チャヤヤ 射的屋タル♀
アラード 織物屋ヒュム♂
ザフィフ 魔法屋ヒュム♀ f2A 金ポニ
カハ・ホビチャイ 金物屋ミスラ f8B 金
アルーア 記者エル♀ f3A 金
ジューン ヒュム♀ f1A
所長 タル♂f3A


慣れない蒸気船に揺られ、はるばるやってきた、この地。
近東の皇国、アトルガン。
突き抜けるような青い空は夕暮れになると、鮮やかな赤を混ぜながら色を落としてゆき、藍色に染まる。
どことなく埃っぽい空気を感じるが、それはレンガと石で造られた建物が、そう感じさせるだけだろう。
要所要所の壁に描かれた、蛇のようなレリーフは、皇国の独自の文化から生まれた芸術性なのか、力の象徴として扱われる。
街に灯る街灯も、行灯と呼ばれる東方の物に似ている。
そしてなにより目に付くのが、扉の多さだった。
蛮族の侵入を防ぐための重扉に監視塔。
街と要塞が織り込まれた、戦闘用都市なのがよく解る。
余談だが、この国の兵士達は戦闘訓練に槍や両手剣を用いるのが基礎のようであり、近衛兵以上から片手持ちの武器を扱う事が多いようだ。

     = アルーア・シュドリアンヌ =

ふう、と一息つく。
手帳に書いた文を読み返し、まだまだ言葉を付け足さないとな、と耽る。
冒険者達の喧騒の最中、アルーアは手帳を手に、一人佇んでいた。
元は冒険者であったが、今は身を引き、ジュノに本社を構える広告会社、ヴァナディールトリビューン社で働いている。
彼女の担当する部署の編集長が「アトルガン皇国特集を作りたい」と口にしたのが事の始まりだった。
そこで、元冒険者であるアルーアにその役の白羽の矢が立ったのだ。
ペンの尻でこめかみをカリカリと掻く。
どうにも俗っぽい、と胸中で己を叱咤しているのであった。


編集長は一時期ウィンダスに出張しており、それを終えてから「スクープの鬼」と呼ばれるようになった。
平和なウィンダスでの記者経験で身に付いたことは「大衆の心を掴むのは意外性」との事。
そんなことは誰でも解っている事なのだが……と、私を含め社員達は呆れ顔をせざるを得なかった。

椅子に腰掛け、チャイを啜る。
紅茶に黒糖とミルクを混ぜて造るものらしいが、強烈な甘みが舌に刺さる。
だが同時に、疲労で失われた力を取り戻してくれるような、甘露物独自の浸透感を腹に感じた。
最近になって解禁された皇国には冒険者以外にも、様々な者達で賑わっている。
なかには、ヤグードも混じっている、と言うのには驚いた。
獣人である彼もまた、国に追われ、傭兵になるべくこの国に赴いたと言う。

獣人。

それはここヴァナディールでは忌み嫌われる存在。
アルタナの女神から生まれし我等とは、相反する存在。
だが、私は裏を返してみようと思う。

獣人がこの世界に居るお陰で種族間の大規模な紛争は無くなり、共通の敵を見定め、アルタナの民は互いに愛し、協力しあう事を約束し、今に至る。
もし獣人がいなければ、この世界は各地で種族間の争いは続き、狂気の渦巻く世界となっていたであろう。
ヒュームはガルカを奴隷とし、兵に仕立て領土を広げ続け、エルヴァーンとタルタルはそれを打ち破るために同盟を組む。
もっともその同盟は仮初の存在で、敵対種を滅ぼしたら、すぐに条例は破棄されるだろう。
そして、全ての種が互いに潰しあい、最後に残るのは中立寄りの立場に居たミスラが国を築き、全ての民を支配していたかも知れない。
もし獣人が居なかったとすると、世はこうなっていたのではないかと私は想像している。

     = アルーア・シュドリアンヌ =

手帳に己の思考した架空の未来を書き綴り、ピンと閃く。

  そうだわ、近東の獣人を特集した記事なんてどうかしら……。

アルーアは手帳を仕舞うと、チャイの料金を払い、店を後にした。


アルーアはアトルガン白門から、アルザビへと場所を移した。

造りこそ居住区の白門に酷使しているが、所々に欠けたレンガの壁が獣人の進攻の爪跡を物語る。
遠くまで見渡せるように建てられた監視塔は、いち早く敵の進攻を知るためのものだ。
ここアルザビには「魔笛」と呼ばれる不可思議なものが存在し、どうやら獣人はそれを求めて、進軍してくるらしい。
詳しい話は聞けなかったものの、それはとても重要な物と同時に皇国の機密事項であり、そこいらの兵士に軽々しく話を聞いてはならない。
皇国没落の企みをもつ者として、牢屋に放り込まれかねないからだ。
なお、この区域にはアトルガンきっての将が布陣されており「五蛇将」と呼ばれる武勇誉れ高き者達が存在する。
この五蛇将達が居る限り「アトルガン皇国の守りはアルザビウーツの如く堅い」と言う兵士も多い。
だが私は、何物をも容易に貫くレリックウーツの存在を尋ねると、兵士達は揃って首を傾げ、怪訝な顔をする。
つまりはそういう実態だと言う事なのだろう。
五蛇将達が、兵士のことで頭を悩ませる姿が容易に想像出来た。
傭兵が募られたのは、義勇兵志願の減った時代の流れではなく、将に頼りきった微温湯(ぬるまゆ)の現状から生まれた必然なのであろう。

     = アルーア・シュドリアンヌ =

口舌の刃さながらの文体。
この記事は没になるわね、と顎に手をやり考える。
まあ、あくまで己の視点から見定めた事を書き殴っただけにすぎない。
いずれ個人のエッセイの参考文にしようと思い、手帳に書き殴っただけの記事は腐る程あるのだから。

さて、本題の獣人の記事に取り掛かる事にしよう。
ここアルザビは、ビシージと呼ばれる皇都防衛戦が行われる。
傭兵や義勇兵が街を防衛するのだが、その戦闘の際はアルザビに住まう一般市民すら巻き込まれる。
無論、市民の方々もそれを覚悟の上で、ここに住まうのだから感服せざるを得ない。

