「はぁはぁ。こ、ここはどこなんだ?」
スケイル装備に身を包んだヒュームの男が不安げに呟いた。
荒い息を吐く彼の足下には、今し方倒した一匹のオークが地に伏せていた。
『砂漠を越えればエルヴァーンの王国はすぐそこだ』
三日ほど前に、PTを組んだシーフが言ったセリフだけを頼りに、バルクルムの砂丘を踏破してきた戦士は道に迷っていた。
何とか砂漠を抜け、高原らしき所に来たのは良いものの、バストゥーク出身の彼はここいらの地理に疎く、おまけに夜間ということもあってすっかり自分の位置と方角を見失ってしまっていたのだ。
まぁ、実は迷ってる内にも以外とロンフォール方面へとは近づいていたのが、当の本人にはそんなことは分からず。
ただひたすら見知らぬ土地で彷徨う心細さにガクブルしながら、当てずっぽうにラテーヌの地を旅するしかなかった。
幸いなことに、ここいらのモンスターは砂漠で出会う凶悪な奴等に比べたら、何とか彼だけでも対処できるくらいの相手だった。
だが、それでも楽勝というわけにはいかず、何とか善戦を繰り返してきたのだが。昼夜を問わず戦い続けてきた彼の疲労は限界に近く、最早歩きたくても膝が言うことを聞いてくれない有様だった。
「今日はここで野宿かなぁ…」
辺りを通りがかる人も居らず。呟いた言葉は、高原に吹く風にかき消され、暗闇に残された戦士は本能的な恐怖に震えた。
こんな見通しの良いところでは火も焚けやしない。戦士はせめて冬近い寒風から身を遮るものを探そうと高原を見渡した。
月明かりのみだが、すぐ近くに小山のような大きさの岩をみつける事が出来た戦士は、そこに近づき腰をおろす。
周囲の安全を確認したいところだが。疲労の為、そんなことも忘れて戦士は荷物を降ろし、岩に鞘ごと剣を立て掛けて、自分もその岩に寄り添って寝ようとした時だった。
ずずぅん…
岩が動いた。
岩に体を預けようと、倒れ込むように寄りかかった戦士は、自分の荷物ごとひっくり返り、夜空を仰ぐ格好になった。
(へ………?)
一瞬、何が起こったのか理解できず、戦士は寝そべったままで、目をパチクリさせた。
ずずずん… ずずずぅん…
視界の上の方に映る岩が、ゆっくりと身を翻すように回転する。
ごふー ごふー…
何か動物の息づかいのようなものが聞こえ、何だかやけに嗅ぎ慣れた臭いがする。
(この臭い…)
何とはなしに身を起こしつつ、臭いを嗅いで、思い出す。
ああ、羊の臭いだ。そうだそうだ。うん間違いない。コンシュタットにも一杯いたもんな。
そう結論づいたところで、彼は宙にぶっ飛ばされた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
横殴りの一撃に、彼はラテーヌの高原の空高く舞い上がり、なだらかな丘を横切って地面に叩き付けられる
「へぎゃっ!?」
そのまま勢いは止まらず、ころころと地面を転がって、ようやく止まる。
「う゛も゛も゛も゛も゛も゛も゛も゛ーーーー!!」
ラテーヌの夜の帳を破り、鼓膜がイカレそうなほどの咆吼が、戦士の肝を潰す。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
慌てて跳ね起きた戦士は、荷物も全て置き捨てて、背中を見せて逃げ始めた。
間違いない。アレはトレマーだかバッティンだかの巨大ラムだ。
戦士は、以前にコンシュタットで、高LVの冒険者が寄ってたかって巨大な羊を倒すのを見た。
その時は、怖々遠巻きにその戦いを見るだけだったが、いつか俺もあんな化け物を仕留めてやろうと心に誓ったのだった。
もっとも、あの時は、こんなに早く再開するとは夢にも思わなかったものだったが…
そんな誓いは欠片も忘れたとばかりに、ただひたすらに戦士は足を動かした。
先程の疲労が嘘のように、これまでに無いほどのスピードで戦士は高原を突っ走っていく。
だが、後ろから響いてくる咆吼と、足を絡め取られるような地響きはドンドン強くなっていくのだった。
「ほげぇぇぇぇぇぇっっっっ!?」
あっさりと追いつかれ二度目の宙を舞う。
