シフォンxアルサイス
ミヅキxアルサイス
かあさんxアルサイス
アルサイスxフィ


おかしい。
どうしてこうなってしまったんだろうか。
最近、やたらとフィが俺にまとわりついてくる。
どうやらこの前のエッチがえらく気に入ったようで、暇な時間を見つけては俺のところに来るようになってしまった。
おかげでフィと仲がいいレミールと話す機会がぐんと増えたのは嬉しいんだけど、フィがあの時のエッチの話しをしだすんじゃないかと、いつもヒヤヒヤしている。
そのせいで、最近は一人でぶらつくことも少なくなってきた気がする。
誰かがくればおしゃべりするのに利用していた、ジュノ下層にある詩人酒場の利用頻度が上がってきていた。
今日はとうとう旦那に顔まで覚えられてしまった。

「いらッしゃい。いつものでいいかね。」

俺とフィとレミールでカウンターに腰掛けると、旦那は俺が注文する前に飲み物を出してくれた。
いつものって言うのは大ジョッキに注いだオレンジジュースだ。
まさか昼間から酒を飲んだりはしない。ついでに言うと、俺は酒は苦手だ。
レミールとフィもそれぞれミルクと紅茶を注文する。
歌好きな詩人たちがいつでも曲を披露してくれるので、音楽が絶えることはないここの雰囲気は結構気に入っていて、一人でもちょくちょくやってきていたが友達と来るとまた違った楽しみ方ができるんだなと、この酒場がますます好きになってきた。

「今日はフルートなのね。」

レミールが詩人の奏でる曲にうっとりしながらカップを口に運ぶ。
この酒場の紅茶は格別にうまいと、前にシフォンが言っていた。
なんでも、のどを大事にする詩人には紅茶がいいらしい。旦那も紅茶には気を使っているみたいだ。レミールが「美味しい」と感想を漏らしたのに対して、紅茶の何たるかを力説し始めるほどだった。
俺は紅茶ってあまり好きじゃないんだけどな。ジュースのほうがいいや。
フィも音楽にはさっぱり興味がないようで、ミルクをピチャピチャ嘗めている。もっとグイっと飲めばいいのに。曲を聴きながら、いつも通りの世間話。
俺はあまりお喋りは得意じゃないけど、二人は自分のことを話すだけでも楽しいみたいだ。

最近のレベル上げのことや、仕事の話をしていると、俺が気にもしていなかったようなことに感動したり、興味を持ったりしているってことにびっくりするときがある。
いつも通りの他愛もない会話をしていると、レミールに声をかける人物が現れた。

「こんにちは。この前はどうも。」

レミールも社交的な挨拶を返す。
相手はヒューム男性の詩人だ。たぶん一緒にパーティを組んだことがあるのだろう。
ストレートな金髪のロン毛で人当たりのよさそうな笑顔の男は、好青年という印象だ。きっと女にもてるんだろうなぁ。
俺がじっと見つめていると、彼は俺に笑顔でふりむいた。俺は人見知りするほうなので、視線をそらせてオレンジユースを飲む振りをする。

「そちらはレミールさんのお友達ですか?わたしはミュラーといいます。よろしく。」

「よ、よろしくーにゃ。」

あ?フィのヤツ。声が上ずってる。こいつも人見知りするんだろうか。
いっつもあっけらかんとした性格のフィが、こういう態度っていうのも気持ちが悪いな。
レミールが俺とフィのことをミュラーという詩人に紹介すると。フィは彼に座るように勧めた。

「せっかくですが、これから出かけなくてはならないもので。」

詩人は冒険者にも人気があるからな。
彼らの歌の中には聴くものの能力を伸ばしたり、逆に能力を失わせたりする「呪歌」というものがある。
これが冒険に大きく役に立つため、パーティに一人詩人がいるだけでパーティの能力が飛躍的に上昇する。おかげで冒険者の中に数の少ない詩人は、いつだって大忙しだ。
誘われない俺らとはゼンゼン違う・・・。はぁ・・・・。

「レミールさん。よろしければいっしょにレベル上げでもどうでしょうか?もちろんそちらの方も一緒に。」

どうやらレベル上げには誘われたものの、まだちっともメンバーが集まっていなかったらしい。
これは好都合だ。黒魔道士の俺と白魔道士のレミールはいいとして、モンクのフィは誘われることが稀だから、こういう機会を逃すわけには行かないな。
幸い、二人のレベルも俺に追いついてきているし・・・。
俺が金欠でレベル上げできないでいる間に追いつかれた。

「も、もちろんですー。よろしーくおねがいしまーすにゃ。」

いちいち語尾に「にゃ」をつけるな。うっとおしい。
だいたい、なんでおまえがイの一番に返事をするんだよ。レミールが答えるところだろそこは。誘われなさすぎで焦ってるのかな?
レミールのほうを見ると、彼女も俺の方を見ていた。
俺は肩をすくめて見せる。フィがこう言ってることだし、俺も断る理由なんかない。詩人とパーティを組めるのは幸運だからな。

「よろしくお願いします。」

俺とレミールとフィはミュラーと共にレベル上げに出かけることにした。


目的地はクロウラーの巣だった。
冒険者の狩場としてポピュラーな洞窟で、俺も今までに幾度となく訪れている。

入り口付近に好戦的な魔物がいないために狩りに最適なので数多くの冒険者が出入りするが、奥へ進めば進むほど危険なのは言うまでもない。
クロウラー達は仲間意識が非常に強く、仲間が襲われるとすぐさま加勢する習性を持っているが(リンクって呼ぶ)こちらには詩人がいる。詩人のララバイで芋虫どもを眠らせて一匹づつ処理ができるのは心強い。