早速インタビューを開始するアルーアであった。


雑貨屋を営む、女主人に尋ねる。
「え? インタビュー? 獣人について? あたしに? あらイヤだ、お役に立てなくてごめんなさいね。私はビシージの時には白門に避難しちゃうもの。何も答えられないわ」
ギルドを営む、ガルカに尋ねる。
「獣人について、ですか。私達はいかんせん専門馬鹿ですからね。近東の獣人は他の地には存在しない異形の者・・・と言う知識しか、ありませんので」
大通りに店を構える主人達を尋ねる。
まずは、射的屋を営む、チャヤヤ氏。
「んー、獣人についてですか? うーん、凶暴としか答えられませんねー」
織物屋、アラード氏。
「何だ? インタビュー? うちは近東随一の織物屋を目指してるんだ。宣伝よろしく頼むぜ」
魔法屋、ザフィフ氏。
「………」
金物屋、カハ・ホビチャイ氏。
「……」


一通り聞いて回った所、街の人々は獣人について詳しく知らないらしい。
獣人達はどこから来たのか、何故魔笛を欲しがっているのか。
どう言った状況から進攻を決めるのか、まったく有益な情報が聞けなかった。
ちなみに戦闘に巻き込まれるのは逃げ遅れた一般市民であり、皇国の戦略に「市民を囮にする」と言う方法があるのかと予想したが、反した結果となった。
市民は攫われるだけで、殺害される事は稀有なようだ。
それは兵士達にも言える事であり、戦闘において命を落とす者は居ても、捕虜となって虐殺されるのはあまり無いとの事。
オークやヤグードに攫われた者達の末路は聞くまでもない。
だが、何故近東の獣人は、わざわざ攫った捕虜を生かしておくのだろうか。
私の憶測では、近東の獣人達は

「あのー」

手帳に文を綴っているアルーアに、声がかかる。

声のした方に顔を向けると、そこには先程インタビューした二人。
大通りに店を構える、ザフィフと、カハ・ホビチャイだった。
「何の、御用でしょうか?」
アルーアは何事も無く、感情を押し殺して返事をする。
インタビューしたにも関わらず一言も答えてくれなかった二人が何の用だ、と言う言葉を胸に秘めて。
「……貴方………近東の獣人について………調査してるんですって…?」
ザフィフが押し殺すかのような声で、語りかけてくる。
「ええ。この地に潜む獣人はアルタナやプロマシアとか、そういった神々の事と一切関係なく動いているようだから」
淡々と言葉を返す。
「それじゃあ、その調査結果を記事にするって事?」
カハが探るような視線を送る。
「別に記事にするとは限らないわ。時として、世に発表してはならない真実もあるって事くらい理解してるわよ」
記者としての本音をぽろりと溢してしまった。

ザフィフとカハは、互いに顔を見合わせる。

まずい事言ったかな、とアルーアは少し後悔した。
記者と言うのは一般人に本音を語ってはならぬものだと言うのに、つい洩らしてしまった。
内心焦るアルーアをよそに、ザフィフとカハの二人は何処か楽しそうだ。

「じゃあ……記事にしないと……約束してくれるなら………」
「とっておきのお話、お姉さんに聞かせてあげよっか?」

一瞬間を置き、アルーアは

「約束するわ」

と答えた。

三人は場所をアルザビから、白門へと移した。
アルーアは船宿と呼ばれる貸し切り可能な宿とは別の、一般の宿で話を聞くことにした。
取材費で落とすにしては船宿は高くつく。

「さてと、それじゃあ聞かせてちょうだい。貴方達の知ってる範囲の事で良いから」
狭い部屋に二つの対のベッド。
間には窓の下に備えつくように設置されたコモード。
アルーアはカハ、ザフィフと対極のベッドに腰掛け、話を聞き入る姿勢に入った。
「では……私から……お話しましょう………」
ザフィフは被っていたフードを脱ぐと、首を振るい、長い髪を解放した。
「まずは……アラパゴと呼ばれる暗礁域に潜む……ラミア達について………聞かせてあげるわ……」

ラミア。
それはヒュームの身体に、大蛇の下半身を持つと言われる獣人。
ラミアに対しての噂は様々で、元々は人間だった者たちが、皇国の錬金術の実験台とされた結果、ああなったとか、
とある魔道士の禁忌の術によって作られた合成獣人だとか、色々な逸話があるようだ。

「まず……近東の獣人達の共通の目的は……知ってるわよね……?」
「ええ。アルザビに置かれた魔笛と呼ばれるものを奪いにくるのよね」
アルーアの答えにザフィフとカハは頷く。
「……では………何故人を攫うのか……教えてあげる……」
うふふ……、と楽しそうに笑うザフィフに、寒気を覚えるアルーア。

「第一に……ラミア達は……男達を攫い………魅了するわ……」
一拍間を取り、更に続ける。
「そして……ラミアの魅了に心まで囚われた哀れな男は……魂を抜かれ……死してなお生きる、屍生物となるの……」
アルーアはごくりと息を飲む。
「……攫われた女は、と言うと……ラミア達の配下の……狂宴の贄となり……貪られるのよ………」
ザフィフの言葉を聞き、背中に氷柱を差し込まれたかのような気分になった。


剥き出しの岩の床。
本来なら、素手で触れるだけでズタズタに切り裂かれてしまう程の鋭利な岩肌だが、綺麗に平らに整えられている。
暗く、寒い、アラパゴ暗礁域は風が吹くと、洞窟内を突き抜けて、低い唸り声のような音が響きわたる。
そして……その中で、彼女達との狂宴が始まるのだ。

ラミアやメロー達の声が洞窟に木霊する。
普段声に出す相手を威圧する叫びでは無く、軽快で艶やかな響きだ。
同時に男達の唸り声。
男達は主に、ヒュームのようだ。
「うああ……」
「ああ……」
「で、出るっ!」
全裸の男達がラミアとメローに圧し掛かり一心不乱に腰を振っていた。
「アアアァァ……」
先端が二股に分かれた舌で、上に乗った男の顔をちろちろと舐める。
ラミア種の人間の身体は下腹部の辺りまである。
そこから下は蛇の胴体だが、境目より少し下の窪んだ所に男を受け入れる肉穴があるのだ。
このラミア種の鱗は網目状になっており滑らかで、地肌を行き来させても逆らうことがないので男が鱗で傷付く事がない。
「あうぅ……さ、最高だ……」
一人の男がそう呻くと、露になったラミアの豊満な乳房にしゃぶりつく。
「アァァン……モットモット、イッパイダシテ……」
「ソウヨ、スキナダケダシテェ……」
「ア……アッ、アッ…………」
魅了された男達にとって、ラミアとの交わりは最高の快楽であり、中には涎を垂らしながら腰を振る者も居た。
「ううっ!!」
一人の男が身体を弾き反らせ、ラミアの膣内へと精を流し込む。
ブヂュッ……という音と共にラミアと男の結合部分から精液が溢れた。
「ア………ァン……」
精を受けたラミアが恍惚の笑みを浮かべ、絶頂の余韻を味わう。
男はぐったりとし、乳に顔を埋めている。