後ろから強烈に突き飛ばされ、空中で幅跳びのように手足をバタバタをさせつつ、戦士は進行方向にあった木に、正面から顔を強打する。
「はがぁぁぁぁ……」
鼻血を盛大に噴出しながら、戦士は木から剥がれ落ちるように倒れた。
目が回ってチカチカと星が瞬く。それは夜空の星と共に光り、戦士は目眩を感じる。
ズゥゥゥン… ズゥゥゥン…
獲物が動かなくなったのを悟ってか、巨大な羊はゆっくりと戦士に近づいてくる。
その足音が近づくたびに戦士の体から生気というか、やる気のようなものが薄れて行き。
今までの辛かった冒険の日々が脳裏に浮かんでは消えていく。
ハチに追っかけられて、嫌と言うほどお尻を針で刺された思い出。ゴブリンに追っかけられて、身ぐるみ剥がされて街に帰った思い出。トカゲの卵を盗みに行って、石化食らって死にかけた思い出…
少々情けない思い出に浸りながら、戦士は目に一杯涙を浮かべて泣き始めた。
「うぇぇぇん、■eのバカー!マイティストライクなんてなんの役に立つんだよー!……うぅぅ、俺も忍者になれば良かった…」
心底情けない戦士の悲鳴は、GMにも■eにもアルタナにも届くことはない。ヴァナはひたすら無情の世界なのだ。
やがて、巨大な羊の、これまた巨大な足音がすぐ側で止まる。
風圧すら感じるほどに羊の頭が振り上げられ、戦士は絶望の叫びをあげる。
「う゛ぇぇぇぇぇぇぇぇーーーん おがぁーちゃぁぁぁぁぁん!!」
パンをこね続けて28年、料理印可の、最近中年太りの母を思い浮かべて、戦士は目を瞑った。
(ごめんよ、母ちゃん…、ジュノに家は買ってやれそうにないよ…)
その時だった。
「ミスラとマン! サテライトビィィィィィィム!!」
きゅどどどどどどぉぉぉおおん!!
強力な閃光が羊の顔面に直撃し、辺りの大地を傲然と揺るがす。
今にも、渾身の一撃を振り下ろさんとしていた巨大な羊は、自らの身に起きた事が理解できず。思いもかけぬ攻撃に蹌踉めいた。
そして、そんな羊をあざ笑うかのように、夜のラテーヌに笑い声が響く。
「ふふふふふふーだにゃ」
若い女の声だった。
思わず、戦士と巨大羊は一緒になって辺りをキョロキョロと探し回る。
「闇を貫く悲鳴に誘われて来てみれば、ラムが一匹這い出てきただけとはガックリだにゃ… 大山鳴動してネズミ一匹とはこのことだにゃ!」
上方からかかる声、その方向に、慌てて戦士は首を回す。
「だ、誰だ?…」
「う゛も゛ー」
戦士が見上げた高い木の梢、月の円の
中に彼女は立っていた。
ビシィッと、ホーリーを放ったポ
ーズそのままで、白いローブ姿の女が高らかに叫ぶ。
「我こそは! ヴァナに常に現
れる謎のヒーローの一人! 闘う冒険者達の心の支え! とおーーー!!」
更に木の上から跳躍し、
くるくると華麗に宙を舞う。落下して地面に接触する瞬間、ブレイズスパイクの目映い炎が彼女の体を包み込む。そして
「誰が呼んだか!?
正式名称『そんなことよりミスラとマン』!! お呼びによって即参上!!にゃ!!」
体を包む炎が消
え、戦士と羊の脇に、ほぼ全裸に白AFのフードという格好のミスラが、ビシっとポーズを決めて降りたっていたのだった。
「……………」
余りの事
態に度肝を抜かれ、戦士がパクパクと口を開け、力無くフルフルと指さす。
その
体は健康そうな、いかにもミスラ!といった小麦色の肌を見せつけつつ、月明かりにもつやつやと良く映えていた。
はち切れそうなバストを、スポーティな胸当てに包み。しなやかなバネを持つであろう、引き締まった太股の付け根には、申し訳程度のショーツがお尻と大事な所を隠し、全身から健康的な色気を漂わせる、ミスラの完成形のよ
うなボディだった。
露出狂のような格好のまま、何が嬉しいのか、指さされた『ミスラとマン』は「にゃ♪」と更にポーズを変える。
その瞬間、我に返ったように巨大羊が雄叫びを上げた。
突然の闖入者に驚いたものの、ホーリーの一撃くらいではやられない頑丈な巨体を震い起こし、目の前のミスラの体に体当たりする。
ズゥゥゥン!!!