「マドリガルーのおかげーで、攻撃もきれるー。」
フィも上機
嫌だ。 俺とし
ても精霊魔法がバンバンうてるので気分がいい。まさに詩人様様だった。 ミ
ュラーは一流の腕前を持っていて、どの場面でどの呪歌を歌うべきかを的確に判断し、それを実行できる人物だった。実はこれができる詩人というのは貴重で、パーティのメンバーだけでなく相手にする魔物の特性までも把握し
た熟練の冒険者にしかなしえない技だ。

「いえいえ、皆さんが頑張ってくれているからこちらも歌いがいがあります。」

謙遜してはいるが、少々トロイ感じのレミールのフォローもきっちりこなすミュラーが狩りの効率を高めているのは確かだった。
パーティのリーダーも彼を全面的に信頼していて、少々無理な相手にも安心して挑みかかる。
気の知れた仲間も混じっているためか、俺達の呼吸はピッタリで、安全でいい狩りが継続された。

「ふふふっ。フィッたら、よっぽどミュラーさんのことが気に入ったみたいね。」

休憩中にレミールが俺にささやいた。
そう言えば、さっきからずっとフィはミュラーにべったりだった。

単に呪歌の効果に喜んでいただけと思ったが、ルックスも良いミュラーに気があるのかもしれない。
これを機に俺にまとわりつかなくなってくれれば好都合だが、これほどの詩人はきっと言い寄る女性の数も半端じゃないはずだ。フィがミュラーに恋心なんか持たなきゃ良いけど。
あれ、俺やきもち焼いてるか?

「そんなことより、リーダーが毒液食らってるぞ。はやく直してやれよ。」

俺は余計な考えを振り払うようにレミールに指示する。
さっきからちょくちょくこういうことがある。白魔道士なんだからシッカリ状態回復してもらわないとな。
考えてみれば、レミールとこうしてパーティを組んだのは始めてかもしれない。
始めてあった時もこの前のドラゴン退治のときも、狩りに出かけたわけじゃなかったしな。
どうも動きが悪いので、帰ったらちょっと絞ってやらなきゃいけないかも。白魔道士がへまをすればパーティ全体が危険になる。
ミュラーも俺もレミールをサポートすることはできるが、当然俺達には俺達の役回りがあるわけで、白が専門としている分野の仕事はきっちりやってもらわないとな。
いくら周りが優秀でも、それにぶら下がっているようじゃ冒険者として大成できない。
少々きつめでも、俺はレミールの仕事はできる限り本人にやらせていた。
レミールも不満を漏らすことなくいわれたことをやってくれるので、そのうち言わなくてもできるようになることを期待しよう。
ただ、言われるたびに慌てているみたいなのが不安だ。

「ミュラーさーん。つぎーはじめーていいー?」

フィが元気の良い声で確認する。ミュラーに。リーダー形無し。

「はいはい。いいですよ。」

ミュラーも愛想よく返事をするもんだから。リーダーの「k」という返事がかすんでいる。不憫な。

ともあれ、全員がすぐさま戦闘の準備を始めてフィが連れて来る魔物を迎える。この辺の切り替えの速さはさすがだ。
俺は冷静に弱体魔法の詠唱を開始する。

「あ!!」

レミールが悲鳴じみた声を上げた。
見るとレミールの周りに球根型モンスターが集まってきていた。

「ごめんなさい。間違って・・。」

やっちまったか。よくあることだが、魔法の対象を間違えたらしい。しかも球根型のヤツは思いっきりリンクするヤツだ。
レミールが袋叩きにでも合うように球根に取り囲まれてしまった。
やばい!
唱えかけの弱体魔法をすぐさま中断。
ミュラーも呪歌で球根を眠らせる気のようだ。

「黒さん。エスケプ!」

リーダーが間髪入れずに俺に撤退の指示を出す。この判断の速さはすばらしい。
俺は軽くうなずきつつも、既にエスケプの詠唱を始めている。
だが、エスケプの発動には少々時間がかかる。
それまでレミールの体力が持つだろうか。
球根達はレミールに一斉に攻撃を始め、レミールの体力をどんどん奪う。レミールは自分に回復の魔法を使おうとしてはいるが、あまりに叩かれすぎてうまく魔法が使えないようだ。
フィもリーダーも球根を挑発して、レミールからはがそうとするが、数が多すぎる。
その時、ミュラーの呪歌が発動。辺りの球根とクロウラーが一斉に沈黙する。
どうやらレミールは無事で済んだらしい。さすが詩人だ。
モンスターが目を覚ます前に俺のエスケプが発動。
一同は誰一人倒れることなく、無事にクロウラーの巣を脱出した。

ワープして外に出ると、ロランベリー高原はすっかり夜になっていた。
お互いの無事を喜び合うと、再度洞窟に潜るか検討が始まった。
今日は結構稼げたし、もう帰っても良いかとも思ったが、フィとリーダーそれからミュラーの希望もあって、ここで夜明かししてから明日の朝から狩りを再開するということになった。
レミールはさっきの失敗を気にして小さくなってしまっていたが「明日また頑張ろう。」と声をかけると、にっこりと笑顔でうなずいた。

夜のロランベリーは静かだ。
昼間も十分静かだが、夜の闇と星の光がそれをいっそう強く感じさせる。
焚き火を囲んでの談話もそこそこに、みんなすぐに眠りについた。
ミュラーのおかげで効率のよい狩りができたが、その分みんなへとへとに疲れていたみたいだ。
俺も同じで、いつもの2倍くらい魔法を唱えただろうか。結局つかれがどっと押し寄せてきて、いつのまにかすっかり眠りこけていた。