シュルシュルと長い下半身を男の腰に巻きつけ、両腕で頭を抱きしめ、口付けを交わす。
「ネェ……モット、シテ……」
男は息を荒げると、まだラミアの膣内で固いままの男根を再び動かし出す。
「ア、ア、アアアアア……スゴイ……サイコウヨ、アナタ……」
絞り、吸い込むように蠢くラミアの膣をかき回す男の快楽は、抗えぬ。
「ン……ンハッ……ムムムン……」
ラミアの唇を奪い、舌を絡ませ唾液の交換。
藍色の乳首を執拗に指でこねくりまわし、摘んでは弾く。
「アアア………ダメ……マタ……!!」
顔を反らせ、快感に喘ぐラミア。
煽情的な首筋に吸い付き、舌を這わせる男。
これではどちらが獣人なのか解らぬくらい、男は荒々しくラミアを貪る。
「うおおぉぉ……!!」
ラミアの腰を掴み、高みに向かうため一気に激しく動き出す。
「出すぞ、出すぞ、出すぞぉぉ!!うおおおおおおっ!!!」
「アアアァァ! ウウウウ、アアアン!!」

 ブヂュッ!! ブヂュルッ!! ブヂュッ!!

ラミアが絶頂し、男が獣のように叫ぶと同時にラミアの膣内から精液が大量に溢れた。

ここは、ラミア種と男の交配場所。
ラミアはヒュームの男を好み、気に入った者を選んでは魅了してその男と交わり、子種を体内に受け止める。
繁殖力の強いヒュームの男はラミアの絶好の交配相手であり、一族の繁栄に大いに貢献してくれる。
交配のために進化した特別なラミア種は、男達を喜ばすために人間の言語を解し、己の性感度を高め、肉厚で分泌液のよく出る膣と豊かな乳房を持った。
魅了されているとは言え、獣人を犯す快感、征服感は男達をこの上なく虜にする。
快感に溺れて、死ぬまでラミアと交わり続けた愚かな者はクトゥルブとして、生きる屍と化すのだ。

欲望の権化、クトゥルブ。
交配にて死したゾンビには、食欲と性欲が異常なまでに強く、時にラミア達ですら抑えきれない。
そのクトゥルブを抑えるため、ラミア達は………


交配の場より、幾分離れた場所。
丈夫な鉄格子を付けられた、一つの部屋。
ラミア達との交配の場とは違い、鋭くはないものの凹凸の多い岩が地となり、空気も淀んでいた。
辺りには、腐肉の噎せ返る臭気、精液の鼻につく匂いが漂っている。
喉の奥から搾り出したかのような唸り声と、女の悲鳴。
時折聞こえる、ラミアのけたたましい声。
「ハァ……ハァ……」
「ハヘ……ハッ」
クトゥルブの歓喜の吐息がこの空間の空気であり、音であった。
半腐乱しているにも関わらず、性器だけはまったく崩れることなく残っている。
喜びにカチカチと歯を鳴らせる。
その身体の下には、うら若き乙女達が組み敷かれている。
大きな声で泣き喚く者、すでに絶望の闇を携えてされるがままの者、ただひたすらに快楽を貪る者。
それを見つめるラミア達。

その狂宴の最中、鉄格子が開く。
ビシージによって囚われてしまったザフィフが、ラミアに連れられて。

ザフィフは眼前の光景に圧倒される。
その様子をラミアは楽しそうに見ているようだった。
「……ゲヘェェ………」
新しい贄に歓喜する、クトゥルブ達。
「……うっ……」
部屋を包む悪臭に、顔をしかめる。
胸にこみ上げる吐き気をよそに、ラミアはザフィフの腕を取ると、ゴミでも放るかのように投げた。


「つっ!!」
凹凸の多い床に放られ、痛みに尻をさする。
むわっと辺りを包む、突然の腐敗臭に鼻を通り越し、眼まで痛くなる。
「ギヘヘ……ニグ……」
数匹のクトゥルブが、ザフィフを囲む。
「……くっ……」
舌なめずりをし、クトゥルブは一斉にザフィフに襲い掛かった。
「いや……! やめ、なさい……!!」
ザフィフの服を噛み千切り、手で引きちぎり、まるで花占いで一本一本花弁を千切るかのように、少しずつ服を裂いてゆく。
「ゲヘへヘ……」
胸部に手が掛かり下着ごと剥ぎ取られると、ザフィフの形の良い乳房がふるんと揺れた。
「い……いやぁ………!」
羞恥に頬を染めたザフィフだが、そんな事など歯牙にもかけず、その頂点にある桜色の突起に長い舌を這わせる。
「ひいぃ……!!」
粘り気の強い舌が乳房全体を這い、そして頂点の突起に舌を這わせ、執拗に攻める。
ブルル、と身体を震わせるザフィフ。
「……あぁぅ………ん……」
二匹のクトゥルブが豊かに実った二つの果実の蕾を、舌で堪能する。
「あ、ああ……はっ……」
柔らかかった桜色の突起はみるみる固くなりピンと張ると、長い舌を巻きつけ、ニュルニュルと扱く。
「あ……あぁんっ……あ……!」

その間にも服を裂く手、口は止まらず、悶えている内にザフィフは一糸纏わぬ姿にされていた。

五匹のクトゥルブに囲まれ、ザフィフの貪りは開始された。


「あ……あ……」
身体を押さえられ、舌が身体中を這う。
耳、首………胸、腹、尻、腿、足首。
強烈な臭気のする粘液に塗れ、意識が遠のく。
舌の貪りの快感にザフィフは酔いしれ、恥らう事なく声を出す。
しばらくして身体中を舐め尽くしたクトゥルブは、メインディッシュへと狙いを定める。
「ひっ……!!ああっ!!」
すでに蜜で溢れていた、そこへ舌を這わせる。
ザフィフの反応に、まだ身体を舐め回していたクトゥルブ達が気付き、一斉に舌を集める。
「ああっ、だ、ダメ……そんなに沢山……!!」
幾つもの舌がザフィフのそこを舐め、我先に貪ろうとする。
まるで触手が、水分を求めているかのように。
「ひああっ!!」
敏感な蕾にも巻きつき、這いずり回ると、ザフィフの身体は弾け、反り返る。
白い身体から放つ妖艶な香り。
クトゥルブ達もそれに釣られ、欲望の肉塊を隆起させ、直立させる。
二匹のクトゥルブがザフィフの腕を持ち、そして脚を掴むと、大きく開かせた。
薄い金色の毛を指で弄び、反り返った肉塊がザフィフのそこに狙いを定める。
「や……やめ、なさい……」
拒否の言を向けたザフィフだったが、頬を染め、艶かしい吐息をするその様は、オスを求める淫乱なメスでしかなかった。