が、そこで戦士と巨大羊は信じられないモノを見る。
自称『そんなことよりミスラとマン』が、小山ほどにあろうかという巨体の一撃を、どこからか取り出したモールによって、ガッキと正面から受け止めているのだった。
「ふふーん、白魔道士を舐めるんじゃないにゃー♪」
恐るべき巨体の一撃を、魔道士の細腕で軽くあしらいつつ、無闇に自身に溢れた表情で『ミスラとマン』は言い放つ。
そして、羊の勢い完全に受け止めたのを確認し、素早くその手に持ったモールを翻すと、空に流星を描くような勢いで一閃する。
ごっ!!
「う゛も゛!?」
やたらと重い響きをさせて、鼻面にヒットした一撃に、苦しそうに巨体が二三歩たたらを踏む。
「まったく、岩とラムを見間違えて休もうとするなんて、世話のかかるビギナーちんにゃあ」
鼻面にモールを叩き込んだままの姿勢で、ミスラはやれやれといった感じで呟く。
それを聞いて、思わず戦士は、オイオイ、それじゃずっと見てたんじゃねーか!と突っ込みたくなるが、相手の勢いに押されて、何となく口に出せずじまいになる。
「さぁ、来るにゃ! 『ミスラとマン』の本気を見せてやるにゃ」
そんな様子の戦士に気づくこともなく『ミスラとマン』は、余裕しゃくしゃくとばかりに、手をくい、くい、っとさせて羊を挑発する。
それを受けてか、舐められた雄羊は体を再度奮い立たせ、怒りの炎の宿る眼光鋭く、敵を見据えて唸る。
戦士は慌ててその戦いに巻き込まれないように、鼻血も拭わずに転がるようにして距離をとった。
その後ろで、この夜何度目かの、そして初めての怒りの咆吼が響いた。
「ごも゛も゛も゛も゛ーーーーぉ!!!!」
「うなぁぁぁーー!! 『ミスラとマン』クラァァッシュッ!!」
「ひぃぃぃぃぃぃぃ!?」
背後からビリビリ伝わる衝撃に、この日何度目かの宙を舞い、戦士は地面にもんどりうつようにして転がった。
………………………?
数瞬の静寂の後に、恐る恐る振り返ると
突進する巨大な羊と、その頭蓋を正面からモールで一撃したミスラが、月明かりの中、一枚の絵画のように佇んでいた。
まるで時が止まったかのように、両者動かず。戦士も思わず息をするのすら躊躇われ、それを見守った。
つぅぅぅぅっと、ミスラのモールを持つ手から、血が滴った。
完全なまでにモールで頭蓋を叩きつぶされ、巨大な羊の頭から、夥しい血が迸っているのだった。
ズゥッッッッッッッッッゥン
やがて轟音と共に、巨大な羊が地面に倒れ伏す。
「あ……あ……」
戦士は、ただもう何よりも、声すら出すのも空恐ろしく、震えるようにしてミスラを見つめていた。
その震えに気づくように、戦士を救ったヒーローは、ゆっくりと向き直り、フードの下でにっこりと微笑んだ。
「あ……あああ……」
その笑みを受け、戦士は何とか自分が助かったことと、このミスラに助けられたことを理解して、涙した。
「…あああ、ありがとぉぉぉぉ!!」
そして立ち上がり、感激の余り、ミスラに向かって駆け寄ろうとした。
が、その時、ミスラは戦士の前で力無く、地面に頽れる。
「ええええ!??」
慌てて戦士は、自分の恩人を抱き起こした。
肉付きは良いが、思ったよりも華奢な体に、抱き起こした戦士は心細さを感じる。
(こんな体であの羊を倒したのか)
体に怪我があるようには見えないが、ハァハァと苦しそうに息をするミスラ。それを見て更に戦士は慌てる。
「ど、どどどうしたんですか? どっか打ち所が悪かったんですか!? し、しっかりしてください!」
裸同然のミスラを腕に抱えつつも、これっぱかしもやましい気持ちなど持てずに、号泣する。
腕の中で、ぐったりとしていたミスラは、かすかに首をもたげ、その夜空の星のような瞳を戦士に向けて呟いた。
「え、エネルギー…が切れたにゃ……」
今にも死にそうな声で喋る恩人に、戦士の心が抉られる。
「エ、エネルギーって?どうすればいいんですか? ポ、ポーション使いますか?」
なけなしのギルを払って買った、砂漠越えですら使わなかったポーションの瓶を出そうと、懐を探るが無かった。
「あああああ!!置いてきちまったぁ!俺の馬鹿馬鹿ぁ!!」