その俺の眠りを妨げたのはフィだった。
フィが俺をゆすりながら「アルサイスー。おーきてー。」と小声で呼びかけるのだ。
俺はあまり寝起きの良いほうじゃないから、それを振り払ってもう一度寝ようとした。
まだ辺りは暗かったし、シッカリ休んでおかないと次の日に疲れが残る。
それでもフィは俺を起こそうと呼びかけつづけた。

「ん・・・もう。なんだよ。」

あまりにしつこいので、とりあえず事情を聞いてやることにする。
下らない用事だったらぶっ飛ばしてやる。エッチしたいとかぬかしたら放置だ。

「ミュラーさんとーレミールがーいないのー。」

「あ?」

さっきまで二人が寝ていたところには毛布だけが残されていて、焚き火のソバには俺とフィ、それからリーダーがいびきを立てているだけだった。

「ションベンでも行ったんじゃねぇか?」

俺は改めて毛布をかぶった。
ばかばかしい。あいつらだって子供じゃないんだから、そのうち戻ってくるだろ。
フィも「あー、」とか「うー、」とか言っていたが、そのうち諦めたらしく静かになった。
これで安眠できる。
・・・・・・・・・・・・。
ん?
おかしい、眠れない。
フィのせいで目がさえてしまったか?
ちがう、なんか胸騒ぎがする。
いつも寝起きの悪い俺の頭が、今日に限って晴れた今の夜空のようにすっきりとしている。
俺は身を起こして、辺りを見まわした。
ソバには相変わらずリーダーが寝ているだけだ。
フィは?
フィまでどっかに行ってしまったみたいだ。
しばらくそのまま焚き火の様子を見て3人が帰ってくるのを待ってみたが、いつまでたっても帰ってこない。
ションベンにしては長すぎる。
なにかあったのか?
それにこの胸騒ぎはなんだろう。
俺はリーダーを起こさないように寝床を抜け出すと、3人を探しに行くことにした。
絶対近くにいるはずだ。

予想通り。すぐ近くの岩場のかげでフィを見つけた。
物陰に隠れてもぞもぞ動いているところを見ると、ションベンのできる場所を探しているみたいだった。

「おいフィ。ションベンならさっさと済ませろよ。」

フィを見つけて安心したせいで、いらだたしく声をかけてしまった。ションベン中の女性には失礼だったな。
だが、俺の方に振りかえったフィは、俺を批難するどころか、手招きをしている。
どうやらションベンじゃないらしい。
フィのそばまで行って見ると、なにやら女の声が聞こえる。
勿論フィの声ではない。
この声はレミールみたいだ。
しかもこの声の感じは、前に聞いたエッチなレミールのときの声だ。

「ミュラーさーん・・・。」

フィが涙混じりにつぶやいた。ミュラー?ミュラーもこの近くにいるのか?
!!
俺はフィの視線を追った。
フィが身を潜めている岩の向こうに、レミールとミュラーがいた。
しかも、レミールが、すっぱだかだ!!
ハダカのレミールを同じように上半身ハダカのミュラーが組み伏せて、なにやらうごめいている。
ミュラーの動きに合わせて、レミールも声を上げているみたいだ。
俺は一瞬飛び出しそうになったが、かろうじてそれは押さえた。

ミュラーは腕の良い詩人だ。フィがほれてるらしいのは俺にもわかったが、レミールも彼のことが気に入ったのかもしれない。
シフォンとミヅキは、レミールは俺のことが好きだって言ってたけど、それは間違えだったのかもしれないし、同じヒュームを好きになるほうが自然だよな。
だとしたら、二人のこんな場面を見るのはよくない。
でも、目が離せない。
気がつくと俺は拳をぎゅっと握り締めて二人の様子に見入っていた。
ミュラーがレミールの首筋に舌を這わせる。
それに会わせてレミールがときおり「んっ」と声を漏らしている。声が出るのを我慢しているようだ。

「声を出しても良いんだぜ?」

ミュラーの口調はさっきまでと違って、高圧的だ。
ミュラーが耳に歯を立てると、我慢しきれないのか「はぁー・・」と声が出る。
ヒュームも耳は感じるのか。
ミュラーはレミールの耳にかじりついたままで胸を揉み、もう片方の手で性器に手をのばす。
手がそこに触ると、レミールはビクッと身体を揺らせたが、抵抗はしない。
耳と胸と性器を同じに責めるなんて、俺にはできないな。
レミールも3箇所を同じに責められて気持ちよさそうに息をついている。
何故だかわからないが、俺は下唇をかみ締めて声を押し殺していた。
強くかみすぎて、唇が切れた。血の味がする。

「足を開きな。」

ミュラが身を起こして言うと、レミールはそれに素直に従って足を開いた。
ミュラーにレミールの性器がさらされる。
はずかしいのをこらえているのか、レミールはどこかよそを向いていた。

ミュラーはじっくりとレミールの表情と性器を確認しながら、レミールの全身に刺激を与える。
レミールの息がだんだんと荒くなって、色っぽい声が漏れ始めた。
その声が聞こえるたびに、俺の耳がぴくぴくゆれた。

「あー・・・、レミー。」

フィも同じように、俺の隣で二人の様子を見ては、ため息をついている。
ミュラーがレミールにキスをしようと顔を近づける。
レミールは「いやいや」をして、顔をそむけたがミュラーががっちりと顔を捕まえて、唇を合わせた。

