ミスラとまんこし隊
ミスラとまんこし隊 第二章 - 『 異形の行進 』
ミスラとまんこし隊 第三章 - 『 ジュノ侵攻 』
ミスラとまんこし隊 第四章 - 『 マウラ突入 』


夜。何者も動くことのない夜。
ウィンダスのガード達は躍起になっていた。
サンドリア・バストゥーク・ジュノ・マウラ・・・
セルビナを除く都市が襲われ、そしてそれはウィンダスへと近づくルートを取っている・・・
ガード達が見逃すはずはなかった。
マウラが襲われて以来、ウィンダスは森の区・・・ミスラ居住地を重点的にガードしていた。
各都市での被害者は全てミスラ。それも殺害などではなく犯されている。
連続殺人犯が来るならまだしも、連続強姦魔が来ると言うだけで、
森の区のミスラ達を逃すわけにはいかなかった。
そして、マウラが襲われて3日後・・・
コトは、起こる。

森の区出入り口からすこしはなれた所にある高台。
100を越える黒いサブリガを履いた男達が居た。
「・・・後悔の、無いようにな。」
禿ガルカが静かにそう言った。後ろに居た男達は、ゆっくりと、だが力強く頷いた。
そして男達は走り出した。

森の区の出入り口は通常の二倍のガード達で守られていた。
とはいえ時間は深夜。普段は犯罪など起こり得ないこの町で、
何時来るかも知れない相手を警戒するには骨が折れた。
また各都市が襲われたのは一日ごと。
もし襲ってくるならマウラが襲われた次の日に襲われるはずである。
それが無かったことを考えれば、もしかしたら来ないのではないか・・・
そんな油断が脳内にすこし沸く頃である。
サルタバルタ側の門の前に立っていたミスラガードは、気の緩みからかふぁ、とあくびをした。
その瞬間である。何者かが彼女の口に昏睡薬のたっぷりはいったハンカチを嗅がせ、
彼女を眠りのそこへ追いやったのである。それからは読者の想像するとおりであろう。
もう片方のガードも同様に眠らされ、また犯されていた。
それを合図とするかのように男達は怒号を上げつつ森の区へのゲートをくぐっていく。
最後尾で待機していた禿ガル達リーダー格は、その動きを見届けると、反対方向へと向かって行った。

森の区のガードミリ・オーリは次々と犯される同僚の姿に脅えていた。
脳とは裏腹に下半身は脅えるどころか猛り狂い、
目は脅えつつも同僚の犯される姿をジッと見つめていた。
泣き叫んで助けを求める者。快感に溺れる者。「もっともっと」と要求する者・・・
その視線に気付いたのだろうか。犯していた一人のガルカが彼にそっと話しかける。
「・・・やってみるかい?」
彼は、少しの間をおいた後、脅えた目をしながら頷いた。

石の区。森の区の喧噪とは関係がないようにここは静まりかえっていた。
ひとり、禿ガルが天の塔前に立っている。
「・・・長かったな。」
一人つぶやいた。だが、その背後には凛々しく立つミスラが居た。
「守護戦士のセミ・ラフィーナだな?」
禿ガルはさして驚く様子もなく言った。
「お前のことは調べさせて貰ったわ。かつての復興支援団長だったようね?投獄された。」
「・・・よく調べたな。」
「当然だわ、団員のほとんどが投獄されたのに、お前だけは捕まらず行方をくらましていたもの・・・」
セミ・ラフィーナは淡々とした口調で語る。
だがその言葉の奥底には、犯された同志を悼む気持ちと、その実行犯である禿ガルに対する激しい怒りが燃えていた。
禿ガルはその感情を感じたのか、静かに振り向いた。
「フフフ、いい目をしている・・・」
「目的は復讐だろうけど、そうはさせない。この場でその汚い肉棒をはじき飛ばしてやる。」
今度ははっきりと、その怒りを言葉に乗せた。
禿ガル自身は未だにミスラとまんこはしていないのだが、
彼女には知る由もないことであった。
「フフフ・・・出来るかな?」
「ほざけ!」
彼女は背負っていた弓を素早い動作で構え、凄まじい集中力でその黒いサブリガに向けて放った。
弓術の一種であるサイドワインダーである。放たれた矢は回避をしようともしない禿ガルのサブリガに、
見事直撃した。禿ガルはその衝撃によってはねとばされ、石壁に激突した。
壁は無惨に崩れ落ち、セミ・ラフィーナは勝利を確信した。
だが・・・
禿ガルは傷一つ負っていなかった。黒いサブリガこそ砕け散ったものの、
その肉棒は弾き飛ぶどころかビンビンに猛り狂っていたのである。
「それで終わりかね?」
「クッ!」
彼女は矢をつがえ、獲物を狙うタカのごとき目をする。
狩人の切り札、イーグルアイである。
その恐るべき集中力は弓に強力な力を与え、
圧倒的な速度で放たれる。その矢はもう一度禿ガルの股間に直撃するのだった。
その衝撃はサイドワインダーなど目ではないはずだった。
だが、禿ガルはその直撃を受けようとも微動だにせず、またその肉棒も傷一つ負わなかった。
「ば・・・バカなッ!」
禿ガルはゆっくりと口を開いた。
「君は一つ勘違いしているようだな・・・私は復讐が目的ではないよ。
 ただミスラとまんこしたい・・・それだけだ。」
簡潔に語る禿ガル。セミ・ラフィーナがそれで納得するはずも無かった。
「それだけの理由で一体何人犯して来たッ!」
彼女は矢をつがえ、さらに禿ガルへ撃つ。
だがそれは何の効果もないタダの矢。禿ガルはイトもたやすくその矢を掴む。
「フフフ、あのあとミスまんはまるで人間では無いような言い方をされてね。
 それが気に入らなかったのだよ・・・純粋にミスラと愛し合う人もいたのにね。」
「黙れッ!」
さらに矢を連射するセミ・ラフィーナ。
だがそれもまた禿ガルの前では無力化されるだけだった。
「まあ・・・そんなことより・・・」
禿ガルは、ニヤリと笑みを浮かべた。
「ミスラとまんこしたい」