「はぐっ………!!」

ずん、と一気に最奥まで入ってきた。

「はぁぁ……あ、あっ……や、やめ………て……」
強い腰使いに肢体は揺れ、豊かな乳房も一緒に揺れる。
「ギヘへ……ハ……ハ……」
クトゥルブの、力の抜けただらしない声。
ザフィフの内部の快感に呻き、溺れているのだ。
グチュッ、グチュッと粘液が混ぜ合う卑猥な音がザフィフの情欲を一層煽る。
「あぁ……き……きもち、いい……」
手足を掴んでいたクトゥルブは、ザフィフを地に降ろし、猛った性器を取り出す。
両手にそれを持たされるが、ザフィフは拒む事なく握り締め、扱き出した。
 『人間のとは違い、熱くない……冷たい………なのに、こんなに勃起してる……』
ビクビクと快感に蠢くその様は、屍生物とは無縁な物体に見えた。
一匹のクトゥルブがそそり立つ肉棒を、ずい、と顔に押し付けてきた。
腐肉の匂いはしなかった。
「……んんっ……」
飲み込むように咥え、舌で先端を転がし、感触を楽しむ。
「ん……んん……ん……」
四匹のクトゥルブを相手にし、快楽に身を堕とす、ザフィフ。
さながら、女を貪るクトゥルブと大差は無く、唾液に塗れた白い肢体は、艶やかに妖しく光る。
クトゥルブはその光に呼びつけられた、快楽の使者にすぎない。

ザフィフの口に含んでいた肉棒が跳ねだすと、クトゥルブは欲望の汁を思い切り放った。
突然の事に驚き、眼を見開くザフィフ。
しばらくし、全て放出し終えたクトゥルブは腰を引き、ザフィフの口を解放した。
「ゲホッ、ゲホッ……な、なんて匂い……なの……」
放出された半分腐った精液を、咳と共に吐き出す。

「んはぁっ……ああっ………!」
クトゥルブの腰の動きが早まる。
やはり元人間なせいか、動向が似るのだろうか。
射精が近いと、動きを早く、そして激しくするのは人間とまったく同じだ。
「ああ……ん……は、激しすぎる……」
子宮を揺さぶるほどの激しい突きに、ザフィフも酔い、乱れる。
思わず、扱く手にも熱が入り、亀頭を指で扱いたり、裏側に指を這わせたりなど、射精を促す。

身体を大きく震わせると、クトゥルブはザフィフの膣内に挿入したまま、精を放った。
「くあぁ……!」
凄まじい量の精液に、思わず身を震わせる。
同時に両手に持ったモノからも精が放出され、ザフィフの顔や胸を汚す。

身体に付着した、粘つく精液を指で弄ぶ、ザフィフ。

  ………私はまだ……イってないわよ………。

新たに群がるクトゥルブ達を見て、ザフィフは妖艶に微笑んだ。




「か、官能話?」
うろたえるアルーアをよそに、ザフィフは興奮を隠し切れず、腰をもぞもぞ動かしていた。
「クトゥルブ達を監視するラミア達は……性欲を発散しつくした奴を抑えるためにいるのよ……」
あはぁ……と艶かしい吐息をつくザフィフ。
「……そうしないと……クトゥルブは次に食欲が湧いちゃうから……せっかく捕まえてきた捕虜が食べられちゃうでしょ………?」

はぁっ、とため息をつくアルーア。
「き、聞いて損したわ」
「……そうかしら……?」
ザフィフの声に、頬を染めながら睨むような視線を送る。
「ええ、ちっとも獣人に関係ないし」
「まあまあ、そんなに怒らないでよー。次は私が、トロールについて話してあげるからさぁ」
カハの言葉を聞き、アルーアは姿勢を正す。
「……解ったわ、オッケー。ではカハさん、トロールについての話、聞かせてちょうだい」

トロール。
ゼオルム火山一帯に割拠し、アトルガン皇国に敵対している大柄な獣人で恵まれた体躯と勇猛さからか、数多くの傭兵を輩出してきたと言う。
かつては皇国に傭兵として生きていた者も居たと言うから驚きだ。
だがそれは昔の話。
今を生きるトロール達について、何か興味深い事が聞きたい。

「えっと、トロールはですね……」


ゼオルム火山。
バフラウ段丘の岸から拝める絶景の山の一つであり、今も尚活発な活火山。
その麓にある、軍都ハルブーン。
トロール達はそこを根城とし、近隣一帯の地へと手を伸ばし、住み着いていた。

レンガを積み重ねたかのような建物が立ち並ぶ、トロール達の住処。
その家屋の中には、捕虜として連れられてきた男達が強制で働かされていた。
トロールの身に付ける甲冑に装飾を施すためだ。
もともとモブリン達から授かった鋳造技術だったが、肉体の大小の都合からかトロール達は細かい作業等が苦手だからだ。
武器の打ち直し、鎧の修復……。
とてつもなく暑い室内鍛冶での労働は、人間にとって地獄だろう。
しかし倒れる事は許されず、もし気を失ってしまったら、ゼオルム火山に住むケルベロスの餌にされてしまう。
そして陽が暮れると、食事と水を至急され、深い地下壕に閉じ込められる。

夜の帳が下りると、広場に火が焚かれ、宴が開かれる。

後ろ手に縛られ、裸に剥かれた女達が牢屋から広場に連れてこられる。
冒険者、傭兵、義勇兵にアルザビの市民と様々だ。
女達の倍以上の背丈に体躯をしたトロールに歯向かおうとする女は一人として居ない。
武器があるなら、市民以外の女は抵抗するだろうが。

ローブのような布で身を包み、神官のようなトロールが、女達の前に立つと、連行してきた兵が女達を押さえ込み、神官のトロールに対して尻を向ける様な体勢にさせる。


「やめろ! 離せぇ!!」
「いやぁぁ! 何する気!?」
女達の声などトロールが気にする事はない。
神官のトロールが、人間には理解出来ない言葉で何か呟くと、トロール達が一斉に騒ぎ出す。
おそらくは、鼓舞のようなものだろう。
神官が大きな瓶を取り出すと、その中に手を入れる。
粘液のような、ドロリとした液体をたっぷり手に取ると、それを最初の女……カハに塗りつける。