「・・・・!」

俺は心の中で悲鳴を上げた。
頭の中では「レミール!レミール!」と連呼している。
俺は岩陰から飛び出しそうになったが、隣にいるフィに止められた。
なんで止めるんだよ!?レミールはいやがってるみたいじゃないか。
でも、涙目のフィは俺のまっすぐに見つめて、俺をいさめた。
そうだ。
これも女冒険者の仕事なんだ。
今ここで俺が飛び出したら、レミールの我慢が無駄になっちまう。
きっとフィも我慢してるんだろう。
レミールは観念してミュラーにされるがままにキスを続け、ようやく離れたときに二人の口をつないだ唾液の糸が、そのキスが深いものだと俺に教える。
俺はついに目をそむけて、岩に頭をこすりつけた。
頭の中で、いつもの笑顔のレミールと、ミュラーの責めにあえぐレミールの顔がぐるぐると回る。
胸が締め付けられる。
呼吸ができない。
苦しい。
痛みも忘れて、ゴリゴリと岩に自分の頭をこすりつける。

「あ・・・・、ん・・・っ」

レミールのあえぐ声が聞こえるたびに、俺は、その苦しさに締め付けられる。
頬に熱いものが伝う。
口の中に血がにじむ。

「あっあっあっ・・・。んんああっ!!」

レミールがイかされたらしい。
ひときわ大きいあえぎ声の後、あらく息をつくレミールにミュラーが話しかけている。

「そろそろ、入れるぞ。」

俺の心臓がドクン!と脈打つ。
目の前が真っ暗になる。
こめかみがズキズキ痛んで、それでも声を殺しているのが、俺は辛い。
この苦しさから逃げ出したい。
でも、ここから離れることはできなかった。

「この前はエルヴァーンとミヅキとか言う女に散々絞られて、おまえとはできなかったからな。」

ミュラーは前にレミールと組んだ時もエッチをしていたらしい。
そうか、だからレミールは前に組んだときのことを聴いても、ちっとも話さなかったのか。

ミュラーがズボンを下ろすと、ギンギンにボッキしたちんぽこが飛び出した。
でかい。
俺のとは比べ物にならない大きさで、しかも鍛え上げた筋肉のように黒々と血管を浮き立たせている。
一見して凶器だ。

「本番はダメ。わたし好きな人がいるんです。」

小さな声だが、レミールが言う。

「その代わり、お尻でしますから。前は許して・・・。」

レミールは好きな人の為に処女を守っている。
シフォンから聞いたとおりだ。
俺は苦しみを振り払って、もう一度レミールのほうを伺う。
涙でにじんでよく見えない。俺は手の甲で涙を拭う。

「好きな人って?」

ミュラーは明らかに機嫌が悪くなった口調で、レミールに問いかける。

「まさか、あのタルタルじゃないだろうな?」

冗談でも言うような口調だ。実際ミュラーの表情は嘲るような笑みが浮かべている。
レミールは答えない。
無言のままだ。
それを見たミュラーが怒声を上げた。

「ふざけるな!あんなガキが好きな人だって!?俺なんかよりあの糞タルのほうがいいって言うのか!!」

糞タルだと!?
あいつ、そんな風に見てたのか。さっきまであんなに和やかに狩りをしていたのに、こんなこと考えてたのか。

「俺がいなけりゃ、魔法だってまともに通りもしない役立たずじゃないか!」

そりゃ、呪歌のスレノディで魔法が聞きやすくなるのは確かだ。それがなければ魔法の威力なんか半減されてしまう。
事実だけど。こう思われてるっていうのは、気分が悪い。

「役立たずなんかじゃないです。さっきだって、エスケプで助かったし・・・。」

「エスケプなんかしなくたって、俺が眠らせてたんだから、そのまま狩れたんだよ!余計なことしやがって!」

そうかもしれない。
俺はレミールに兄貴風ふかせて、結局余計なことしてたのかもしれない。
急に自分の自信が吹き飛んだ。
いい気になって、なにやってんだろうな、おれ。

「だいたい、おまえがミスなんかしなければあんなことにもならなかったんだ!」

怒りの矛先がレミールに向けられる。
レミールはうつむいて「・・・ごめんなさい」と涙声で答えた。
ミュラーが強引にレミールの腰を引き寄せる。

「いやっ!やめてくださいっ!」

レミールも必死で抵抗する。
が、ミュラーはそれでもレミールの中に進入しようと躍起だ。

バチンと大きな音がした。
あまりに暴れるレミールに平手打ちをした音だ。

「暴れるんじゃねぇ!おまえみたいなへたくそ白魔道士、こんな役得でもなければ誘うもんか!」

続けて何回もビンタした。
それでも抵抗を止めないレミールの両手をつかんで片腕で押さえつけて、無理やりにでも入れる気だ。
レミールの性器にミュラーのちんぽこがもぐりこむ。

「いやーーー!!!」

ぶち

「スタン!」

気がついた時には俺は岩陰から飛び出して魔法を使っていた。
スタン。一時的に相手の動きの一切を止める魔法だ。
やってから「しまった」とおもったが、やってしまったことは仕方がない。
むしろ今は自分が黒魔道士であることに感謝した。

「う!?」

ミュラーが驚きの声を上げる。
しかしまったく身動きが取れないらしく、振り向くことすらできない。
俺は続けて魔法を詠唱する。
バインド。相手をその場にくぎづけにする魔法だ。
スタン自体は効果時間が短いため、改めてバインドをかけてミュラーをその場から動けなくした。
俺は慌ててレミールのもとに走った。