禿ガルは恐るべき瞬発力で彼女に突進する。
彼女はひるむことなく矢を打ち続けた。
だが体に確実に当たっているのに、禿ガルに傷が付く様子はない。
そして怒りに身を任せ連射しているとき、彼女はハッと気付くのだった。
間合いが近すぎる・・・!
だがそう思ったときもう目の前に禿ガルが迫っていた。
反射的にバックステップをしたが、迫る禿ガルの手は弓を捕らえる。
バキッ。彼女の弓は砕かれ、極限まで張ってあった弦がはねる。
砕かれた弓の破片が、彼女の顔に一筋の切り傷を付けた。
赤い血が、ツーッと流れる。
それでひるむ彼女ではなかった。腰の剣を抜き、しなやかな体をくねらせ禿ガルの一撃を回避した後、
その剣を禿ガルの喉元に力一杯突き立てた。
その衝撃だけで首がdでもおかしくはない。そんな一撃だったのに・・・
禿ガルは傷一つ負っていない。
「フフフ、私は十数年ものあいだ性欲を発散させることをしなかったのでね・・・
 君のような美しい女性を前にすると、股間だけでなく全身がカタくなるのだよ。」
刹那、禿ガルの手が彼女に襲いかかる。
動揺が彼女の中で広がったためか、その一撃が肩をかすめた。
さっと間合いを開いたとき、彼女は肩のアーマーが無くなっていることの気付いた。
「お前・・・!」
「私はいたぶったあとまんこするのが好きでね。」
禿ガルの手には肩のアーマーが握られていた。無論、原形はない。
そして彼女は、自分の剣が折れていることにも気付く。
禿ガルのもう一方の手にその刃が握られていた。
「そうだ・・・思い出した。今森の区を我々の部下に襲わせている。
 彼らは私と同じように何年も性欲を押さえ続けてきてね・・・
 私と同じ体になっているはずだ。君たちの族長の矢は、その体を貫けるかな?」
それは、ペリィ・ヴァシャイ族長が「犯される」という意味であった。
「貴様ァァーーーッ!」
セミ・ラフィーナは残された短剣を使い怒りにまかせて斬りかかった。
その怒りは族長が犯されたから、では説明が付かないほどのものであった。
その理由はあえて語ることは無いであろう。
「ウアァァーーーーッ!」
ミスラの柔軟性と俊敏性を最大限に発揮して繰り出される斬撃は、想像を絶するものであった。
だが、それすらも禿ガルの体に傷を付けることはない。
禿ガルの手が動き、怒りにまかせたその短剣を掴む。
短剣はあっけなく悲鳴をあげ、砕け散った。
「さて、そろそろ終わりにしようか。」
禿ガルは、一呼吸ほど間をおいた後、その腕を最大限に動かし彼女の身に付けている武具をむしり取っていった。
胴・腰・太股・・・すばやく、だが体に傷を付けることの無きよう禿ガルはむしり取っていく。
数秒の後、そこに居たのは一糸まとわぬまま座り込んだ一人のミスラであった。
「フフフ、お前・・・処女だな?
 まあ当然か。戦後拾われて守護戦士として訓練に明け暮れていたのだ。
 男遊びをする暇などなかっただろうな。」
自分が処女であることを見透かされた彼女は、キッと禿ガルを睨む。
だがそのまなざしもすぐに消えた。禿ガルが彼女を押し倒したのである。
禿ガルは脚を脚で押さえ、手で肩を押さえつけた。
彼女は、必死になって最後の抵抗を行った。
脚を、手をじたばたさせ、必死に禿ガルをふりほどこうとする。目には涙が溜まっている。
だが、
「フフフ、そろそろフィニッシュと行こうか。」
ズンッ!
「ああ!」
それは、一人のミスラが初めて体験する感覚であった。