自分の愚かさを詰りつつ、ほっぽり出して逃げて来た荷物を、慌てて取りに戻ろうと立ち上がる戦士を『ミスラとマン』が止めた。
腕を掴み、首をふるふると振る。そのフードの下の顔は苦しげに喘いでいる。
「…ううん、ポーションじゃ駄目なのにゃ…」
意外な程の力で握り替えしてくるミスラに、毛ほどの疑念も抱かずに戦士は答える。
「俺に出来ることはありますか? 俺、戦士でケアルも何も出来ないんです、うううごめんなさい」
「あのにゃ…、ウチ…」
その瞬間、フードの下で、ミスラの顔が邪悪に微笑んだ気がした。
「もう……我慢出来ないにゃあ……」
「え?……我慢?…うわわわわ!?」
いきなりぐいっと腕を引かれ、不意を突かれた戦士がバランスを崩してミスラの上に倒れ込む。そしてそのまま足を絡ませられ、くるっと体を入れ替えられてしまう。
「ちょ、いきなり何を…」
ワケが分からずに狼狽えるヒュームに跨ったまま『ミスラとマン』はとろんとした表情をして、その胸の下着を取り外して傍らに捨てる。
月明かりの下、はっとするほどの美しい双丘が、豊かに揺れ、ヒュームはのし掛かられたままで息を飲んだ。
ミスラが動くたびに、ふるふると扇情的に乳頭が震え、切なげな声で戦士に語りかける。
「お願いにゃ……ウチの事、好きにしてていいから……」
後ろの腰から回って来た尻尾の先端が、するりとショーツに覆われた肌と生地の合間に入り込む。
「ここに一杯、貴方のHな汁を注ぎ込んで欲しいにゃ……」
そこまで言って、今更ミスラは恥ずかしそうに戦士から目を逸らす。
くびれた腰にのし掛かられ、戦士はそのピタピタと吸い付いてくるようなきめ細かい尻を、手で触るまでも無く堪能できていた。
目の前では、豊かなバストが寒そうに風に晒され、相変わらずふるふると揺れていた。
そして、なによりフードの下から垣間見える。はっとするほどの美しさを持ったミスラの切なげな顔。
戦士は、理解するよりも早く、ごくりと唾を飲み、答えた。
「は…はい、俺ので良ければいくらでも!」
「うにゃぁぁぁぁぁ♪」
答えた瞬間『ミスラとマン』は、飛び上がらんばかりに喜び、戦士にキスをし、その唇を塞いだ。
「はぁぁぁ… こ、この胸、大きすぎですよ…」
下から伸ばした手で、撫でるように胸を揉んでいると。その胸の重量がずっしりと戦士の両掌にかかってくる。
ふにふにとマシュマロの弾力と手触りを思わせる『ミスラとマン』のそれは、食い込んだ指の隙間から、今にもはみ出さんばかりに柔らかく、揉んでいる者が、天国へと誘われる心持ちになるような絶品だった。
「うんん… 嬉しいけど、胸がおっきくても、良いこと何て一つも無いのにゃあ……」
気持ち良い愛撫に身を任せながらも、自らの秘所に手を伸ばしつつ『ミスラとマン』が自嘲めいた表情を浮かべる。
元来、狩猟民族であり、男性個体が少ないミスラに取っては、外見の魅力よりも、遥かに身体的に優れている方がその優劣を是とするためであろう。
尚かつ、野生に生きる彼女たちは、子離れも早く、授乳期間はヒュームのそれに比べると僅かな期間でしかないことも拍車をかけているのだろう。
「そ、そんなことないですよ!いいじゃないですか、大きな胸!最高ですよ!」
『ミスラとマン』がちょっぴりと悲しそうなのを感じて、慌てて戦士はその胸を褒める。まるで今にも、この胸が消えてしまうかのような慌て振りだ。
はっきり言って、勢いだけの駄目駄目な褒め方だったが、それでも『ミスラとマン』は、くすっと笑って
「うれしいにゃ、そういって慰めて貰えると」
と言って戦士の胸板に、つうっと指を這わせて微笑んだ。
「へへ、が、頑張ります」
戦士は、照れ隠しの笑みを浮かべ『ミスラとマン』の胸を下から絞り上げるように揉み始める。
ただでさえ零れそうな胸が、押し上げられ、むにゅうと形を変えられ、『ミスラとマン』はその刺激に震えた。
「ん、ん、ん、はああ…気持ちいいにゃ…指に乳首が擦れて…んう…」
限界一杯に育ったオーバーサイズの胸を支える体が、切なそうに腰、背中、肩と揺れ、悩ましげに戦士の心を刺激する。
(こんな胸、今まで見たことも無かったぜ……ましてや、自由に出来るなんて…!)