事態がよく飲み込めていないレミールはあっけにとられてポカーンとしていた。

「・・・フィ。ミュラーの相手をしてやりな。」

俺はフィに命令した。
この前のエッチからフィは俺に従順で、エッチな注文にはことさら素直に従う。
ましてや、ちょっと気のあるミュラーが相手なら、フィも大はりきりだ。
今更、惚れてた気分も吹っ飛んでるだろうから、ミュラーのことを好きなだけおもちゃにすることだろう。
俺はレミールを抱き起こすと、ビンタのせいで晴れた顔をなでた。
酷いことしやがる。
静かにケアルを詠唱する。

ケアルの光に包まれたレミールが、俺の顔を見る。

「だいじょうぶか?」

俺は心がけて優しい口調で話しかけた。
その声を聴いてようやく俺に助けられたことを認識したレミールは、安心したような笑顔を浮かべた後、表情を曇らせた。
レミールがぎゅっと目を閉じる。
閉じた目から涙が流れた。
!!!
侍をやってた時の勘が俺に訴えかけた。
とっさに、俺の右手がレミールにのびる。

がりっ

自分でもまったく意識できなかったが、俺の指はレミールの口に入りこんでいた。
そうか。レミールは・・・。

「ごめん。」

俺は謝った。
レミールが必死に我慢していたことを無駄にしてしまった。
レミールは俺の指をかんだまま、涙を流している。
他の男に抱かれていたことを、一番知られたくない俺に見られた。
俺はなんて答えれば良いだろう。

ちぎれそうな手の痛みも忘れて、俺はレミールにこたえるための言葉を捜した。
でも、いい言葉がとっさに出てこない。
レミールは、自分の舌を噛み切ろうと歯を動かす。
それが深深と俺の指に食い込む。

「レミール。俺、知ってたんだ。おまえが苦しい思いをしていたことも。俺の為に処女を守ってくれてたことも。」

レミールの口が緩む。
また一滴、レミールの目から涙がこぼれた。
俺はレミールの口から指を引き抜いて、まっすぐにその目を見詰めた。

「うまくいえないけど・・・。レミール。」

俺はレミールの口に唇を重ねた。
なにもいい言葉が浮かばなかったから、こうするのが一番だと思った。
レミールの口の中は俺の指から噴出した血でいっぱいで、始めてのレミールとのキスは血の味しかしなかったけど、レミールは俺の血を飲み込んで、俺も自分の血を吸い出して、血の味がしなくなるまでキスをした。

ようやく口を離て、レミールと見詰め合う。

「アルサイス。わたし、あなたのことが好き。ずっと前から・・・」

言うとすぐに、恥ずかしそうにうつむいた。
俺は今まで心に決めていた。
なんて答えるのか、ずっと、なんとなく言えなかっただけの、返事。

「俺もだよ、レミール。」

レミールはうつむいたまま泣いた。
俺も泣いていたかもしれない。
でも、短い腕を精一杯伸ばして、レミールを抱きしめた。
レミールが泣き止むまで、ずっとそうしていた。

「ああー。もう、もう、やめてくれー!」

ミュラーの悲鳴が聞こえる。
雰囲気ぶち壊しだ。
俺とレミールが声のほうに振り向くと、フィがミュラーを押し倒して、その上でぐいぐいと腰を振りたてている。

「こいつ、とんでもない早漏だーよ。」

フィは愉快そうに、いっそう腰を振る。
ミュラーは顔中がぼこぼこに腫れあがって、どれだけ酷くフィに殴られたか容易に想像できた。
モンクだし。ひょっとしたら百烈拳使ったのかも。

「いまー、シフォンとミヅキをよんだーよ。こいつーもっと懲らしめないと気がすまなーい。」

リンクパールを振りかざして、フィが楽しそうに告げる。
フィの言葉にミュラーが悲鳴ともつかない声を上げた。

その様子に顔を見合わせた俺とレミールはついつい笑った。
よかった。
レミールの笑顔が見れて俺は心底ほっとした。
その横顔をじっと見ていた俺に気がついたレミールは、俺のほうにまっすぐ向き直る。

「ねぇアルサイス。わたしのバージンもらってくれる?」

「もちろん。」

俺も笑顔のまま答えた。
俺は自分の手の傷にケアルをかけると、レミールを横にならせて、それに向き合うように覆い被さった。
もう一度キスをして、そのまま顎、クビ、胸となぞるように舌を滑らせる。
ミュラーの手で一回いっているレミールの身体は、かなり敏感なようだ。
俺の手から送り込んだ感触にレミールの体がビクビクとゆれる。

「あっ、あっ、はぁん」

レミールは俺にされるがままに快感に身をゆだねる。
俺はレミールの反応を見ながら気持ちよさそうなところを撫でる。
レミールの胸は大きい。今までエッチした誰よりも大きくてちょっと扱いに困るが、その感触はとても心地いい。
ついつい夢中で胸を弄繰り回していると、レミールのほうが我慢できなくなってしまったようだ。

「ね、アルサイス。そろそろ・・・」

俺はうなずいて服を脱ぎ去ると、彼女の性器に手を持っていく。

ぬるりとした感触がある。十分にぬれているらしいが、俺は自分の興奮を高めるために性器に顔を近づけた。
性器からはレミールの汁と、赤い筋がこぼれていた。

「っ」

下唇をかむ。
レミールが守ってきたものは、ミュラーに破られてしまっていたのだ。
俺がもう少し早く割り込んでいれば・・・。
あごの付け根がぎりぎりときしむ。自分のおろかさにむしょうに腹が立った。
だが今は自分を攻めるときではない。
かあさんの言葉が俺の脳裏をよぎり、かろうじて冷静さを保つことができた。