「あ………くうう、あ、うあぁぁぁ……!!」
尻を撫で回してたっぷりと塗りつけ、秘所や後門に指を差し込んで内部にも染み込むように、奥まで指を捻じ込んでくる。
「あぁぁ……あっ、はぁん……あん」
ごつごつして太い指を抜き差しし、暫く両方の穴への愛撫が続く。
「はぁぁぁぁん……あっ、あぁぁ」
神官がカハに塗っているのはトロール特製の薬で、筋肉を柔らかくする薬だ。

トロールの巨大な生殖器は、人間の女に差し込むと、いとも容易く陰部が裂けてしまう。
かつてはトロールに捕まった女は、強姦の際に秘所が裂けて、激痛の後に死んでしまったと言う。
宴の度に捕虜の女全てが死んでしまっては、トロール達も楽しめない。
だから、モブリン達から学んだ医術をもとに、筋肉を弛緩させる薬を開発した。
これによって、複数のトロールが、一人の女相手にも楽しめるようになったらしい。
後に傭兵ゴブリン達が、そう教えてくれた。

「……あ、ん……」
ぬぽっ、と卑猥な音と共にトロールの指が抜け、同時に縛めから解放される。
ヒクヒクと物欲しそうに蠢くカハの肉穴を見て、他のトロール達から野性の吐息が漏れた。


神官から身を離され、一匹のトロールに引き寄せられる。
「……あっ」
トロール特製の薬を馴染ませたゴツゴツとした手が、後ろからカハの身体中を舐め尽くす。
ヌチュヌチュと粘質な音を立てトロールは更なる愛撫を続ける。
胸、尻と、女の柔和な感触に酔い、「ゲフフ」と野卑た声で歓喜する。
「はっ……う、うぅ…ん……あうっ……」
カハの秘裂に差し込まれた指が、振動し、旋回して少しずつ少しずつ肉穴をほぐし、広げてゆく。
「だ、だめ……そんな、かき回さないで……!」
差し込まれた指が二本に増えると、内部で指を開いたり、入り口の辺りを揉まれたりして、本格的に拡張が始まるのだ。
そしてその様は周囲のトロール達にもよく見えるように両脚を持たれ、開脚させられる。
「いやぁ……見ないでぇ……!」
食い入るような視線を感じ、カハは恥辱と快感に身を震わせた。

……しばらくして、トロールの愛撫が止む。

無論、それは恥辱の終焉を意味するのではない。
甘美にも似た悪夢の始まりだ。
愛撫をしていたトロールが、両膝の裏に腕を挿し込み押さえると、観衆に向かって、粘液に塗れて光るカハの秘所を突き出した。
「ヴッ!!」
『犯せ!』と言う合図。
「ウォォォォォォ!!!」
観衆の中から一匹の若いトロールが、垂直に屹立した雄を片手にし、前に出てきた。
固く猛ったソレをカハの入り口に宛がうと、何事も無くソレは内部へと飲み込まれていった。
「あああぁぁぁッ!!」


「グォッ!! ヴッ!! ヴゥオォォ!!」
女肉の快感に歓喜の声。
「うっ……! あ、あああ……あうぅ、ぐっ!!」
太く長い男根に貫かれて、呼吸がままならぬ、カハ。
荒々しく激しい腰の動きは、より高い快感を得たいだけのオスの身勝手な行為。
カハの尻肉とトロールの骨盤がぶつかり、パンパンパンパン……と弾ける音がこだまする。
逃げようにも、後ろからのトロールによって拘束され、動けない。
肉人形にも等しい、ただ犯されるだけのメス。
被虐心の強いカハは、いつしかこの状況に酔いしれ、熱い吐息を吐く。
乳房を弄び、その柔らかい感触に悦び、更に男根を猛らせてくる。
「ヴッ……!!」
膣内で最高に固く猛ったその瞬間、
「ああッ!!」
凄まじい勢いと共に、夥しい量の精液がカハの内部へと放たれた。
ドクン、ドクンと盛大に跳ね回り撒き散らし、結合部から濃厚な精がドロリと垂れる。
「……あぅぅ………」
だがトロールは射精している間も、その固さは衰えることが無く、再び腰を振り出す。
「あっ! す、すごッ……! 出しながら…… 動くなんて……!!」
腰を打ち付けられる度に、内部から精が溢れ、カハの股間を精液塗れにしてゆく。
  ぶぴゅっ  ぶぴゅっ   ごぷっ
一突きする度に収まりきらぬ精液が音を立てて、零れ落ちる。
長い時間をかけ、トロールは大量に己の子種をカハの子宮へと流し込む。
獣人が性行為を楽しむのはアルタナ一族のメスに対してだけで、オークやトロール等は特にその傾向が強いらしい。

だから、獣人は行為でより強い快感を得るために絶頂の時間を長くさせた者も居るとか。



 ずぽっ……

射精を終えたトロールが己の一物を引き抜くと、カハの膣口はすっかり広がっており、ドロドロと黄ばんだ精液が垂れ落ちる。
「あ………うぅ……」
身体をヒクヒクと震わせ、意識を消し飛ばしそうな快感に酔う。
頭を掴まれ、粘液に塗れたソレを突き出される。
「ん……」
カハは先端を咥え、強く吸い、トロールと自分のが混ざった粘液をしっかり味わう。
手を添えて根元から扱き、尿道に残った残滓を吸い上げると、口を離して幹に舌を這わせて付着した粘液を掃除する。
まだまだ物欲しそうなカハの膣口に、他のトロールが猛ったモノを宛がう。
そして、ゆっくりと挿入してくると、カハの身体は悦びに震え、尻尾に力が入った。
「んはぁ……あっ、き、気持ち良い……」
最奥まで容易に到達したトロールのオスの器官が、内部を隈なく刺激する。
今度のトロールは行為に慣れた者らしく、腰を旋回させては抜き差しし、相手にも快感を与えることを喜びとしていた。
敏感になった陰核を指で擦り、時に弾き、適度に腰を休めたり。
さながら人間の行為と変わらぬようにして、弄んでいる。
カハもその快感の律動に委ね、トロールからの刺激に甘い声で答えていた。
「ああぁ……もっ……とぉ………もっと、犯してぇ……」
軽い絶頂を繰り返し、宙に漂うような感覚に溺れる。
オスの器官が膣内を行き来する度に、徐々に固く太くなってゆくのを感じ、射精の兆しを教えてくる。
「グヴヴッ・・・・・・!!」
遠慮のない大量な放出を、最奥で行うトロール。
ドクドクと脈打つ度に最深部へと精子が注入され、カハの胎内へと染み込んでゆく。

