勇気と無謀、紙一重の代償

日が去り夜が訪れ、あたりが暗闇に包まれるころを見計らい、マムークに潜り込む二つの人影。

二つの人影は敵の目をかいくぐり、見つからないように敵地を進んでいく。
その二つの人影がマムークの居住区付近までたどり着いた時、とあるものを見つける。
彼らの目の前にあったのは機能を停止したオートマトンであった。
「これは…!」
「どうやら、近くにいるようだが、この様子じゃマムージャに捕まっているだろう、急ぐぞ」
オートマトンが無事ではないことに嫌な予感を感じつつ、彼らは足早に進んでいく。

「ん〜〜〜、ん〜〜〜」
マムークを進む二人の耳にどこかから入ってきた音。
それは少女の声と思らしきものであった。
その、声と思われるもののする方へ歩みを進め、とある住居にたどり着いた二人が目にした光景。
それはまさしく嫌な予感が告げていたものだった。
「ゲッゲッゲ、良い拾い物をシタナ」
「アア、全くだ」
「コレデ当分は退屈しないでスミソウダ」
二人の前で行われているそれはまさしく、少女がマムージャに陵辱されているという最悪の結果。
その状況から助け出すべく、目で合図をし、二人は住居へ突入する。
お互いが、それぞれ近くにいるマムージャへ斬りかかり、一瞬のうちに切り伏せる。
「ナンダキサ…」
お楽しみ中だったもう一匹も気付いたときには遅く、声を上げる暇もなく斬られ、
アフマウを陵辱していたマムージャ達は二人の怒りがこもった斬撃を受け全て息の根を止められた。
「アフマウ様…私がもう少ししっかりしていれば。」
「悔やむのは後だ、さっさと脱出するぞ!」
そう言い、意識の無いアフマウを背負い不滅隊士へ脱出を促す傭兵。

少女を抱えながらの脱出であったが、暗闇が幸いし二人は無事にアトルガン皇国へたどり着こうとしていた。
だが、マムージャ側も異変をかぎつけ追っ手を向かわせており、二人の近くにまで迫っていた。
「クソッ、あの橋さえ渡れば、アトルガン皇国の勢力圏なんだが…。」
「ここは私が引き受けます、貴方は先へ!」
「待て、リシュフィー!」
傭兵が静止するのも聞かずマムージャの集団へ向かう不滅隊士。
「アフマウ様、どうかご無事で…」
「いや、ここは私が引き付け、二人をなんとしても無事に逃してみせるっ!」
不滅隊士の覚悟を感じ取った傭兵は後ろめたいものを抱えつつも、少女のためと思い、アトルガン皇国へ向けて急ぐ。

その後、傭兵と少女は無事アトルガン皇国へ帰還することが出来た。
一人の勇敢な不滅隊士の行動のおかげで…。

「ご苦労、リシュフィーに関しては本当に残念だった…。今はアフマウが帰ってきたことを喜ぼう。
君の働きに感謝の気持ちとして報酬は多めに支払わせてもらおう。では下がってよいぞ。」
「はっ。」

傭兵が下がり誰も居ない皇宮でつぶやく宰相。
「たかだか、人形なんかに執着するからだっ…!!」
それは静かだが、アウゼンとメネジンに対する途方も無い怒りがこもった一言だった。

皇宮に戻り、穢れを落とすべく入浴で体を清めたアフマウは自室のベッドでぼんやりとしていた。
「大丈夫だったか、アフマウ。」
「ええ、命に別状はありませんが…。」
アフマウが発した言葉に嫌な響きが混じる。
「これにこりたら人形に執着するのはやめることだ。」
「お兄様、そういえばアウゼンとメネジンはどうなりました…?」
「この後に及んでまだ木偶の心配か。」
「だって、あれはお母様の…」
「そんなに大事ならあわせてやる!!」
怒気をはらんだ声でアフマウの言葉をさえぎり、ラズファードがアウゼンとメネジンを連れてくる。
「アウゼン!メネジン!」
少女の顔が一瞬、嬉しそうな顔をする。
そう、一瞬だけ。
二対のオートマトンはアフマウの声に反応することはなかった。
それどころか、いつの間にか改造を施されていたようで、奇妙な物体をつけており異質な存在へと変わっていた。
「そんなに人形遊びが好きならこれで遊んでいろ!」
「待って、おにいさ…キャッ」
去っていくラズファードを引きとめようとするが、オートマトンに押し倒されてしまうアフマウ。
そのまま、アウゼンが男性器を模したものに交換された手をアフマウの口へ押し込める。
驚き戸惑っているアフマウをよそにメネジンは衣服、愛液でぬれているショーツも剥ぎ取りアフマウを一糸纏わぬ姿にしてしまう。
ジュポォ。
愛液があふれているのを確認したアウゼンはよだれにまみれた男性器を引き抜き、女性器へあてがう。
「いや、離して!やめて!」
抵抗しようとするもメネジンに押さえつけられ、身動きの取れないアフマウ。
アウゼンがそれをあざわらうかのように膣口をなんども男性器でなぞる。
「っっっっっ。」
愛液をまとわせ、頃合を見計らったアウゼンはわざと音が聞こえるようにジュプジュプと音をたて男性器を挿入する。
「だめぇ、そんな前後に動かしちゃっ」
弱弱しく吐息をもらすアフマウにアウゼンは左手に装備されているものをクリトリスにあてる。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ。
ローターをクリトリスへ当てた瞬間、アフマウの体がビクッと反応する。
「らめぇぇ、そりぇ、しゅごぃぃぃぃぃ。」
アフマウは未だ味わったことのない快感に、舌もまわらなくなっていた。
アウゼンはそんなことなど気にせずにアフマウに快感を与えていく。
「あぁぁ、きもひゅぃぃ、もっともっとぉぉぉ。」
「なにかくりゅ、きひゃぅぅぅぅ。」
「いきゅ、いきゅぅぅぅぅ。」
初めての快感を貪欲に求め、初めての絶頂を迎えるアフマウ。


息も絶え絶えなアフマウを見、拘束の必要性が無いと感じたもう一体のオートマトンが動き出す。
ピチャピチャ。
あふれ出た愛液を自身の右手にかけるメネジン。
「あれぇぇ、なにしてりゅのぉぉ?そっちぃはぁ…」
充分に湿らせた右手を後ろの穴へズプ、ズプと差し込んでいくメネジン。
「あぁぁぁぁ、おしりぃ、おしりもきもちいぃのぉぉ。」
それに負けじと、アタッチメントをイボイボつきの男性器へと交換し、前の穴を攻めるアウゼン。
「らめぇ、わたしぃ、また、また、いくぅぅぅぅぅぅ。」
前後からの攻めに、再び絶頂を迎える。

それからも幾度となく絶頂を迎えるアフマウだが、疲れを知らぬオートマトンによる攻めは終わらない。
少なくともアフマウのあえぐ声が、今晩はやむことがなかったと言う。


暗礁域の虜囚