『心だけは守らないと、人はだめになっちまうのさ』
『処女を守ってるのだって、それがあんたを好きでいるたった一つの資格だからなんじゃないのかい』

かあさんは俺にそう諭した。
レミールは自分の処女が奪われたことに気がついていない。これは幸いだ。
なら、気がつかないまま俺がレミールの処女をもらってしまえばいい。
ひょっとしたら出血だけで、処女はセーフかもしんないし。
セーフだったらいいなぁ。いや、セーフってことにしよう。
レミールのほほにキスして、それからまぶたにもキスをした。
こうすればレミールは自然に目をつぶるだろ。
俺が入るところを、レミールに見せるわけにはいかない。いくらなんでも入れてもいないのに性器から血が出てたら処女じゃなくなってるって思うもんなぁ。
それを見たレミールが俺と同じ結論を出すとは限らないし。ってか、俺の出した結論はかなり無理やりなので同じ結論には至らないだろう。
それでレミールを悩ませることがないようにと、俺が一瞬で考えた妙案だった。
我がことながら関心。

「アルサイス?」

おっと間が空いてしまった。レミールが不安そうに俺の名を呼ぶ。
それでも目を開かないレミールが好きだ。俺は急ぎ目でレミールの性器にちんぽこを当てる。
気が付かれる前に入れちゃうことにした。

「いくよ」

レミールがぎゅっと目を瞑る。レミールの手が俺を求めて宙をさまよっているので、俺を握り返した。
慎重に性器を探って狙いを定める。
血の出ているここにちんぽこ入れたりして大丈夫なんだろうか。傷繰りをえぐるみたいであまり気分がよくない。
一瞬躊躇したが、今それをしないわけにはいかないので意を決して腰を進める。
ちんぽこさきっしょがレミールの中に入り込んだ。

「んんっ」

レミールがのけぞる。
そのまま腰をおしすすめたが、レミールがあまりにもきつく締め付けるのでうまく進むことができない。
ん?
ひょっとしてこれは、膜?
完全に破られてはいなかったってことか。
それを知った俺は胸の支えが取れて、大きく息をついた。
そっか、よかった。
おれもレミールに嘘をつかないですむ。

「レミール。いくよっ。」

気を取り直して、レミールの中に深く入れる。

「いっ! ・・・・つっ」

レミールの表情がゆがむ。初めては痛いものらしいからつらいんだろうな。

「大丈夫か?レミール?」

「・・・・っ、だめ。アルサイス。そのまま・・・して。」

俺が腰を引こうとするとレミールは苦しそうに答えた。
してって言われても、こんなに痛そうなのに。とても続けられない。

「だって、こんなにいたそうじゃないか。」

レミールのためにやっているのに、痛い思いはさせたくない。
レミールの処女はまだ守れていたし、いま無理にする必要もない。
俺はちんぽこを抜こうと腰を引く。

「こら。しっかり入れろ。」

しりを叩かれた。
びっくりして振り返ると、そこにはいつの間にやらシフォンがいた。

「っ!」

俺もレミールもあまりにびっくりして声も出ない。
シフォンはしたり顔で俺たちを見ると、俺の背中から覆いかぶさってくる。
そして俺の頭の上から静かにささやいた。

「レミールのことを思うならこのまましろ。これがレミールの望みなんだから。」

・・・・そうだな。
ここで躊躇したって、いずれはすることだし。

俺はレミールを見つめる。
レミールも俺を見つめていた。
俺たちの心はつながってるよな。レミール。
レミールははっきりと俺にうなずいてみせる。
俺もうなづき返す。

「いくよ。レミール。」

俺は意を決して腰を進める。
壁の抵抗がちんぽこの進入を阻む。

「うっ・・う」

レミールが苦しそうに顔をゆがめる。
俺は慎重に腰を進めた。
慎重にしてるのに、シフォンが体重をかけてきて一気にちんぽこがレミールに埋まった。

「いったーーーーーーい!!!」

ぐほっ!
叩くな!
レミールがあまりの痛さに大暴れ。俺の顔面にグーが飛んでくる。
いたい、いたい。
しかもシフォンがのしかかってるせいで、逃げることもできない。

「ぶっ・・・っ!」

俺の鼻をレミールのグーが直撃。俺は鼻血を吹きながらレミールの胸に倒れこんだ。

レミールの大きな胸が俺の頭を受け止めた。
この姿勢だとクリンチ状態でうまくパンチできないらしく、ようやく顔面への攻撃がやんだ。
はじめからこうしておけばよかった・・・。

「しばらくじっとしてろ。」

シフォンが俺に覆いかぶさったままでセックス指導してくる。
相変わらず俺のエッチは未熟で、シフォンに頼らないとレミールとセックスできないなんて・・・。なさけねー。
でも、正直なところ助かった。
しばらくするとレミールの呼吸も落ち着いてきたようで、シフォンがレミールの胸をいじり始めた。

「んっ。気持ちい・・・。」

レミールがくねくね動く。
俺も胸にはさまれてすごく気持ちがいい。
しかも俺の小さいちんぽこでもレミールの性器にはみっちりで、締め付けられるだけでめちゃくちゃ気持ちがいい。

「アルサイス。動いていいぞ。」

シフォンが言うが、のしかかられたままで動けるはずがない。
俺はもぞもぞしてみただけで、にっちもさっちも行かない。
っていうか、動いたら出ちゃいそう。
俺のちんぽこはもうテンパってる。