トロール達の饗宴は、まだまだ終わらない。

「はぁ……」
頭を抱える、アルーア。
「でねでね、もっとスゴイのはその後でね……ワモーラの成虫と交尾させられちゃったり」
「もういいって、カハさん。だから私はそういうのを聞きたいんじゃなくて……」
熱のこもった声で語るカハを、手で制する。
「はぁ……無駄な時間を費やしたわ、ほんと。」
大きくため息をついて、大袈裟に呆れ帰る。
ん? と首を傾げるカハ。
「もういいわ、帰ってちょうだい。今日聞いたことは全部忘れるとするわ」
「えー」
不満そうに口を尖らせるカハ。
「えー、じゃなくて……私が聞きたいのは」
「……まだ、とっておきの話が……終わってないわ……」
突然の背後からの声に飛び跳ねる、アルーア。
ザフィフに、きゅっと乳房を掴まれていた。
「ちょ、ちょっと……」
薄い生地に覆われた乳房が揉まれ、ザフィフの手の中で形を変える。
「うふふ……後ろから近寄ってたのに気が付かないなんて……実は話に聞き入っていたわね……?」
ふーっ、とアルーアの耳に息を吹きかけ、耳を甘く噛む。
「ほら……乳首も……ちょっと固くなってるわ……」
「や、やめてよ……お、怒……」
おこるわよ、と言いかけた口をカハの唇に塞がれる。
柔らかく、すこしざらついた舌が口腔内に侵入してきて、アルーアの舌を絡み取る。
「ちょ……あ、あふっ……」
恋人同士のような熱いキスを終えると、
「そうだよ、まだマムージャの話を聞かせてないよ」
と言い、ザフィフとカハは妖艶に微笑んだ。


マムージャ蕃国。
近東皇国に目立つ雄大な自然環境を利用し、洞窟や森林などを開拓して作られた集落にも似た生活空間。
元々は「マムージャ」と言う呼称は存在しないものだったが、彼等一族が自分達で「マムージャ」と名乗り始めたのが呼び名の発祥だとか。
古の伝え曰く、マムージャ蕃国とアトルガン皇国は友好関係にあったらしいのだが、近年マムージャ一族を統べる者が独裁者となってから、対立が始まったらしい。

マムークと呼ばれるマムージャ達の部落。
主に石材や木材、時に銅や鉄を用いられた建造物。
辺りには苔や蔓がびっしりと生え、どこか湿っぽさを感じさせる空気を持つ。
ここにいる捕虜は主に鍛冶製法が得意な者が多く、マムージャ達からは客人さながらの対応を受ける。
獣人に捕らわれ、死の恐怖に脅えながら辿り着いた先に、こんな待遇が待ち受けているとは夢にも思わないだろう。
マムージャは手先がそれなりに器用なものの、指の本数が極端に少ないため、人間のような細かい装飾や製法が苦手らしい。
世間から疎まれて落ちぶれた製鉄士や鍛冶職人が、ここには捕虜として多数居た。
無論、皇国への陥落に加担する行為だと捕虜達も理解していたが、己を見捨てた者達への義理など無く、マムージャ達の武器防具の生成に汗を流しているようだ。
今日も職人達の金槌が、工房でこだまする。
男の捕虜は、それだけで済んでいた。

だが女の捕虜は例の如く、マムージャのオスの性欲処理に使われている。

銅の格子が開く。
三匹の戦士型のマムージャが、洞窟を改良して作った牢屋へと入る。
壁にはランプ型の松明が置かれ、それに次々と点火し洞窟内を照らす。
最深部にまで進むと、そこには先程ビシージに置いて連れ攫ってきた捕虜、カハとザフィフが居た。
一般人である二人は、手錠をはめられる事無く牢に放り込まれている。
マムージャ達はカハとザフィフの姿を確認するや、衣服を脱ぎ始める。
身体を動かす度に唸る筋肉の繊維がマムージャの膂力を思い知らせ、無言の威圧感。
全ての衣服を脱ぎ終えると、マムージャはトカゲそのものの裸身を晒した。
股間は少し盛り上がっているが男性の性器のような物は無く、蛙の口を思わせるような真一文字の線がある。
そして、ゆっくりと二人に近寄っていった。


戦士に生まれたマムージャは水中に潜る事をせぬ方針で育ち、一定の体温を保つ肉体を持つ。
見た目から想像はつくだろうが、爬虫類の生態によく似ている。

ザフィフとカハからの噎せ返るような熱気が牢を包む。
二人は既に全ての衣服を剥かれ、三匹のマムージャにされるがままになっていた。
いや……されるがままと言うよりも、進んでマムージャ達の行為を受け入れていた。
長い舌による口腔内の陵辱。
乳房を揉まれ、先端の突起を舌で転がされる。
淫液で濡れそぼった秘裂を焦らすようになぞられると、二人は歓喜の声を発した。
「お前ら、また来たか」
「ケハハッ、知ってるぜ。この女たち、わざと獣人にさらわれてる」
「そんなにいいか、獣人とするのが」
三匹のマムージャは執拗な愛撫を続けながら、しゃがれた声で、二人に語りかける。
「うふふ……」
問いかけに、妖艶に微笑むザフィフ。
マムージャの股間へと手を伸ばし、真一文字の亀裂に指を差し込む。
「グ……」
うめき声と共に、赤黒い肉塊が『二本』現れる。
ザフィフの親指程にしかなかったソレは、みるみる大きくなり、十秒もしないうちに限界まで張り詰めた。
その様子を見たカハも、残りの二匹のマムージャの股間に手を伸ばし、亀裂をこじ開ける。
同じように二本の肉塊が露になり、ピンと張り詰めた。
「ああっ……」
カハはうっとりとした瞳でソレを見つめる。

爬虫類と同じ生態を持つマムージャは、生殖器を二本備えており、どちらも同じ機能を果たす事が出来る。
もちろん本来は片方の一本だけで事足りるのだが、女の捕虜に対しては両方の生殖器を使用するのだ。
単純に快感が二倍になり、マムージャ達が楽しめるから。

蟹の鋏のように、横に少し広がるように並んだモノはこれから始まる宴を心待ちにしてか、固く張り詰めていた。
ザフィフの頭を押さえ、ぐいと腰を突き出す。
「くわえろ」
「んん………」
片方の肉棒を咥え、もう一本のモノは手で扱き、両方を攻め立てる。
「そうだ、もっと舌をつかえ。さすがにうまいな」
「ぢゅぱ……ぢゅるるっ」
咥えていた口を離すと、今度は手で扱いてほうのモノを咥える。
「いいぞ、もっとだ」