熱く火照り始めた『ミスラとマン』の体に汗が浮かび、つうっと小麦色の肌に伝う。のぼせたような顔で彼女は自らの秘所を弄っていた指を引き抜き、ちゅぽんと口に銜えた。
「…もう、ウチの準備はOKにゃ……」
そのまま『ミスラとマン』を後ろに倒すような形で、戦士が上になり、ゆっくりと腰に手を宛って挿入する。
ショーツをズリ下げ、浮かしたミスラの腰に、ヒュームの腰が合わさり。慎重に狙いを定めた逸物が、僅かに開いた割れ目の入口をこじ開けていく。
ぬぷぷぷ
滑るように、ヒダが亀頭を迎え入れ、肉穴の奥へとヒュームのものが入り込む。夜空に向いた胸が、僅かにたわんで揺れた。
「はあああああ…はいいった、にゃぁあ……」
指よりも遥かに太いものの侵入に『ミスラとマン』は自らの体が歓喜に打ち震えるのを感じた。
同じく、男のサガで既にいつでもOKですよ状態だったヒュームも、入り込んだ先の余りの感触に直ぐにでも発射しそうな感覚を覚える。
「何て…温かいオ○ンコなんだ…」
「うにゃぁ…うんん……はぁ…そんな風に言われると恥ずかしいにゃあ…」
小動物は、概して大動物よりも体温が高いが。ヒュームの女性達と比べても、一回り小さいミスラ達は体温が高いのであろう。
そして、体温差は、そのまま重ね合わせた膣からヒュームのものへと伝わり、一層、戦士は己のものが灼熱していく気分に包まれる。
「動いてにゃ、一杯腰を打ち付けて、ウチを壊すくらいして欲しいのにゃ…!」
寝ころんだまま、繋がった腰を浮かせ、ミスラが甘えた声で戦士を促す。ヒュームはミスラの裸身に、突き動かされるようにして腰を動かし始めた。
ずにゅ ずにゅ ずにゅ
「うにゃぁぁ…うにゃ…ひぃにゃ…」
滑らかにミスラの膣は、ヒュームのものを擦り上げ、満遍なく刺激していく。
それと同じだけの摩擦を愛液に滑らせ、ミスラの裸身が月明かりに照らされて、一突きごとにビクビクと跳ねる。
「あうう…太いのが…アソコ…こ…ふにゃああ…擦れて気持ち良いのにゃ……」
鈴の音のごとく響く、小悪魔のようなささやきに、ヒュームは一層精神の高揚を覚え、更にミスラの腰に己の滾った逸物をぶつけ続けた。ところが
「う、はぁぁぁぁ…で、出ます」
性交経験の少ないヒュームは、余りにも性急に動きすぎ。射精感を覚えて中だしを避けるために、股間の逸物を引き抜いてしまう。
ミスラは思わず、へっ?といったん感じで、正面からそのものを見つめてしまった。
どぴゅぅぅ どぴゅ
白い奔流が幾筋か迸り『ミスラとマン』の小麦色の体にペイントしていく。それは顔にもかかり、きょとんとしていたミスラは慌てたように叫ぶ。
「ひにゃあ……ぷあ…顔に………ふぁ…ぁ……何にゃー?」
折角の射精を、外に放出され、ミスラの彼女は思わず抗議するように声を上げる。それが怒った様に見え、ヒュームは顔色を無くして謝った。
「す、すいません早くて、か、顔にもごめんなさい」
「あう、違うんにゃ、そんなことじゃないにゃ」
慌てて謝り返すヒュームに、寝ころんだままのミスラが、手の代わりにヒラヒラと尻尾を振る。。
「ウチがちゃんと、言わなかったのが悪いにゃ…」
そのまま股を広げて、先程まで繋がっていた秘所にそっと手を宛い、指でピンク色の秘裂を左右に割って促す。
「ここに、君のザーメン一杯中出しして欲しいのにゃ……」
自ら大きく開かれたアソコは、テラテラと奥まで光が差し込んで見える。戦士はその扇情的な痴態に、改めてゴクリと喉を鳴らす。
「い、いいんですか?」
「…恥ずかしいんだから…何度も言わせないで欲しいにゃ……」
こんな状態になっても尚、顔を赤らめ『ミスラとマン』はもじもじと俯く。耳がピコピコと抗議するように動いていた。
「ヒュームのザーメン……ここに注ぎ込みまくって欲しいにゃ……ウチ、全部受け止めるから…」
「は、はい!」
『ミスラとマン』のおねだりと、痴態を見せられ、戦士のモノはやる気を取り戻していた。
回復したソレを見て『ミスラとマン』も赤らめた顔で、嬉しそうに微笑む。そして、くるっと俯せになり、膝立ちになった。
「さあ、さっきので敏感になったウチのココ、今度は後ろから攻めてにゃ……」
膝立ちになった体の下から、たわわに釣り下がった胸が揺れ、戦士の眼前には、ぱっくりと開かれたミスラントマトが、ぐちゅぐちゅの果肉を見せつける。