同時刻森の区、族長居住区。
族長は目の見えぬ体でも的確に隊員達を弓で捉えていた。
だが、撃っても撃っても倒れる気配はない。
そのうち、彼女の背後から禿ヒュームが取り付いた。
「熟女か・・・いい匂いだ。男を知っているな・・・
 子供を産んだこともありそうだ。フフフ、お前はどんな声で鳴いてくれるのかな?」
禿ヒュームが彼女の耳を唾液にまみれた舌で舐める。
彼女はエルボーを禿ヒュームの腹に一発見舞った。だが倒れない。
そうこうしている内に副官と思わしきタルタルが族長の前から取り付く。
「ウヒョーッ、張りのあるオッパイタルね!クリスタル戦争で現役をやってたとは思えないタル!」
前後を挟まれ、身動きの出来ないペリィ・ヴァシャイ。
そのまんこに肉棒をぶち込まれるときは、そう遠くなかった。

石の区。
「オバケの家」の影からスターオニオンズ団は初めて目にする光景に見入っていた。
エルヴァーンと思わしき男が彼らの標的・・・ナナ・ミーゴを犯しているのである。
彼らはこの騒動に乗じて泥棒ミスラがお宝を取りに来ると踏み、
オバケの家で彼女を待っていたのである。
だが、ナナ・ミーゴがやって来たときにエルヴァーンらしき男が家の中から出てきたのである。
男は抵抗するナナ・ミーゴを押さえつけ、自らの肉棒を彼女の股間に出し入れしているのであった。
ふと、男がこちらに気付いたようだ。動きが止まった。
そして男はゆっくりと言った。
「興味があるなら、実践有るのみだよ?」
迷わず団長以下の少年達はナナ・ミーゴにムカって突進する。
「いやぁ!そんな!子供に、子供に犯されるなんて!あぁあああぁーっ!」
ナナ・ミーゴは、普段の様子では考えられないほどの喘ぎ声を上げた。


ミスラとまんこし隊の襲撃は一夜にして終わった。
ミスラとまんこした後の隊員は例外なく気絶しており、
全員確保されるにそう時間はかからなかった。
ウィンダス政府は国内でこれを処理するコトを決め、
その日の内に刑が決定された。
隊長他指導的立場にあった四人はギロティンに掛けられ、
それ以外の隊員は断『チン』の刑に処せられることとなった。
かくして、刑は執行される。

「何か言い残すことは?」
サリットを被った処刑人と思わしきタルタルが言う。
「ボクはミスラとまんこ出来て幸せタル!ボクの人生には一片の悔いも無いタルゥゥーーッ!」
ザシュウッ。ギロティンが落とされ副官タルタルの首は転がり落ちた。
群衆から悲鳴が上がる。
「次!何か言い残すことは?」
「私はこれでも誇り高きエルヴァーンだ!言い残すことなど無いッ!」
ブシャッ。ギロティンが落とされ副官エルヴァーンの首も落ちる。
今度は群衆のどよめきも少なかった。
「次!何か言い残すことは?」
「故郷の妻と息子よ!ひどい親父ですまなかった!強く生きてくれぇぇーーッ!」
ドシャッ。ギロティンが落とされ副官ヒュームの首が落ちた。
彼は隊唯一の所帯持ちであった。
「次!何か言い残すことは?」
処刑タルタルは禿ガルに聞いた。禿ガルは特に顔色も変えずに叫んだ。
「聞け!群衆達よ!我々はここで首を落とされ隊は解散する!
 だがそれで終わりではないぞ!例え全世界がミスラとまんこを禁じ、
 口に出すことすらも許されない時代になっても!ミスまんは魂の中に生き続ける!
 そう!ミスラとまんこしたいは!永久に(ザシュウッ」
言い終わる前にギロティンは落とされた。ヒモを引いたのは彼に処女を奪われたセミ・ラフィーナ本人であった。
その目には悔しさの涙が溜まっていた。
落とされた生首は残りの「不滅であるのだ」を言おうと口をぱくぱくさせ、その後静かに目を閉じた。

生首はその後しばらく晒されるはずだったのだが、何者かが持ち去ったためにそれは出来なくなった。
政府は「犯罪者といえども人権はある」と苦し紛れの回答を残しこの事件は幕を閉じる。
そして数週間後・・・
西ロンフォール。ボストーニュ監獄を抜けねばたどり着けぬ高台に4つの石碑が建っていた。
石碑にはこう記されていた。

          ミスラとまんこに命を懸けた英雄

               ここに眠る

        いやそんなことよりミスラとまんこしたい


              

              ミスラとまんこし隊

                 THE END