「ほら、おまえもだぞ、ネコ女」
「あっ」
ザフィフを熱く見つめていたカハの顔をこちらに向かせ、股間に埋める。
「ン、んんん、んむむ」
頭を押さえ、半ば強制的に咥えさせて快感を貪る。
しばらくしてマムージャが手を離すと、カハは己の意思でオスの器官を吸い付き、咥えていた。
「よしよし、素直だ」
子供を褒めるかのように言ったが、マムージャへの吸引に没頭し聞こえていないようだった。
もう一匹のマムージャがカハの後ろに周り、突き出した尻を掴むと秘裂を指で広げる。
「くわえてるだけで、もうビチャビチャだ。淫乱なメスネコだ」
ケハハ、と笑いながら物欲しそうな秘口を食い入るように見つめている。

「おっ、粘液がナカから溢れてきたぞ? 見られて感じてるのか?」
被虐心を煽るかのように、後方のマムージャはカハの秘裂を広げたまま語る。
吸引に、更に熱が込められる。
「うぉっ、このネコ燃えてきたな。さっきより断然上手くなったぜ」
口腔性交を受けているマムージャが、快感の吐息を漏らす。
秘裂に添えられた指が秘口に移り、弄ぶように広げ、カハの内部を覗き込む。
「トロール達に散々突かれてガバガバか。良い眺めだな、ナカの一番奥まで見えるぞ」
「ケハハ、あいつらのでヤられたら無理ないだろ」
ザフィフに咥えさせているマムージャが会話に加わる。
「まったくだな。まあ後ろを使わないだけいいだろ」
そう言い終えると指を秘口から臀部へと移し、横に開き、菊門を盛り上がらせる。
「んんっ……!!」
思わず身じろぐカハを、咥えさせているマムージャが押さえる。
長い舌を菊門の周りに這わせ、丹念に舐め始める。
「ん、んんーっ」
おぞましさと快感と背徳感を織り交ぜた感覚が、カハを包む。
細い舌先でほじくるようにしながら、固い菊門に唾液を染み込ませ、徐々に柔らかくほぐしてゆく。
「ん……んんん……」
被虐心と共に少しずつ快感が交じってゆき、カハの腰は振るえ、尻尾はピンと垂直に立っていた。
「んっ……!!」
マムージャの舌が菊門を開通させ、ぬめりながら直腸に侵入し、奥へと進む。
「はっ……だ、だめ……お尻は、だめぇ……」
咥えていたモノを離し、懇願する。
「そうか、お前は尻が一番感じるんだったか」
舌を抜き、再度入り口周りに舌を這わせて唾液を塗りこむ。
「……カハ………気持ちよさそう………」
ザフィフが恍惚たる微笑を浮かべ、カハを見つめた。


舌での焦らすような攻めを終えると、
「横になれ」
と、カハを横向きにして、側位のように寝かせる。
カハを攻めていたマムージャが張り詰めた己の器官を宛がう。
挿入せず、粘液と唾液に塗れた秘口と菊門を先端で嬲り、擦り合わせていた。
「チカラぬけ」
そう言い終えた瞬間カハの秘口と菊門に、マムージャが二本のモノを一気に押し込んだ。
「う、うにゃぁぁぁっ!」
カハの尻尾がピンと張る。
「ケハハ、いい声だ」
腰を大きく動かし、浅く深く隅々まで刺激し、快楽を楽しむ。
心地よいすべりの前と、引っかかるようにぬめる後の穴を同時に堪能し、マムージャは満悦していた。

「おい、こっちも始めるぞ」
ザフィフと戯れていたマムージャも己の器官の滾りを堪えきれなくなっていた。
「うふふ……」
その言葉を待っていた、といわんばかりに寝転がり、二本のモノが入るよう側面を下にし、脚を開く。
白く美しいヒューム独自の裸身は興奮と性感で、うっすらと紅がかかっている。
オスをまどろみへと誘う入り口が、濡れそぼった花弁のように、妖艶だ。
マムージャがハアァッ、と感嘆と喜悦の吐息を一つ。
そこに狙いを定め、入り口に宛がうと、ザフィフの肉の味を堪能するようゆっくりと挿入した。
「あっ……あっ、はあああっ………アソコとお尻の両方に……入ってくる………」
乳首が勃起し、快感の度合を示す。
「くうう、いいぜ。オマエのナカよ」
「すごっ……太い……」

艶やかな喘ぎ声と、獣の声が壁に跳ね返る。
牢屋の洞窟は既に熱気に包まれ、発情した雌雄の体臭に満ちていた。
挿入しているマムージャは一心不乱に腰を動かし、カハとザフィフを貪る。
「あうう、あ……にゃぁぁ…・…」
「あん……す、スゴイ………」
前後の穴を交互に擦られ、快感に蕩ける二人。
それはマムージャも同等であった。
内部では壁一枚隔てて肉棒が互いに刺激しあい、同属のメスとの行為より何倍も強い快感が味わえる。
だから、捕虜は大切に丁重に取り扱うのだ。
カハとザフィフの間に、行為からあぶれたマムージャが入り、二人の頭を掴み己の器官を一本ずつ舐めさせる。
挿入し、行為を楽しむマムージャと、犯されるカハとザフィフ、向かい合う二人の間に一匹のマムージャ。
その様は連結された機械のようで、一つに形を成していた。
「くっ。でるぞ」
カハに腰を打ち付けていたマムージャが快感に唸りながら、呟くと同時、
「んあっ!!」
甘い声と共に、オスの絶頂の証が放たれた。
しばらく静止し、身体全体を震わせながら勢いの良い射精を続けているマムージャ。
カハの股間から許容量を超えた精が、トロトロと溢れ出し、白く染める。
マムージャ特有の純白の精液が、名残惜しそうに地に零れた。
「まだまだでるぞ……!」
逃がさぬように、カハの腰を掴み、精液を子宮と腸内に注入し続ける。
「あぅ……あああ……い、一杯出てるよぉ………」
「くおお」
マムージャは口をだらしなく開け、放出の快感に酔いしれていた。

「よし、こっちもだすぞ」
ザフィフに挿入していたマムージャが、一気に腰の動きを早める。
「あ、くぅっ! は、激しいっ………!!」
結合部分から、ぐちゅぐちゅと粘液が卑猥な音を立てる。
「お……お尻が……こわれ、る……」
ザフィフの呻きなど聞く耳持たず、ひたすらに腰を打ち付けているマムージャ。
「ほら、おまえたち。こっちも忘れるなよ」
ぐいと頭をおさえられ、もう一匹のマムージャの肉棒が唇に押し付けられる。
カハに視線を移すと、射精の快感に溺れ、愛しいモノのように丹念に、ねちっこく舌で愛撫していた。
「だすぞ!」
激しい打ち込みが止み、同時にオスの欲望の権化が吐き出される。
「うっ……」
熱い奔流が体内の奥底深くで弾け、溶けた。
挿入されたままのマムージャのオスの器官が強張る度に熱が放たれ、前後の穴から零れる。
「くうっ、舌だせ」
カハとザフィフの間のマムージャが息を荒げると、二本の器官の先端から白い粘液が放たれ、二人の顔を汚した。