それを支える丸いお尻からは、灰色がかった綺麗な毛並みの尻尾が、あたかも餌を目の前にしたかのようにパタパタと嬉しそうに震えていた。
「い、いきます!」
最早、理性なぞ遥かフェ・インの地にでもぶっ飛んだが如くに、戦士は身を奮い立たせた。
己も膝立ちになり、ミスラの尻を両手で掴むと、一気に差し込んだ。
ずぶぶぶぶ…ん
粘膜を擦り上げ、根本まで一気に入ったモノが、丁度奥の肉壁に当たる形で止まる。
「ふうううに…ゃ……はぁ…」
途中で止められていた快楽の再開に『ミスラとマン』は、声を漏らし、その膣をうねらせる。そして、戦士も腰を激しく振り始めた。
ずぅ ずぅ ずぅぅ
先程の体位よりも、深奥へと突き刺さるような長いストロークで、ミスラとヒュームの腰が打ち合わされる。
「やあああ!…こんな……おおきいにゃ……奥まで入りすぎだにゃ……」
「お、俺の結構デカイんですけど、こんな…丸ごと飲まれるの………すげぇ…すげぇ気持ちいい……」
戦士のモノが入るたび、膣の行き止まりを亀頭に突かれ。ミスラは腰からとろけていくような感覚を覚える。
ヒダが捲れるほどに膣口を擦り上げられ、肉穴と肉棒の合間から、淫らな唾液が下から垂れ、地面へと滴っていく。
「ふにゃあ……」
入れ始めから幾分も立たない内に、軽く『ミスラとマン』が痙攣するように腹に力をいれ、腰を浮かす。
「ふあ……ふあぁぁ……!」
一度目の絶頂だった。
だが、継続される戦士の腰使いに、それに浸る間も無く、倒れまいと震える腕と足をつっぱり、後ろからの攻めをアソコで受け続ける。
「こんな、もうぐちゅぐちゅに濡らして……そんなに感じてるんですか?」
「う、…はぁ……いいにゃあ……後ろから入れられると…奥に……ぴったり…当たって……気持ち良いにゃあ…」
野生動物の様にバックから激しく突かれ、フードの下のミスラの顔が、苦しそうに喘ぐ。
尻の後ろから生えた尻尾が、突かれるたびに、ぴくぴくと動き。フードの下から覗くネコ耳も、それに合わせたかのように揃って動いていた。
全身で戦士のモノを受け止め、膣がうねるように収束し、きつく締め付ける。
その収縮を受け、思わず、戦士は片手を腰から放し、目の前でパタパタと振られる尻尾を、ぎゅっと掴んで、抽送の手助けとしながら腰を打ち付けた。その瞬間
「ひきゃあああ……! そ、そこはだめにゃ…! …そこは……そこはぁ……!」
尻尾を掴まれた途端に『ミスラとマン』は悲鳴を上げ、膣がぎゅううっと肉棒を締め付ける。彼女は尻尾がことのほか弱く、余りに主導権を握られやすいので隠しておきたかったのだ。
(もうう、こんな…いきなり尻尾掴まれたら……ウチ…あっという間にいっちゃうにゃ……)
「も、もう気持ちよすぎ……で、出る…」
「し、尻尾ぉ…掴まないでにゃああ……!」
何度もヒダに絡みつかれ、戦士の肉棒が限界に達し、うっと呻いた後に、ミスラの体内で爆発するかのように精子を放出した。
びゅるぅ…びゅぶるるるる……
締め上げられながらも、ヒュームの精子は狭い尿道を走り抜け、ミスラの膣壁へとぶつかる。
「あ、あああああ…! …来たにゃ……ウチの…中に…」
弱点の尻尾を掴まれたままで、放出された『ミスラとマン』がたまらず喘ぐ。
戦士は、ミスラの腰をぐっと引き寄せ、放出を続ける男性器を、奥深く挿入し、更に精子を深奥に流し込んだ。
びゅるる……
「ふあああああ……」
全て出し終え。戦士がミスラの奥深くに、腰を突き出したまま、恍惚の表情で夜空を仰ぐ。
「はあ……ふああ……女……アル……」
ミスラも今の動きでイッたのか、俯いたまま、何事をぶつぶつと呟き。膣がひくひくと、肉棒にとどまる精液を搾りとるかのように締め付ける。
「へ、へへへ、いっちゃったんですか? なんだかんだ言って感度いいですね…」
軽くイッたのを確認し、戦士が得意げに『ミスラとマン』に笑いかける。
何だか良く分からないけど、こんな可愛いミスラと、それも好き者と出来てラッキー。と戦士は心の内で喝采を上げる。
そんな戦士のようすを気にする風でもなく『ミスラとマン』は、そっと片手をまわし、未だアソコ深く突き立てられた、モノの根本を優しく掴む。
「どうしたんですか? まだ欲しいんですか、えへへ、好き者ですね、ちょっと休憩すれば、また…」
ミスラをイカせて、気を良くした戦士は、なれなれしく話しかけたが、そのセリフは途中で止まることとなった。
べかーーーーーーーー!! キララン!