「うぁ〜。いきそう。動いたら出ちゃうっ。」

情けない話だが、俺は正直に言った。

するとレミールは笑顔で俺を抱きしめて、俺のちんぽこを締め付けた。

「アルサイス、出して。私で気持ちよくなって。」

どきーん。
あ、
あ、
あ、

びくんっ

腰動かす前に、レミールの言葉を聞いただけで射精。
ビュルビュルと俺のちんぽこから精子が噴出される。

「あっ。出てるよ。アルサイスのが中に出てるよ!」

「出ちゃった!レミール!全部出ちゃうよ!」

いっぱい出る。
俺の精子がレミールと俺のつながったところからあふれ出す。
レミールのバージンを奪って、中に出してるっ。
そう思うだけで俺の胸はカーッと熱くなってくる。
レミール。大好きだよ。
幸せな気持ちでいっぱいになっていく。
今なら胸を張って言える。俺はレミールのことが大好きだ。きっと愛してるってことだ。
大量の静止を吐き出した俺は、ぶるっと震えて最後のひと絞りをレミールの中に注ぐとぐったりとレミールにもたれかかった。

「かわいいな。お前らは。」

シフォンがいつもよりいくらかうれしそうな口調でつぶやくと、レミールと俺にかわるがわるキスをした。

「アルサイス。まだ終わってないぞ。自分ばかり楽しんでないで、レミールをイかせてやらないとな。」

あう。そうだった。
俺だけイかされてしまった。
俺はけだるい体を起こしてレミールに向かい合う。
大量の静止を吐き出した俺のちんぽこはふにゃふにゃになって、レミールの中から抜け落ちた。

「手伝ってやろう。」

精子まみれの俺のちんぽこをシフォンがなめる。
ちんぽこ全体にまとわりついた精子をなめ取ると、一気に口にほうばり、口の内側の壁とか舌とか、時に歯を使ったりのどまで飲み込んだりしてちんぽこを刺激する。
行ったばかりで敏感な俺のちんぽこがシフォンの舌攻撃にびんびん反応して俺の全身をしびれさせる。
シフォンの舌技に、ちんぽこが再度臨戦態勢になるのに時間がかかるはずもなかった。

「レミール。アルサイスの上になれ。」

レミールはシフォンの指示に従って俺の上にまたがり、俺のちんぽこを握った。
少し躊躇したあと、ゆるゆると腰を沈める。
俺たちは女性上位の体勢で再度つながった。相変わらずレミールの性器はきつい。
締め付けにこらえる俺の上にレミールの胸が降りてきた。
大きな胸が俺の顔を包み込む。ふわふわで気持ちがいい。

「レミールはこっちのほうが感じるんだろ。」

シフォンがレミールの上に覆いかぶさった。

「あああっ!」

レミールがびくりと反応する。ちんぽこの締め付けがいっそう強くなった。
シフォンがレミールの尻の穴に挿入したんだ。

シフォンのクリトリスは子供のちんぽこみたいにでかいから、それで女性とも繋がれるみたいだ。

「そらっ。動くぞ!」

シフォンが猛然と腰を動かし始めた。
それに伴ってレミールが動いて、俺のちんぽこがこすりたてられる。

「あああ〜〜っ、んっ!」

俺とレミールのあえぎ声がきれいにはもって、二人がひとつになっていく。
二人一まとめでシフォンに責められるなんて。
やっぱりただ者じゃないな。シフォンって・・・。
レミールはシフォンの攻撃によだれをたらしながらもだえているし、俺もレミールの性器から押し寄せてくる快感にもまれた。
レミールはそのまま絶頂して、その締め付けに耐え切れなくなった俺はまたもや大量に精子をレミールの中に吐き出した。
それでもシフォンの攻めは終わらず、そのまま続けてもう一回イかされてしまった。
ひとしきり攻めまくったシフォンはようやくレミールから離れると、地面に転がった俺の前に仁王立ちで。

「アルサイス。今度はお前がこっちにいれてやれ。」

まじっすか?
さすがにこっちはちょっと抵抗があるんですけど。
うんこするところだし。

「アルサイス〜。お願い、こっちにもして。お尻、気持ちいいの。」

レミールが潤んだ目で俺に懇願してくる。
そんな目されて断れるわけないだろ。

俺はお尻セックス初体験に挑戦することになる。
シフォンに手取り足取り指導される形になってしまったが、お尻もいいかも。
そんな新しい快感に目覚めかけてる俺の耳にミュラーの悲鳴じみた泣き声が聞こえてきた。

「もう勘弁しれください〜〜。」

「だめにゃ!」

「根性叩きなおしてあげるからねっ!」

「ああああ〜〜〜〜〜・・・・」

フィもミズキと一緒に手加減ナシでミュラーの相手をしてるけど、なんだか俺も似た状況になりつつあるような・・・。
え?もう一回ですか?5回も出してるんだけど・・・。
あ、日が上ってきた。
リーダーまだ寝てるのかな。最後まで出番のない人だ・・・。
あ〜〜。シフォンとレミールの攻撃でまた勃ってしまった。
もう一回いきまーす。




□────エピローグ─────────


俺たち冒険者には明日の保証なんてない。
死ねばただの紙切れ一枚しか残らない。
俺一人ががんばってみたところで、この世界が平和になったりするわけでもないだろう。
世界にとっては何の役にも立たないいち冒険者に過ぎない。

でも、俺たちはこの世界に立っていて、ここで出会ったから。
一緒に歩いてみようと思う。
あとに残るのがたとえ紙切れ一枚でも、俺たちが死んだところで世界は変わりなくまわり続けるとしても、
俺たちには好きな人といられる「今」が許されているから。
全力で今を楽しく過ごそう。
好きな人と、寄り添って歩こう。
それが俺の出した答え。