「ふう、すっきりしたぜ」
三匹のマムージャは装束を身にまといながら呟く。
カハとザフィフは白濁に塗れたまま地に伏し、肩で息をしながらも恍惚の笑みを浮かべている。
性器と肛門からは止め処なくマムージャ達の精液が溢れていた。
「あしたは違うやつらがくるからな、しっかり相手しろよ」
吐き捨てるように言い、マムージャ達はその場を後にした。

「冒険者さんに……助けられるまでは………毎日犯されるのよ……二本のペニスで……気が遠くなるまで………」
「どっくんどっくんナカにも出されちゃってね。マムージャの精子はデロデロで気持ち悪いんだけど、またそこが燃えるんだよね」
「はぁ……はぁ……」
アルーアはカハとザフィフに裸に剥かれ、官能話を聞きながら好き勝手に弄ばれていた。
既に幾度と絶頂に導かれ、陶酔の域に達している。
「ふふふ、私達の話聞きながら何回もイっちゃったね。記者なんて働きすぎてたまっちゃうんじゃない?」
カハはアルーアの敏感な蕾を優しく擦りながら尋ねる。
「ち、違うわ……あ、貴方達が、上手なだけで……あっ、あぁ……」
ザフィフが耳を甘く噛み、うなじをもどかしげに愛撫する。
「アルーアさん……実体験してみたくないかしら……?」
「え………?」
耳から首筋へと口を移す。
「……ビシージ………」
「そうだよ、アルーアさん。獣人のアレ、一回味を知ったら病み付きになっちゃうくらいイイんだから」

「……あっ……はあぁ……」

「さぁ……どうなの………?」

「ほらぁ、ちゃんと答えてよう」


「わ……私は…………」


  ――ジュノ。

全世界に向けて発行される新聞、ヴァナ・ディール・トリビューン本社。
チーフデスクにはタルタルの男性が腰掛けており、傍らにはおさげ髪のヒュームの女性が立っていた。
アルーアからの「近東の皇国、アトルガン」の報告書を手にし、にらめっこしている。
「うーん、近東に住まう獣人達についての報告……か」
「さすがアルーアさんですね。都市部に攻め入る獣人達の不可解な行動、生態について詳しく書かれてます」
うんうん、とおさげ髪を揺らしながら感心する女性。
「非常に興味深いレポート……ではあるけど。ちょっとこれは世間に発表するには時期早急かもしれん」
「所長、せっかくアルーアさんが危険を冒してまでまとめてくれた記事なんですよ?」
所長と呼ばれたタルタルを、口を尖らせて睨む。
「ジューンくん、確かにこれは面白い記事だとは思う。でもボクは夜道に気を付ける生き方はしたくない」
ふう、と所長が一息。
「この記事によると、皇国は敢えて獣人に攻め入らせている事が解る。もうこの時点で皇国のキナ臭いと世に知らしめてしまう」
黙って聞き入る、おさげ髪の女性、ジューン。
「我が社の記事は四国全土に発行される。この記事を見た各国の首脳陣も皇国に立ち入りを開始すると思う」
首を傾げる、ジューン。
「後は想像にお任せするよ。四国の首脳をおびき寄せる罠なのか、皇国のスクープなのか、ね」
「所長は、どちらだとお思いで?」
ジューンの問いに首を傾げて返す。
「さあ? ……ところで、アルーアくんはまだ皇国に滞在してるのかな??」
「ええ、なんでも手が離せないことがあるとか……」
「そうか。仕事熱心、感心感心」
「あ、所長。アルーアさんの件で思い出したのですが、私もアトルガン皇国に取材にいっても構いませんか?」
ん? と首を傾げる所長。
「アルーアさんから手紙が届きまして。皇国での取材が忙しくて仕方ないから私にも手伝って欲しいとの事なんです」
「ん……そうかい。ジューンくんの好きにしたまえ、私は一向に構わないよ」

「ありがとうございます」


―アルーア・シュドリアンヌの手記2、ジューン・ラウリンドの広告―
―アルーア・シュドリアンヌの手記3、ナダ・ソンジャのコラム―
―アルーア・シュドリアンヌの手記4、メトトの編集―


SS元妄想
【FFXI】ミスラとまんこしたい9夜目【エロ総合】
383 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/06/03(土) 14:47:01 ID:PlYLvvS0
ここでロム専のオレ様がミスラネタを
投下しようと思い立ったが書き出しで悩んで挫折した。

385 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/06/04(日) 01:08:13 ID:621obc8Q
妄想を形にするのって意外と難しいのな・・・

386 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/06/04(日) 05:32:59 ID:aibBdw6g
>>383>>385
だよねえ。。。上手く描写できる神って、ほんと尊敬しちゃうよ。
漏れも妄想あるぞ。
毎回ビシージで、蛮族に拉致られる民間人って決まって大通りの
魔法屋のヒュム♀と雑貨屋のミスラ。
実はこの2人、蛮族が攻めて来ると捕虜にされたときの獣人の責めが忘れられなくて
アソコを濡らしてワザと拉致されるのを待ってるとか何とかみたいな。
トロールやマムージャも拠点で「げへげへ、またこいつらか」「オマエタチ、ワザトサラワレルノヲマッテルダロ」
「そんなにコイツの味が忘れられネエかゲヘヘ」
「トロールの一物に散々突かれてガバガバらしいな。どれ、今回はじっくりとその後ろの穴をを開発してやるか」

やべ、書き綴ってるだけでおっきしてきたお!!
ソコから更に獣人らしいリアリティのある非人道的な展開になっていったら尚最高。
獣人の余興で嬲られて、ワモーラに卵産み付けられて産卵ショーとか、そんなのでも最高。
どなたか文才のある神、これにインスパイアされたら、だれか、たのむ。。。

ちなみにキャラは
魔法屋の女主人:ザフィフ(Zafif)ヒュム2♀、性格暗め(でも実は淫乱みたいな)
雑貨ミスラ:カハ・ホビチャイ(Kahah hobichai)キャラ不明・性格明るめ(INTは低そう)