眩い光りが二人を照らし、更に戦士とミスラの体からも光りが放たれる。
「わぁ!? なななななに!? なんだ???」
狼狽えて戦士が 腰を上げようとするが『ミスラとマン』は、戦士のモノを掴んだまま放さず、立つことは出来なかった。
「離れちゃ…だめにゃ……」
代わりに、掴まれたままの戦士のアソコが、グングンとその勢いを取り戻す。
「ああん……! スゴイにゃ…また……おっきくて…熱くなってくにゃあ……」
「うわわわわ!? な、なに、ああああああ!?き、きもちい…!あーーーーー!!」
そしてそのまま、再度、ミスラの体内に放出を始める。
びゅるるるうるるるるるるるるるるるるるるる
まるで壊れた蛇口のように、鈴口からザーメンがほとばしり、ミスラの膣内を満たしていく。
「ぐあああ…!、き、気持ちいい!…ああ…なんだ…これぇ!……」
「ひあ!……いいにゃ……ヒュームのザーメンが……ウチの割れ目一杯に……でてるにゃ……ぁ…」
びゅぶぶぶぶるぶぶぶぶるる
後背位で繋がったまま、戦士の肉棒は、遠慮無くミスラの中に精子を放出しつづけた。その勢いは止まらず、膣内を洗浄するかのように、戦士のザーメンは流れ続け、ついには外にあふれ出す。
「あああ……ヒュームちんのザーメンで…ウチの…オ○ンコ…一杯になっちゃったにゃ……ふああ……あ、アソコがヒュームちんので…は、破裂…しちゃうにゃああ……」
物凄い勢い精子の流れに、膣内を圧迫されつつ、粘膜を擦られ『ミスラとマン』は狂ったように悶えた。
流動する精子は、ミスラの子宮も含めて膣の内部に隙間無く流れ、肉棒の挿入とは違った快感を生み出し続けた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!??」
戦士が、止まらない射精と、緩みきった快感に絶叫する。
感覚も、精子も、なにもかもが堰を壊したかのように、あふれ出て止めることが出来なかった。
どぷぅ! どぷぅぅぅぅぅ
まるでオシッコのように、ミスラのアソコから白濁が流れ落ちる。
「…か、感じるにゃ…、ウチの…し、子宮の中まで……ザーメンで…一杯あふれてるにゃ……」
許容量などとっくに越え、射精され続けたミスラの中は、精液がパンパン溢れかえり、決して受胎することの無い卵子に向けて、それでも役割を果たすために物凄い数の精子が蠢いていた。
その第一の脱落者達が、ミスラの膣口から垂れ流され、あるいは太股を伝って、幾筋もの白い跡を、小麦色の肌に刻みつけた。
「だめにゃあ……こんな…零れちゃって……は、恥ずかしいにゃ……」
はしたなく流れ出るオシッコのような精液に、羞恥を覚え『ミスラとマン』は上気した顔にそのネコ耳を閉じるように伏せる。が、一方、戦士はそれどころでは無かった。
「あ……はがぁが…っ………」
最早白目さえ剥いて、戦士が口をパクパクとさせる、が、放出は止まらない。
全身の生気が、まるで精子に変わって出て行ってしまうような感触を、薄れる意識の中で戦士は感じ取る。
急速に視界が消え失せそうになり、生命の炎が消えたかと思いかけた。
「み、『ミスラとマン』!ヒィィィリングッ!!」
後ろから挿入され、射精を受けたまま、喘ぐ『ミスラとマン』が、手を戦士に向けかざした。
キラキラキラーン!