朝日の差し込む部屋のデスクにすわって、そこまで筆を進めたところで、背中からミヅキが俺にしなだれかかってきた。

「おっとぉ。邪魔するなよ。」

「だってー。ある君が相手してくれないからー。」

ミヅキはとろんとした目つきで俺を自分のほうに向きなおさせると、おもむろに口を合わせてきた。
俺も今では慣れたもんで、それに丁寧に答える。
ミヅキがため息とともに口を離すと、むき出しのままになっていた俺のちんぽこに手を伸ばしてくる。

「やっぱりこれがほしい〜」

いつもよりずっと甘えた感じの声だ。
やわらかいままの俺のちんぽこをフニフニともてあそんで、そのまま口にくわえる。

「おいおい。今手紙かいてる途中なんだから。ほかのやつらはどうしたんだよ。」

昨日の晩からいつものメンバーで一晩中エッチなことをしたあとなので、俺のほうもへとへとだ。
何でこんなにタフなんだろう。
昼間は外に出てモンスターの相手をしてるってのに、夜は夜でエッチ三昧。いったいいつ休んでるのやら。

「みんな寝ちゃったよぉ。ある君しかいないの。」

そりゃそうか、休んでないんだもんな。
今日はお休みってことか。
ここのところ俺たちは固定でパーティを組んでいる。
そのほうがどこに行くにも融通が利くし、緊急の事態でもあわてることが少ない。
何より、みんな嫌いな相手とエッチしないですむ。
この前みたいな事件は願い下げだ。

レミールと婚約したのもあって、俺も固定パーティに入ることになったのだが、男が俺しかいないために全員の相手をさせられてしまっている。
レミールも「みんな大切な友達だから仲良くしよう」とかいって俺がほかの女性とセックスするのをとがめたりしないものだから、どんどん激化している。
さすがに俺も身が持たないかもしれない。

「あ、勃ったぁ。」

俺の腰からミヅキのうれしそうな声が聞こえてきた。
ミヅキの舌技によって元気になった俺のちんぽこがまっすぐに立ち上がっていた。
俺のちんぽこ元気すぎ・・・。
ミヅキがいそいそと俺のちんぽこにまたがって腰の位置を調整すると一気に腰を沈めた。。
ミヅキはずっと性器をぐちゃぐちゃに濡らしていたらしく、ブチュリという音を立てて俺のちんぽこを飲み込んでしまった。
昨晩さんざん味わった快感がまたもや俺を支配する。
なんだかんだ言ってエッチって気持ちいい。
俺の上で踊るようにゆれるミヅキの胸に手を伸ばしてフニフニと弄り回す。

「はぁん。いいよぉ。」

あああ〜。手紙を書いてたはずなのに。
だめだ。おれもエッチにおぼれてしまう。
もういいや。手紙はあとにしておこう。

俺たち結婚することにしました。
みんなでとった写真を添付しときます。
時々、そっちにも顔を出すよ。
かあさんも病気などしないようにご自愛ください。

追伸
ハンとレベッカの結婚式には必ず呼んでくれ。


「アルから手紙なんてね。ぜんぜん書き方がなってないねぇ。
この写真も、アルと女性が4人も写ってるじゃないか。
いったい誰と結婚するんだか・・・。」


「ハブシっ!」

ジャグナーの森をみんなで歩いていると、突然くしゃみが出た。

「どうした、カゼか?」

「ちがうちがう、誰かが俺のうわさでもしてんだろ。」

そういえばかあさんに出した手紙が届いてるころだ。
きっとハンとレベッカと一緒に俺のことでも話しているんだろう。

「カゼ引いても私がてあつ〜く看病してあげるから、安心してね。アル君。」

「ミヅキの看病なんて願い下げだね。」

「あー。またそういうこと言う!」

「なら、フィがー・・」

「論外です。」

「にうにう・・・」

「病気なんて気合でだなぁ・・・」

「これだから脳筋種族は・・・。」

俺はシフォンに肩をすくめて見せる。

「貴様・・・」

「へへへーん。」

「あははは・・・。」

レミールが笑ってるから、みんなも一緒に笑ってるから、今はすごく楽しい。
こんな日々がずっと続けばいいな。

「そうそう。うちのパーティにもう一人くらい加えたほうがいいと思わないか?」

シフォンが唐突にそんなことを言い出す。
確かにもう一人魔道士でもいれば俺とレミールの負担も減るかもなぁ。

「メンバーを増やすのは賛成だけど、丁度よさそうな人っているのか?」

俺の疑問にミヅキとシフォンが笑顔を返してきた。
俺の背筋がゾクリと冷える。
この笑顔は何かたくらんでいるときの顔だ。

「じつはね、赤魔道士のタルッ娘ちゃんがいてねー。」

「タッ、タルタルはだめだ!女なんてとんでもない!」

もしみんなと同じようにエッチすることになったら、タルタル同士じゃ子供ができちゃうじゃないか!
いや、絶対エッチすることになる!
レミールと結婚するのにほかの女性と子供作るなんて!

「アル君の赤ちゃん、かわいいだろうなぁ〜。ねレミもみたくない?」

「そうだね。アルサイスの子供ってどんな子が生まれるんだろうね。」

ミヅキの質問に笑顔で答えてるけど、レミールはわかってない!
シフォンとミヅキは、俺とレミールの子供じゃなくって他のタルタル娘との間にとども作らせようとしてるってことに。

「だめだってー!それはさすがにやばいから!」

「レミも子供好きだもんねー。」

「子供好きだよ。かわいいもんね。」

口車に乗っちゃだめなのにー。
あー!!!!