由は帰省だった。
「親父も歳で作物の刈り入れきついみたいなんですよ。
それに・・・」
彼はすこし赤くなりうつむいていった。
「畑を分けてやるから身をかためろと。」
彼がいつも身に付けているペンダントの中の彼女の事だと明らかだった。
「やったじゃないか、この野郎。」
その日は彼の結婚祝い及び送別会で大騒ぎだった・・・
数日後、彼は荷物をまとめると隊を去っていった。
「それじゃ、近くに来たときは寄ってくださいね。」
少しおっとりとした性格だったが、温和で
その性格を反映したような治癒魔法を使ういい魔道士だった。
次の奴も使える奴だといいのだけど・・・
隊員の補充は速やかに行われた。
しかし、隊長の上司にあたるじじぃが(名前忘れた)
つれてきた女は最悪だった。
上等そうなローブに身を包んだヒュームの女魔道士。
彼女は隊に着くなり隊長に抱きついたのだった・・・
「会いたかったわ、おねーさまっ。」
隊長の方を見ると、なんのことかわからない表情で固まっている。
しかし、いつもは隊長以上に口うるさいじじぃ(相変わらず名前思い出せない)は軽く咳払いをしただけだった。
「列に入りたまえ、ロザーナ・ボルジォ君。」
何も見なかったようにじじぃが続ける。
ロザーナと呼ばれた女がしぶしぶ隊長から手を離した。
周りを見ると、隊長以外も氷ついていた。
「はじめまして、ロザーナです。
3年前にモンスターに襲われていたところをおねーさまに助けていただいて入隊を志願しました。」
心にフィルターをかけて自己紹介を聞き流す。
彼女の指輪が秋の陽光をうけてキラリと光った。
それは、競売で何百万もするような高価な指輪だった・・・