戦士の体がヤケにあっさりと光ると、失われた生気が再び漲っていく。
「がはぁ…!? はぁぁ?……ふ…あ…!?…」
そして、途端に
どぴゅぷ! ぶびゅぶるぶぶぶぶぷ!
「…きゃうう……」
再びミスラの中へと、強い放出が始まる。
まるで、膣にホースを突っ込まれ、子宮口へと水を流し込まれるような感覚に『ミスラとマン』は絶頂から絶頂へと運ばれ、声を失い、ビクビクと震える。
「……ぁ!………ぁ…………!!」
ぢゅぽん……
淫猥な音と共に、射精の勢いで、肉棒が抜け落ち、力無く戦士が仰向けに倒れる。
ザーメンの奔流に蹂躙され続けた膣からは、ゴポリ、とその証が溢れ、外に押し出されていく。
「うにゃぁん……ヒュームちんの…子種ぇ………」
ミスラはその体を暫く横たえたままひくひくと震え、倒れた拍子に振りかけられたザーメンが、その裸体を流れ落ちていった。
循環するような快楽の波に、ミスラの腰から下は、何も無くなったように軽く、そして体中はまだまだ淫蕩に射精を欲しがった。
顔に滴る精液を、舌で舐めとり『ミスラとマン』は未だに弱く、空に向かって射精を続ける戦士に向き直った。
今し方、蘇生したばかりだというのに、もう既に戦士は意識を失っているようだった。
ミスラの娘は、何かとりつかれたような、そして、この若さでは考えられぬほど、妖艶さをたたえ始めた瞳を戦士に向け、起きあがる。
『ミスラとマン』は、『獲物』にまたがり、ぞっとするような色気を帯びた声で呟いた
「…もっと欲しいにゃ……もっともっともっと……ウチのここに…注ぎ込んで……にゃ……」
ミスラは、若いヒュームの逸物をそっと自分に迎え入れ、ケアルの詠唱を開始する。
夜空の月と星達だけが、二人を見ていた。
まだまだ、夜明けが遠いことを知らすかのように明るく瞬いていた。
……………後日談
小鳥の鳴き声に目を覚まし、梢から漏れる眩しい日光に、戦士は呻いた。
気が付くと、戦士はロンフォールの石壁沿いに倒れていた。
捨てて逃げた装備は手近な木に吊され、置いてきてしまった剣はちゃんと腰に装着されていた。
……服もちゃんと着てる。
『ミスラとマン』の姿はどこにも無く、代わりに手紙らしきものが枕代わりのキノコの脇に添えられていた。
「やりすぎました。ごめんなさい。本当にごめんなさい。本当に許してください。fにいXXdぃっXXXXXbyhXXXrvy」
文章の最後に書かれた文字が読めず、日に照らして見る。
ぐしゃぐしゃとミミズのような書き殴りに潰された字が読めた。声に出してみる。
「冒…けん…者達のがーでぃあん……ン、『そんな…こ…と…よりミス…ラとマ…ン!』参上!!……か?」
手紙を読んでは見たものの、何とも言えず、戦士は苦笑いした。
「はぁ……」
ため息を一つついて、横の城壁らしきものを見上げる。ウワサに聞いたサンドリア…にそっくりだ。
「名前も聞いて無かったなぁ…………… 俺もか?」
独り言をつぶやきながら、フードの下の顔を思い出そうとしたが、どうしても思い出せなかった。
思案しながら辺りを見回す。
遠目には、城門らしきものも見えた。
荷物をまとめて、ゆっくりと歩き出す。
多少、腰に違和感を感じるが支障なく歩けるようだった。
緑の多い所だった。
新緑に囲まれた中で、歩きながら深呼吸してみると、爽やかな風が肺の中を通っていくように感じた。
どことなく釈然としなかったが、いつの間にか、戦士は新しい町に向けて、森林の中を走り始めていた。
「ひゃっほーーーーーぅ!!!!!!」
高らかに叫び、城門にいる兵士に向けて、馬鹿みたいに手を振った。
あそこから、また俺の冒険が始まるんだ。そう思うと嬉しかった。
ちょっと回り道はしたけど、生きてるならそれでいい、と冒険者的な考えが頭を埋める。
背の高いエルヴァーンの兵士が、呆れた顔で、ようこそサンドリアへ、と事務的な挨拶を返す。
そんな態度も気にならず、ヒュームの戦士は愛想良く聞いた。
「お腹が減ってるんです、美味い飯を出すところ教えてくれませんか?」
蛇足だが、数刻後、戦士は飯を食いながら、寝ている間に三日も経っていると知って青ざめるのであった。
Fin
→ミスラとマン第二話「その名はエルメスE!」陵辱表現有